「ギャーーーング・オブ・ニューーーヨーーーッ!!!」
「悪(ワル)さ… ワルの主張といったところさ、ルーパー」
プロフィール
本の色 | 濃いターコイズブルー |
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術属性 | 息 |
人間換算年齢 | 8歳 |
好きな食べ物 | 魚、シガレットチョコ、ラーメン |
趣味 | 人をバカにする事、ナンパ、遊園地で遊ぶ事 |
魔界から降り立った場所 | アメリカ |
フルネーム | レオパルドン・パピプリオ(※注1) |
CV | 山崎みちる |
(公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」内の魔物大百科、及び魔物発見場所マップから引用)
(※注1)公式ファンブックではなく、作者ブログ「雷句誠の今日このごろ。」にて判明。
概要
原作8巻(第67話)にて初登場した魔物の子。
本の持ち主はルーパー。
ガッシュの仲間にならない魔物の中でも(なぜか)長期に渡って登場する魔物であり、今作における「憎めない悪役」「愛すべき馬鹿」代表のようなキャラクター。
作中では「パピプリオ」「パピー」としか呼ばれていないが、前述のようにフルネームは「レオパルドン・パピプリオ」だと明かされている。
人物像
容姿
額が隠れるほどの長さの金髪に小さな王冠を乗せ、白と青を基調にした貴族の子息(あるいは演劇の王子役)のような恰好をしている。
原作終了後の作者ブログにて、パピプリオの着ている服は「パピプリオの母が『王様になりますように』と息子の出世を願って揃えたもの」だと回答されている。
性格
敵役として登場する際にはややずる賢く臆病な面が目立つが、作中全体を通して見れば妙な愛嬌と協調性のある性格をしており、まさしく前述のように「憎めない悪役」「愛すべき馬鹿」とも言えるコミカルなキャラクター性をしている。
戦いで勝ち残るためにゾボロンと共闘して連携を深める、ルーパーと共に山中で身体を鍛える等の地道な訓練にも真面目に取り組む努力家でもある。
また、
- 共闘関係になったヒゲがゾボロンをほっといて一人遊園地のアトラクションを楽しんでいるのを見て、裏表の少ない良心で咎める。
- 自分なりの信念を示すべくゼオンに立ち向かうチェリッシュやロデュウの姿をみて、遅まきながらサポートに回る。
- ファウード編終盤にて、命懸けでゼオンに立ち向かうロデュウの姿に感化され、彼が肉体崩壊を起こす前に本を燃やして魔界へと帰す。
等、総じて本質的には仲間思いともとれる言動を見せることも。
現にキャンチョメと友達になるまで、魔界でも人間界でも友達がいなかったため、キャンチョメと友達になった時は非常に嬉しそうな顔をしていた(ロデュウとの関係性は「子分」であり、ゾボロンの時は「何も話さなかった」と語っている。また、クリア編の回想シーンにて人間界でも子供達から「よそ者だ」と仲間外れにされていた事が描写されている)。
後にクリア編にて交戦した際、キャンチョメの豹変ぶりやフォルゴレの決死の説得などを見た縁からか、ゴームとも友達になった模様。
実力(?)
