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パルコ・フォルゴレ

ぱるこふぉるごれ

パルコ・フォルゴレとは、漫画「金色のガッシュ!!」「金色のガッシュ!!2」、及びアニメ「金色のガッシュベル!!」に登場するキャラクターである。
目次 [非表示]

「私が… 軽い奴に見えるからかい?」

「戦いだというのに、キャンチョメを置いて女の子を追っかけてたからかい?」

「だとしたらそれは違うな… あまり私を見くびらないでもらおうか!」

「私もキャンチョメも『高貴なる魂』を認め合って友となった!」

「上辺だけしか見てないおまえに『そこまでして守る本じゃない』などとは言われたくない!!」


「キャンチョメは守り通す!」

「私は無敵のフォルゴレだぜ」


プロフィール編集

誕生日9月7日
年齢23歳→24歳(※注1)→37歳(金色のガッシュ!!2
血液型AB型
身長190cm
家族構成父・母
趣味ダンス、ナンパ、オシャレ
好きな食べ物オリーブオイルたっぷりのスパゲティ
好きなタイプセクシーバンビーナ
CV高橋広樹

(公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」から引用)


(※注1)物語開始~クリア編(原作31巻以降)で明確に1年以上が経過しているため。


概要編集

イタリア出身の世界的映画スター

アヒルのくちばしのような口をした魔物の子・キャンチョメの本(黄色)の持ち主。


作中における世界各国の女性達から熱狂的な人気を集めるほどの人気や知名度があり、日本やイギリスといった行く先々で大勢の女性ファンに囲まれていることが多い。


人物像編集

容姿編集

ガッシュツイログ⑥


絶世の美男子」や「イタリアの英雄」を自称する通り、ボリュームのある金髪のロングヘアに長い下睫、澄んだ水色の瞳、割れた顎(いわゆる「ケツ顎」)の高身長イケメン。手足も長くスタイル抜群。


服を着ている時は細身な印象を受けるが、実際は両腕・腹筋・胸筋といった上半身全てが非常に逞しく、世界的映画スターの肩書きに恥じない肉体を誇っており、本気で全身に力を込めた時には筋肉の隆起でシャツを破いてしまうほど


公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」に掲載されたフォルゴレへのインタビューでは「私の場合、映画は全てスタント無しでやっているからアクションにも自信がある」と述べており、仕事でも屈強な身体を存分に活かしているようだ。

一応、アニメ版59話ではティオの本の持ち主である恵に迫った際に合気道で返り討ちにされ、続編「金色のガッシュ!!2」ではとある人物との格闘で劣勢になっていたので、今のところは何かしらの武術を本格的に習っているわけではない模様(それでも常人よりは遥かに強いが)。


服装は作中全体を通して、両胸の辺りにハートマークが付いた白の長袖シャツに赤色のズボン、紅色(ピンク?)のシューズを着用。相棒のキャンチョメと同じく、魔物の戦いと私生活で服装が変わることはほとんどない。ファウード編ではハートマークがたくさん付いたバッグに着替えを入れて持ち歩いている。


数少ない例外として、ガッシュとの初戦を終えて帰路につく際には、二輪の花が描かれた白の長袖シャツに赤のインナー、紫のズボンを着用している(おそらくガッシュのザケルで服が焦げてしまい、着替えたからだと思われる。色に関してはアニメ版11話を参照)。

また、文庫版の集合絵ではズボンが青色になっていたり、完全版の表紙では茶色っぽいズボンと白黒のラメのような靴を履いていたりと、カラー絵によっては微妙に服装が異なっている場合もある。

公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」における雷句先生の回答によると、フォルゴレの服は全て特注品であり、靴下もシューズと同じ形であるとのこと。


性格編集

普段は常に明るく自信家で、能天気な笑顔を浮かべたまま飄々と振る舞うことが多い。

一方で魔物との戦い(特に格上が相手の場合や明らかにピンチな状況)ではキャンチョメと共に怯えながら涙する等、総じて他の年長者達と比べても素直で感情豊か。


作中におけるギャグキャラの代表とも言える人物で、大人しく真面目な清麿と比べてギャグシーンを担当することが多い。

清麿からは「チチもげ魔」の蔑称で呼ばれるほどの「女好き」で、触った尻や揉んだ胸は数知れずだが、ほとんどの女性は(ギャグシーン同然とはいえ)フォルゴレからのボディタッチ(?)に喜んでいる。

