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概要

CV:青羽剛平川大輔(『WARS』以降のGジェネレーションシリーズ)

イングレッサ領主の御曹司。

イングレッサ領から産業促進を目論んだり、イングレッサ・ミリシャを組織したりとそれなりに有能な野心家である。

ムーンレィスによる地球降下作戦によって領地を失った後もめげずに精力的な活動家として活躍し、物語後半からは自らの野心のために暴走することになった。

少年愛好癖の気があり、ロランに執心している。

人物

物語の最初から最後まで色んな意味で活躍するキャラクターである。

イングレッサ領の領主だけあって政治センスがあり、戦争や経済に対する知識も深く大局を見据えることの出来る人物であった。

性格は沈着冷静で頼もしい雰囲気の好青年だが、基本的に政治家なので善悪の見境が無いところがあり、それが物語終盤の手の平返しにつながったといえる。

野心家で目的のためには手段を選ばないが、良くも悪くも政治家であるため民衆のためにならないことは忌避しており、やり方はどうであれ社会の成長のために行動し続けた。

善とも悪とも言えないどっちつかずな野心家だが、不思議と憎めないキャラクターである。

経歴

ロラン達とは別に、地球降下の際に交渉とその折衝を務める月の民は、幾つかの領主のもとを訪れたが、多くは信じてもらえず、門前払いされてばかりだったが、彼等の土産の無線の通信機(地球の技術水準に合わせて基本的なレベル)に目を付けたグエン卿のみ彼等との交渉を受け入れる選択をした。(こう言った経緯から、イングレッサを中心とした交渉が行われた)

また、イングレッサで最初の空軍を組織したのは、月の民の言葉をどこまで信じたか不明だがもしもの時の護身や対抗のためも含まれている。

その後も、月の民の受け入れは難航(そもそも、地球は幾つかの領土や国土で独立しているので、多少隣国と交渉は出来たとしても、海を越えたり、同じ大陸でも遠方の国の土地をどうこう出来る力があるはずもないので、当然だが)し、痺れを切らした月は地球に強引な降下を実行。

更に組織した空軍はその降下した月の民を攻撃し、その反撃で開戦に陥ってしまった。(事情説明の不備や空軍の組織が逆効果になった形だが、グエン卿もお伽噺に近い相手の素性や月との科学水準の差など、想像を遥かに超えた相手だった)

その後、「ヒゲ」のMSの発見、月側もそもそも戦争で地球の土地や環境破壊は回避したいと言う思惑から、何度も融和政策を計るも、親近者を奪われた報復感情や互いの差別感情は留まる事もなく事態は混迷化。

領土を追い出される事となるが、地球で発掘されるMSや宇宙船「ウィルゲム」の発見でその野心が再燃し、キエルとディアナが入れ替わっている事もあり、月へと旅立つ。

そこで黒歴史や月の技術を見た事で暴走を開始し、ギム・ギンガナムと手を組んでウィルゲムを乗っ取って地球へと帰還。

しかし、ギンガナムの暴走を抑える手段もなく、ロランにも見捨てられる事で、その野望も潰える事となる。

ラストでは、同じく全てを失ったメリーベルと共に異国の地へと旅立っている。

ロランへの愛

グエン卿を語る上で外せないのが、主人公ロラン・セアックに対する純粋なまでの愛情である。

ロランの華奢な容姿に惹かれたのか、その純朴な人柄に惚れ込んだのかは分からないが、ロランが野生のコヨーテに襲われていたのを助けて以来グエン卿はロランに執心し続けた。

ロランのことを何故かローラと愛称を付けて呼んだり、ディアナカウンターとの宴席で彼を女装させて紹介したり、ギム・ギンガナムと手を組み反旗を翻した際もロランだけは自ら勧誘したりとその情熱はとどまるところを知らなかった。

何故そんなにロランを愛していたのかは劇中語られなかったが、その一途なまでのロランに対する愛情はホモセクシャル、ともすればプラトニックラブと言えるものであった。

しかし、黒歴史を直視しなお人類の明日を守りたいロランはグエンの元に行くことは無かった・・・。あくまで思想が違ったのである。決してグエンのことを色々な意味で危険視していたからではない・・・多分。

ロランに対する愛情ばかり焦点に行くが、女性嫌悪者ではなく婚約者(女性です)がいる上に、セレブの紳士なので女性に対しては敬意をもって接しているフェミニストである。

なお、ボンボン版ではロランと穏やかに和解するも、既に彼が「私のローラではない」という事実を潔く受け止め、姿を消した。ロランもローラとして思う所があったようで、去りゆくグエン卿の後姿を寂しさが滲み出た表情で見送っている。

余談

外部出演のスーパーロボット大戦でもその強かな面が強調されており、反逆の手駒として小説版で入手したブラックドールに乗ってローラ達の前に立ち塞がる事もある。

なお、スパロボでちゃんと声が収録されているのはα外伝のみであり、スパロボZでもパイロットとしての登場予定こそあったものの、諸般の事情により新規にセリフを収録することが出来ずお流れ。没データとしてパイロットとしてのステータスは存在するものの、ボイスは人工知能の電子音というあまりにもあんまりな状態だった。

同様の事情で同じ扱いにされているのはザフトの狙撃兵

グエン様愛の言葉

そうだねえ、彼はローラのほうが似合うだろ

降伏するんだローラ。そうすれば、私から閣下にとりなしてあげる

ローラはなんで私の傍にいようとしないのだ?私は、私は、ローラ・・・

今の私にできるのは、愛するローラの勝利を願うことだけです

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