「そうさ、僕は弱いよ… 呪文も1個… 変身しかできない…」
「でも、ここで負けたら… 僕と同じ落ちこぼれのガッシュにさえ負けたら…」
「他の誰と戦っても負けしか待ってないんだ!!!」
「僕は絶対に強くなるんだ!!」
「フォルゴレのように、強くてカッコイイ男になるんだ!!!」
プロフィール
本の色 | 黄色 |
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術属性 | 強化(※注1) |
人間換算年齢 | 6歳→19歳(金色のガッシュ!!2) |
好きな食べ物 | 魚、アメ、チョコレート |
趣味 | 歌、ダンス、手でこぐスケボー、間食 |
魔界から降り立った場所 | イタリア |
家族構成(※注2) | 父、母、兄(※注3)、弟 |
CV | 菊池正美 |
(公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」内の魔物大百科、及び魔物発見場所マップから引用)
(※注1)作中での効果は明らかに「変化」なのだが、公式ファンブックでの表記は「強化」となっている。この点については当記事における「術」の項目を参照。
(※注2)続編「金色のガッシュ!!2」第8話の家族写真にて判明。
(※注3)原作最終話でキャンチョメを見送っていた人物に関しては、2011年の作者Twitterでは「キャンチョメの父、タイガーさん」と回答されていたのだが、後に作者ブログでは「キャンチョメの兄、名前はハンソデ」と回答されており、「金色のガッシュ!!20周年ありがとうなのだ!ブック」に同じ質問が再録された際も、やはり回答は兄のハンソデとなっている。
そして続編「金色のガッシュ!!2」でも兄として登場し、父親は別キャラとして登場しているので、現在は兄という設定で確定した模様。
概要
本の持ち主はパルコ・フォルゴレ(詳細は個別記事を参照)。
作中に登場する魔物の中で唯一、特殊な強化術(変化の術)を専門とする魔物であり、変身や小型化等、主に敵を撹乱させる術を使う。
作中全体を通してコミカルな描写が多いが、同時にフォルゴレと同じく感動的なエピソードも多く、第1回公式人気投票では5位、第2回では8位にランクイン。
連載終了から20周年を迎えた後、2023年7月にマイナビが実施したアンケート「金色のガッシュ!!で1番好きな魔物の子は?」でも5位にランクインしており、現在でも多くのファンから愛されているキャラクターである。
人物像
容姿
腹部にポケットがついた白いカバーオール(ベビー服の一種)のような服、アヒルの頭部のような顔が描かれた靴、そしてアヒルの嘴の様な黄色い口が特徴的。
服のポケットには大好きな菓子類をいつも詰め込んでおり、作中では板チョコやキャンディー等を好んで食べている描写がある。
公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」における雷句先生の回答によると、お菓子は一日にダンボール一箱分食べるらしい。
上記の通り嘴を思わせる唇を持つが、同じくファンブックの回答によると「当初はオランウータンをモデルにしていたが、仲間になるキャラなので人型にして書き直したらアヒルっぽくなってしまった」らしく、鳥やカモノハシ等をモチーフにしている訳ではないようだ。
また、唇については「プニプニしていて、ちょうど中華まんくらいの柔らかさ」とも回答されている。
また、ガッシュ2にて描写された家族写真を見る限り、この唇は親からの遺伝という可能性もある。おそらく母親からの遺伝だと思われるが、父親の方も髭で隠れてこそいるものの厚めの唇をしていることがうかがえるので、両親揃っての体質なのかもしれない。
他、名前の由来に関しては作者ブログにて「当時やっていた深夜ラジオでこんな単語が出てくるネタがあり、面白いから覚えていた」と回答されているので、何かしらの元ネタがある模様(具体的な単語や番組名は明かされていない)。
性格
「ゴメンよ… フォルゴレ…」
「どんなに危険でも… どんなに無茶でも… 僕はルシカを見捨てることはできないんだよ!!!」
「安心するんだよルシカ… 僕が… 僕が絶対にルシカを守ってあげるからね!!!」
普段はお調子者な言動やコミカルな描写が目立ち、何かあればフォルゴレに泣きつくほど臆病でもあり、ともすれば弱虫なだけのギャグキャラに見えるかもしれない。
だが、大切な人達が窮地に追い込まれ、自身しか助けられる者がいない状況であれば、身を挺してでも(それこそ重傷を負わされようとも)戦う勇敢さを秘めている。
現にディカポルクとディマ・ブルクは「大切な人を守りたい、助けたい」という強い思いから修得し、その上で戦闘力では遥か格上の相手に対して勝利を収めている。
憧れのフォルゴレと同じく、彼もまた「やる時はやる男」であり、作中でもフォルゴレが述べているように「高貴なる魂」を秘めているのは間違いない。
また、仲間やフォルゴレに頼るシーンこそ多いが、彼自身が決して何もかも他人任せというわけではない。
ルシカとの別れ際にはサーカスで一度も成功できなかった玉乗りを成功させて拍手喝采を浴びているし、クリア編でのトレーニングを経て広範囲の魔力を探知する能力を身に着けてもいる。
このように、他者からの指導を受ければ真面目に取り組み、きちんと実を結ぶこともできる努力家としての面も描かれており、根はガッシュ達と同じく真面目で誠実。
性格に関しても、コミカルな描写が多い一方で友達想いな面も随所に描かれており、石版編で戦ったガンツや、クリア編で出会ったパピプリオやゴームと友好関係を築こうとする等、他者の孤独を察して寄り添う優しさも持っている。
「ホラ、ゴーム。下手だけど、この小鳥を君にあげる」
「魔界に帰ったら友達になろうよ」
他、理知的な言動をしているシーンこそ皆無なものの、決して思考力そのものが低いというわけでもなく、
- ファウードを映像で少し見ただけで誰よりも早く正体に勘づく。
- 新呪文に関するデュフォーの説明を難なく理解し、自分なりのアイデアをその場で思い付いて述べる。
- ヴィノーがザレフェドーラを唱えた際には目で照準を合わせていると気付き、本に狙いを定めていることすら察する。
等、むしろガッシュ陣営の魔物の中では比較的頭が冴え、洞察力にも優れていると思われる描写もある。
実力
登場当初からファウード編までは作品内外ともに「弱キャラ」「よくて中堅クラス」等の烙印を押されがちではあったが、シン・ポルクを修得してからは評価が一転。
現在では多くの読者やファンから各種ファンサイトや掲示板等での最強ランキングでも筆頭候補として名前を挙げられるほどの強者となった。
現にシン・ポルクが作中で披露されてからは、サジェストに「キャンチョメ 最強」という以前なら想像もできなかった言葉が検索トップで出るほどである。
確かにシン・ポルクが超強力な術であることに異論は無いだろうし、まさしく「最強」に見えてしまうほどの強烈なインパクトを残したことも事実ではある。
だが、結論から先に述べると、キャンチョメが「最強」というのは大きな誤解である。
なぜなら、キャンチョメが「最強」ではないというのは2008年の時点で作者ブログ=公式から明言されている。
そのため、ネット上で散見される「キャンチョメが最強キャラ」という書き込みはあくまで公式回答を把握していない一部の読者の個人的な解釈でしかないので注意していただきたい。
術
主に「変化」の呪文を得意とする。
一応、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」及び「まるかじりブック2」では術属性が「強化」と表記されているが、どの術でもキャンチョメの肉体そのものが強化されている描写は無いし、作中や公式ファンブックでも強化されないと明言されている。
なので、あくまで便宜上や分類上の都合(肉体に何らかの変化をもたらす術の一種)として「強化」にカテゴライズされているだけだと思われる。
直接的な攻撃にはならない性質上、単独での戦闘に向いているとは言い難いが、仲間と連携して真価を発揮する傾向にある。
また、確かに「相手に大きなダメージを負わせて戦闘不能にする」ことには向かないものの、「相手を搦め手で追い込む」「戦闘不能を狙うのではなく、本を燃やして勝つ」ことに関しては侮れない強さを秘めている。
ポルク
様々な生き物や物体に変身する術。
だが、大砲になったとしても弾は出ない、ムキムキの巨人になっても身体能力が上がらない、人間に変身するとどこか一部分が異常な形(キャンチョメ本来の唇が残る、鼻や頭部が異常に長いなど)になったり、キャンチョメの顔が残ってしまう等、キャンチョメ自身が強くなるわけではないため、見かけ倒しになる事もしばしば。
ただ、石版編辺りから物に化けた際にはキャンチョメの顔が浮かばないような描写が増えているため、術の練度が上がれば変身の精度も上がるのだと思われる。
また、人間に化けた際にもキャンチョメのタイムリーな話術が加われば、あまり利口でない魔物なら簡単に騙すこともできる。
例を挙げると、ガッシュ戦では鼻が長い清麿(通称「やさしい清麿」)に変身して怪しげな言動をとっていたのにもかかわらず、ガッシュや鈴芽は本物の清麿が登場するまで全く気付かなかったり、バーゴ戦では頭部が長いフリトに変身して言葉巧みにバーゴを騙して本物のフリトを殴らせる等。
弱点としては、どんなに見かけ上の体積や筋肉を大きくしても、キャンチョメの肉体強度や身体能力が強化されるわけではないという点、そしてある程度のダメージを受けると強制的に解除させられてしまう点である。
