「へへへ… ある! 食い物、たくさんある!」
「ルォオオオオオオオオオ!!!」
プロフィール
本の色 | オレンジ |
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術属性 | 息 |
人間換算年齢 | 6歳 |
好きな食べ物 | 魚、羊、豚、鳥、何でも |
趣味 | 食べること |
魔界から降り立った場所 | スペイン |
CV | 園部啓一 |
(公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」内の魔物大百科、及び魔物発見場所マップから引用)
概要
邂逅編に登場した魔物であり、キャンチョメ・フォルゴレペアが作中で初めて2人の力だけで勝利した相手でもある。
本の持ち主はフリト(詳細は「本の持ち主」の項目を参照)。
また、ガッシュという作品をあまり詳しく知らない層のみならず、ファンからも「炎属性」と誤解されがちな魔物でもある。
誤解についての詳細は「術」の項目を参照。
人物(?)像
容姿
邂逅編までに登場した魔物達どころか、作中に登場した全ての魔物の中でもかなりの巨体を誇っており、純粋な体格だけならトップクラスの強さを持つ魔物達にも匹敵するほど。
全身が緑色かつ硬そうな皮膚をしており、上顎からはみ出るほど大量の鋭い牙、立派な二本角に両翼等、全体的にドラゴンを思わせるようなビジュアルとなっている(エルザドルやアシュロンと同じ竜族であるかは不明)。
強いて違いを挙げるのならば、エルザドルやアシュロンは「厳粛かつ神聖な雰囲気を醸し出す竜」であるのに対し、バーゴは後述の言動も相まって「好き勝手に暴れ回る怪獣」寄りの印象を受ける。
性格
前述のように凶暴さを前面に出したビジュアルをしているが、人間換算年齢が6歳なためか、意外にも(?)子どもっぽく純粋な性格をしている。
何気に一人称が「僕」でもあり、会話の中でも「へへへ…」「う、うん」といった幼さの残る台詞が散見され、そこにギャップ萌えを感じる読者も。
まだ幼いためか頭は弱く、キャンチョメの明らかに下手な変身(頭部が異常に長いフリト)を見抜けず、キャンチョメの口車に乗せられて本物を殴り飛ばしてしまったりと、普段の言動からも頭脳面に優れている様子は見受けられない(まだ6歳なので仕方ない面もあるが)。
とにかく「純粋」な故か、食欲のままに羊泥棒を躊躇なく行い、抵抗する相手には暴力も辞さない危うさも秘めている。
一方、キャンチョメが変身した偽のフリトに褒められた時には嬉しそうに抱き着き、偽物だとわかった後には本物のフリトに対して困りながらも謝っており、総じて良くも悪くも根が素直なのだと思われる。
術
術属性については、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」にて「息」属性と解説されている(パピプリオと同じ属性)。
つまり公式書籍=公式情報として「息属性」であると明示されているし、作中で使用した術を総合的に判断しても、決して「炎属性」などと見なすことはできないので注意していただきたい。
当項目では解説の流れ上、まずはバーゴが使用した術を列挙し、それらを踏まえた上で「炎属性であるという誤解」についての詳細を述べていく。
フレイド
口を大きく開き、巨大な炎の息を放つ(公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」内の解説にて、「炎」ではなく「炎の息」を放つと表記されている)。
また、同ファンブックでは「地面に吐いても暫く燃え続ける」という特性も記載されており、この特性が作中における敗因の一つとなってしまった。
リン・フレイド
口を大きく開け、炎の輪を同時に5つほど発射する。
バレイド
口を大きく開け、幾つもの牙を次々と連射する。
ちなみに、原作・アニメ版のどちらでも「牙が生え変わる」様子が直接的に描写されてはいないものの、歯が抜けたままになっている描写も無いので、術の発動後に牙は自動で生え変わるのだと思われる。
ギガノ・ビレイド
バーゴの最大呪文。口を大きく開け、極太の光線を放つ。
尚、この術は文字通りの「レーザー光線」であり、「光線状に収束した炎」であるファンゴのアルセム・ガデュウドンとは異なるので注意。
現に作中の描写や公式情報を踏まえても、
- バーゴがフレイドを放った際には地面に火が残っているが、ギガノ・ビレイドに関しては洞窟の中で発射した際にも壁や地面が燃えている様子が一切無い。
- アニメ版やカードゲーム版にてフルカラーで描かれた際も、黄色もしくは水色で表現されており、一目で光線だとわかるようになっている。
- 対してファンゴのアルセム・ガデュウドンは、アニメ版・カードゲーム版どちらにおいても明確に「炎」として描かれている。
- 同じくギガノ・ビレイドを使用しているデンシン(千年前の魔物)に関しては、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」にて術属性が「光」と明記されている。
等、炎属性ではなく光属性のギガノ級呪文であることは明らかである。
「バーゴは炎属性」という誤解について
ここまで述べてきたように、
- 公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」ではパピプリオと同じ「息属性」と明記されており、「炎属性」とは記されていない。
