『ウマゴンの力は炎だけではない。本来の力はこの速さ(スピード)なんでね』
『そうだ、ウマゴン。お前には最後まで助けたい者がいる』
『死ぬわけにはいかんよな… こんなところで… こんなところで!!!』
「メルメルメ~!!!」
『シュナイダー、シュナイダー』
『あなたも巡り合えたのね… お父さんのように…』
『生涯の友に…』
プロフィール
本の色 | 薄いオレンジ |
---|---|
術属性 | 強化(※注1) |
人間換算年齢 | 4歳 |
好きな食べ物 | 魚、お菓子、干し草、焼芋 |
趣味 | ガッシュと遊ぶ事、歩く事、走る事、噛む事 |
魔界から降り立った場所 | イギリス(アニメ版では日本らしい。) |
CV | こおろぎさとみ |
(公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」内の魔物大百科、及び魔物発見場所マップから引用)
(※注1)公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」に記載。
概要
ガッシュの仲間の一人(一匹?)であり、仔馬の姿をした魔物(馬族という種族)。
本の持ち主はカフカ・サンビーム(詳細は個別記事を参照)。
性別はオス。作中において心の声等が描写される際の一人称は「僕」。
本名は「シュナイダー」であり、「ウマゴン」は後述のように人間界にて清麿から名付けられたニックネームのようなものだが、作品内外ともにキャラクター名は「ウマゴン」と表記されることが大多数である。
まさしく「今作におけるマスコットキャラクター」と呼ぶに相応しい可愛らしい振る舞いから人気が高く、連載当時に開催された公式人気投票では、まだ術を披露していない時点での第1回でも4位という高順位にランクイン。
そして石版編にて本格的な戦闘が描かれてからは、第2回・3回の両方でガッシュと共にワンツーフィニッシュを決めており、更に人気が上昇。
2023年7月にマイナビが実施したアンケート「金色のガッシュ!!で1番好きな魔物の子は?」でも第9位にランクインしており、レギュラーメンバーという立場に恥じない支持を集めた。
そのような人気も反映されたのか、出番は今作だけに留まらず、雷句先生がガッシュ終了後に連載した作品「どうぶつの国」にもサブキャラとして登場している。
人物(?)像
性格
基本的には争いを好まず、優しい気質で人懐っこい。
当初は(本人に悪気は無かったとはいえ)母が作ってくれたブックホルダーを壊しただけでなく、「大好きなガッシュを戦わせている」立場でもある清麿にだけは露骨な敵意を向けたり、あからさまな挑発をしてきたカルディオペアに対しては苛立ちを見せる描写もあったが、どちらとも和解や共闘を経てからは友好的な関係へと発展している。
当初は本の持ち主を必死に探す一方、実は内心では戦いへの強い恐怖を抱いており、ようやく本の持ち主であるサンビームと出会えた時にも喜ぶどころか泣き出して首を横に振ってしまうほどだった。
だが、石版編にて「戦いへの恐怖」と「友達を助けたい思い」との葛藤を乗り越え、揺るぎない意志を持って戦うようになった。
術を用いて本格的に参戦してからは、貴重な長距離移動要員、及び主力としてガッシュ陣営に幾度となく貢献するようになり、心身共に大きく強く成長していく。
鳴き声
「メルメルメ~」という独特な鳴き声が特徴的。
鳴き声については、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」にて、作者の雷句先生が「『アルプスの少女ハイジ』に登場するヤギのユキちゃんからきている」と明言している。
同じく「金色のガッシュ!!まるかじりブック」によれば、まだ幼いので発音できないだけであり、大きくなれば喋れるようになるとのこと。
しかも、彼の本名を知る魔界時代の知り合いが(人間界に来てから記憶を奪われてしまった)ガッシュ以外にいなかったため、「馬の怪獣みたいな感じだから」という理由で清麿に「ウマゴン」と名付けられ、人間界での呼び名として定着する。
