エルザドル
えるざどる
奴の目は「ライオンの目」。
野生の中で生き、喰うか喰われるかの世界を生き抜いてきた豪傑の目。
目の前の死におびえながらも、その牙で生を勝ち取ってきた者が得られる目!!
日々絶対的な恐怖、
日々絶対的な絶望、
それに勝ち続けた者のみが手に入れられる、
その牙、爪、己の全てに誇りを持つ、野性の王の目!!
漫画「金色のガッシュ!!」に登場する魔物。
アニメ版はファウード編の展開が原作と異なっており、バリーの成長が描かれない都合もあり未登場。
アニメ版やゲーム作品に登場していないため、CVは今のところ無し。
本の持ち主はアビーラ・サビーラ(詳細は「本の持ち主」の項目を参照)。
公式からプロフィールが明かされていないため、人間換算年齢や好物等は不明(※)。
(※)一応、完全版12巻に収録されたガッシュカフェにて「昔アシュロンと死にかけるほどの大喧嘩をした」と語る際に「10の時… 6年前だな」と述べているため、現在は16歳だと思われる。
公式情報としての本の色は不明だが、ネット上にはティールグリーンと書き込まれている(※)。
(※)上記の通り、2024年3月現在では公式情報としての引用元が確認できない。きちんとした引用元があるとすれば、おそらく連載当時のWEBサンデーに掲載されていた魔物図鑑だと思われる。
アシュロンと同じく、大人でも手に負えないほどの高い戦闘能力を誇ると言われる「竜族の神童」の一体であり、王を決める戦いに参加した100人の中でも屈指の戦闘力を持つ強者。
更に実力だけでなく、その在り方や心の器も非常に大きく、バリーの成長を語る上で欠かせない存在でもある(バリーの成長については「ヴィンセント・バリー」の記事を参照)。
容姿
アシュロンと同じく鱗を纏った竜の姿をしており、並の魔物を遥かに上回る数メートル以上もの巨躯を誇る。
体色に関しては、カードゲームに収録された際にはアシュロンと同じく赤色だったが、完全版のカラー集合絵では青緑色(魔本の色と同じくティールグリーン色)で表現されており、ファンアート等でも青緑色として描かれることが多い。
また、アシュロンとの明確な違いとしてエルザドルには翼が生えておらず、背中には数本の棘のような物のみが見受けられる。
作中での戦闘描写こそ僅かなものの、仮にもアシュロンと同じ「竜族の神童」であり、作中トップクラスの非常に高い実力を持つ。
作者ブログ「雷句誠の今日このごろ。」では「エルザドルがバリーと戦った時点だとアシュロンの方が強くなっていた」と回答されてはいるものの、これはあくまで「必死に修行を積んだアシュロンとの比較」であり、エルザドルの素質や戦闘力が並の魔物を遥かに上回っているのは間違いないだろう(エルザドルとアシュロンの強さについての回答の詳細はアシュロンの記事を参照)。
現に原作240話の回想シーンで戦闘が描写された時には、
- 邂逅編時点でのガッシュ・清麿ペアに事実上の完勝を収めたバリーをほぼ無傷で圧倒した上で一方的に重傷を負わせ続け、更には一生ものの傷すら負わせる。
- 肉体面だけでなく精神面でもバリーを圧倒し、絶対的な実力と威圧感によって「格が違いすぎた」「強すぎる」とバリーの全身を震えさせ、戦意を喪失する寸前まで追い詰める。
等、ファウード編までに登場した大多数の魔物とは桁違いの実力を披露した。
他、作中や公式設定として明言されてはいないものの、アシュロンと同じような鱗で全身が覆われているため、エルザドルも「竜の鱗(ドラゴンスケイル)」と同等あるいは似通った防御手段を備えているのでは?と考察するファンもいる。
また、前述のようにバリーはエルザドルの目から恐怖だけでなく「気高さ」も感じ取っており、決して生まれ持った力をただ振り回すような未熟者ではない。
敗北時にバリーの強さを素直に賞賛する姿勢からも、まさしく心技体を極めた本物の強者だと言えるだろう。
公式から術属性が明かされていないため、公式情報としての表記は不明。