作中の描写を見る限り、キャンチョメがどこにいるか(何に化けているか)を見極める必要すらない連射型、範囲制圧型の攻撃呪文は苦手な模様(ガンズ系、ラージア系等)。
石版魔物編以降はナゾナゾ博士の励ましや、清磨というブレーンからのアドバイスを得た結果、それまでの「見掛け倒し前提でビビらせ、相手の降伏を期待する」戦法から「筋力や破壊力は関係ない無機物に化け、積極的に『相手の目を騙し』攪乱する」戦法にシフト。
「壁」「敵の魔本」といった無機物に化けて敵を攪乱し、時には味方を守るといった有用性を発揮し、あらゆる場面で活躍した応用性の高い呪文である。
どちらかと言えば、仲間と共に戦う際のフォローに向いていると言えるだろう。
一方GBAゲーム・魔界のブックマークでは、変身中はすべてのトラップなど仕掛けが停止し、その場で素通りして通過するのが主な使い道で、ストーリー上でも、このままでは渡れなさそうなところに、(今回は清麿でなくフォルゴレが提案することが多い。)乗り物に変身してたどり着く描写が多々なされる。
コポルク
単純に小さくなる術。
身体が小さくなったことで身体能力も弱くなっており、一見するとただ小さくなってしまう弱体化の術であり、フォルゴレも術を初めて唱えた際には「まさか弱くなる術があるとは……」と悲観していたが、ポルクと同じく使い方次第では非常に有用な呪文である。
身体の小ささを利用して相手に気付かれずに奇襲(清麿の腹に噛みつく、フリトのズボンを脱がす等)を仕掛けたり、マッチを持って相手の本の持ち主に接近し本を燃やすといった戦法も可能。
現に仲間が敵の注意を惹き付けている内に、死角からマッチを持って接近し本を燃やすことで戦闘力では劣る相手に勝ち星を挙げた時もあった。
清麿も術の能力を知らなかった初見では「キャンチョメが消えた」と錯覚し、術の能力を「キャンチョメの姿が見えなくなる術」と勘違いするほど一瞬で小さくなるので、緊急回避にも役立つ。
弱点としては、この術もあくまで変化の一種であり、小さくなった分スピードや敏捷性が上がる等の強化がなされるわけではない。
また、視認できないほどの極小サイズにまで小型化するわけでもないので、使用すれば絶対に見つからなくなるとまでは言い切れない面もある。
現に原作192話では初見であるにもかかわらずキースに発見されてしまったので、ある程度の強者(=戦闘経験が豊富であったり、優れた勘や魔力感知能力を持つ魔物)には通用しないのだと思われる。
なお、GBAのゲーム・魔界のブックマークにおいては、小さくなったキャンチョメに喰らい判定が消滅するのは当然として、なんと一方的に敵を攻撃し続け、連続ヒット前提で考えると決して小さくないダメージを稼ぐことができる、弱くなる術とはなんだったのか?と首をかしげたくなる謎の強化を遂げている。
むしろこれでは、のちのディマ・ブルクの縮小版のような印象を受けるだろう。
ディカポルク
見上げるほどに大きくなる……と思わせて、自身の巨大な幻を作る術。
あくまで目眩しや呪文の無駄打ち(幻なので攻撃がすり抜ける)を狙うための術であり、幻に攻撃力は無い。幻の動作は足元にいる本体と連動している。
弱点としては、当然ながらキャンチョメ本人が強化されているわけではないので、そちらを狙われた場合はどうしようもない。
またその性質上、幻だとバレてしまえば二度と同じ相手を騙せなくなるという弱点もある。
こちらも、キース&ブザライ戦ではカーズが初見にもかかわらずキースを制止した上でウルジム・ガズンを放っている(=術の効果を見破っている)ため、コポルクと同じく戦闘慣れしている強者には通用しない可能性が高いと思われる。
ディマ・ブルク
自分の分身を8体同時に出現させる術。変身や幻を得意とするキャンチョメの術の中では珍しく実体を伴うことに加え、唯一術名に「ポルク」と付かない術である。
分身には実体がありキャンチョメ本人の命令で動くが、行動には口頭での命令ではなく「キャンチョメの心情そのもの」が反映される為、指示に従わない場合もある(内心ビビっていると、攻撃の指示に従わずに逃げる等)。
おまけに良くも悪くも分身の数が多いからか、分身の中にはキャンチョメが意志を強く持って分身達を指示してる間も、ビビッてしばらく指示に従わなかった者が居る事もあるが、時にはこれが敵の虚を突く要素になる事も。
敵からしてみれば、この手の実体を伴う分身使いへの攻略の際にありがちな“敵との直接的な攻防を積極性を持って行う者がいるなか、被弾を嫌って隠れたり距離を取ったりする方が本体”と予測して狙いを定める戦法が通用し辛い事を意味するため、下記の本体を悟られにくくする工夫も相まって、かなり厄介な呪文である。
基本的に攻撃を受けると消滅してしまうが、本体の負傷は分身に反映されず、分身の受けたダメージがキャンチョメ本人にフィードバックされることも無い。
キャンチョメ本人が意識を失えば分身も一斉に消滅してしまうという弱点もあるが、分身の見た目はキャンチョメとそっくりで見分けがつかない上、「服を汚す」等の工夫でより一層本体との見分けをつかなくして混乱させる戦法も可能。
そして、個々の身体能力はキャンチョメ本人より数段高く、分身1体でも魔物の子や人間1人を背負って軽々と跳躍し続けられるほどの力を持つ(本体との能力の差にティオが気味悪がった程)。
更に、複数人で力を合わせて集団攻撃を仕掛ければ強化呪文をかけた魔物をも圧倒し、人数を束ねて盾になればギガノ級の術を受け止める事も出来るほどに強力である。
それまでほとんど撹乱がメンバー内での役割だったキャンチョメも、この術を使えるようになったことで単純な戦闘力だけでなく仲間内の機動力の向上に大きく貢献できるようになった。
現に他の術とも組み合わせた戦いぶりから、ロデュウ&ジェデュンとの戦いにおいてはゼオンから真っ先にターゲットにするように指示される程になったため、キャンチョメの成長に大きく貢献した優れた術と評せるだろう。
フォウ・スプポルク
クリア編の修行を経て習得した呪文。「本の持ち主」の「視覚」と「聴覚」に作用する術。
端的な効果を述べると、術を唱えた瞬間に相手の呪文を即消滅させる。
……と、表面的な効果だけを見ると、「どんなに強力な術でも問答無用に消滅させる呪文」「クリアの使う術の上位互換」等と思い込むかもしれない。
だが、実際の効果は全く違うものである。
実は術を唱えた際、キャンチョメの手から光と音が発せられ、敵の術を丸ごと包み込む。そのどちらかを聞いたり見たりした相手の本の持ち主の脳に、耳や目を通して「呪文を唱えるのを止める」「心の力を出す事を止める」という命令を強制的に出させることで、無意識の内に術を止めさせている。
つまり、端から見れば「一方的に術を消滅させられた」状態に映るが、実際は「術の発動を相手自身が止めている(無意識の内に中断させられている)」というトリックである。
弱点としては、その性質上、耳や目を塞ぐ等の手段で相手の視覚と聴覚に干渉できない状態を作られてしまえば一切の効力を発揮することができない。
初見で術のカラクリを見抜くのは非常に困難ではあるだろうが、「タネさえ割れてしまえば容易に対処されてしまうし、二度と通じない」というのはディカポルクと共通した短所でもある(デュフォーが模擬戦で清麿にアンサートーカーを使用させなかったのも、効果を事前に見抜かれてしまえばキャンチョメの実践経験にならないからという面もあったと思われる)。
ちなみに一部のファンや外部サイトでは「クリアの術の上位互換」のような表現や解釈をされることもあるが、上述のようにフォウ・スプポルクはあくまで「術の効果によって本の持ち主に呪文を中断(キャンセル)させている」のであり、クリアの術のように「術の威力によって相殺、消滅させている」わけではない。
術名こそ「スプ」の部分が共通してはいるものの、根本的な効果が全くの別物なので、混同しないよう注意していただきたい。
むしろ、「スプ」の後にポルクが付いている通り「スプ(消滅させる)+ポルク(と誤認させる)」術である。
ミリアラル・ポルク
クリア編の修行を経て習得した呪文。「相手の魔物」の「触覚」に作用する術。
上記のフォウ・スプポルクが「本の持ち主」の脳に作用する術であり、こちらは「魔物本人」の脳に作用するという棲み分けがされていると言えるだろう。
ミリアラル・ポルクの発動後キャンチョメが相手の術名を叫び、特殊なガス状物質の塊を対象の術に似せた形で放出する。一見するとキャンチョメが相手の術をそっくりそのままコピーし、使用しているようかのように思わせる呪文。
実はガス状物質に触れた際、相手の魔物の脳に「術をくらった」という強烈な暗示をかけ(強烈に誤認させ)、自分が使った術と同等のダメージを受けたと身体にも錯覚させて傷を負わせるという仕組みである。
作中ではこうした脳の錯覚を、デュフォーが、
- 触った時の感触や痛み等は、全て神経を通じて脳が感じているもの(=だから逆説的に、脳にダメージを与えると身体もダメージを負うような現象を引き起こせる)。
- 「ストーブを触って火傷をしたことのある人が、熱くなっていないストーブを触ってしまった時にも火傷を負った」という事例が少数ある。この術はそういった現象をより強力にしたもの。
と解説している。
ただ、効力を発揮するには「どんな術で」「どんな効果を持つか」を正確に知っていて、なおかつ「その術を使える魔物」、つまり術の使用者本人に対して使用しなければ意味が無いという制約がある。