ただ、詳細は後述するが、おそらくフォルゴレの「女好き」はあくまでキャラ作りやファンサービスの一種であり、性的な目的で女性に近付いているわけではない可能性もある


日常パートではギャグキャラクターとしての振る舞いが大半だが、魔物との戦い等の本気で仲間のために戦わなければならない場面では一転して真剣な目つきと言動になり、秘めた勇敢さや頼もしい行動を度々見せてくれる

味方陣営の中ではサンビームナゾナゾ博士と同じく年長者なので、大人として周囲に冷静な判断を促すシーンもある。


人間離れしたタフネス編集

後述する過去の描写、及び映画スターとして肉体を鍛え抜いた甲斐もあるのか、人間としては異常なほどタフな身体を持っており、ガッシュのザケルやバーゴのフレイドといった魔物の術が直撃し黒焦げになっても数秒で立ち上がれる程の人間離れした頑強さを誇っている。


原作1巻で登場した銀行強盗の成人男性2人(しかもリーダーと思わしき男はガタイがよくチョッキのような物を着用している)がザケル一発でも気絶していた描写と比較すると、フォルゴレの強靭さがよくわかるだろう。


清麿との対決ではどんなにガッシュの雷撃に打たれてもキャンチョメの「無敵フォルゴレ」の歌と共に立ち上がる、他の魔物との戦いでも身を挺してキャンチョメを相手の攻撃から何度もフォローする等、「強力な力を持つ魔物がパートナーを庇う」という大前提の構図が逆転しているのもキャンチョメペアの特徴であった。


私生活編集

成人済みかつ世界的なスターで多忙ということもあるのか、まだ学生の清麿や恵らとは違い私生活が描かれたことは意外にも少ない。

公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」によれば、(少なくとも石版編の時点では)まだ恋人はいないとのこと。


世界的な映画スターという職業や作中での知名度(後述のように自身をモデルにしたスケボーが各国で発売されるほど)から察するに稼ぎは充分だと思われ、原作31巻の描写を見る限り非常に豪華な建物に住んでいる模様。

続編「ガッシュ2」の台詞や描写も踏まえると、外観が豪華なアパート類というわけではなく、丸ごとフォルゴレの所有する豪邸だと思われる。


内装もキッチン、ソファ、窓際それぞれに長テーブルを置けるほどの広さがあり、ガッシュ2ではキャンチョメ用の子ども部屋のようなスペースさえもあることが判明。リビングにもエスニック柄の高級そうな絨毯が敷いてあることからも、やはり経済面に関しては余裕がある方だと窺える。


上記のダンスや女好き(ナンパ)以外にこれといった趣味嗜好は描かれていないが、バーゴ戦前にキャンチョメと合流する際にはバイクに乗っている(シルエット的におそらく中~大型?)。

また、「キャンチョメと晩飯を食べるシーンでテーブルの上にワインが置かれている」「窓際に腰かけて『カバさん』について語る際にはカクテルのようなものを手にしている」「後述の過去回想ではバーのような場所にいるコマがある」等の描写から、少し嗜む程度には酒類を好んでいるのかもしれない。


ちなみにアニメ版62話では、アニメオリジナル展開として「ビクトリームはフォルゴレから袖の下としてもらった結果としてメロンが好物になる」というシーンが描かれている(原作では特に経緯等は描かれず、最初からメロンが好きという設定になっている)。

あくまでアニオリ展開であり、原作において「フォルゴレはメロンが好物」といった台詞や描写は一切無いので注意。まあ、別の意味でのベリーメロンなら大好物だろうが……。


「女好き」について編集

作品内外ともに「スケベ」「女好き」などと見なされがちなフォルゴレだが、実のところフォルゴレが「女好き」として振る舞っているのは「キャラ作り」や「ファンサービス」の一種であり、根っからの女好きではないのでは?という見方もある。


