概要
琴慈氏による日本の漫画作品であり、芳文社の漫画雑誌『まんがタイムきららフォワード』にて、2013年2月号から2019年1月号まで連載された。
不幸を背負った生徒ばかりが集められ、彼らを幸福(しあわせ)にすることを目標として活動する、天之御船学園のクラス1年7組(通称:幸福クラス)を舞台に、この学校に入学してきた花小泉杏(通称:はなこ)・雲雀丘瑠璃(通称:ヒバリ)・久米川牡丹(通称:ぼたん)・萩生響(通称:ヒビキ)・江古田蓮(通称:レン)・5巻から加わった狭山椿の6人を軸に、物語が展開される。
原作コミックスは全10巻刊行されている。さらにテレビアニメ化されており、2016年春アニメとして放送。
ちなみに、原作コミックスでは教室の中に男子生徒の姿も見られるが、アニメ版では校内に女子生徒しかいないことから、女子校という設定に変更されたようである。
各キャラの苗字は概ね西武鉄道の駅名が元ネタになっている。
作品名は『アンハッピー(不幸)』と『杏ハッピー』のダブルミーニング……というか、『一見すると前者が由来であるかのように見せかけて、実は後者が由来』といった方が適切かもしれない。
不幸な境遇にもめげず、『自分がハッピーであること』を信じて疑わない、ポジティブで天真爛漫な杏(=はなこ)を象徴した作品名である。
登場人物
主要人物
解説だけ読むとお前ら出てくる作品間違ってね?という印象を受けるかも知れないが、当作品にそういう要素は無いので…
- 花小泉杏(はなこいずみ あん)
CV:花守ゆみり
本作の主人公。通称「はなこ」。
行く先々でトラブルが巻き起こり、ありとあらゆる事象について運がない天性の“不運”の持ち主。
しかし、本人はそれに気に病む様子も無くいたってポジティブで天真爛漫な性格。
だが胸がないことだけは気にしており、動物好きだが動物からは嫌われている。
スカーフの四つ葉刺繍の茎部分は通常は上向きだが、彼女のスカーフのみ下向き。
母からもらった幸運のお守りであるクローバーを後頭部に身に付けている。その母親も天之御船学園7組出身である。
- 雲雀丘瑠璃(ひばりがおか るり)
CV:白石晴香
本作の語り手。通称「ヒバリ」。
恋愛が決して報われることのない天性の“悲恋”を抱えている。
世話焼きで面倒見が良い性格だが、それが災いして巻き込まれる形での不幸遭遇が多い。天性の悲恋のために報われずにいるが、「ある人」に長年思いを寄せている。
両親が海外赴任中で一人暮らしであり、料理やお菓子作りが得意。
かわいいものが大好きだが、自分のイメージではないと思い秘密にしている。
- 久米川牡丹(くめがわ ぼたん)
CV:安野希世乃
通称「ぼたん」。
天性の"不健康"を抱え、異常なほどの病弱体質であり、体のありとあらゆる所が弱く、握手しただけで骨にヒビが入る。
おっとりとした性格でいつも笑顔で接するが、自分のことに対しては超がつくほどネガティブ。
病院長の娘で薬などに詳しく、怪我が多いためしょっちゅう自分の手当を自分で行う一人救命病棟状態になる。
- 萩生響(はぎゅう ひびき)
CV:山村響
通称「響」。
1人で登校すると通学に3時間かかってしまうという天性の“方向オンチ”だが、本人は認めていない。
「一番」が大好きで、いつも人より勝ることを目指している非常に負けず嫌いな性格だが、上手くいっていない模様。
幼馴染みのレンのことが大好きで、レンに近寄ってくるあらゆる女性(メス)には敵対心を燃やす。
少々中二病的な口調で話す。
- 江古田蓮(えこだ れん)
CV:吉岡茉祐
通称「レン」。
人間の女性はもちろんのこと、「メス」に分類されるあらゆる生物を無差別に魅了してしまうという天性の“女難”の体質の持ち主である少女。
響とは幼馴染みで、彼女に対しては容赦ないツッコミを入れていく。
ボーイッシュな見た目だが、テンションが低く面倒臭がりな性格で、隙あらば居眠りをしている。
- 狭山椿(さやま つばき)
CV:森永千才
諸事情で2学期から1年7組へ登校し始めた少女。金髪ツインテールに青い目の持ち主で、外国人風の見た目だが本人曰く「日本人」とのこと。
極度の人見知りで人形相手ですらしどろもどろになってしまう。
CV:森永千才
ウサギ型学園案内ロボット。アニメでは第2話から登場しているが、原作では21話からの登場。
はなこたちのピンチに際して前に出るが、肝心な時に役に立たないのでヒバリからは懐疑的な目で見られている。
- 小平先生(こだいら せんせい)