一応、作中で使用した術の傾向から判断した場合、多くの動物型魔物と共通した「強化」属性である可能性が高い。
もし他の魔物と被らないオリジナルの属性だとすれば、やはり「竜」属性といった具合になるだろうか。
戦闘シーンが非常に少ない都合上、作中で披露した術は以下の2つだけ。
とはいえ、あくまで「披露した」のが2つだけという意味であり、エルザドルの実力を踏まえれば間違いなく数多くの術やディオガ級相当の術も修得していたに違いない。
アビーラ・サビーラ
上下共に作業服のような服装をし、帽子を被った男性。
公式からプロフィールが明かされていないため、国籍や年齢等は不明。
作中では名前が判明していなかったが、カードゲーム版に収録されたエルザドルのカードでフルネームが確認可能。
台詞が1つしかないので正確な人物像は不明だが、エルザドルの強さを信じていたらしく、バリーに倒された時はショックを受けていた。
本編ではエルザドルと同じく回想シーンのみの登場に留まったが、後に完全版12巻に収録されたガッシュカフェにも登場。
とはいえ、トレーラーヘッドのようなものを運転し、エルザドルがオーダーした巨大ステーキと巨大ミートパイを運ぶ程度の役回りしかなく、ここでも正確な人物像は不明なまま。
そうして本編の回想シーン・ガッシュカフェの両方で長らく顔が描かれないままだったが、完全版16巻表紙の全員集合図にて遂に素顔が明らかになった。
帽子から覗く髪色は黒で、爽やかな印象を受ける笑みを浮かべている。
また、帽子と上着の色は黄色(黄土色?)と判明した。
登場回は原作240話のみ。
一応、原作17巻の巻末に収録された「外伝:ナゾナゾ博士とキッドの光の旅」にも、ほぼ間違いなく彼と思わしき魔物がシルエットで登場している(他のシルエットはファンゴとテッドだと思われる)。
原作240話の回想シーンで登場した際には、前述したような圧倒的な実力を披露し、バリーと死闘を繰り広げる。
最終的には惜しくもバリーに敗北するが、魔界に帰る直前に送った賞賛の言葉、及びその言葉を口に出せる精神性はバリーに大きな影響を与えた。
最終回では魔界でアシュロンと共に笑顔で小人族の麦ビールを飲んでいる。
この描写から、アシュロンとはかなり友好的な仲だと推察されており、後にガッシュカフェでも二人の関係性についてエルザドル本人の口から語られている(魔界における飲酒についての情報はアシュロンの記事を参照)。
本編では同じ竜族のアシュロンや王族のゼオン、優勝候補のブラゴに並ぶ最強クラスの魔物と扱われていたものの、彼らに比べると作中ではバリーとの一戦のみで魔界へ送還される……と、若干不遇な扱いだったと見なすファンもいた。
だが後に、完全版12巻に収録されたガッシュカフェにて久々の本格登場を果たす。
自分を倒したバリーと同席になり、不満に思ったバリーを無視して愚痴ばかりこぼしてヤケ酒をしていたが、バリーも酔っぱらっていくにつれ話が弾んでいく。
曰く、子供の頃にアシュロンとお互いに死にかける程の大喧嘩になり、負けたことがあるとのこと。
バリーは「喧嘩に負けたのなら、自分(バリー)と同じでアシュロンのことも嫌いになるよな」と酔い気味に煽るが、それに対しエルザドルは大声で反論。
親ですら怖がる自分と真っ向からぶつかれるアシュロンを自分の親友と認めていること、そしてバリーもアシュロンと同じ親友と認めていると漏らし酔い潰れ、どこか幸せそうな笑顔を浮かべたまま熟睡した。
お酒の絡むエピソードではあるものの、初めてエルザドルの内面が掘り下げられる貴重な回となった。
アシュロン……同じ「竜族の神童」であり親友。
ヴィンセント・バリー……本編で唯一絡みのあった魔物。ガッシュカフェでも共演し、酒を飲み交わす。
ゼオン/ブラゴ……作中にてキースから同格と見なされていた強者達。彼らも作中最強クラスの強者である。
パルコ・フォルゴレ……現在は自戒し後悔しているが、かつては自分の強さを無秩序に撒き散らしひけらかす誤ったライオンであった存在。