現に作中の描写でも、

  • 日常パート等でフォルゴレを囲んでいるのはあくまでファンの女性達であり、フォルゴレが道行く女性を誑かしたわけではないと読み取れる(現に、原作53話で看護師に声をかけた際に「チチ揉み魔」と誤解されそうになった時は「本当に道を聞いただけ」と明確に否定している)。
  • 原作52話ではロンドンの女性店員にボディタッチをしたことが明かされているが、当のフォルゴレはロンドンでコンサートを開いている真っ只中であり、オモチャ屋で「スケボーフォルゴレ」が売られていることから知名度が高いのは明白。よって女性店員達の方が「大スターとしてのフォルゴレ」と認知した上で話し、フォルゴレも「スター」として応対した可能性も高い
  • 恵・リィエン・シスターといった仲間の女性達と同行したり、カーズ・ニコル・ミールといった敵側の女性と対面する機会が作中で何度もあったが、原作においては彼女達に対して鼻の下を伸ばしたりアプローチをかける描写が一度も無い(アニメ版59話ではデボロ遺跡突入前に恵へアプローチをかける場面があるが、これはアニオリシーンであり原作には無い)。
  • 作中ではギャグ寄りの言動を担当することが多いものの、「ギャグ」ではなく「ゲス」寄りの性的な発言や如何わしい妄想をするようなシーンも一度も無い(アニメ版ではキースとの再戦時に如何わしいような妄想をしているシーンがあるが、これもアニオリ展開である)。
  • 後述する過去、及びそこから抱く自責の念を踏まえても、フォルゴレが女性を傷付ける・軽視する・自身の性欲のために弄ぶといった行為は絶対にしないと断言できる

等の点から、フォルゴレは「チチをもげ!」等の代表曲から連想されうる世間的な印象を一貫させるため、人前ではあえて女好きのイメージを持たせるための振る舞いをしているとも解釈できる。


担当声優からの評価編集

2024年初頭には、スマホゲーム「金色のガッシュベル!! 永遠の絆の仲間たち」がリリース予定であり、それに伴いゲーム公式ホームページではキャスト陣への特別インタビューも掲載されている。

その中で「久しぶりに再会したキャラクターに声をかけるとしたら何と言いますか?」という質問に対し、フォルゴレの担当声優である高橋広樹氏は、

  • エンタメ業界に長くいると、フォルゴレの偉大さをすごく痛感しているので、本当に尊敬してますと言いたい
  • プロフェッショナル精神、ファンサービス精神の徹底した凄みをフォルゴレから感じることができる
  • 病院の子ども達やキャンチョメへの対応など、あのホスピタリティは並の人間じゃできない魔物のパートナーにふさわしい人だったんだなと改めて思った

と、フォルゴレの本質的な面を感じ取り、大いにリスペクトしているという旨の回答をなさっている(実際のインタビューはこちら。「金色のガッシュベル!! 永遠の絆の仲間たち」公式サイト)。


フォルゴレの曲、主演映画、グッズ編集

楽曲編集

  • チチをもげ!
  • 無敵フォルゴレ
  • LOVEファンファーレ(※)
  • ローマン☆パラダイス……恵とのデュエット曲(※)
  • 恋のレッスン1・2・3……ビッグ・ボインとのデュエット曲(※)

(※)の付いた曲はアニメオリジナルのキャラソン。


大ヒット曲「チチをもげ!」は、リアルの世界でも日本限定でCD化され、在庫不足から入手困難になるほど人気になっており、ジュリアナバージョンや音頭バージョンなども作られていた。

現に作者の雷句先生がTwitterにて、「初回版だけで1万も売れて、作詞の印税(と思わしきもの)が7万円入った」とツイートしている(該当ツイートはこちら)。

「ガッシュ=本曲」と連想される事も多く、「アニメで使われた歌の中でズバ抜けた知名度を誇る」「イケメン役とイロモノ役で有名な中の人が『おっ〇い』を連呼している貴重な逸品」等とファンから評価(?)されることも。


また、作中でもフォルゴレがこの曲をライブ等で披露しているため、「フォルゴレの出向いた地にいる全世界の女性ファンの多くはこの曲を知っている」という認識をファンから持たれることもある。


主演映画編集

  • 00F(ゼロゼロエフ)~鉄のフォルゴレ~

作中で唯一内容が明示されているフォルゴレの主演映画(原作52話参照)。

「バキューン!バキューン!」という効果音らしき文字が併記されていることもあるが、これもタイトル名の一部なのかは不明。

公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」によればジャンルはスパイアクションらしい。


作中ではキャンチョメがクライマックスと思われるシーンをビデオ再生するだけだったが、その内容はヘリや戦車といった敵組織部隊に完全包囲された状況での一斉射撃を「ズッチャズッチャ ダバダバダ」というリズムに合わせてフォルゴレがダンスしながら全弾回避し(しかもなぜか1コマだけ上裸になる)部隊の爆発と共に吹き飛んだヒロインを華麗にキャッチして去っていくという腹筋崩壊間違いなし(?)のシュールなものとなっている。


