「てめえのものさしで人を計るんじゃないぞザルチム」
「呪いで倒れるなら昨日の時点でぶっ倒れてる!!」
「ガッシュ、清麿、みんな、君達はやっと見つけた最後の希望だ!!!」
「ザルチム達リオウ側の魔物には決して渡しはしない!!!」
概要
ファウード編で登場した魔物・リーヤの本の持ち主。
CVは関智一氏。
公式からプロフィールが明かされていないため、年齢や国籍等は不明。
一応、国籍に関しては、原作203話におけるリーヤの台詞から「砂漠が近くにある国」だと判明している(具体的な国名や地域は不明)。
ファウードに到着したガッシュ達を案内・サポートする立場として登場しており、ある意味では石版編におけるナゾナゾ博士に近い立ち回りをしたキャラクターである。
人物像
容姿
少し跳ねた銀髪に褐色の肌、民族風の衣装や広々としたマントが特徴的な青年。
後述する境遇から、日々の暮らしの中で身体が自然と鍛え上げられているため、マントを脱いだ際には非情に逞しい両腕が露わになる。
性格
一言で表すなら「家族思い」であり、大切な人達のために過酷な状況や如何なる激痛にも耐えて戦うことのできる強い意志の持ち主。
現に原作203話におけるリーヤの台詞から、「井戸が水を出さないほどの貧しい村で、毎日5時間も砂漠を歩いて水を汲みに行かないと生きることもできない」という非常に過酷な生活が明かされており、それほどの環境で幸せな暮らしを送ってきたのもアリシエが純粋かつ愛に溢れた人物である証だろう。
自他共に厳しめの発言をすることもあるが、それは大切な人達のために迷わず行動する芯の強さがある故でもあり、出会って間もないガッシュからも「強い信念を持つ本物の男」と評されたほどの人物である。
「戦人」
ここまで述べてきたような性格故、大切な人達を傷付けるような相手と戦う際には「戦人(いくさびと)」として心を切り替え、自傷も厭わず攻撃に突っ込んでいき、強引に接近して相手を倒すという自己犠牲を全面に出した状態になる。
「魔物と直に取っ組み合う」という面では玄宗に似ているが、アリシエの場合は「肉体そのものが魔物並に鍛え上げられている」というよりも「心を切り替えて身体のリミッターを外している・自己犠牲込みで隙を作っている」という具合であり、戦闘スタイルは微妙に異なっている。
もっとも、毎日5時間も砂漠を歩いて水を汲みに行くという生活の中で常人離れしたフィジカルに鍛え上げているのは確かなので、ファンからは「武闘派の本の持ち主」代表の1人として名を挙げられることが多い。
活躍
初登場は原作197話。
キース&ブザライに勝利した後のガッシュ達に声をかけ、ガッシュの覚悟と素質を試すためにあえて「世界の人々とリィエン、どちらを救うか」という選択を投げかける。
そこでガッシュが「どちらかではなく、どちらも救う」「ファウードを魔界へ帰す方法は必ずある」という真の答えを出した時には笑顔を見せ、全面協力を約束。
そうしてガッシュ陣営を秘密の通路から案内し、共に罠を乗り越えていく。
だが、小腸のドリルを破壊しようとした時には「リオウの呪い」により心身に限界が来てしまっており、不本意にも術を不発してしまう。
の部屋でザルチムがガッシュ達を拘束した際にも倒れ伏していたが、ガッシュ達を先へ進ませるために気力を振り絞って立ち上がる。
もはや術を発動するだけで意識が飛びそうになるほどに衰弱している中、ラージア・シルシオでリーヤに視界を塞いでもらっている間、清麿に道を伝えて一向を逃がす。
ファウードが復活してからもガッシュ陣営の一員として協力し、再侵入後には待ち伏せていたザルチムと対峙することに。この戦いの中でザルチムとの因縁が明かされていく流れになる。
実は、以前アリシエ&リーヤを誘う役目を担ったのはザルチムであり、当然ながら「家族や世界を危険に晒す」計画に乗るつもりのないアリシエと戦闘になった。
その際、アリシエは自らザルチムの術に突っ込んで大量出血しながら取っ組み合うという常人なら有り得ないような戦闘を見せ、あまりの覚悟や迫力はザルチムにすら明確な「恐怖」を抱かせるほどだった。
そうした過去から、ザルチムはアリシエに個人的な敵意を向けており、ウマゴンの相手をファンゴに任せて積極的にぶつかり合う。
アリシエも「戦人」として単独で突っ込んでいく戦法を重視していたが、サンビームの言葉を受けてからは連携を重視し、コンビネーションによってザルチム&ファンゴを着実に追い詰めていく。
最終的にはザルチム達を壁際に追い詰めた状態でシャオウ・ニオドルクを発動、直撃により勝利を確信する……が、ザルチムはファンゴを盾にして生き残っており、アリシエも衝動的に殴りかかってしまう。
アリシエの行動を読んでいたザルチムから最大呪文を超至近距離で発動されてしまうも、同じくアリシエの行動を読んでいたリーヤが割って入ってくれたことで、重傷こそ負わずに済んだものの本には火が着いてしまう。
すかさず首を掴んできたザルチムに罵倒されるも、(おそらくアリシエの視点ではラウシンが攻撃されているのが見えていたのか)哀れむような眼を向け、激昂したザルチムもすぐにウマゴンが吹き飛ばしたことで会話は中断。
急いでリーヤの元へ駆け付けてからは彼を抱きかかえ、共に涙を流しながらも何とか堪えようとするという、「強い人」の体を互いに保つような別れとなった。
ファウード編後も変わらず村のみんなと温かく暮らしているようで、原作最終話では畑仕事をしながらリーヤの手紙を読み、笑顔で空を見上げているシーンが描かれている。
関連タグ
リーヤ……村のみんなと同じく、アリシエにとっての大切な「家族」の一人。
ウマゴン/カフカ・サンビーム……原作のファウード編で共闘。サンビームとは「動物型魔物の本の持ち主であり、自身も本の持ち主として優秀な能力を持つ」という共通点も(サンビームは頭脳面、アリシエは肉体面)。
ザルチム……村を襲おうとした因縁の相手。回想も含めれば3度も戦闘を行った。
パルコ・フォルゴレ/シェリー・ベルモンド/玄宗……同じく武闘派な本の持ち主達。彼らも常人離れしたフィジカルや戦闘力を持つ。