作中ではブラゴの「グラビレイ」をティオに使っても、ティオは「グラビレイ」を使えない(=頭の中で術の効果を正確に理解していないため暗示がかからない、仮に掛かってもイメージが薄いのでマトモに効果を発揮しない)ので効果はないという例が挙げられている。
また、作者の雷句先生が2012年にTwitterで「同じ術を持っていても魔物同士で微妙に効果が違うため、例えばコルルのゼルセンをコピーしたとしても(同じくゼルセンを覚えている)キッドにダメージを与えることはできない」と回答しているため、まさしく「術を使った本人」にしか効果を発揮できない厳密性があるらしい(ゼオンの銀色のザケルをガッシュに当てても、ガッシュの金色のザケルをゼオンに当ててもほぼ効果がない、ということだろう)。
他にも大きな弱点として、こちらも上記のフォウ・スプポルクと同じく、対象となる感覚(この術の場合は触覚)に作用できなければ何の効果も発揮できない点であろう。
あくまでキャンチョメは放つのは「触覚に作用して痛みを錯覚させる性質を持ったガス状物質」、つまり単に「痛みを錯覚させる」だけの術であり、「相手の術の性能そのものをコピーしている」わけではない(一応、原作298話でウィー・ムー・オー・ジンガムル・ディオボロスをコピーした時には建物の残骸を多少だが削り、ゴームに命中した時にも足元の地面が少し凹んでいるので、コピーする対象によってはそこそこの質量や重量を得ることだけは可能な模様?或いはこれも術に内包されている幻の一種なのかもしれない)。
なので、本質的には「ただのガス状物質」である以上、外せば壁や床にダメージが入らない=術の正体に気付かれる恐れがあるし、そもそもの話としてコピーした術と同じ程度の範囲しか対象に取れない以上触れないよう冷静に回避されれば何のダメージも与えられない(いわゆる当たらなければどうということはない理論)。
術で迎撃や防御をされた場合も簡単に霧散させられてしまうと思われる。
また、「ガス」であるならば羽ばたき等で強烈な気流が発生させられると吹っ飛ばされる恐れもあるので、アシュロンやゴームといった「術に頼らずとも風を起こせる」魔物相手には分が悪い面もある。
総じて、この術もキャンチョメが今まで修得してきた術と同様「初見の相手をいかに動揺させ、判断を遅らせるか」が重要になるといえるだろう。
シン・ポルク
クリア編の修行を経て修得した、キャンチョメの最大呪文。
ゼオンの本の持ち主であり、作中最高クラスの実力を持つデュフォーにすら「魔物同士の戦いでこれ以上強力な術はない」とまで言わしめた作中最強クラスの術。
作中でデュフォーが「今までの術を全て合わせたような最強の術」と表現しているように、
これまでキャンチョメが修得してきた術(ポルク/ディカポルク/フォウ・スプポルク/ミリアラル・ポルク)それぞれの特性を強化・発展させ、その上で自在に組み合わせて行使できるようになる術。
作中では、
- 自分の身体を際限なく変化させる(=ポルクの強化、発展)。
- 術を唱えた瞬間だけ変化するポルクと異なり、発動後に身体の一部を触手のように伸ばしたり、巨大な獣人のように肉体を何度も再変化させることもできる。
- ゴームが作るワープゲートの偽物・回転する刃・電撃といった多種多様な幻を生み出したり、周囲一帯に大規模かつ繊細な幻影を生み出すことで見渡す限りの光景を瞬時に別物に変化させることもできる(=幻を生み出すという意味ではディカポルクの応用、発展)。
- 幻の風景の正確な効果範囲は不明。また、あくまで幻の光景を展開しているのであり、実際の地形や環境を変化させているわけではない。
- 術が発動している間、自身の変化させた姿や声に相手の脳への無意識強制命令を何度でも付与することができる(=フォウ・スプポルクの強化、発展)。
- 尚、生み出した幻については命令を付与できるとは明言されていない。
- 自身の変化させた肉体や生成した幻に様々な激痛の錯覚を付与し、相手の脳が正確に理解していないような激痛をも触覚を通じて錯覚させる(=ミリアラル・ポルクの強化、発展)
等、これだけ多彩な効果を術が発動している間自由自在に組み合わせて行使できる描写があり、シン級呪文どころか作中に登場する全ての呪文と比較しても圧倒的な自由度を誇る。
そしてこの術の真骨頂とも言えるのが、キャンチョメの身体や幻に付与できる脳への無意識強制命令や錯覚させる痛みの「内容」を自由に設定できるようになり、かつ命令や激痛を魔物と本の持ち主の両方の脳へ作用できるようになったこと。
そのため、術を強制中断させることや激痛を錯覚させることはもちろん、本に頼らない魔物自身の力すら強制中断させることも可能。
ミリアラル・ポルクの時の様な「ブラゴの術をティオに向けて撃っても大した効果が出ない」などという制限もなく、強烈な電撃の幻を叩きつけられれば電撃等発せない相手でも感電による苦痛や痙攣、電熱による火傷を負わせる(あくまで負ったという幻覚)事ができる。
ただ、おそらく激痛の錯覚は自由自在に設定できるが、付与できる命令の内容に関してはかなり限定的である可能性が非常に高い。詳細は後述。
たとえ視覚や聴覚を塞いでも、キャンチョメに触れられてしまえば激痛を錯覚させられてしまうため、完全に対処するのは非常に困難。
作中での例を挙げると、
- 無数の触手を生やした姿やライオンを思わせる巨大な獣人といったように、自身の肉体を際限なく変化させる(=肉体変化)。
- ゴームが空間移動で逃走する直前、ワープゲートの幻(偽物)を作成し、そこをくぐったタイミングで周囲の風景をイースター島に変化させることで、ゴームとミールが本当に空間移動をしたと誤認させる(=幻の生成+風景の展開)。
- 尚、作中ではゴームがゲートを展開し始めてからキャンチョメも偽物を作成しているにもかかわらず、ゲートは1つしか描かれていない。これに関しては、ゲートをくぐる前にゴームがキャンチョメを見ている描写があるので、この時にキャンチョメが自身の身体に「ゲートの生成を中断する命令」を付与し、ゴームが気付かぬ内に本物の方を消していたのだと思われる。
- 自身の身体から伸ばした触手を怪物のように操り、同時にキャンチョメの姿や声に「呪文を中断する」命令を付与することで、「相手の呪文を触手が喰らって消滅させた」かのように演出する(=肉体変化+命令付与)。
- ゴームが再び空間移動で逃げようとした時には、「ワープゲートの生成を中断させる」命令を付与した触手をゴームの眼前に振り下ろす(=視認させる)ことで、あたかも「ワープゲートすら触手が喰らって消滅させた」かのように演出する(=肉体変化+命令付与)。
- フォルゴレに自身の髪の毛を介して「本を手放さない」「心の力を強制的に出させる」といった命令を出し続けて術を解除させない(=肉体変化+命令付与)。
- 自身の身体から生やした触手の先を「武装した拳」「牙の生えた口」「巨大な爪を生やした腕」に変化させ、それぞれに激痛の錯覚を付与して殴りつけることで激痛を与える(=肉体変化+激痛の錯覚)。
- 「実際に電撃を浴びている激痛」を付与した電撃の幻をゴームとミールに浴びせ、痛みを錯覚させることで激痛を与える(=幻の生成+激痛の錯覚)。
- 腹に作った口から「羽が切り裂かれる痛み」を付与した回転する刃の幻を放ち、命中したゴームに激痛の錯覚を与えて撃墜し、更に「羽が切り裂かれて欠損した幻」を見せ続けることで実際に羽根を喪失したと思い込ませ飛行不能にする(=幻の生成+激痛の錯覚+更なる幻の生成)。
- 触手の先にある口でミールに噛みついて激痛を錯覚させると共に、「服を破かれた」幻を作成して現実との区別を付かなくし、より混乱させる(=肉体変化+激痛の錯覚+幻の生成)。
このように、キャンチョメの思うがままに様々なことを起こした。
既に「実力」の項目で述べたように、作品外においてもキャンチョメの評価を爆上げした超強力な呪文であり、現にアンサー・トーカー無しでの模擬戦だったとはいえ本気で制御後バオウ・ザケルガを使ったガッシュたちも太刀打ちできず、手加減されていなければ死んでいたほどの精神ダメージを負って気絶させられた(しかもキャンチョメ側は汚れ一つない無傷、初見殺しが完璧にハマったとはいえ完封勝利である)。
ゴーム戦においても一方的に術を無力化した上で相当な精神ダメージを負わせ、実質ノーダメージでの勝利を収めている。
だが繰り返しになるが、決してこの術(及びキャンチョメ)が最強というわけではなく、作者ブログにて「アンサー・トーカーなら簡単にシン・ポルクを破れる」と明言されているため、術を発動さえすればどんな相手にも絶対に勝てるわけではない。
作者ブログの回答も上記のような言い回しであり、「アンサー・トーカーでなければ勝てない」とは言っていないし、作中の描写を踏まえれば弱点や短所は確かに存在しているため、何らかの対処法を実行することでキャンチョメに勝てると思われる魔物も多数存在している。
弱点や対処法に関しては非常に長くなってしまうので、当記事における「シン・ポルクの弱点、及び対処法」の項目を参照していただきたい。
上述の「付与できる命令の内容が限定的である」点もそちらで解説している。
ちなみに続編の「金色のガッシュ!!2」においてキャンチョメが自分の脳を「シン・ポルク」をコントロールできる特別な脳と述べているため、そもそもこの術を扱うこと自体が非常に難しいようでもある。
この「特別な脳」というのがどういった意味なのかは続編2巻時点では明言されていないが、原作293話におけるデュフォーの台詞や、続編での新呪文の描写を踏まえると、「想像したものの音や臭い、触感すらも感じられる程の人並み外れたイマジネーション能力」といったところだろうか?