ちなみにガッシュはファウード編を経て記憶が戻った後も(なぜか)ウマゴンの本名は忘れていた。クリア編での回想シーンではシュナイダーと何度も呼んでいるはずなのだが……(特に深い理由等が公式から説明されていないため、ギャグ的な意味合いが強いのかもしれないが)。
後にガッシュカフェにて文字表と指し棒を使った会話方法を教えてもらった際にも、遂にサンビームに本名を教える機会ができたが、「大好きなサンビームさんに呼ばれた名前」として「僕の名前はウマゴン」と伝えた。最終回でもガッシュからはウマゴンと呼ばれたままである。
もっとも、ウマゴン自身も特に抵抗を示しているわけではないので、上記のサンビームへの対応も含めると、おそらく戦いを経てお気に入りの愛称になったのだろう。
身体的特徴
上記のように「馬族」ではあるのだが、基本的には四足歩行ではなく二足歩行。
公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」によれば、(理由は不明だが)二足歩行の方が速いらしい。
また、「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」によれば、ウマゴンは成長した後でも二足歩行のままらしい(実際、「外伝:友」に4コマだけ登場した際も二本足で立っている)。
馬なので手は蹄であり、当然ながら紐を結ぶ等の細かな作業はできない。
だが、なぜか作中では片手でドアを開けたり、小石を拾って投げるといったシーンがある。
「金色のガッシュ!!まるかじりブック」でもこの謎について触れられているが、やはり具体的な説明はされておらず、謎は深まるばかりである(まあ、メタ的に言ってしまえば漫画的表現の一種なので、そこまでリアリティを求める必要は無いのかもしれないが)。
好物等
馬なだけあって、やはり干し草が大好物。
基本的には人間や他の魔物と同じように何でも食べられるようで、小屋の中で「ポテチップス」なるスナック菓子を一袋まるまる食べていたり、カルディオ戦の前にはサンビームと一緒に鍋料理を食べているシーンもある。
一方、原作9巻(78話)でニンジンを食べた際には「マズイ」と吐き出してしまっているが、この回ではデパートの店長が不正な商品を多数販売しており、ウマゴンのかじったニンジンも中に虫が湧いている悪質な品であった。
なので、きちんとしたニンジンを食べた際にも同様の反応をするかは不明。
現に公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」のプロフィールでも好きな食べ物は明記されているが、嫌いな食べ物に関しては特に記載されていない。
アニメ版では、外出中に空腹となった際、通りすがりの親子から差し出されたニンジンを見て、デパートの時のフラッシュバックを起こしたことがあったほか、ニンジンを象った料理が入った自分の弁当に驚く、カレーの中のニンジンを食べずに残そうとしてガッシュに叱られるといった描写があり、そちらではニンジンが苦手であるように描かれている。
こうした媒体による差異はあるものの、いずれも人間界に来た後での描写であり、人間界に来る前から嫌いな食べ物だったかは不明である。
日常パートでは
上述のように、一度決意を固めてからは勇敢な行動が増えていったが、日常パート等では年相応の無邪気さや泣き虫な面を見せることもあり、落ち込んだ際には泣きながら他者に背を向けて体育座りをするシーンが多い。
また、何か嬉しい事があった時には尻尾を振って喜びを露わにする等、作中におけるマスコットキャラクター的立ち位置として可愛らしい姿を度々見せてくれる。
他、好きな相手に対しては相手の顔を唾液まみれになる程に凄まじい速さで舐め回すという、ある意味ではとても動物らしい愛情表現を行う場面も。
術
原作にて覚えた術は全て肉体強化系であり、公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック2」でも術属性は「強化」だと記載されている。