アニメ版では第18話で披露され、漫画では何の曲か明確でなかったダンスが「チチをもげ!」になっていたりと、演出面に若干の違いがある。


更に公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」の特設コーナーでは(なぜか)この映画について触れられており、

  • ヒロイン役「本気でホレちゃいそう」
  • 助演男優「彼の演技力には脱帽だよ!」
  • フォルゴレ「腰の動きのトレーニングに半年間を費やしたんだ!」

等といった(読者からすれば笑いやツッコミが止まらないような)コメントが寄せられている。


そして2023年に開催されている「『金色のガッシュ!!』POPUP SHOP」では、この映画をモデルにした商品が仙台会場から発売されている(公式ツイート:「00F 鉄のフォルゴレ パスタスナック 魅惑のチーズ味」)。


余談として本編での扱いはギャグなのは間違いないが、別の視点から見ると非常に趣深い描写だったりする。

かのマイケル・ジャクソンが主演した「キャプテンEO」やスペースチャンネル5のような「暴力に頼らず歌と踊りで世界に幸せをもたらす」という作品の文脈や、後述の彼の過去を考えるとフォルゴレの理念をまさに体現している映画だと推察される。


グッズ編集

  • スケボーフォルゴレ

イギリス編で登場したオモチャ。

両手足を大きく広げてスケボーに乗ったフォルゴレを、ラジコンで走らせたり回転させたりして遊ぶことができる。

原作6巻の「おまけのページ」では詳細が記されており、

  • イタリアだけでなく、ヨーロッパやアメリカ各地で子どもに人気No.1のオモチャ
  • 人形はフォルゴレ本人が完全監修。ズボンは本革、靴も手作り。
  • フォルゴレの人形内にバッテリーが内蔵されている。推定時速200km

とのこと。

そしてこのスケボーフォルゴレだが、なんと実在しており、原作6巻にて(白黒だが)実物の写真が掲載されている。

雷句先生曰く、取材旅行でイギリスに行った際、ロンドンの大きなオモチャ屋で最後の一つを購入したらしい(……という設定であり、実際には雷句氏が自作したラジコン、つまり現実では非売品であることが原作6巻に明記されている)。


活躍編集

初登場はキャンチョメと同じく原作26話。

ガッシュと戦うために来日し、ガッシュが留守の間に清麿を拘束。

天井に磔にしたあとそのまま放置して出掛けてしまい「やさしい清麿」に変身したキャンチョメの正体がバレた時、繁華街で大勢の女性に囲まれているシーンが初出。


ポルクによるハッタリ等をかましてなんとか降伏を狙うも容赦なくザケルを浴びせられ見かけ倒しであることを白状する等情けない場面を見せており、それまで会った魔物が私利私欲のために魔物を使うゲスばかりであった事から「そこまでして守る価値はないだろ」と言われるも冒頭のセリフで突っぱね、コポルクを発現させる。

しかし肝心の新呪文のコポルクもジケルドによって破られ、自身の乳首も(ザケルで)まっくろくろすけになってしまった事で戦闘を放棄し、本こそ燃やされなかったものの結果的に敗北。


「また来るよ〜〜!」

「二度と来るなぁぁぁぁぁ!!」


帰り道では悔し涙を流すキャンチョメに、


「あの子も落ちこぼれだったんだろ? そんな子が強くなってたんだ…」

「キャンチョメだって強くなれるってことじゃないか」

「…おまえはがんばったよ、キャンチョメ!」


と言葉をかけ、優しく励ました。


アニメ版ではイギリス編における出番が増加しており、後述の入院中の子供達へのボランティアエピソードがキクロプ戦後から最初のエピソードへと大幅に前倒し。

展開の都合上、ホーバーク・キャッスルにもガッシュと清麿に同行している。



石版編ではキャンチョメと共に清麿からアドバイスを受け、これまでは主に見掛け倒しにしか使ってこなかった術の新たな活用法を見出し、ガッシュ陣営の貴重な攪乱要員として活躍していく。

デボロ遺跡での戦闘では、

  • アルム&ゲリュオスと対峙した際にはキャンチョメと共に震えていたものの、いざ敵の術が迫ってきた時にはキャンチョメを助けつつ「私も怖いがあの作戦ならきっとうまくいく!!」「がんばるぞ!!!」と真っ直ぐな瞳で告げキャンチョメを先導する
  • 石化の幻覚に苦しむレイラに対し、清麿が本を持たずに身体一つで説得をしようとした際には「苦しんでいる子を助けるのに攻撃は必要ない」「やばくなってきたら私が体を張って助けにいく」と真剣な目付きで述べる

