ピクシブ百科事典

異世界居酒屋「のぶ」

いせかいいざかやのぶ

異世界居酒屋「のぶ」とは、蝉川夏哉によるライトノベル小説である。
目次[非表示]

概要

2012年10月、オンライン小説投稿サイト「小説家になろう」にて連載開始。作者は蝉川夏哉。
後に宝島社から書籍化。イラストは(くるり)が担当。(メイン画像も転(おやすみくるり名義)作。)

2017年11月現在、単行本は既刊4巻、文庫本は既刊4巻。
漫画は同じく転(くるり名義)によるWEB版、転のキャラ原案を元にヴァージニア二等兵氏が作画するコミックエース版がある(単行本はWEB版は宝島社より全1巻、コミックエース版はKADOKAWAより既刊4巻)。
アニメ化が決定している。
(制作会社は株式会社サンライズでアニメ制作委員会にグルメ情報サイトのぐるなびが初参加した。)

中世ヨーロッパのような異世界の古都に繋がってしまった小さな居酒屋で繰り広げられるほのぼのグルメファンタジー。
料理は特別な調理法や高級食材を使っているわけではなく、居酒屋では定番のメニューや一般的に知られている料理がメインとなっている。
文字が読めないものの言葉は通じるようで、異世界の人は料理名などはカタカナで表記されたり、別の言葉(ビールトリアエズナマなど)で読んだりしている。
所謂、異世界版「孤独のグルメ」のようなものであり、一人メシのシーンも少なくはないが、「居酒屋」らしく複数人でワイワイと賑やかに飲み食いするシーンも多く、活気のある食事シーンは本作の見どころのひとつであろう。

あらすじ

古都・アイテーリアの裏路地に、一風変わった店居酒屋「のぶ」があるという。
木の引き戸を開けた先にいるのはノブ・タイショーと呼ばれる主人と、給仕シノブという女性が出迎えてくれる。
こじんまりとした店内では、この世界では見たことも聞いたこともない美味い料理とキンキンに冷えたトリアエズナマを出している。
噂は広がり、衛兵役人貴族聖職者など、次々と店に訪れるようになる。
これは、異世界に繋がった居酒屋「のぶ」で巻き起こる、小さな物語。

登場人物

居酒屋「のぶ」

  • 矢澤信之

居酒屋「のぶ」の店長。愛称「ノブ・タイショー」。
物静かな職人気質な料理人で、たくさんの美味しい料理を来店した人々に振る舞っている。
料理人としての腕を磨いたり、新しい料理を創作することに余念が無い一方、戸締りを怠ったり食材を仕入れすぎてシノブに怒られるという抜けた面がある。
また、意外と負けず嫌いな性格であり、ブランターノに店を馬鹿にされた挙句、メニューに無い料理をオーダーされた際は静かに闘志を燃やしていた。
厚切りのベーコンが好物らしく、晩酌用に取っておいたものをシノブが勝手にゲーアノートに出すナポリタンの具材に使ってしまったことが発覚した際は笑顔のまま怒気を発しており、その後も根に持つ発言をしているなど、好物に対する執着心は結構強い。
かつては料亭で働いていたが、職場にリストラの空気が漂い出したため、自分から見切りをつけた過去が断片的に語られている。

  • 千家しのぶ
居酒屋「のぶ」の給仕。店の看板娘。愛称「シノブ」。
常に笑顔で元気よく接客し、細かな気遣いも怠らないため、常連からの人気が高い。
一方、ガラの悪い客には毅然とした態度で接する。また、食事をしない客にも冷たくなる。
ノブから「神の舌」と言われるほど味覚を信頼されており、味見もしている。
ノブが働いていた料亭の娘で、望まない結婚をさせられそうになったため実家を飛び出したらしい。

  • ハンス
古都の衛兵の青年。
後述のニコラウスに連れられて「のぶ」に訪れ、そこで口にしたトリアエズナマとオデン(おでん)に感激し、常連となる。
後に衛兵を辞めて「のぶ」で料理人として働き修行する。
シノブに好意を寄せている。

  • エーファ
貧しい身だった素直で心優しい少女。弟と妹がいる。
偶然見た水が出る鉄の塊(蛇口)を盗もうと店の中に入るも、シノブに見つかってしまう。
素直に盗もうとしたことを認め自首しようとするが、シノブの計らいで新しい給仕として雇われる。
小動物みたいな可愛らしさがあるが、姉として行儀の悪い客を叱る肝の据わった一面もある。

  • ヘルミーナ
ベルトホルトの親戚にあたる美しい女性。
烏賊漁師の父親を持ち、烏賊嫌いのベルトホルトとの見合いが危ぶまれたが、克服していたため無事に夫婦になる。
しかし、とある事情で「のぶ」に預かることになり、給仕として働くことに。
ベルトホルトとの子供を身ごもったため産休を取り、無事に子供(男女の双子)を出産する。