ゲームオリジナルの呪文に関しても、同じくゲームオリジナル呪文が収録されているコルル等と同様に、肉体強化をした上で発動する類。
パワーや肉体強度だけでなく、全ての呪文が速度や機動力にも優れており、肉体強化を主体とする魔物の中でもトップクラスの総合戦闘力を発揮している。
ちなみに、全ての術名が「シュ+ドルク系」なのは、ウマゴンの本名であるシュナイダーのシュが反映されているのでは?という考察もある。
シュドルク
「やはり君は逃げなかったな… ウマゴン!!」
「さあ… 君の強さを見せてやれ… いくぞウマゴン!!!」
「メルメルメ~!!!」
第一の術。ウマゴンの頭部、四足、背中を銀色の鎧で覆う肉体強化呪文。
大人1人なら軽々と乗せて運搬可能。
同時に第二の術も出現していたため、原作で使用したのはダルモス戦、カルディオ戦、ザルチム戦のみ(劇場版「101番目の魔物」ではワイズマン相手に使用している)。
初級術なので威力自体は低い印象だが、初使用(=ウマゴン自身がこの術に慣れていない状態)でもベギルク状態のダルモスに対して一瞬で正面へ回り込んだり、ガンズ・ベギルの弾丸を全弾回避するほどの優れた速度を誇る。
ゴウ・シュドルク
「それはどうかな?」
「ウマゴンの強い決意は、この子自身の成長にもなったんだぞ」
第二の術。頭部、四足、背中に金色(黄色?)の鎧を纏うだけでなく、蹄が赤く染まって伸び、額にも黄色の鎧(あるいは毛?)が螺旋状に絡まった赤く立派な角が生える肉体強化呪文。
身体も一回りほど大きくなり、人間と魔物を合わせて3人ほどなら余裕で運搬可能。
充分に強力な呪文のため、心の力が少ないときはディオエムル・シュドルクの代わりにも使用される。
ゴウ級なだけあってパワー、スピード共にシュドルクより大幅に増しており、突進の一撃だけでベギルク状態のダルモスが装着していた鎧を(頭部以外)完全粉砕する剛力、石畳にさえも数センチ以上の切れ込みを作るキロロ・アムベギルをまともに受けても掠り傷すら負わないほどの肉体強度を兼ね備えている。
ちなみに、アニメ版67話ではティオを助けるシーンで空中を自在に浮遊している描写も見られるが、原作では飛行可能になるという設定や描写は一切無く、同シーンでもあくまで「大ジャンプした後の滞空時間が長い」という演出だった。
そのため、さすがにゴウ・シュドルクがフェイ系のように空中移動を可能にする効果を持つわけではないと思われる。
ディオエムル・シュドルク
「奴の目だけを見ろ、奴だけに闘志を燃やせ!」
「心(ここ)で戦うんだ!!!」
カルディオ戦にて修得した強力な呪文。
発動した瞬間、足元に厚く積もった雪を一瞬で水たまりと化すほどの炎熱が発生、まさしく炎に包まれるかのような演出と共に鎧を纏っていく。
鎧のカラーリングや装着部位は概ねゴウ・シュドルクと同じだが、膝・太もも・背中の鎧は炎を象ったような形になっており、角の赤い部分(及び黄色い部分)も見ようによっては炎を表しているような模様になっている等、術の属性を全身で体現した見た目になっている。
身体もゴウ・シュドルクより更に大きくなり、(モモンのアムロンと合わせれば)人間と魔物を合わせて8人以上も軽々と運搬可能なほどの馬力を得ている。
この術はエムル系、いわゆる「炎属性を追加する系統」のため、肉体強化に加えて全身から強力な炎を発することができるようになる。
サウザーがカルディオのディオギコル・ギドルク同様「一歩間違えればパートナーが危険になる危ない術」と述べている通り、力の制御には(魔物とパートナーの)心の繋がりや血の滲むような訓練が必要であり、作中に登場する他の肉体強化呪文と比べてもコントロールが難しいような印象を受ける。
だがその分、使いこなせる事ができれば以下の様な様々な戦術を用いる事ができ、肉体強化の域に留まらない様々な攻防を展開することすら可能。汎用性であればシン・シュドルクさえ上回ると見なすファンもいるほど。
<応用技>
- 球の盾(ラッピング)
身の回りに炎を球状に放出し、周囲から迫る術を焼き飛ばす。
- 剛炎の盾(ブロック)
炎を頭上と足元から放出、正面で繋ぎ合わせて10m以上もある壁のように展開し、自身や仲間を守る。