ガポルク
ゲームオリジナルの呪文。
「金色のガッシュベル!! 友情タッグバトル2」と「激闘!最強の魔物達」とではそれぞれ効果が異なり、前者では巨大なうちわに変身し、それをフォルゴレが仰ぐことで竜巻を起こし、後者では石垣に変身し、マ・セシルドさながらに攻撃を遮ることができ、そして時間差を置いて倒れ込んで相手を押しつぶす。
正確な効果がゲーム内で解説されておらず、一見するとポルクと変わらないようにも見えるが、実際にうちわで強風を起こしたり、石垣の硬度と質量を以て、防御しながら攻撃もこなしている描写から「外見だけでなく変身する物体の性質もある程度コピーできる」ような強化を遂げていると推測される。
活躍
初登場は原作26話。
当初はとても臆病なお調子者であったが、清麿宅にてガッシュと交戦し敗北。
魔界では自分と同じ「落ちこぼれ」だったはずのガッシュが成長した姿を見て愕然とし、これを契機に強い魔物になろうと誓った。
スペインで妹分となったルシカとの出会いをはじめとする人間界での経験を通して、徐々に勇気を身に付けて戦う事ができるまでに成長していく。
フォルゴレのようにかっこいい男になって、「魔界を良い世界にする」事を目標としている。
ちなみに、原作では具体的な目標や夢を語るシーンが無かったが、アニメ版144話では『魔界をお菓子の国にする』と言う具体的な目標を作り、ファウード編のアニメオリジナル展開において、友情が芽生えたモモンをチョコ大臣にすると約束した。
その後の石版編、ファウード編でも一貫してガッシュ陣営の味方として登場し、「清麿からのアドバイスを受けて変化の術を効果的に活用する」「新呪文のディマ・ブルクを修得して物理的な戦闘も可能となる」等、要所要所で活躍や成長が描かれていった。
そして転機が訪れ、多くの読者やファンの間でも最も話題となったのがクリア編における成長と活躍である。
指導の一環としてデュフォーがキャンチョメの感性を刺激する直前、思わず驚くほどの驚異的な潜在能力を持っていることが判明。
デュフォーとの特訓でその才能を開花させ、新呪文を3つも修得。アンサー・トーカーは使用しないという大きなハンデがあったとはいえ、ガッシュとの模擬戦でも勝利するほどの実力者へと急成長した。
しかし、ガッシュとの練習試合で勝利し自信を付けたのはよかったものの、それまで自身が役に立てなかったが故に仲間を目の前で失ってきた恐怖心や、心の中に貯め込んでいた負い目が刺激され、相手を徹底的に痛め付けるといった負の感情も芽生えてしまう。
そうした感情のままにゴーム戦では相手を必要以上に痛め付け、助けたはずのパピプリオ達からも恐がられてしまう程の暴力的な一面を発露させてしまうが、フォルゴレの体を張った説得により優しさを取り戻すことができた。
しかし、その直後にクリアがザレフェドーラによる超遠距離砲撃を発動。
ゴーム戦で心の力を消耗していたため打つ手が無く、標的である魔本を犠牲にしてフォルゴレとルーパーを守った結果、パピプリオ共々魔界に送還されてしまった(ヴィノーが目の前にいるため、シン・ポルクでなくともフォウ・スプポルクさえ発動できれば術を中断させられたのだが、惜しくもフォルゴレの心の力が完全に尽きてしまっていたのだと思われる)。
残念ながらガッシュ達と共に決戦へ挑むことこそできなかったものの、キャンチョメがゴームと友情を育んでいたおかげで、結果的にクリアをロッキー山脈で孤立無援にでき、ガッシュ達はミールからクリアの居場所を聞くことができた。
また、本を燃やす際にクリアが長距離砲撃たるザレフェドーラを使用したからこそ、ガッシュ達は事前に対策を立てて決戦に臨むことができた。そういった意味ではキャンチョメもクリアとの決戦に際して大きく貢献したと言えるだろう。
現に原作303話でもガッシュが「フォルゴレの話を聞く限り、キャンチョメもフォルゴレも正しいことをした」と述べている。
最終決戦では「金色の本」による力でもあるが、シン・ポルクによってクリア完全体の特大消滅波から地球を救ってもいる。
戦いの後はパピプリオと共にゴームと友達になったようで、原作最終話では仲良く肩に乗って学校に通っているシーンが描かれている。
続編「金色のガッシュ!!2」における登場や活躍はネタバレ防止のため、項目を別にした上で後述する。
シン・ポルクの弱点、及び対処法
公式情報としての弱点、対処法
まず公式情報としての対処法としては、既に述べてきたように作者ブログの質問コーナーにて「アンサー・トーカーなら簡単にシン・ポルクを破れる」と明言されている(実際のブログはこちら:2008年7月1日更新分)。
同ページの回答では、
- 魔物の術はキャンチョメに無効化されるとしても、撹乱されない様に目を閉じ耳を塞いだ状態で「キャンチョメ本体の場所」をアンサー・トーカーの能力で探し出す。そこに向かって石を投げ、命中させることでキャンチョメは泣いてダウンする。
- つまりシン・ポルクは術ではない「石や弓などの飛び道具」に弱い。「物」には脳がないから命令が効かないという理屈。
- 仮に身体を変形させて石を防いでも、元がキャンチョメの身体だから当たると痛い。
と解説されている。
また、同じ質問が「金色のガッシュ!! 20周年ありがとうなのだ!ブック」にも再録されており、そこでは「作中と同じように数本の触手を生やしたキャンチョメに対し、耳当てを付けて目を閉じた清麿が小石を投げつけ、小石がキャンチョメの頭部に命中する」という解説イラストも併せて描かれている。
よって、これらの公式情報を踏まえた上で、作中の描写も併せて考えると、以下の6点は理論上確定となる。
- 1:シン・ポルクに関してもこれまでの術と同じく、キャンチョメ自身が強化されるわけではないので、多少のダメージでも術が解けてしまう弱点を抱えている。
- もしキャンチョメがイメージした通りに自身の肉体を強化できるのであれば、上記の「身体を変形させて石を防いでも、元がキャンチョメの身体だから当たると痛い」という説明が成立しないため、肉体が強化されないのは確定である。
- よって、作中でゴームとミールに大ダメージを負わせていたのは、あくまで激痛を錯覚させる命令をキャンチョメの身体に付与していたからであり、身体能力や筋力等が向上していたわけではないと解釈できる。(冷静であれば「威力と衝撃の割に生じている慣性が少ない=身体が吹っ飛んでいかない」事に気付けたかもしれない、実際キャンチョメもその辺を理解しているのか、噛みつきや切断、電撃等錯覚では誤魔化せない慣性が生じにくい攻撃を多用している)
- 作中ではデュフォーが「敵に大火傷を負わせる炎の拳」や「敵の術を食べる大きな口」を例に挙げて「変身した体にはキャンチョメの想像した力を持たせられる」と解説してこそいるが、もしこれらが文字通り「想像した力を持たせられる」のであれば、自身を「石をぶつけられても痛くない頑丈な身体」や「物理攻撃がすり抜ける身体」等に変化させることもできるため、そのような解釈では作者の解説が成立しなくなってしまう。
- デュフォーが解説後に「その理由は…」と言いかけ、キャンチョメが「僕の化けた姿や声が敵の脳にそういった『命令』を出すから」と紡いだ際には「その通り」と肯定しているので、作中での「想像した力を持たせられる」という言い回しは「命令や錯覚の付与を駆使することで、キャンチョメが想像した通りの現象を起こしているも同然な状況を演出できる」という意味合いであり、やはりキャンチョメの肉体を物理的に強化できるわけではないと読み取れる(炎の拳に関しては「拳を巨大化+炎の幻を纏う+火傷の錯覚付与」、敵の術を食べる口に関しては「身体から触手を生やして口を付ける+その姿に呪文を中断する命令を付与する」という組み合わせで演出可能だと思われる)。
- また、上記の解説イラストで清麿がキャンチョメに投げつけているのは本当に何の変哲もない小石1つである。大きさは握り拳程度だと思われる。(ぶっちゃけ人を殺せるサイズではあるが)
- 同イラスト内ではキャンチョメに命中した瞬間のみを描いているので、さすがに小石1発だけで術が解除されるとまでは言い切れないだろうが、「泣いてダウンする」という言い回しも踏まえて考えると、ポルクと同じようにキャンチョメ自身が多少のダメージ(あるいは極僅かなダメージ)を負っただけでも痛みで術を維持できず解けてしまうリスクがあるのは間違いない。
- また、上記の解説イラストで清麿がキャンチョメに投げつけているのは本当に何の変哲もない小石1つである。大きさは握り拳程度だと思われる。(ぶっちゃけ人を殺せるサイズではあるが)
- 2:たとえ耳と目を塞ぐ等の非常に簡単な手段であっても、何かしらの神経(聴覚、視覚、触覚)に作用できない状態を作られてしまえば相手の脳へ干渉することができなくなる。
- 仮に「シン・ポルクを展開している内はキャンチョメが自由自在に脳への命令を下せる」と解釈した場合、清麿が目と耳を塞いでも関係なく「アンサー・トーカーを中断しろ」と命令できるため、作者の解説が成立しなくなってしまう。よって、キャンチョメが相手の脳に命令を下せるのは、触るなりガス状物質なりで何かしらの神経を"直接"刺激できる時だけであるという理屈が成立する。
- つまり、あくまでシン・ポルクもフォウ・スプポルクやミリアラル・ポルクという「神経を介して脳に干渉する術」の延長線上であり、他作品に登場する「術を発動した瞬間に絶対的な効力を持つ催眠や洗脳、暗示や幻術の類をかける」「キャンチョメが何もかもを思い通りにできる空間や結界を展開する」等の効果ではない。