等、いざという場面では勇敢さや真剣さを見せるシーンが幾つも描かれており、邂逅編のようなギャグ描写に留まらない活躍を見せた。



ファウード編では、ファウードに乗り込んだ直後にキースブザライと対決。

キースの攻撃を何度も受け、原作192話では作中で初めて(今までのようなギャグ描写ではなく)明確に命の危機が迫ったかのような演出と共に重傷を負わされる

それでも身体に鞭打ち、地を這ってでもキャンチョメの元にかけつけ、新呪文であるディマ・ブルクを発動。(この際キャンチャメも自身も完全に進退極まっている状況だからか「こんな時に役に立たない呪文だったらぶっ殺すぞ!!」と彼らしくもない暴言を吐いているが…?)

キャンチョメと共に勝利に大きく貢献した。


体内潜入後はファウードの門番が出す問題に(偶然にも)最初に正解したり、清麿の一時的な死を仲間達の中では誰より早く受け入れ、「清麿が守りたかった日本を私たちが救うんだ」と涙ながらに決意する等、ファウード編においてはギャグとシリアスが同程度に描かれている。



そして原作終盤となるクリア編では、デュフォーの指導を受けたキャンチョメが新呪文を3つも修得し、模擬戦とはいえガッシュと清麿に勝利するほどの実力を付ける。

だが模擬戦後にデュフォーが「力を持つと、変わってしまうものもある」「それに気を付けてくれ」と指摘していた通り、強さを手に入れたことによりキャンチョメの中に負の感情が芽生えてしまい、イタリアでの戦闘ではゴームとミールを精神崩壊寸前になるほど過剰に痛めつけるようになってしまう。

キャンチョメが間違った道に進まないよう、フォルゴレは身を挺してゴーム達を庇いつつ、自身の経験を語り始め……(過去についてはネタバレになるので後述)。


フォルゴレの過去(ネタバレ注意!)編集




その人間離れしたタフさの秘密、及び身を挺してまでキャンチョメを止めようとした理由は、少年時代の過去にまで遡る。




「キャンチョメ…私も昔はライオンだったんだよ…」

「どこか勘違いした、バカなライオンさ…」


かつて故郷の田舎町に住んでいたフォルゴレは、今の姿からは想像できないほど荒んだ生活を送っていた。


ライオンver


上半身裸に派手な柄のコートを羽織り、革ズボンにロングブーツというハードな不良風の出で立ちをし、まさしくライオンのように荒んだ心で暴力に生きる日々を送っていた。

ちなみに何かしらの悲劇や挫折といった心が荒む原因は描かれていないので、上記の自虐的な台詞も踏まえると、おそらく思春期特有の自尊心や自己顕示欲が悪い方向に行ってしまった結果だと思われる。


たまに人助けもしてはいたが、周囲から凶暴さを良く知られていたせいで助けても怖がられ、逃げられてしまうだけだった。


「おい…助けてやったんだぞ!?礼ぐらい言ったらどうなんだ!!?」


挙句の果てには両親から猟銃を突き付けられ、勘当されるという仕打ちを受けてしまう(このシーンでさえ当時のフォルゴレは両親を睨み付けるばかりで、動揺や反省などはまるで感じられない表情をしていた)。


「わかるか!? キャンチョメ… ライオンの牙に小鳥はとまらないのさ」


故郷を追われてからしばらく経ったある日、偶然、街中の店のTVで牙に小鳥を留めているカバを見たフォルゴレ。

その際に「こっちの方がいい」と感じ、「不恰好でもなんでも、自分もカバのような姿になりたい」と思ったとのこと。

その後の細かな経緯は描かれていないが、ほぼ間違いなくこれを転機に暴力と決別して俳優への道を進み、現在のように愉快で愛情溢れるキャラクターとなったと思われる(好きな動物にカバを挙げているのは、このような経緯が理由である)。


そのような過去と思い故か、サービス精神が旺盛で、多忙な中でも病気の子供達のために無償で病院を訪れてコンサートを行う(しかも花束や菓子、オモチャを買ってくるという粋なサプライズ付き)など、あらゆる人のために活動をすることを惜しまない。