- 炎の槍(ジャベリン)
全身に纏っている炎の力を角の先端に一点集中させ、スピードと回転力を加えることでウマゴン自身を強力な「槍」と化す。
応用技の中でも特に強力であり、(最後には角が溶けかかっていたとはいえ)ファンゴのディオガ級呪文たるアルセム・ガデュウドン(しかもファウードの細胞で強化された状態)を真っ向から突き破るほどの威力を持つ、実質的なディオガ級攻撃。
- 炎の兵隊(トルーパー)
炎で自身の分身を複数生成し、相手にけしかける。
- 炎の光速矢(ライトニングアロー)
上記の炎の兵隊に混ざりつつ、まさに「光速」たる視認するのも難しいほどの速度で地上や空中を駆け巡り、連続攻撃を行う。
シン・シュドルク
「だがな、我々もだてにアフリカで修行を積んだワケではない」
「迎え撃つぞ、ウマゴン。我が腕に、彼奴を倒す覚えあり」
クリア編にて修得したシン級呪文。
アシュロンのシン・フェイウルクとの比較は「余談」の項目を参照。
背中や肩口を大きな棘のような装飾の付いた分厚い鎧で覆い、ふくらはぎには羽の装飾や星のマークが付いた鎧を装備。更に、両太ももには巨大なブースターのような装置も装着。
そして数メートル以上の長く立派な角も生える等、ディオエムル・シュドルク状態の姿よりも一回り以上大きく、かつ豪華に変形する。
身体の大きさは人間と魔物を合わせて5人乗せても充分な余裕があるほど。
シン級なだけあって完全な制御は難しく、アフリカで長期間の修行を積んだ後のウマゴンでさえも、長時間使用し続ければ肉体に大きな負担がかかり(出血、筋肉が引き攣る等)、サンビーム曰く精神が崩壊して死んでしまう危険性すらあるらしい。
とはいえ短時間の使用であれば特に負担がかかっている様子は無いし、シンの名に恥じず作中に登場する全ての肉体強化呪文の中でも最強と言える凄まじい強化を得られる。
具体的には、
- ブースターが備わったため、空を自由自在に翔ることができる(単にブースターの火力で飛んでいるのではなく、空中を走ること自体が可能になったようで、蹄の音を鳴らしながら空を駆けるシーンもある)。
- インド洋上空から太平洋上空まで約48分で到達できるほどの飛行速度。
- ティオのチャージル・セシルドンに触れても即消滅しないほどの耐久力を誇るバードレルゴに対し、顔面に突進した際には一撃で牙を5本以上抜けさせた上で絶叫させる攻撃力。
- ウマゴンの数十~百倍以上の巨体を誇るバードレルゴの尾を口で掴み、近くの小島に投げ飛ばせるほどの筋力。
- バードレルゴが全身を分離させて数えきれないほどの球として全方位から襲ってきた際にも、一発も掠ることなく振り切れる極めて小回りの利く旋回性能。
- 途中でティオのサイフォジオと多少の休憩を挟めば、連続使用した状態でも最低5450kmは飛行可能なほどの航続性能。
- 第308話の「ロッキー山脈まではあと約5500km」という清麿の発言と、第310話でティオが魔界に帰った後の「クリアとガッシュ達との距離、約50km」という記述を参照し、5500-50として算出。
- 厳密には「ロッキー山脈まではあと約5500km」という台詞の前から相応の距離を飛行し続けているが、ここでは割愛。
等があり、特にその圧倒的な速度を指して「理論上は(遠距離から一方的に突撃をかませば)ほとんどの相手は反応すら出来ずに瞬殺可能な最強クラスの呪文」とファンから評されることもあるほど。
また、鎧の形状をある程度変形することも可能。
背中に乗っているサンビームがダメージを受けないよう、鎧を伸び広げるように変形させて覆う、ガッシュ達を乗せた際には落下しないよう足や腹をホールドするような形に細かく変形させる等、「物理的に安全面を確保できる」という今までの術には無かった長所もある。
後に「金色の本」を介してガッシュが使用した際には、(金色の本によって本来の性能から強化されている可能性もあるが)大気圏を突破するほどの推進力を見せた。
以下は原作では使用していない呪文。
バオウ・メルメル
アニメ版にてウマゴンが考えた架空の呪文。口から強力な光線らしきものを吐く。