上述したような人柄が反映されたのか、あるいはたまたま技能や才能が偏っていたのか、「単独での戦いではそこまで強い効果を発揮しないが、味方の補助や敵の足止めといった行為に関しては侮れない潜在性と適性を持った術」を数多く覚える。
本編では、そのような補助的な術とルーパーの妙な行動力(?)をもって、ロデュウを始めとする攻撃的な呪文の使い手と度々共闘。ガッシュ達を時には翻弄し、時には妙なしぶとさで困惑させるといったトリッキーな立ち回りを見せた。
また、戦闘力的にはとても強者とはいえないにもかかわらず、原作最終章のクリア編まで生き残り、魔物の王を決める戦いで残り10体のうちの1人に入る、クリア編ではアメリカを拠点にタレント活動を開始したら人気が急上昇し、フォルゴレとの共演を果たす程の知名度を得る等、作中に登場する全魔物の中でも運の良さなら作中最強……なのかもしれない。
ちなみに運の良さに関連して、ネット上では「パピプリオが最後の10人まで生き残ったのは作者にとっても想定外の出来事」という説が書き込まれていることもあるが、これはデマの可能性が高い。
詳しくは当記事における「余談」の項目を参照。
術
術属性については、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」にて「息」属性と記載されている(バーゴと同じ属性)。
ガッシュやレイコム等と同じく、術を口から放つタイプの魔物。
以下で述べるように(修得時期こそ他の魔物より少し遅いものの)きちんとギガノ級とディオガ級を修得しているので、パピプリオ自身の潜在能力も決して低いわけではないと見なせるだろう。
直接攻撃に使える術も少しはあるが、基本的には補助や妨害に活用する術が多い。
パピプリオの素の肉体強度や走力なども(おそらく)高い方ではないため、呪文と体術との併用といった応用もあまり見込めない(ガッシュとの初戦では努力で足腰を鍛えた成果でもある侮れない俊足を見せたが、初戦以降は活かす機会にあまり恵まれなかった)。
ただ、キャンチョメやモモンと同様、「魔物にダメージを与えて戦闘不能にするのではなく、本を燃やして勝利する」事に重点を置いた戦法では役立つ術や、連携手段としては侮れない術を数多く揃えるため、共闘相手からも大きく評価されているほど。
観察眼が鋭いうえに冷静なブレイン・チータがロデュウ程、パピプリオを使役する事に積極的でなく、ロデュウの術のペース配分調整と敵の観察に専念していた為に、ガッシュ達は再戦時に逆転の機を掴み取れたものの、パピプリオの方を狡猾に活用する事に乗り出されると危険な事になりかねない術も、幾つか見られる。
ダレイド
「着弾してから少し時間が経つと固まる液体」を口から吐く。
液体自体に毒性や破壊力はないが、足元で固まってしまうと靴を脱ぐといった行為もままならないほどの強力な粘着力を発揮する。
その粘着力は作中序盤のガッシュどころか、ゴームですら即座に引き剥がすことはできなかったほど。
しかも厳密にはゴームも引き剥がしたわけではなく、くっついた地面ごと足を引き抜いて脱出した。つまりそれほど強い力で引っ張っても粘着力の方が勝っていたということである。
発射から着弾までの速度も結構速いので、初見の相手に対しては非常に有効に働く優れた呪文だといえるだろう。
ポレイド
「触れると体が数分後に麻痺する液体」を口から吐く。ダレイドとは違い、大量の液体が一気にまとまって放出される。
麻痺になってから数分経つと効果が薄れていくが、痺れ始めれば自力で立つこともままならなくなるので、こちらも初見の相手に対しては非常に有効。
モケルド
「フフ… フハハ…」
「ハハハハハー!!!」
「逃げるにはうってつけねーーーーー!!!」
周囲が見えなくなるほどの大量の煙幕を口から放出する。
範囲が数メートル以上と非常に広く、かつ一瞬の内に大量の煙で視界を埋め尽くすため、撤退や時間稼ぎとして非常に有用。
弱点として、この術はあくまで攻撃力を持たないただの煙を放出するだけなので、ラージア系等の広範囲攻撃や、羽で風を起こせる魔物が相手だと短時間で処理されてしまう。
ジョボイド
酸性の液体を口から吐く。
ただでさえ攻撃手段が乏しいパピプリオの攻撃呪文の中でも最弱の部類に入るが、家屋の壁に穴を開けるくらいならできる。
レイン編にてガッシュと二度目の対面を果たした時には下記のギガノ・ジョボイドを使っていたため、初披露時期はクリア編とかなり遅め。
ギガノ・ジョボイド
「ハハハ、どうだ!! これは岩をも溶かす液体よ!!」
「お前もジュウジュウ溶けやがれーーーーー!!!」
ジョボイドの強化版。 渦巻き状の強力な酸性の液体を発射する。