そういったフォルゴレの姿、及び優しい性根を垣間見た清麿も彼を認め「生き残れよ」と告げており、その後ガッシュの仲間に加わり清麿も態度が軟化したほど。


しかし、それでも両親からは未だに恐れられ、一度も顔を合わせてくれないことが窺える。


「愉快なスターになった今でも、私の両親は怖がって私に近づかない…」

「キャンチョメ、そうなっちまったらもう終わりなのさ…」


こういった過去の体験や現在の両親の態度から、

  • 「過剰な暴力によって誰かを助けても、助けた相手から向けられるのは感謝ではなく恐怖である」
  • 「たとえ現在の自分が過去の己と決別し変わろうとも、暴力(及び暴力に任せた生き方)で失った関係は二度と取り戻せない」

ことをフォルゴレは強く痛感していると読み取れる。


更に言えば彼自身は完璧に自制しているが最早体に染みついた「ライオン」は無意識にまでこびりついてしまっている様子で、上述の本当の本当に追い詰められ、完全に打つ手無しの状況で現れた一筋の希望である「ディマ・ブルク」を「役に立たない呪文ならブッ殺す(当然殺意ではなく、時たま口を吐いて出るイラついた時の「殺す」「死ね」と同等の軽いモノだが、スーパースターが口にしていいものではない)」と発言してしまっている。


それ故に「パピプリオを助けるためとはいえ、既に満身創痍のゴームとミールを過剰なまでに痛めつける」行為を進んで行おうとしたキャンチョメを真剣に止めようとしたのだろう。実際、助けられたはずのパピプリオ達は暴走するキャンチョメを恐れ逃げ出していた


このように、フォルゴレは普段のキャラクターからは考えられないほどの非常に大きな自責の念を抱いて生きており、相当な苦労人とも言える一面を持っている。

だからこそゴーム戦の前夜、そしてゴーム戦の中で「カバさん」について以下のように語っていたのだろう。


「私の一番好きな動物は……カバさんだ……」


「知ってるかい?キャンチョメ……カバさんは……」

「カバさんの牙には小鳥がとまるんだぜ」


「あの時は言わなかったが…カバさんは強いんだぜ」

「子供を守る時は特に強い!ライオンだって倒しちまうんだぜ!」


そして彼の説得を受け、無事にキャンチョメはゴームに花や小鳥といった温かみのある幻を見せつつ「魔界に帰ったら友達になろう」と言葉をかけるほどに優しさを取り戻す。

しかしゴームの本を燃やす直前、いつの間にか戦いの場に姿を現していたヴィノーに術を唱えられてしまい、クリアがザレフェドーラによる超遠距離攻撃を発動。

キャンチョメの判断で誰も怪我を負わずに済んだものの、本は燃やされてしまい、キャンチョメはパピプリオと共に魔界へ帰ってしまう。

泣きながら友との別れを惜しみ、残念ながら最終決戦直前にしてフォルゴレの戦いは終わってしまった。


とはいえ、キャンチョメの記事に記載してある通り、

  • フォルゴレ達がゴーム達を「叩きのめす」のではなく「和解する」選択をしたからこそクリアを孤立無援にすることができた
  • ヴィノーがザレフェドーラを使用した(=手の内を明かした)からこそ、ガッシュ達は事前の対策を立てて決戦に臨むことができた。

といったように、キャンチョメ(及びキャンチョメの判断を肯定したフォルゴレ)の行動には大きな意味があった。

確かにクリアとの直接対決こそ叶わなかったものの、キャンチョメとフォルゴレがクリア討伐に間接的に貢献したのは間違いないだろう


金色のガッシュ!!2にて(ネタバレ注意!)編集

第7話にて初登場。自宅のあるミラノで相変わらず「イタリアの英雄」として俳優活動を続けており、バックダンサーと共に大観衆の前で『チチをもげ!』『無敵フォルゴレ』を熱唱していた。


ガッシュの年齢から換算して前作の13年後にあたる今作において、御年およそ37歳のはずだが20代の頃と変わらぬキレッキレのダンスと歌唱を見せた。

容姿についても原作から大きな変更は無く、髪のボリュームが増した程度。

ただ、後述の戦闘中には無茶をして上半身の筋肉を釣らせてしまっており、やや衰えも見られる。


第8話にてショーの最中、観客席にキャンチョメの姿を見つけ思わず突撃。しかし、それはキャンチョメの弟であるコンソメであった。

コンソメに彼の大好物であるドーナツをご馳走しながら、フォルゴレは彼からキャンチョメの近況を尋ね、そして成長したキャンチョメの写真を見て大爆笑。しかし「失敗したな。成長は写真ではなく再会して見たかった」と会えなかった寂しさを溢す。