- 同ファンブックではティオの「聖」、ブラゴの「重力」といった個別の属性も細分化されているため、もしバーゴの属性が「炎」ならパピプリオと同じ表記にはならないはずである。
- バーゴが使用した術は「炎を発射する」「牙を発射する」「光線を発射する」という3種が混在しているため、炎を専門とするファンゴと比較しても「炎に特化している」とは言えない。
- 繰り返しにはなるが、ギガノ級呪文に関してもあくまで光属性(ビライツ系統)の上位術であり、炎属性の上位術ではない。
等、やはり「バーゴは炎属性」という解釈が誤解なのは明らかである。
パピプリオが修得している術も踏まえて考えた場合、おそらく息属性というのは「口から発射するタイプの術を全般的に修得する属性」であり、「何か一つの攻撃を専門とする属性」ではないのだと思われる。
たとえジョボイドのギガノ~ディオガ級を修得していても、パピプリオが「酸属性」とは見なされないのと同じ理屈である。
本の持ち主
フリト
バーゴの本(オレンジ)の持ち主。
背広姿に角ばった鼻、刈り上げたベリーショートヘアが特徴的な男性。
CVは諏訪部順一氏。
プロフィールは公開されていないので、年齢や職業等は不明だが、国籍のみ「スペイン」だと公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」にて明かされている。
性格に関しては不明な点が多いが、バーゴと共に悪びれる様子も無く羊泥棒に手を染め、止めに来たキャンチョメを罵倒するシーンもある等、お世辞にも善良な性格とは言えない描写が多い。
とはいえ、キャンチョメの変身に騙されたバーゴに殴られた際、(怒りこそすれど)意外にもバーゴを責めるような言い回しをしていなかったり、羊泥棒をする際にはバーゴと気が合っている様子が見受けられる等、多少の友情や信頼は築いていたのかもしれない。
また、フォルゴレに本を燃やされた時には涙を流しているが、これが「バーゴと別れることになってしまって悲しいから」なのか「単に敗北が決まって屈辱的だから」なのかは解釈が別れるところである。
活躍
登場は原作85~88話。
前述の通り、スペインのとある村で食料泥棒をしており、偶然諸事情からフォルゴレとはぐれて保護されたサーカス団でピエロ役をやっていたキャンチョメと邂逅。
キャンチョメの妹分であるルシカが大切に飼っている羊を奪って去っていくも、フォルゴレと合流したキャンチョメがアジトへ攻め入ってくる。
この時点ではキャンチョメがポルク、コポルクの2つしか術を覚えていなかったこともあり、キャンチョメペアを余裕で迎撃する。
だが、キャンチョメの決意に応じて発現したディカポルクを唱えられた後は、巨大なキャンチョメが幻だと見抜くことができず術を無駄撃ちしてしまう。
その隙に突っ込んできたフォルゴレにフレイドを放つも、「無敵と呼ばれる男」たるフォルゴレは業火をも耐え抜く。
ならばと悪あがきでルシカを人質に取ろうとするも、咄嗟に庇ったキャンチョメに阻止されてしまい、逆に余所見をしたフリトがフォルゴレに本を奪われ、地面の炎に本を投げ込まれたことで魔界へと帰っていった(このシーンの疑問については「余談」の項目を参照)。
原作最終話の魔界でも映っていない……ように見えるが、実はヨポポ達が躍っているコマにバーゴと思われる足が見切れており、年相応の様子で楽しくダンスをしているのかもしれない。
余談
なぜバーゴの本は燃えたのか?
既に述べたように、バーゴは相手の術による攻撃ではなく、自身の放った術による炎で本を燃やされてしまうという作中でも唯一の負け方をしている。
この描写に関しては、作中で「本に対応した魔物と本の持ち主は、自身の取る行動で本を燃やすことができない」「たとえ自分の術が自身の本に当たってしまっても、本は燃えない」という鉄則が明らかになっているため、「なぜバーゴの本は燃えたのか?」と疑問を抱かれることも多い。
これについては、2023年12月現在でも公式から明確な説明がされておらず、理由については読者の想像に委ねられている。
上記の鉄則と矛盾しないよう考えた場合、
- 1:該当シーンでフォルゴレが本を投げ込んだ炎は、バーゴが発射した「フレイドそのもの」ではなく、「フレイドによって着火した地面から燃え上がった炎」であった。つまり、本を投げ込んだ炎が「バーゴの術の一部」ではなく「術によって生じた自然現象」と見なされた。
- 2:更に、フォルゴレは「隙をついてフリトから本を奪い取る→そのままフリトにもバーゴにも触れさせないまま投げ込む」という流れを踏んでいるため、「本を投げ込む」行為が明確な「第三者による行為」になった。
という2つの要素が噛み合った結果だと見なす説が有力である。
関連タグ
キャンチョメ/パルコ・フォルゴレ……作中で唯一交戦が描かれたペア。
ルシカ……作中で絡みのあった一般人。
パピプリオ……公式情報として術属性が同じ魔物。
ウマゴン……バーゴと同じく炎属性と誤解されがちな魔物(あくまでウマゴンの術属性は「強化」である)。
ベルギム・E・O/ゴーム……「いかついビジュアルとは裏腹に性格や言動が子どもっぽい」「キャンチョメと戦い、術の効果を正確に見抜けなかったことが敗因となる」等の共通点を持つ魔物達(ベルギムは原作最終話にて実は7~8歳だったと判明している)。
エルザドル/アシュロン……「竜族」だと明示されている魔物達。
憎めない悪役(?)