- 3:キャンチョメが相手の脳に下せる命令の内容には制約があり、あらゆる命令を下せるわけではない。少なくとも相手の行動を完全に支配することはできないし、心や意志そのものを操ることもできない。つまりシン・ポルクは「洗脳」や「脳を完全に支配する」効果ではない。
- まず前提として、作中でフォルゴレに髪の毛を巻き付けた際に2つの命令を同時に下しているので、「命令を重ねがけできる」こと自体は確定である。また、「デュフォーとの会話で『ゴームが空間移動をする際に偽物を作り、本当に長距離移動をしたと誤認させる』戦術を提案し実行、成功している」「2度目のシン・ポルクを唱えた際には発動した瞬間に幻の風景を展開している」という描写から、「発動した瞬間に術の効力を発揮できる」ことも確定している。
- そして、よりにもよってアンサー・トーカーである清麿が戦闘開始時点から既に耳当てを付けていた(完全に効果を把握されている上にキメ打ちされている)のであれば、そんな明らかに対処されてしまう状況でキャンチョメが自らシン・ポルクを発動するわけがない。また清麿側としても、シン・ポルクを攻略したいのであれば耳当てをポケット等に隠しておき、シン・ポルクを発動されてから付ける方が自然である。これらの理由から、解説イラストにおいて清麿が対策用の耳当てを付けたのはシン・ポルクを発動された後だと見なして間違いない。
- よって、もしキャンチョメが本当に「何もかも」相手に命令できるのであれば、シン・ポルクを発動した瞬間(=耳当てを付ける前)に「身体を一切動かすな」「アンサー・トーカーを使うな」と命令を重ねがけして清麿の行動を封じることも可能になるため、作者の解説が成立しなくなってしまう。
- なので、やはり相手の脳へ下せる命令の内容には制約があり、少なくとも相手の行動を文字通りの「自由自在」に操れるわけではないという理屈が成立する。同様の理由で相手の心や意志そのものをコントロールすることも不可能だと断言できる。
- 詳細は後述するが、作中の描写を合わせて考えた場合、キャンチョメが命令できるのは「既に相手がとっている行動の延長線上で実行できる行動」のみであり、「相手に新しく何かをさせる」「事前に何かをさせないよう制限する」等はできないと定義できる。「させる」「させない」は不可能、「止める」「続けさせる」が可能と言う事である
- 尚、このような解説を述べると「シン・ポルクに対処するには耳当てのような効果的な小道具を準備しておく必要がある」と表面的に受け取られるかもしれないので補足しておくが、別に耳当てがなくとも「ガッシュを肩車して耳を塞いでもらう、マントを伸ばして耳や顔全体を塞いでもらう、耳と目を閉じたままキャンチョメの場所を指示してガッシュに石を投げてもらう」等の工夫をすれば全く問題ない(ゼオンペアも同様)。
- 4:たとえ自身の幻(=身代わり)を生成したとしても、視覚に頼らない特殊な能力によってキャンチョメ本体の場所を把握されてしまう危険性がある。
- つまりアンサー・トーカーのように「目と耳を閉じていても発動可能かつ効力を発揮でき、キャンチョメの居場所を割り出せるような能力」を持っていれば同様の対処が可能だと考えて間違いない。作中において最もわかりやすい例であれば多くの実力者が使用可能な魔力感知能力だろう。(これを欺くにはキャンチョメと寸分違わない魔力塊を生成してデコイとして配置できる能力と自身の魔力を完全に隠蔽する欺瞞能力を持ってなければならない)
- 5:キャンチョメが対処できるのは「一度発動/発生してからも使用者の意志で中断できる」攻撃や能力に限定され、かつ使用者の神経に干渉できる状態でなければならない。
- 上記のように作者ブログでは「物には脳がないから命令が聞かない」と述べられているが、当然ながら作中で中断されたゴームの術やワープゲートそのものにも脳や意識があるわけではない。なので作者ブログで意味しているのは「攻撃や能力の継続/中断が使用者の意思で可能であるか否か」だと読み取れる。使用者の神経に干渉する必要性に関してはここまで述べてきた通りである。
- 6:石や弓矢という「物」(=攻撃の継続や中断が使用者の意志とは無関係なもの)が具体的な例として挙げられている以上、銃火器・爆発物といった「一度放てば使用者の意思でも止められない(使用者の意思とは無関係に向かい続ける/効力を発揮する)攻撃」や、術の攻撃によって生じた衝撃波、砂煙や石礫や何らかの破片、着火して燃焼が始まり独立した火や炎、落石等を防ぐことはできない。
以上、ここまでは公式情報として確定であるが、以降の内容には多少なりファンとしての推測が含まれる。
そのため、もしご自身の認識や解釈と齟齬が生じた場合は、実際に作中の描写を確認していただき、擦り合わせを行った上で追記・修正をしていただければ幸いである。
作中の描写から推察し得る弱点、対処法
次に上述の5点以外にも、作中の描写において幾つか気になる点が存在している。
具体的には、
- 作中ではシン・ポルクの効果を解説する際に「周りの景色を本当に変えるから、催眠術と違って相手の意志で元の景色に戻ることはない」「相手のダメージに合わせて衣類が傷付いていく幻を作れば」「クリア完全体は術で作った幻を認識した」というように、相手に幻を「見せる」「錯覚させる」とは一度も表現されていない。
- また、シン・ポルクを使われたミールは「私達は催眠術にかけられた」と分析している一方、デュフォーの解説ではシン・ポルクを「催眠術」「洗脳」と定義するような解説が一切無く、幻に風景については「周りの景色を本当に変えるから、催眠術と違って相手の意志で元に戻ることはない」とむしろ催眠ではないことを明言している。
- ゴーム戦においてキャンチョメは初めから「相手を徹底的に痛め付ける」スタンスで臨んでいたにもかかわらず、「動くな」「話すな」「息をするな」等の完全に無抵抗な状態にできる命令や、「本を捨てて去れ」「土下座しろ」等の屈辱を与えるような命令を一切下していない。
- 上記と関連して、「呪文を唱えるな」「魔物固有の能力を使うな」といった「そもそも事前に相手の能力を使用不可にする」ような命令を一度も下さず、ゴームの術に対してはフォルゴレがキャンチョメを止めるために飛び出し、ゴーム達の目前で背中を向けているという危険過ぎる状況でも後追いで術を食らう演出を発生させ中断させる対処をしていた。
- フォルゴレに「本を手放さない」「心の力を強制的に出させる」といった命令を継続的に下す際には、わざわざ個別に髪の毛を巻き付けておいた。
- ミールは自身の感じている痛みが幻によるものだと自覚し、フォルゴレも本から手が離せない自身の状態に違和感を抱いただけでなく、何度も手を振って本を離そうとしていた。
- ゴーム戦では回転する刃や電撃の幻が実際に命中しているような演出で描かれ、2度目のシン・ポルクでは指先から蝶や小鳥の幻を「ボゥン」と実際に生み出すような演出がされている。
- ゴーム戦においてはパピプリオとルーパーもゴーム達と同じ幻の風景を術が解けるまで見続け、フォルゴレがゴーム達を庇ってキャンチョメの拳を受けた際にも「激痛の錯覚」「服が破れる・出血するといった幻覚」がゴーム達と同様に発生してしまっている。キャンチョメも「この術はフォルゴレが受けてもダメージをくらうんだよ」と認めている。
- 「金色の本」を通じてシン・ポルクを発動した際には、クリア完全体が放った地球の1/10を消し飛ばすほどの特大消滅波に対して「消滅波の充填、及び発射自体を中断させる」のではなく「予め地球の幻を生み出しておき、位置を誤認させる」対処をしている。
等があり、これらを踏まえた場合、以下の7点も理論上はほぼ公式情報として確定になると思われる。
- 1:ミールの「私達は催眠術にかけられた」という台詞は術の効果を解説するための台詞ではなく、ミールが術の効果を正確に見抜けてはいないことを示すための台詞であり、やはりシン・ポルクは「催眠」の類ではない。
- おそらく一部の読者から「シン・ポルクは強力な催眠術」だと誤解されているのは、該当シーンにおけるミールの分析を「間違い」ではなく「正しい」ものだと解釈してしまっているからだと思われる。
- 現にミールは下位術であるフォウ・スプポルクに対しても「術を消す呪文」、ミリアラル・ポルクに対しても「一回見ただけで術を全く同じにコピーできる」と、いずれも術の効果を勘違いしてしまっている。この「初見で術の効果を勘違いする」というのは邂逅編でコポルクを初めて使用された清麿やディカポルクを初めて使用されたバーゴにも使われていた演出なので、ミールに関しても同様の演出として描いたと読み取れる。
- 一方、当然ながらデュフォーの解説はアンサー・トーカーの能力によるものであり、読者側にも術の本質を解説するためのシーンになっているため、デュフォーの台詞に関しては全面的に正しいと受け取るべきである。
- 2:相手の脳に命令を下せるのは、何かしらの神経を刺激できている間だけである(これに関しては上述の「公式情報としての弱点、対処法」の2で確定しているので、その裏付け及び繰り返しである)。