ギガノ級なだけあってか、この術は上述のような下位術と違い、「液体」というよりも「渦を巻いた水流」のような大きさと密度を誇っている。
残念ながら呪文の撃ち合いでは負けっぱなしだが、砂浜に生えていた岩を軽々と溶かして貫通するほどの強い酸であり、レインに命中させた際には彼を絶叫させて無視しがたいダメージを与える等、ギガノ級に恥じない威力を誇る。
ニュレイド
氷や油のように、つるつると滑って立てなくする液体を口から出す。液体が撒かれる範囲も地味に広く長い。
本編では、チータや本を狙おうとしたガッシュの行動を妨害するのに使用した。
モスレイド
非常に強い痒みと催涙効果を与える特殊な霧を口から吐く。
よほどの痒さのようで、影響を受けた魔物はしばらくパートナーの指示などが耳に入らなくなるほど。
現にガッシュはあまりの痒みに術の狙いも定まらなくなってしまったほどのため、使いどころや相方の動向次第ではかなり厄介な部類に入る。
アミレイド
「オラーーーーー、砂くらえ砂、オラーーーーー!!」
「オホホホホホ、カニよ、カニにチ〇コをはさまれなさい!!!」
対象を捕獲できる丈夫な網を口から発射し、相手を生け捕り状態にする術(原作では肩の部分から出しているようにも見えるが、アニメ版にて口から出していると判明)。
網目はそれほど小さくないが、自身の体を小さくする術や、小型の物質発生などといった術をもっていなかったガッシュと清麿は抜け出すのに苦戦した。
しかもファウード編序盤のガッシュどころか、レインですら網を引き千切ることはできず、パピプリオが撤退して術が解除されるまでガッシュと清麿は網に捕らえられたままだったので、妨害系の術にしては相当な強度を誇ると思われる。
ディオガ・ジョボイド
「さあ、くらいなさい!!」
「私達の最大術よ!!」
パピプリオの最大呪文。「ギガノ・ジョボイド」よりも更に強大な渦巻き状の酸(高さもゴームの3~4倍ほどある)を口から放出する。
ファウードの封印を破壊する際には立ち会っておらず、リオウから「ディオガ級を使える魔物」としてカウントされている描写も無かったので、ファウード編終了後~クリア編の間に修得したのだと思われる。
さすがにゴームには防御呪文で軽く対処されてしまったものの、上述のギガノ・ジョボイドですらレインに大きなダメージを与えている上、ミールに上級防御呪文を使わせる判断をさせたことからもディオガ級の名に恥じない威力があると思われる。
余談
デマ(?)
既に「能力」の項目で触れたように、ネット上では、
- パピプリオがクリア編における最後の10人に残ったのは、作者にとっても想定外の出来事だった。
- 当初の予定ではファウード編のラスト近くでリタイアするはずだった。
と書き込まれていることもあるが、これらはどちらもデマの可能性が高いので注意。
現にWikipediaにおける同様の書き込みには「要出典」の注意書きが付けられており、長らく出典は不明のままである。
また、少なくとも2023年10月現在では、原作版のおまけページ/公式ファンブック3種/作者ブログ/作者Twitterのいずれにも上記のような情報は記載されていない。
上記の内容がデマだと仮定した場合、
- クリア編まで生き残った10人の中でパピプリオだけがキャラクター的に浮いていたため、各種掲示板等にネタや冗談の類として「作者にとっても想定外の出来事だった」と面白半分に書き込まれてしまい、いつしか真実であると誤解されたまま広まってしまった。
- 原作275話にて、ベルンがパピプリオに対し「あいつ…… なんで生き残ってんだろう…?」と疑問を抱くコマがあるため、このシーンを「作者の代弁」だと拡大解釈した読者が上記のような書き込みをし、長らく放置された結果として広まってしまった。
等の可能性が考えられる。
とはいえ、連載当時のWebサンデーや何らかの記事で述べられていた可能性もゼロではないので、もし正確な引用元を知っている方がいたら、随時追記していただきたい。
関連タグ
キャンチョメ/パルコ・フォルゴレ/ゴーム……クリア編にて関係を築く。また、キャンチョメとはチョコが好物という共通点もある(パピプリオはシガレットチョコ)。
ザバス……公式情報として麺類が好物な魔物同士(ザバスはスパゲティナポリタン)。何気に本の色も同じく青系統である(ザバスはブルーグレー)。
バーゴ……公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」にて、同じく「息」属性だと解説されている魔物(ファンからは炎属性だと見なされがちだが、公式情報としては炎属性ではない。詳細は個別記事を参照)。