  • リオンティーヌ・デュ・ルーヴ
東王国出身の騎士身分の女傭兵。烏賊の兜飾りを被って戦っていた。
かつて戦場でベルトホルトと相見え、彼の強さを目の当たりにして以降、想いを寄せている。
彼を探して古都を訪れて出会うも、すでにヘルミーナと結婚していることを知るが、それを受け止めて東王国に戻って行った。
後に枢機卿の護衛の任務で大市が開かれる古都に訪れ、産休のヘルミーナの代わりに「のぶ」の給仕として働く。


常連客

  • ニコラウス

古都の衛兵。ハンスの一つ年上の同僚。
「のぶ」を訪れて気に入り、ハンスを誘いともに常連となる。
サンマの塩焼きの一件からエレオノーラと顔馴染みになり、
後に衛兵を辞めエレオノーラの水運ギルド<鳥娘の舟唄>へ転職する事になる。

  • ベルトホルト
古都を守る衛兵の中隊長。ハンスとニコラウスの上官。
かつては<鬼>と呼ばれるほどの凄腕の傭兵で、戦場でも名が知られていた。
鶏肉料理が好物で、カラアゲ(唐揚げ)を食べたことで「のぶ」の常連となる。
烏賊が苦手(味が嫌いではなく、幼い頃聞かされた曾祖父の昔話のせいでトラウマを抱いている)だったが「のぶ」で烏賊を食して克服し、ヘルミーナと見合いして見事成功し、結婚して夫婦となる。

  • ゲーアノート
片眼鏡を掛けた徴税請負人の役人。
仕事の腕は非常に高く、依頼された額の倍以上のを徴収することが出来るため、町の人々からは恨まれている。
次の目標に「のぶ」を狙い定めるが、シノブが作ったナポリタンによって初心を思い出して感動し、店を後にした。
その後、仕事を辞めて故郷に帰ろうかと考えていたが、辞めずに仕事を続けており、「のぶ」の常連となる(頼む料理は基本的にナポリタンのみ)。

  • エトヴィン
最近古都の教会に赴任して来た助祭。
一見、堅物そうに見えるが、実はお忍びで「のぶ」に訪れて酒の肴とレーシュ(冷酒)を頼んで飲んでいる好々爺。
「出されたものを断るのも神の意に反する」と建前を言いつつ、聖職者の身でありながら飲酒を楽しむ俗な一面もあるが、基本的には親切な好人物で「のぶ」の困りごとにはたびたび力を貸してくれる頼もしい存在。
実は聖王国の上層部(のみならず元聖職者の自称「魔女」)にも顔が利く大人物ではあるが、上記にも有るように酒を嗜むような俗な一面があるため、助祭からは出世していないようである。

  • ローレンス
古都参事会会員でガラス職人マイスター。フーゴとハンスの父親。

  • ホルガー
古都参事会会員で鍛冶職人ギルドマイスター。
ローレンスとは腐れ縁で、会えばいつも子供じみた口喧嘩ばかりのケンカ友達。

  • ラインホルト
水運ギルド<金柳の小舟>のマスターの青年。
古都参事会会員で三大水運ギルドマスターの一人。
古都では最も古く格式があるギルドだったが、先代だった父の急死の影響で跡継ぎとなった。
しかし、明らかに威厳も経験も足りておらず、海千山千の他の二人の水運ギルドマスターに比べるといささか頼りない。さらに有能な幹部達がエレオノーラの母親などによって引き抜かれたため、ギルドが落ち目になっている。
部下がゴドハルトの縄張りで勝手に仕事してしまったため彼と揉め事が起きてしまい、ローレンスの提案で「のぶ」に訪れてエレオノーラを入れた三人で緊急の会議が開かれる。
古都では雑魚扱いのウナギが捕れる河の漁業権で手を打ってもらおうとするも相手にされなかったが、ノブが作った蒲焼によってウナギの美味さを知り、ゴドハルトとの揉め事も解決する。

  • ゴドハルト
水運ギルド<水竜の鱗>のマスターの強面の男性。
古都参事会会員で三大水運ギルドマスターの一人。
古都では最も大きな規模を誇っている。

  • エレオノーラ
水運ギルド<鳥娘の舟唄>のマスターの妖艶な女性。
古都参事会会員で三大水運ギルドマスターの一人。
古都ではもっと財力と権力を有している。
サンマの塩焼きの一件からニコラウスと顔馴染みとなり、ニコラウスが<鳥娘の舟唄>に転職するきっかけとなる。