- キャンチョメが声に命令を付与したとしても、当然ながら永遠に声を出し続けることはできないし、キャンチョメの姿に命令を付与していても相手が目を逸らす・瞑る、あるいは瞬きをすれば神経への刺激が途切れてしまう。
- だからこそ、たとえ「術や能力を中断しろ」という命令が付与できるのだとしても、それをゴームやミールに下し続けることが不可能だから後追いで対処せざるを得ない。
- わざわざフォルゴレに髪を巻き付けておいた(=絶え間なく触覚を刺激し続けられる状態にしていた)のも、そうしなければ「本を手放さない」「心の力を強制的に出させる」といった命令を継続させられないからと考えれば筋が通る。
- いつどのように髪の毛を巻き付けたのかは不明だが、作中ではゴームとミールを立ち上がれないほどに痛み付けた後でさえも「髪の毛を巻き付ける」ことをしていなかったので、おそらくこれを実行するには余程の至近距離であったりそんなことをされるとは思っていない程の大きな隙が必要であり、基本的に相手に使用することは難しいのだと思われる。
- 3:キャンチョメが命令できるのは「既に相手がとっている行動の延長線上で実行できる行動」のみであり、「相手に新しく何かをさせる」「事前に何かをさせないよう制限する」等はできない(これに関しては上述の「公式情報としての弱点、対処法」の3で確定しており、その裏付け及び繰り返しである)。
- 現に「相手の脳に干渉する」効果のフォウ・スプポルクとミリアラル・ポルクもそれぞれ「相手が呪文を唱えた後に発動し中断させる」「相手の呪文を見てから形を真似たガス状物質を発射する」という相手の行動ありきで成立する受け身の呪文であり、「相手の呪文を一定時間使用不可にする」「相手の術を知らなくても真似られる」等のキャンチョメ側が主体となる効果ではないことも裏付けとなる。
- フォルゴレに下していた「本を手放さない」「心の力を強制的に出させる」という命令に関しても、どちらも既にフォルゴレが本を持って心の力を出している状態を継続させる命令であり、当然ながらフォルゴレに本を拾わせたり心の力を新しく出させたわけではないことも論拠となる。
- 4:あくまで脳へ命令を下したり、錯覚を起こすだけの効果であり、相手の思考や意思、心そのものを操れるわけではない。
- 仮に他作品における洗脳や催眠、精神干渉等の技と同一と考えた場合、上記のようにミールやフォルゴレが自分の意思で抗っている描写と明らかに矛盾が生じてしまう。
- 5:幻に関しては実際にその場に幻(=虚像)を生み出しているのであり、石版編でゾフィスがレイラにかけていたような「相手に特殊な暗示をかけ、第三者からは見えないような幻を見せる」能力とは別物である。よって、シン・ポルクは「五感や認識そのものを支配する」「五感や認識を狂わせる」効果でもない。
- 現に「幻を作成する」術であるディカポルクも、「相手に巨大な幻を見せる」のではなく「実際に巨大な幻を出現させている」のであり、シン・ポルクにおける幻の作成もディカポルクの延長線上だと解釈すればわかりやすい。
- よって、ゴームとミールに関しては身体の上に「衣類や羽が破けている」幻を覆いかぶせるように作成していた、クリア完全体に対しては地球の幻(もしくは地球を含めた宇宙一帯の風景)を作成して誤認させていたと考えれば筋は通る。
- また、幻ではないが、当然ながら初級術のポルクも「キャンチョメが実際に変化している」のであり、「相手の認識を狂わせ、キャンチョメが変化しているように見せかけている」効果ではないことも根拠となる。
- 6:術の効果範囲内にいる対象を敵味方関係なく巻き込み、一律に錯覚や暗示をかけてしまうという面もある。また、一度身体に付与した激痛の錯覚は解除できない(あるいは解除するのに時間がかかる)。
- もし一度付与した激痛の錯覚を任意で解除できるのであれば、フォルゴレがミール達を庇った瞬間だけ錯覚を外せばよい。にもかかわらずフォルゴレも激痛を体感してしまったため、キャンチョメが望んでも即座には解除できない何かしらの制約があると考えられる。
- 7:何かしらの神経に作用できない状態を作られる以外にも、「何らかの特殊な事情により意識が無い」場合でも「神経に作用できない」状態と同様に命令を下すことができない。
- クリア完全体が登場してからは、本の持ち主であるヴィノーが意識を奪われ、心の力を出すだけの状態にされている。その上でヴィノーの心の力を使って消滅波を放っているため、消滅波の発射や充填を止められない=ヴィノーの神経に作用できないという理屈が成立する。
- 他作品の語を用いた例えにはなるが、通常の「ヴィノーのMPを使用してクリアに呪文を使わせる(ヴィノーのターン)」のではなく「クリアが使う呪文はヴィノーのMPから差っ引かれる(クリアのターン)」という状態になっている為「ヴィノーにサイレスやらマホトーンを掛けても呪文を使っているのはクリアなので防げない」という理屈である。
その他の情報・考察
他にも上記で挙げられなかった例として、「相手の神経に作用できない状態では効果を発揮できない」のであれば、「実力」の項目でクリアやチェリッシュを例に挙げたように「そもそも相手が術の範囲外におり、一向に接近せず遠距離攻撃ばかりしてくる場合」でも一方的にやられてしまうだろう。
また、いくら強力とはいえシン・ポルクも術の一種であり、本に頼らず常時発動できる魔物固有の能力ではないので、術の発動・及び維持には呪文の発声及び相応の心の力が必要であり、無制限に発動できるわけではない。
常時発動しているわけではないし、探知力を上げる効果なども無いため発動前後の隙は当然存在する。実際に本編でも、フォルゴレの心の力の限界と術を解いた直後を狙われる形でクリアに敗北している。
しかもクリア編にてデュフォーの考案したトレーニングをこなしたフォルゴレですら、連続では二回の発動が精いっぱいであり、かつ(目的の違いがあるとは言え)明らかに二回目の方が持続時間が短かった。
単にフォルゴレの心の力の問題かもしれないが、原作終盤においてウマゴンのシン・シュドルクやブラゴのシン・バベルガ・グラビドンは体力を消費した上で連発しても性能が大きく落ちているような描写は一切無いため、現状では連続発動した際に持続時間が短くなるシン級呪文という短所も抱えている可能性がある。
「金色の本」使用時の描写について
とはいえ、ここまでの情報や推測では、クリア完全体に対してシン・ポルクを使った際の描写に説明がつかない面があるのも事実である。
なぜならクリア完全体は、本物の地球から少し逸れた箇所ではなく、地球とは反対側に作られた幻に消滅波を撃っているからである。
これをシン・ポルクで実行する場合、既に本物の地球へ照準を向けているクリア完全体に対し、「本人が気付かない内に身体を反対方向に向ける」「本物の地球を見ていたことを一時的にでも忘れさせ、その間に幻を作る」等の通常のシン・ポルクでは不可能な干渉をしなければならない。
だが、これについては「金色の本」によって術の性能が大幅にブーストされていたからだと見なせば矛盾はしない。
もちろん、公式情報として「金色の本によって術の性能がブーストされる」などとは解説されていないものの、
- 「金色の本」は魔界中の魔物達の魂が結集したもの、つまり超膨大な魔力の塊に等しいので、莫大な魔力が術に影響を与えたと考えるのも別段おかしくはない。
- 修行後ガッシュのバオウや修行後ブラゴのシン級呪文すら一撃で吹き飛ばした消滅波を無傷で防ぐウォンレイのシン級等、魔物同士の実力的に有り得ない威力の描写も散見される。
- 他、「チャーグル」を使用していないのに光線がV字になっているビクトリームのシン級、ファイナル・ギアをも上回っているのに反動が一切見受けられないテッドのシン級といったように、術のデメリットや制約が解消されているような例も見受けられる。
といった点から、シン・ポルクも一時的に制約が解消されており、通常のシン・ポルクでは不可能な命令をクリア完全体に下すことができたと考えられる。
キャンチョメに勝てる魔物
以上、ここまで述べてきたような公式情報や準公式情報を踏まえた上で、シン・ポルクを使われた上でキャンチョメに勝てると思われる魔物を挙げていく。
ちなみに作者ブログにて上述の内容が明言されている以上、ガッシュペアとゼオンペアがキャンチョメに勝てることは確定であり、この2組に関しては「考察」ではなく「公式としての確定情報」なので割愛する。以下はあくまでファンの予想や考察としての魔物だけを記載していく。
また、クリアに関しては遠距離戦でなくともキャンチョメに100%勝てると思われるので、以下の「勝てる可能性がある」魔物とは分け、最後に述べる。
勝てる魔物の例
- グラード・マ・コファルによって、キャンチョメが幻を展開できる範囲外からの超遠距離狙撃が可能であるチェリッシュ。
- もっとも、事前にキャンチョメの術の効果を把握している必要があるため、もしチェリッシュが近距離から戦闘を始めてしまった場合はこの作戦を成立させるのは難しい(まあ、グラード・マ・コファル修得後のチェリッシュがわざわざ近距離戦を挑む可能性は皆無なので、そこまで懸念点ではないが)。
- ちなみに本の持ち主であるニコルがキャンチョメを視認しなければ術は中断されないため、チェリッシュがスコープやミラーサイトでキャンチョメを覗き込む分には全く問題ない。
- 本の持ち主を事前に体内へ収納できるため、本の持ち主の視覚・聴覚・触覚全てをキャンチョメから守れるリオウとジェデュン。