CV:原由実
はなこ達が所属する1年7組の担任教師。普段は優しく、にこやかな笑みを浮かべているものの、怒らせるととてつもなく恐ろしい。
ややSな所がある。
- 鷺宮先生(さぎのみや せんせい)
CV:小清水亜美
進学クラス1年1組の担任教師。真面目だが、ゆえに融通が利かないところがある。常に白衣を着用している。
その他
- 梅婆さん
CV:新井里美
テレビアニメ
2015年6月発売のまんがタイムきららフォワード8月号でテレビアニメ化が発表され、2016年春アニメとしてTOKYOMX、サンテレビ、KBS京都、AT-XおよびBSフジにて放送。なお、特番編成の関係上BSフジではやたら放送時間の変更が行われている。
原点回帰の強調に重点を図っており、ストーリーの所々でキャラがSDキャラになる・止め絵のアイキャッチ、サブタイトルと同時に表示される日付など、まんがタイムきららシリーズのアニメ化第1作目であるひだまりスケッチを意識したシーンが多い。
スタッフ
監督 | 大沼心 |
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シリーズ構成 | 田中仁 |
キャラクターデザイン・総作画監督 | 大島美和(スタジオライブ) |
音楽 | MONACA |
アニメーション制作 | SILVER LINK. |
主題歌
オープニングテーマ
作詞:畑亜貴
作曲・編曲:田中秀和
歌:Happy Clover(花小泉杏、雲雀丘瑠璃、久米川牡丹、萩生響、江古田蓮を演じる各声優で結成されたユニット)
エンディングテーマ
「明日でいいから」
作詞:畑亜貴
作曲・編曲:広川恵一
歌:Happy Clover
各話リスト
話数 | サブタイトル |
---|---|
#1 | 4月7日 不幸な入学初日 |
#2 | 4月11日 ハイテクな身体測定 |
#3 | 4月28日 はじめての幸福実技 |
#4 | 4月29日 ナゾナゾな罰ゲーム |
#5 | 5月9日 迷子の登校風景 |
#6 | 5月30日 みんなで遠足 |
#7 | 6月28日 はなこのお見舞い |
#8 | 7月11日 戦う期末試験 |
#9 | 7月13日 波乱の合同授業 |
#10 | 7月20日~ 私たちの夏休み |
#11 | 8月18日 嵐の林間学校 |
#12 | 8月19日 幸せな林間学校 |
きららファンタジア
2018年6月27日に参戦することがアナウンスされ、翌6月28日にはなこのみが先行参戦する事となった。
イベント「くるみインワンダーランド」にて、学園生活部及びアリス・カータレットと共に「夢見の水晶玉」を巡る事件に巻き込まれる事となる。
4か月後の10月25日開催の正式参戦イベント「ヒバリとりーさんと幸福の花」にて、ヒバリ・ぼたんの2人が参戦する事となる。
2020年バレンタインイベント「闇チョコシンジケートを追え!」にてヒビキ、レンの2人、2020年4月イベント「メイドは見た!~金髪館怪人事件~」にて椿が参戦する事となり、幸福クラスの生徒6人全員が揃った事になる。
クリエメイトに共通する特徴として、『「評価値」(クリエメイトが持つ固有の能力配分で、期間限定などで評価値と反するクラスになった場合でもその値が適用される)が高い反面、「LUC」(クリティカル率・状態異常発生率などに影響)が低い』・『★5(一部★4含む)には自身に「ふこう」の状態異常(効果中はHPが回復しなくなる)を付与するクラススキルがある(2022年ブライダルイベント「ホーンテッド・ブライダル」で実装されたはなこ【ブライダル】が今の所唯一の例外)』という特殊な物がある。
デメリットをある程度克服して力を発揮させられるのか、という点ではプレイヤーの腕が問われるクリエメイト揃いである。
第2部『断ち切られし絆』では琴慈氏がキャラクターデザインを務めたロベリアが敵キャラとして登場する。口癖は「呪ってやる」とあんハピ♪のアンチテーゼ的な存在と言ってもいいだろう。
関連タグ
三者三葉:2016年4月29日より、『アトレ秋葉原』にて同作とのコラボイベント『ハピネスくろ~ば~ウィーク@アトレ秋葉原』が開催された。
両作共2016年春に放送したアニメであり、クローバーが作品のトレードマークという共通点がある。また、両作共高校1年生の女子がメインキャラクターという共通点もあり、イベント内の台詞の中でお互いが同い年であることが活かされている部分も存在する。