シュドルド
ゲームオリジナル呪文。ひし形の盾を召喚し、相手の攻撃を防ぐ。
シュドルセン
ゲームオリジナル呪文。複数の角を飛ばす。
ジオ・ラ・シュドルク
ゲームオリジナル呪文。地面から巨大な角を召喚する。
ギガノ・シュドルク
ゲームオリジナル呪文。エネルギーを纏って突進する。
活躍
初登場は原作6巻(53話)。
ガッシュの仲間になる魔物の中ではキャンチョメとティオに続いて3番目の登場。
上述のように戦いを恐れているため、一人で街へ出かけて行き交う人々に本を見せる努力こそすれど、本の持ち主が見つかることを本心では恐れていた。
デボロ遺跡突入から2週間前には、既にナゾナゾ博士を介して本の持ち主のサンビームが見つかってはいたが、戦いへの恐怖を拭い去ることはできずにいた。
そしてダルモス戦にて最終的な覚悟を決め、ガッシュ達を助けるため勇気を出してサンビームと合流。初戦とは思えない完璧な連携を見せて勝利し、ガッシュ達の危機を救った。
ファウード編序盤では北海道でカルディオと遭遇。窮地の中でディオエムル・シュドルクを修得し何とか撤退。
中盤ではガッシュ達と共にファウードに乗り込む。ここでも仲間達を背に乗せてファウード体内を駆け回る移動要員としてだけでなく、ファンゴを相手に炎戦を展開する、極限の疲労で胃が回復液を受け付けないほどの満身創痍になりながらも最後までロデュウとジェデュンに立ち向かう等、戦闘面でも主力として奮闘した。
クリア編ではデュフォーの指導の下、サンビームと共にアフリカで修業を積む。
日々ゾウやサイといった野生動物の集団に追いかけられ、強烈な全身疲労で動けなくなるほどの過酷な修行をこなし、強靭な肉体と「生」への執念を身につける。
心身共に逞しく成長し、クリアとの決戦へ向かう際にはシン・シュドルクの負荷で肉体が悲鳴を上げながらも限界を超えて戦えるほどのバイタリティ、及び(ガッシュ、ティオと同じく)5500km先でクリアが術を出したことすら察知できるほどの魔力感知能力を修得。
クリアのシン級呪文たるバードレルゴとも1対1で渡り合い、実質的な勝利を収めるほどの著しい成長を見せた。
その後もシン・シュドルク状態でガッシュ達をロッキー山脈まで送り届けたが、さすがにシン級呪文の連続発動には耐えられず、身体の限界を自覚しながらも移動要員としての役目を全うする姿勢を見せる。
ゴウ・シュドルク状態で最後の力を振り絞り、魔界に帰る直前までガッシュと清麿を背に乗せて走り続けた。
サンビームは本からウマゴンの限界を感じ取り、死ぬ前に恵に本を燃やしてもらう。ウマゴンは最後まで生涯の友を背に乗せ、笑顔で、幸せな心で魔界へと帰っていった。
『シュナイダー…』
『もし、あなたがこの魔界の王様を決める戦いで王様になれなくても、あなたが助けたいと思える人を本当に助けられたら…』
『力一杯助けられたら、それはとても幸せなことよ…』
『精一杯がんばって… どんなに苦しくっても… あなたはきっと笑顔で…』
『王様になるよりも、幸せな心で…』
その後はクリア完全体との決戦でも駆け付け、「金色の本」を介してシン・シュドルクを発動。
コルルのシン・ライフォジオとの重ね掛けで、ガッシュと清麿を宇宙空間まで到達させるサポートを見せた。
原作最終回ではガッシュと楽しそうに学校へ行く様子が描かれ、集合写真でもガッシュの左隣(=ガッシュに最も近い位置)に座っている(ちなみにガッシュの右隣はティオ)。
関連人物
本の持ち主にして、頼もしい父親ともいえる存在。
出会ったのはやや遅めなものの、重要な場面では互いに心を通わせ、「心で会話をしているみたい」と評されるほどのコンビネーションを見せる。
魔界時代からの友達であり、人間界で再会してからも良好な関係を築く。
「生涯の友」として、日常パートでも戦闘でも多くの時間を共にした。
同じ馬の見た目をした魔物であり、ウマゴンにとって初めての「ライバル」ともいえる魔物。
肉体強化に付与する属性も「炎」と「氷」で対になっている。
原作では移動要員として並走するに留まったが、アニオリ展開では共闘も成し遂げている。
余談
雷句先生のウマゴン(?)