- アンサー・トーカーほどではないと思われるが、似たような「理屈に頼らない直感」を持つアポロや「悟りのような能力」を持つサンビームが本の持ち主であるロップスとウマゴン。
- 特にロップスは「実際に存在する物体を投げつけて攻撃する呪文」を使用するため、もし持ち上げている途中で術を中断させられなければアポロの直感でキャンチョメの位置を見破られ、一撃で倒されてしまう可能性もある。また、もしリグロンでキャンチョメ自身が持ち上げられてしまった場合は「術を中断させれば高所から落下し、中断させなければ投げ飛ばされる」という状況に陥るので確実に負ける。
- ウマゴンもクリア編の修行を経て魔力感知能力を修得しているため、キャンチョメの位置を見破ることが可能。また、シン・ポルクの効果さえ見破ってしまえば「サンビームが目と耳を塞いだままシン・シュドルクを唱え、ウマゴンに乗って離脱→サンビームを術の範囲外で下ろす→ウマゴンのみが魔力感知でキャンチョメの位置を把握しながら超高速で突っ込む」という戦法をとって確実に勝利可能。
- 他の魔物とは違い全方位を防御する術を使える(脆いがキャンチョメの素の力で破れる障子紙でもないので相互不干渉状態になる)ため、セウシル及びギガ・ラ・セウシルを展開して恵の視覚・聴覚・触覚全てを守れるティオ。
- 恵が耳と目を閉じたまま(本を手と耳の間に挟むようにして耳を塞げばいい)、セウシルを自身の周囲、あるいはギガ・ラ・セウシルをキャンチョメの周囲に延々と展開し、シン・ポルクの効果が切れるまで時間を稼ぎ続ける……を繰り返し、フォルゴレの心の力が尽きるまで耐えればよい。キャンチョメの肉体強度であればサイスや未チャージのチャージル・サイフォドンでも決定打に成り得るだろう。ティオもクリア編の修行を経て魔力感知能力を使用可能になっている。
- ただ、仮にキャンチョメの生成する幻が防御呪文をすり抜ける性質を持っているのであればこの作戦を成立させるのは難しい(幻といえど「術で生じているもの」なので、防御呪文であれば間違いなく防げると思われるが)。
- 本の持ち主を遠隔地に潜ませた上で、任意で術を発動させることもできるゾフィス。
- 本人の格闘能力が高いかは不明だが、自力での飛行が可能であり、飛行速度もそこそこ速い。また、術の属性が爆発を伴う火炎であるため、たとえキャンチョメの位置を誤認させられても無差別攻撃で周囲ごと炎上させて巻き込めばよいし、そもそも炎の高熱でキャンチョメ本人が音を上げるのを待てばよい。要するに「本を燃やせば勝ち」のルールがゾフィス側にこの上ない追い風となっている。
- 本の持ち主のココに関しても心を操っており、上述のヴィノーと同じくキャンチョメの命令が効かない可能性もある。
- 身体が欠損するほどの重傷を負ってなお戦闘を続行した経験と相当な精神力(忍耐力)、更には術に頼らない戦闘力や魔力感知能力をも併せ持つブラゴ、バリー、アシュロン。
- 三人とも肉体強化呪文抜きでの格闘能力も非常に高く、魔力感知能力を使用してキャンチョメの位置を把握することも可能。また、勝利への高いモチベーションや不屈の精神力をも兼ね備えているので、錯覚による激痛でも心が折れず、術の時間切れまで耐え抜ける可能性も高い。
- ブラゴに関しては本の持ち主のシェリーも自力で魔物の術を回避できるほどの身体能力や足に大火傷を負っても戦い続ける精神力を持っているので、単純にシン・ポルクの時間切れまで粘られる/回避に専念される等で耐え切られてしまい、術が解けてから瞬殺される可能性も充分にある。
- 更に言えば、シェリーはヘッドが宝石の様な意匠のフレイルも持っている為、シェリーがブラゴに本を持たせてフレイルをブン回して接近してきた場合、投石でダウンしかねないキャンチョメにとっては十分な脅威になり得る(しかもクリア編終盤ではフレイルの先端がトゲ付き鉄球になっているので、命中させれば一撃で術を解除させることも充分に可能だと思われる)。
- アシュロンに関しても、上述したウマゴンと同じ戦法をシン・フェイウルクで実行可能なので、術の効果さえ見破れば確実に勝てる。
これらのように、能力や戦術によっては充分に対処可能と思われる魔物も数多く存在する。
ゴームとの相性
次に、「実力」の項目で触れたゴームとの相性に関しては、
- ゴームは肉体強度やバイタリティこそ高いが、移動をワープゲートに頼りきっており、素の身体能力でゼオンやクリアのような高速移動ができるわけではない。作中の描写を見る限り、飛行速度もそこまで速くはない。
- また、攻撃面も呪文による攻撃しか行っておらず、ブラゴやアシュロンのように素の肉体を格闘に活かしている描写が無いため、術を封じられれば脆い面も併せ持っている。
- 実力こそ高いのは確かだが、クリアと共に潜伏していた期間が長いことからおそらく戦闘経験が少なく、実力的にもピンチに追い込まれることや重傷を負った上で戦闘を続行する無かったと思われるため、逆境に慣れていない面があった可能性が高い。
- クリアに恐怖を与えられて半強制的に協力させられている(かつ唯一の助命を約束されていた)立場であり、王になることへの高いモチベーションや不屈の精神、勝利への執念といった決して諦めない心を持った上で戦っているわけではない。
- ゴームは幼いため戦闘における思考力が低く、ミールに関しても「痛めつけられること」に対してトラウマを抱いていたことが明かされており、激痛の中でも冷静な判断を下すこと自体が難しい面もあった。
- ゴームの上級呪文である「ウィー・ムー・オー・ジンガムル・ディオボロス」と「ディオボロス・ザ・ランダミート」は詠唱から攻撃までの間に明らかなタイムラグがあるため、キャンチョメも術を見てから命令を下すまでに充分な時間を取ることができた。
等、数多くの点を挙げることができる。
クリアが正面から戦う場合
そしてクリアに関しては、たとえザレフェドーラやバードレルゴを使わずとも確実にキャンチョメに勝てる要素を幾つも併せ持っている。
- クリアのバリアは魔物の術を無効化するため、キャンチョメが「電撃」や「回転する刃」等の幻に命令を付与しても幻そのものがヴィノーに届かないため効果を発揮できない。
- 当然ながらキャンチョメが直接触れて命令を下すこともできないので、ヴィノーがバリアの中で目と耳を塞いだ状態で術を唱えられれば中断させられず、為す術もない。特にラージア・ラディスとテオラディスは超広範囲を巻き込む攻撃なので、1発でも中断が間に合わなかった瞬間、余程の距離をとっていなかったり背後に回れていなければキャンチョメとフォルゴレが即死して終了。
- 「バリアを解除させればいい」という意見もあるが、諸所の要素からクリアの脳に命令を下してもバリアを解除できないのは確定している(詳細は長くなるのでクリア・ノートの記事を参照)。
- クリアの術は全て消滅波、あるいは触れた相手を消滅させる物質のため、ゴーム戦で披露したようなキャンチョメが触れる形での中断は不可能(触れれば鍛え抜いたブラゴやガッシュですらやつれる以上、身体能力はろくに成長していないキャンチョメの身体では間違いなく消滅するので危険過ぎる)。
- 「まるでキャンチョメ自身が相手の術を無力化している」ように騙す演出ができない以上、姿や声で術を中断させているカラクリを看破されてしまう危険性も非常に高くなり、利口なクリアやヴィノーなら何度か術を無効化されれば違和感に気付いて挙動を観察するに違いない。
- また、そもそも形を持たない「消滅という現象」を起こす術である以上、発動から着弾までが非常に速いため、命令による中断が間に合わない可能性もある。
- クリアは超広範囲かつ精度の高い魔力感知能力を持っているので、たとえキャンチョメが幻を多数生成したとしても本体がどこか見破られてしまう。
- クリアは肉体強化呪文抜きでも視認できないほどの速度で移動できるため、キャンチョメが変身した自身の身体や幻を命中させること自体が困難。
- 一発でも殴られれば間違いなく痛みで術が解けてしまうし、そもそもクリアが超スピードでフォルゴレから本を奪うor叩き落とせば終わり(一応、フォルゴレの幻をすぐさま生成すれば一時凌ぎできる可能性はあるが)。
- しかもヴィノーがバリアで常時守られているため、クリアは本の持ち主を庇う必要が無いので、彼の圧倒的な速度で回避に専念されればキャンチョメが攻撃を当てることはまず不可能になり、術の時間切れまで耐えられてしまうのは明白。
- クリアは腹部に大穴を開けられて大量出血&大量吐血し、心臓を含めた臓器が破裂するほどの重傷を実際に負っても死亡せず、僅か数秒しか白目を剥かないほどタフなので、激痛の「錯覚」で気絶したり精神崩壊を起こすわけがない。
これらの要素が挙げられるため、少なくとも仲間との連携抜き(=キャンチョメが1vs1)でクリアに勝つことは不可能だと断言できるだろう。
とはいえ、ここまで数多く述べてきたような弱点や短所が存在した上で尚、キャンチョメが強者として評価されているのは、逆説的にキャンチョメがきちんと自身の術を理解し使いこなし、隙を見せなかった証左でもある。
当記事も、決してキャンチョメを貶めるために弱点等を列挙したわけではないので、このような公式情報や考察等をファン同士の明るい交流に活用していただければ幸いである。
金色のガッシュ!!2にて(ネタバレ注意!)
