概要
2015年11月、オンライン小説投稿サイト『小説家になろう』にて連載開始。略称は『ろうきん』または『ろうきん8』。作者はFUNA。
後に講談社のKラノベブックスから書籍化。既刊9巻。イラストは5巻までは東西が、6巻からはモトエ恵介が、それぞれ担当。
同じく講談社のシリウスKCから漫画版が出版。既刊12巻。モトエ恵介が作画を担当。
家族を事故で無くした少女が、崖から落ちた時に転移能力を手に入れて中世ヨーロッパ並みの文化水準の異世界に来てしまうが、転移能力を駆使しながら老後の財産を築くために奮闘する物語。
2022年7月にアニメ化が発表された。FUNAにとって2作品目のアニメ化となる。
2023年冬アニメとしてAT-XのほかBS11に加えて朝日放送(ABCテレビ)に加え名古屋テレビやテレビ朝日など(ANiMAZiNG!!!)にて放送された。アニメーション制作はFelixFilm。なお、ANiMAZiNG!!!では、本作以後5作連続でなろう系アニメが放送されていく事になる。
あらすじ
事故で両親と兄を亡くした少女・山野光波は、遺産を奪おうとする親族や不良達からの攻勢をなんとか退けたものの、精神的な負担が響いて大学受験に失敗してしまう。将来を憂いながら気分転換のために観光地の見晴らしの良い岬に来ていたが、そこでチンピラ達に絡まれて抵抗したはずみで誤って崖から落とされてしまう。
光波は「死にたくない!」と必死に足掻き、空を切った手が何かを掴んだ感触がした瞬間に謎の悲鳴が響き渡った。すると、光波は突然どこかの森に転移していた。そこは、中世ヨーロッパみたいな世界で言葉も通じず困惑する光波だったが、のちに謎の存在から異世界に転移する能力を手に入れたことを知る。
光波は、その力を駆使して地球と異世界を行き来し、上手く事業をやり取りすれば就活や進学しなくても財産を築けることを思いつく。光波は老後に備えるために20億円、およそ金貨8万枚相当を貯めるために奮闘する。
登場人物
主要人物
- 山野光波(やまの みつは)/ ミツハ・フォン・ヤマノ(CV:長江里加)
主人公。18歳。
両親と兄が事故死し天涯孤独の身となり、気晴らしに来た岬で崖から落とされた時に転移能力を手に入れ、それを駆使して地球と異世界を行き来して老後の資金を集めている。
ボーゼス伯爵領にある山村にすむ銀髪の少女。8歳。
異世界に転移したミツハが最初に出会った人物。のちに子爵となったミツハから家臣候補して自領に迎えられる。
- サビーネ・フォン・ゼグレイウス(CV:前田佳織里)
ゼグレイウス王国の第三王女。10歳。
人攫いに遭いそうになったところをミツハに助けられたことで、ミツハを「お姉様」と呼んで非常に懐いている。
ボーゼス家
- クラウス・フォン・ボーゼス(CV:杉田智和)
ボーゼス伯爵家当主で、ミツハが転生した異世界の地の領主。
領民に助けられたという名目で面会に来たミツハと家族一同で対面し、ミツハの(嘘の)実情を聞いて同情し、色々と便宜を図り、ミツハの王国での後見人の立場をとる。あわよくば、アレクシスかテオドールの嫁にしたいと思っている。後に侯爵に陞爵する。
- イリス・フォン・ボーゼス(CV:明坂聡美)
ボーゼス伯爵夫人。
気が強い性格で、ミツハが恐れる数少ない人物の一人。
ミツハとの顔合わせでミツハが母の形見(という体)の真珠のネックレスを売ろうと考えていた際、(この異世界では)国宝級の価値があるそれを売ろうとすることに激昂したが、母親の想いを聞いて同情し、伯爵と同じく後見人の立場をとる。
ミツハのことを気に入っており、王都に来てはミツハの雑貨屋に押し入ったり、強引に王都の屋敷に招いたりしている。
- アレクシス・フォン・ボーゼス(CV:熊谷健太郎)
ボーゼス家長男。17歳。
初対面の時からミツハに一目ぼれしており、積極的にアプローチしようとしているが、全く上手くいっていない。
- テオドール・フォン・ボーゼス(CV:永塚拓馬)
ボーゼス家次男。15歳。
兄と比べれば奥手な性格だが、兄と同じくミツハに惚れている。
- ベアトリス・フォン・ボーゼス(CV:花井美春)
ボーゼス家末女。13歳。
ミツハを自分より年下だと思っている。ちなみに、こちらの方が胸は大きい。
ライナー家
- アデレート・フォン・ライナー(CV:石原夏織)
ライナー家令嬢。
ライナー家のコック。
その他
- あれ(CV:堀内賢雄)
いくつもの世界を渡り、観察することを楽しみとしている精神エネルギー生命体の通称。ミツハが偶然に精神エネルギーの一部を毟り取ったことで転移能力を手に入れる。ミツハの前では招き猫の姿で現れる。
ミツハの兄。故人。両親とともに事故で他界。
オタクであり、ミツハも兄の影響でオタクな知識を知っていることで、異世界で色々と役に立っている。
- 隊長(CV:村井雄治)
傭兵団『ウルフファング』の隊長。
突然、基地に現れたミツハを訝しみつつも、しっかりと金を支払ったため武器の提供と訓練を取引に応じる。異世界でミツハがいる王国に帝国軍が侵攻した際、ミツハの依頼に応じて殆どの兵力を率いてともに異世界に渡り、帝国軍と古龍の撃退に成功。
その後、古龍の素材の一部を報酬としてもらい、それを隊員が迂闊にネットに公開したことで、世界中から注目されることとなり、以後は地球側のミツハの窓口になっている。
関連動画
アニメPV第1弾
アニメPV第2弾
関連タグ
小説家になろう FUNA 異世界転移 並行世界 2023年冬アニメ
地球なめんなファンタジー:実際、ミツハは地球産の物を異世界で活用し、遂には傭兵部隊まで連れてきてドラゴンにも手痛いダメージを負わせて撤退させているので、まさにこれである。
私、能力は平均値でって言ったよね! / ポーション頼みで生き延びます!:『小説家になろう』内にある同じ作者の作品。両者共にAT-Xのほか朝日放送(ABCテレビ)にて放送かつABCアニメーションが関与しているほか、後者はKラノベブックスから書籍版が刊行されているついでに朝日放送含めての地上波放送局も同じ。
異世界居酒屋「のぶ」 / 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり / 異世界でチート能力を手にした俺は、現実世界をも無双する:現代と異世界を行き来する代表的な作品。
便利屋斎藤さん、異世界に行く:同期の異世界アニメで第1話のサブタイトルが似ている。
とんでもスキルで異世界放浪メシ:主人公が現代技術のスキルを使う同期の異世界アニメ。グルメ要素が絡んでいるのも共通。
いつでも自宅に帰れる俺は、異世界で行商人をはじめました:またも『小説家になろう』内にある作品。主人公の性別は違うが異世界と現代日本を行き来して商売をしたり、異世界の人達との触れ合いや冒険を描いている。
異世界Cマート繁盛記:こちらも同様に、異世界と現代日本を行き来して品物を仕入れて商売をしたり、様々な人との交流が描かれている。
外部リンク
老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます - 小説家になろう