友との突然の別れは相当に引きずっていたようで、往年にキャンチョメに与えていた部屋は、ほぼそのまま保存・管理していた。

そこにコンソメを案内した時、コンソメがキャンチョメから「これから(コンソメは)フォルゴレと暮らすんだ」と言い含められていた事、さらにキャンチョメの言葉には期限が示されていなかった(弟を迎えに来る約束をしていなかった)事が明かされる。

それに不穏なものを感じたフォルゴレは友の窮地を確信。キャンチョメを探すために飛び出し、魔物狩り(カード)に襲われて力の尽きかけた彼のピンチに間一髪で間に合い、その戦いに割って入る。


腕力、フィジカルにかけても前作と同様かそれ以上となっており、初級術とはいえ仮にも肉体強化術であるドルクをかけた状態のゴーザの口を力づくでこじ開け、投げ飛ばしたほど。相も変らぬ無敵の男っぷりを見せつけた。


その後はキャンチョメが新呪文「モ・ポルク」を発現させたこともあり、你好剛毛・鼻毛ブーを自壊に追い込み、レビー・ジンクを撤退させた。

ガッシュ&清麿と合流した後は、一向を自身の豪邸に招き、皆で楽しく晩餐。


だが、その夜にガッシュと清麿は魔本からのSOSを受けてティオの危機を察し、急ぎイタリアから日本へと発つ。

フォルゴレはキャンチョメと同じくなかなか目を覚まさなかったため(清麿は先日の戦いの影響だと推測している)、結果的にガッシュ達と一時的に別れる形となってしまった。

日本・魔界・フランスにも同行していないため、次はどのタイミングで合流するのかは現状不明。


関連人物編集

フォルゴレお誕生日おめでとー!

ペアを組んだ魔物であり、「高貴なる魂」を認め合った友。


共に怯え涙しながらも、重要な局面では勇気を出して戦い、キャンチョメの成長を誰よりも傍で見守っている。

ガッシュの本の持ち主であり、今作のダブル主人公の一人。

ギャグシーンでは「フォルゴレがボケる→清麿がキレてザケル発動」の流れがお約束なものの、イギリス編を経てから根底では信頼し合っている。


また、互いに知る由も無いが、周囲から孤立していた過去を持つという共通点もある。

超広域の魔力感知に優れた魔物。キャンチョメと同じく、強力な攻撃ではなく特殊な用途の術に特化したタイプ。


スケベ系のギャグキャラという共通点があるが、意外にも原作で会話したのは1コマのみ(原作251話でモモンの台詞に対し「何!?清麿が!!?」と返したシーン。厳密にはこの台詞を言ったのはサンビームかもしれない)。

アニメ版ではスケベ仲間という面が強調され、多少なり絡みが増えている。

センシティブな作品

超人集団「MJ12」の一人にして、フォルゴレと同じく今作におけるギャグキャラの代表ともいえる存在。

「おっ〇いをネタにしたギャグ」「金髪、白い服」等の共通点も見受けられるが、こちらも上記のモモンと同じく絡みがほぼ無く、意外にも原作では一度も会話をしていない。


一応、アニメ版67話ではボインチョップの真似(?)をしているようなシーンが追加されていたり、「君にこの声が 届きますように」のOP映像で1カットだけ一緒に映っていたりもする。

「竜族の神童」の一人たる非常に強力な魔物。

作中で「ライオン」を用いて例えられた者同士。

もっとも、こちらは絶対的実力とそれを鍛え上げた自分自身への揺らがぬ誇りを根底に持つ、恐怖より敬服してしまうほどの威容を備えた真の意味での「ライオン(強いだけの存在とは違う絶対王者)の目」をした強者

屈強な身体や武術を持ち、場合によっては魔物とも戦える武闘派な本の持ち主達。


余談編集

設定等編集

過去の伏線編集

君と出会った日。

前述のフォルゴレの『過去』だが、実は初期のころからそれとなく示唆されていた描写が散見されている。

例を挙げれば、

  • 魔物同士のバトルロイヤルという互いに傷付け合うのが当然の状況下においても、必要以上の暴力を振るわない(清麿を天井に拘束する、フリトやウルルといった敵対した本の持ち主から不意打ちで本を奪い取る等の行為はするものの、相手を直接殴る・蹴る等の行為は一度もしていない)。
  • キース戦のように、いざという状況では(おそらく無意識の内に)やや乱暴な口調になる。
  • 初期のキャンチョメとの出会いのシーン(原作3巻扉絵)で、ライオン時代に着ていた物と似たようなコートを着ていた(袖や背中の模様、襟のファー等の細部が異なるため、全く同じ物ではない。少年サンデーコミックス版の中扉は、公式ファンブック「金色のガッシュ!!20周年ありがとうなのだ!ブック」に全て収録されているため、現在でも見比べることは可能)。