活躍
第2巻にて
13年前の見た目からそのまま手足、胴を長くした姿をしている。服はポケットのマークが左胸に移動し、新たに小さな蝶ネクタイと半ズボンを着用している。
ガッシュからの評価はシンプルに「面白くなった」。実際、その姿を写真で見たフォルゴレですら目玉を飛び出しながら爆笑していた。
真っ先に逃げだした為に一人だけ無事であることがわかっているとガッシュの口から語られたが、実際には両親と長兄にあたるハンソデから、まだ幼い末弟・コンソメを託され、彼を敵から隠し守り通すための逃走であった。
キャンチョメ自身も術を奪われ弱体化していたが、家族が身を賭して「ポルク」の力の断片のみを奪還し、それを瓶詰めにして使用していた。ただし、敵と異なり最適化されていない状態だったため使用回数に制限があり、ほんの数回使っただけで力を失っている。
フォルゴレのいるコンサート会場目前で追手のレビー・ジンクと你好剛毛・鼻毛ブーに気付いたキャンチョメはコンソメをフォルゴレに託すため観客席に置いて行き、自身は追手の気を引くべくフォルゴレ達から離れるように逃げるという勇敢さを見せた。
さらに、限られた「ポルク」で追手の目を欺き、彼らに電車を衝突させ大ダメージを与えるという「化ける力」を最大限に活かした大立ち回りも行った。
しかし、敵が繰り出したのは、よりにもよってサイフォジオ。
回復し起き上がる敵に対し、自分は傷だらけで孤立無援。だが、弟を守りフォルゴレに託すという勝利条件は既に達成した。
だから……もう………。
「嫌だ!!! 死にたくない!!! フォルゴレに会いたい!!!」
弟を連れ、追っ手から逃れる絶望の旅路の中、キャンチョメを支えたのはフォルゴレとの思い出と信頼だった。
フォルゴレに会えれば。フォルゴレなら弟を守ってくれる。だってフォルゴレは「無敵のフォルゴレ」なのだから。
回復した敵が繰り出した魔獣の顎と牙に襲われながらキャンチョメは自らを鼓舞するように『無敵フォルゴレ』を口ずさみ耐える。しかし術なしでは力の差は歴然。キャンチョメの歌は、その生命が尽きるのを示すかのように、見る間に弱まっていく。そしてついに、その歌すら止まりかけたその時…
「むてきぃいぃい~~~っ!!! フォルゴレェエ~~~ッ!!!」
キャンチョメを鼓舞するように、子どもを守る最強のカバさんの力強い叫びが響いたのだった。
フォルゴレと合流したキャンチョメは一旦逃走し病院で治療を受けるが、すぐに追いつかれて一般人にも被害が出てしまう。フォルゴレの勇気ある行動で何とか魔獣を外に出すも、レビーはもう1体魔獣を召喚し、絶体絶命。しかし、子供からアメを貰い、勇気を取り戻したキャンチョメの前に復活した魔本が現れ、再びフォルゴレの隣に立つ。
「フォルゴレ、一緒に戦ってくれるかい?」
「もちろんだ、キャンチョメ」
強い決意が要因となったのか、再登場かつフォルゴレと再会して間もないタイミングにもかかわらず、強力な新呪文であるモ・ポルクを修得。
レビーの従えている獣の「ゴーザ」「ハイロス」を捕食してキャンチョメ化させ、レビーの言う事を聞かなくなった上に彼女との同化も拒絶するようにさせ、まだ術の効果を掴めていない状況でも攪乱に成功していく。
その後、ドルクと同化したレビーに対して2体を操作して交戦。後述の性質から制御困難に陥りボロがでるというブーの予想を覆し、見事に猛攻を凌ぎきった。
第3巻にて
そうしてレビー&你好との戦いを終え、ガッシュ&清麿と合流した後は、一行と共にフォルゴレの自宅(豪邸)で楽しく晩餐。逃亡生活で苦労をかけた弟が笑顔で食事をする様子を見て家族との団欒を重ねて涙を流した。
この際、コンソメに促される形で「カモーン キャンチョメタイム」と謎の(?)キャンチョメダンスを数ページに渡って披露した。
だが、その夜にガッシュと清麿は魔本からのSOSを受けてティオの危機を察し、急ぎイタリアから日本へと発つ。
キャンチョメはフォルゴレと同じくなかなか目を覚まさなかったため(清麿は先日の戦いの影響だと推測している)、結果的にガッシュ達と一時的に別れる形となってしまった。
日本・魔界・フランスにも同行していないため、次はどのタイミングで合流するのかは現状不明。
金色のガッシュ!!2にて使用する術
ポルク
「僕の家族を奪った お前達を倒す」
家族から託された瓶を介して使用。効果は原作版と同じ。
だが、上述のようにレビー達を電車に激突させる際には、本物と見分けが付かないほどの精巧さで街の景色そのものに変身するという、キャンチョメの成長を感じさせる描写がなされた。
モ・ポルク
「新しいページ(ヌオヴァ パジーナ)!!」
「新しい呪文(ヌオヴァ インカンテーシモ)!!」
キャンチョメがフォルゴレの発言から希望を得た結果、新たに出現した魔本に発現した術。
巨大なキャンチョメの顔からそのまま手足が生えたような姿に変化する。他作品の例えにはなるが、まるでカービィに見えるという読者も。
身体のアンバランスさゆえに歩きづらくなり、大きくなったこともあり敵の術を喰らいやすくなったが、ある意味非常に凶悪な術である。
2巻時点ではまだ一度しか披露されていないため、能力の詳細は不明で未知数な点も多いが、作中の描写を踏まえると、
- 吞み込んだ対象の肉体を自身に置換する(後述のようにレビーとの同化に拒絶反応が出ているため、細胞単位で置き換えている?)。
- 一度でも吞み込んで吐き出した対象の身体を自在に操作できる(あくまでキャンチョメ自身が操るのであり、「洗脳ではない」と明言されている)。
という術だと思われる。
食べた相手(口に含んだ相手?)の身体の一部をキャンチョメにしてしまうという、絵柄こそギャグだが恐ろしい術。即ち、相手を変化させる術である。
そのまま相手を丸呑みする、キャンチョメの口が伸びて相手を捕らえる、相手の身体の一部だけに噛みついてそこから侵食していくなど効果の発動方法は多彩。
捕食時に「キャンチョメ!!」という音が出る(あるいはキャンチョメがそう叫んでる?)。
ある程度浸食した対象はそのままキャンチョメの制御下に入るが、分身が自律的に行動してくれるディマ・ブルクとは異なり、キャンチョメの思考で対象の行動を制御する。
つまり対象の脳を乗っ取るわけではないので、身体を操作することはできても心まで変えることはできない。そして操る対象の心情もキャンチョメに伝わる模様。
操作する際はキャンチョメ化した部分を元の体に戻すことも可能で、フォルゴレが心の力をこめる事で支配した相手の能力の引き上げも可能。制御・変化状態は永続せず、術の効果が切れると解除される。
弱点としては、異なる生物を複数同時に操作しようとすれば、当然ながら思考・感覚が困難になること。
構造が異なる等で体の動かし方がわからない生物を操作する場合は不自然な動きにもなってしまい、キャンチョメの挙動から術の効果を推測されてしまう弱点もある。
これまで数多の肉体変化を扱いこなしてきた経験値と「シン・ポルクをコントロールできる特別な脳」を併せ持つキャンチョメ以外では、使いこなすこと自体が非常に難しい術と言えるだろう。
ちなみに術の効果を見たファンからは「恐ろしい」という印象を抱かれることもあるが、作者の雷句先生はTwitterで「恐ろしいという感想もあるが、自分は単純に描いていて楽しい。今後の事を想像すると絵的にとても楽しみ」とコメントしている(実際のツイートはこちら)。
関連人物
本の持ち主にして「高貴なる魂」を認め合った友。
キャンチョメにとって憧れの「強くてカッコいい男」であり、確かな絆を育みながら成長していく。
今作の主人公。ブラゴを「仲間」ではなく「ライバル」としてカウントした場合、味方陣営の中では最初に巡り合った。
普段の言動や性格は同じとはいえないものの、「誰かを守りたい」という強い気持ちには共通したところがあり、他にも、
- 「菓子に関連した物を持ち歩いている(バルカン300は菓子の空箱)」
- 「人間界で年の近い女子と出会い好かれる(ナオミちゃん/ルシカ)」
- 「魔界では落ちこぼれと呼ばれていたが、実は高い潜在能力を持っていた」
- 「強力な術を覚えるまでは術の応用や戦術で勝利を掴んできた」
- 「誰かを守りたいという思いから新しい術を発現させる」
- 「他の魔物との悲しい別れで受けたショックがその後の行動理念に繋がる(コルル/キッド)」
- 「敵側の幹部クラスと戦った後に友情を育む(パムーン/ゴーム)」
等、展開上の共通点も意外と多い。
当初は敵対関係にあったが、戦いを通じて友達になった魔物達。
キャンチョメと同じく「直接的な攻撃を行う呪文は持たないが、搦め手や安全確保に関しては作中最強クラス」であるトリッキーな実力者。
キャンチョメが単独で倒した唯一の魔物。
スペインで出会った羊飼いの少女。
妹分になった彼女の笑顔を取り戻すため、勇気を振り絞ってバーゴに挑んだ。
関連イラスト
関連タグ
金色のガッシュ!! 金色のガッシュベル!! 金色のガッシュ!!2
同作者作品の関連キャラクター
- 桃乃家太郎座
作者の雷句先生がガッシュ終了後に連載していた漫画「どうぶつの国」の主人公。
作中中盤にて「周囲の動物と視覚を共有し、自身の手足と連動させる形で操る」というモ・ポルクを彷彿させるような特殊能力を体得しており(挙動もほぼ同じ)、セルフオマージュだった可能性もある。
- チンパン
同じく「どうぶつの国」に登場するテナガザル。顔がキャンチョメそっくり。
現実の関連人物(?)
吉本興業所属のお笑いコンビ。自身のYouTubeチャンネルにてなだぎ武扮するフォルゴレと共にキャンチョメを実写化。
スケボー(台車)移動や屋外で『チチをもげ!』の練習をする様子はどう見ても不審者そのもの(?)。
海外でも活躍するプロサッカー選手。2018年FIFAワールドカップにおいて突然金髪に染め、ムードメーカーとして日本代表を牽引した。
本当はサイヤ人をイメージしたものらしいが、少し特徴的な唇やクリっとした瞳もあってか、視聴者からは「キャンチョメっぽい」と話題に。
そしてワールドカップ開催当時、この話題を雷句先生も把握していたようで、「キャンチョメがゴールを死守しているように見える」とツイートし、作者公認となった模様(?)。
ファンの間で大いに盛り上がっただけでなく、ちょっとしたネットニュースにも取り上げられるほどの話題となった。
ただ、言うまでもなく長友選手は実在の人物なので、場を弁えずに無闇やたらとキャンチョメネタを書き込むのは控えた方がいいだろう。
他作品の関連キャラクター
ゲーム「星のカービィ」の主人公。
上述のモ・ポルクで変身した姿が似ているという声もある他、「変身する」「相手の力をコピーする」等、能力面での共通点もある。
漫画『鬼滅の刃』に登場する剣士。
「イメージカラーが黄色」「普段は臆病かつ泣き虫な性格のヘタレだが、やる時はやる男」等、共通点が多い。
ただし「雷属性」「金髪」はガッシュ、「女好きでスケベ」な点はフォルゴレと共通。