作者の雷句先生もウマゴンが大好きなようで、2020年にはウマゴンのステッカー(おそらくオリジナル)を貼った自身のバイクを「ツーリングウマゴン」と称してTwitterにて公開している(該当ツイートはこちら)。
設定等
公式ファンブック「金色のガッシュ!!まるかじりブック」では、他の魔物と同様に幾つかの設定が語られているので、当記事でも紹介する。
- まだ漢字は覚束ないが、ひらがなとカタカナはバッチリ読める。
- 「ウマゴンは馬なの?」という質問に対して、雷句先生は「割合としては馬8割、羊1割、犬1割ってところでしょうか」と回答している(一部の外部サイト等に書き込まれている「馬が7割、ロバが1割、羊が1割、犬が1割」等の記述はデマなので注意)。
- また、雷句先生にとって一番描きやすいキャラらしい。理由は「一番デッサン(絵の下書き)が必要ない」からとのこと。
他、クリア編の回想シーンでウマゴンの父親に乗っていた魔物については、後に作者ブログにて「ガッシュの父ではなく、ジェルボーン・シェツェペリエイトという名の魔物」だと回答されている。
アシュロンのシン・フェイウルクとの比較
共に肉体強化系のシン級呪文なためか、ファンの間でそれぞれの性能を比較・考察されることもある。
だが結論から先に述べると、作中から得られる情報の不足、及び術を使用している状況の違い等の理由から、一概に優劣をつけることは難しいだろう。
一応、当記事でも幾つかの要素に分けて解説していく。
- 速度
- アシュロン:フィンランドからフランスまでの約2400kmを短時間で飛行しているが、具体的な時間が明示されていないので計算不可。
- ウマゴン:インド洋上空から太平洋上空まで約48分で到達しているが、「ウマゴンが元いた位置」と「ガッシュ達がバードレルゴと接敵した地点」の正確な場所がわからないため計算不可。
一応、シン・フェイウルクに関してはリーンの「音速をはるかに超える速度」という台詞があるし、さすがに当時のブラゴがクリア相手に数十分も持ちこたえていたとは考えにくいので、そういった要素も踏まえれば(ほぼ間違いなく)シン・フェイウルクの方が速いと思われる。
- 航続距離
- アシュロン:約2400km先に到達した段階でも特に疲労は感じられないが、そもそも飛行開始時点から万全の状態であり、飛行中に何かしらの相手と交戦したわけでもない。また、ウマゴンと違って術を2回連続で発動したわけでもない。
- ウマゴン:途中で小休憩やティオのサイフォジオを挟んだ状態でも、約5450km走行した後には全身が崩壊しかけている。だが、アシュロンと違ってザレフェドーラの砲弾を回避しながらの飛行であるし、(サイフォジオで回復したとはいえ)既にバードレルゴとの激しい戦いを制した上での連続発動でもあった。
このように、作中における両者のシーンでは前提条件が違い過ぎるため、一概に優劣はつけられないだろう。
- 旋回性能(小回り)
- アシュロン:ガッシュの影に隠れたクリアに腕を命中させることができず、クリアからも「直線のみの移動が精一杯だ」と評されてしまっている。だが、発動前からアシュロンは重傷を負って大量出血しているし、そもそもクリアとの距離が近すぎる(長く見積もっても数十~百十数メートル程度)。発動したのも空中ではなく地上であり、近くにブラゴ達がいたことも考慮すれば充分な空間的余裕があったとは言い難い面もある。
- また、厳密には上記のクリアの台詞も「あの距離では直線移動が精一杯だ」というものである。
- アシュロン:ガッシュの影に隠れたクリアに腕を命中させることができず、クリアからも「直線のみの移動が精一杯だ」と評されてしまっている。だが、発動前からアシュロンは重傷を負って大量出血しているし、そもそもクリアとの距離が近すぎる(長く見積もっても数十~百十数メートル程度)。発動したのも空中ではなく地上であり、近くにブラゴ達がいたことも考慮すれば充分な空間的余裕があったとは言い難い面もある。
- ウマゴン:バードレルゴが細かく分裂してもなお完全に振り切り、ザレフェドーラの砲弾も回避できるほどの速度や急激な方向転換を見せているが、戦闘の途中から肉体に負荷がかかり、やや動きが鈍くなってしまう場面もあった。また、アシュロンとは違い空中で戦闘しているため、空間的にも充分な余裕があるし、バードレルゴとも常に充分な距離を保った上で回避行動をとっている。
やはり、こちらも発動した状況や相手との距離が違い過ぎるため、一概に比較はできない。
- パワー、肉体強化
- そもそも「ウルク」系の呪文は「肉体強度やパワーを上げる」のではなく、(公式設定ではないが、ほぼ間違いなく)「自力では不可能な移動速度を出す」だけの呪文なので、「ドルク」系の呪文である「シン・シュドルク」と同じ土俵に上げて比較すること自体が野暮、お門違いである。
関連タグ
馬(?)
同作者作品の関連キャラクター
- クロカギ
作者の雷句先生がガッシュ連載終了後に連載していた作品「どうぶつの国」に登場する巨大な猫。
こちらも主人公にとっての貴重な戦力かつ長距離移動要員であり、作中最序盤から友好的な関係を築き、最終決戦でも共に戦っている。
他作品の関連タグ
ポケットモンスターに登場するモンスター達。いずれも馬をモチーフにしている。