など。

これらの描写から、設定としてはほぼ初登場時点から存在していたと思われる。

これによってフォルゴレはコメディリリーフにとどまらない深みのあるキャラクターとして完成したため、結果的に描写したのは成功だったと言えるだろう。


他に設定面を挙げると、作者ブログにて「フォルゴレの名前はイタリア語の『フォルゴ~レ』(意味は『雷電』)からとっています」と明かされている。


デマ(?)編集

一部の外部サイトにおいて、「『チチをもげ!』の収録時、中の人である高橋氏はあまりにも恥ずかしい歌詞にヤケクソで歌っていた」と書き込まれていることもあるが、これは出典が不明な情報であり、デマの可能性もある。

少なくとも2023年7月時点では、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」と「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」、及び作者Twitterや作者ブログには似たような内容すら記載されていない。

とはいえ、何らかの雑誌や他媒体のインタビュー等で語られていた可能性もあるので、もし出典を知っている方がいたら、随時追記していただきたい。

  • 補足
    • 上記の書き込みに関しては、デマというか単なる「いち個人の印象、感想」の類であった可能性が高い。
    • 現に、2017年にアニメ版のBDが発売された際、作者の雷句先生がTwitterにて「(高橋さんが)『チチをもげ!』の収録で『おっ〇い』の発音を『んもっぱい』に直されているところが最高でした」「今の若い声優さん達への自己紹介で『チチをもげ!』を歌っているそうです」とツイートしており、どちらかといえば高橋氏は当時も創意工夫を凝らして収録し、今でも愛着を持っていることがうかがえる(該当ツイートはこちら)。
    • また、この「ヤケクソ」の根拠として、「終盤の『ヘイ!カモォン!!』のところで盛大に吹き出している」という意見もあるが、これに関しても「本当にヤケになって吹き出した」こと以外に「高橋氏が『フォルゴレが歌い疲れてきたのを表現するため、意図的な演出を加えた』」という可能性もある。
    • よって、上記の「ヤケクソで歌っていた」という書き込みは、あくまで「ヤケクソで歌っているように聞こえた」という「いち視聴者としての印象、感想」の類であり、「高橋氏本人が何らかのメディア等で『ヤケクソで歌っていた』と回答していた」という「事実」ではないと思われる。

関連イラスト編集

無敵の男2大スター共演


関連タグ編集

金色のガッシュ!! 金色のガッシュベル!! 金色のガッシュ!!2

黄本組 チチをもげ!


キャンチョメ ガッシュ・ベル 高嶺清麿

キッド ナゾナゾ博士


 美丈夫

カバ(決してライオンではない)

おっぱい星人 変態という名の紳士 残念なイケメン ギャグキャラ


同作者作品の関連キャラクター編集

  • カプリ・ルーチェ

作者の雷句先生がガッシュの連載終了後に連載していた作品「どうぶつの国」に登場するヒロインの一人。

彼女は実際にライオンと生活しているキャラクター。また、成長後のカプリは「ボリュームのある金髪で容姿端麗、スタイル抜群」という面でも共通している。

  • ピーマン(どうぶつの国)

こちらも「どうぶつの国」に登場するキャラクターであり、容姿端麗な雄のタヌキ。

「イケメンだがギャグ担当」「意外と(?)打たれ強い」等が共通している。


他作品の関連タグ編集

漫画「魔法陣グルグル」シリーズの登場人物。

ダンサー(?)かつギャグキャラ繋がり。

「魔入りました!入間くん」の登場キャラクター。

キャラクター性が近い存在。また、フォルゴレの中の人が父親の声を担当している。

漫画・アニメ「遊戯王」の登場人物。

中の人繋がり。「不良だったが、改心している」「家族関係が複雑(城之内の場合、両親が離婚し、飲んだくれの父親と2人暮らし)」「運が強い」という所も共通している(フォルゴレは人生全体で見れば運が強いとまで言えるかは微妙なところかもしれないが……)。

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