  • イングリド
古都近郊の森に暮らす薬師の女性。
魔女のような風貌としゃべり方をしている。
甘いもの(と酒)が好きで、生の魚が苦手。

  • カミラ
イングリドの弟子の少女。

  • アルヌ・スネッフェルス
吟遊詩人を目指す青年。
下戸で一杯ですぐ泥酔するほど。

  • イーサク
アルヌの部下で実家の司厨長であり乳母兄弟。

  • フーゴ
ガラス職人。ローレンスの息子でハンスの兄。


その他の来店客

帝国

  • ヨハン=グスタフ

古都近くに領地を持つ貴族で、ヒルデガルドの叔父。バーデンブルク
二か月後にマクシミリアンと結婚して嫁ぐ姪のヒルデガルドのために美味しいものを食べさせようと「のぶ」に訪れる。
そして、「のぶ」で出された美味しい料理によってヒルデガルドが笑みを見せるようになったため、結婚式までに一緒に「のぶ」に通うようになる。
年若いヒルデガルドの言動に気後れさせられるなど、一見すると穏やかで頼りなげな印象を受けるが、先帝(先代の皇帝。現皇帝は彼の)を伯父にもつ、色々と侮れない人物。

  • ヒルデガルド
子爵家の令嬢でヨハン=グスタフの
両親が幼い頃に亡くしたため、ヨハンに育てられる。
両親の死と過保護に育てられたため、人を試すような少し傲慢で捻くれた性格になっている。
無理難題な注文をして料理人を困らせていたが、「のぶ」で食べたアンカケユドーフ(餡かけ豆腐)の美味しさに感激して気に入る。後に結婚した。

  • ブランターノ
古都の近くに領地と狩猟用の森を有する男爵
ヒルデガルドの結婚式に出席した際、彼女からアンカケドーフを話を聞き、ぜひ食べてみたいと思い、用人のダミアンとともに「のぶ」に訪れる。
だが、季節外れだったためアンカケドーフは諦めたが、代わりに好物のシュニッツェル(所謂、カツレツ)を要求し、ノブがエトヴィン助祭にシュニッツェルがどんな料理か聞きに行っている間にダミアン達とカードゲームに興じていた。
その際、シノブが賄いで作っていたサンドイッチを食べて興味を示し、お代わりを求めた時に偶然作ったカツサンドを食べて感激し、満足して店を後にした。
「のぶ」を貸切るために傲慢なダミアンを使いに出したり、ガラの悪い荒くれ者達を「のぶ」の前で睨みを利かせて他の客を寄せ付けなかったりしたため、当初のノブ達からの印象は悪かったが、「のぶ」を気に入って以降は友好的に接している。

  • ダミアン
ブランターノ男爵に仕える小柄で小太りの用人。典型的な虎の威を借る狐のような男で、傲慢で横柄な性格。
男爵の命令で「のぶ」に使いとして訪れ、「のぶ」を見下しながら一方的に借り切りを要求したためノブやシノブから快く思われていない。
その後、「のぶ」を気に入った男爵にクビにされてしまい、その原因が「のぶ」だと思い込んで逆恨みし、店を潰そうとバッケスホーフやロドリーゴ大司教らに取り入って奔走するが(自業自得ではあるが)いつも返り討ちにあい、最後には白狐によって千本鳥居結界に封じ込まれ懲らしめられた後に路地裏に倒れていたところを兵士達に逮捕された。
恩赦により牢獄より解放されたあとは古都から離れ ある温泉街に湯治に来て愚痴を溢していたところをナ・ガルマンから来た醤油職人に出会い、その人物に居酒屋「のぶ」の事をうっかり話してしまい何故かその人物にお礼をいわれ感謝されてしまう。

  • バッケスホーフ
豪商である「バッケスホーフ商会」のトップにして、古都参事会の議長を務めるやせ細った男。
強欲で陰険、目的のためならば手段を選ばない下劣極まりない悪徳商人だが、狡猾で奸智に長け、常に相手の先手を打つ計算高い人物でもある。
ダミアンに唆される形で「のぶ」を訪れ、金に飽かせて店ごと買い取ろうとしたり、ヘルミーナを妾にしようとするなど下衆な物言いでノブやシノブを激怒させたうえ、彼らが金で動かないと見るや、今度はトリアエズナマが国内における禁制品である「ラガー」に該当すると指摘(という名の脅迫)し、参事会の調査対象にして「のぶ」を潰そうと画策する。
しかし、店の調査担当として指名したゲーアノートがナポリタンで光堕ちしていたため、「のぶ」の無実を証明したばかりか逆に自分の不祥事(自分こそが禁制品のラガーを密輸入していた。彼がトリアエズナマをラガーと指摘出来たのは自身の商会に納入したラガーを飲んでいたため)を暴かれてしまい、失脚した。

  • クローヴィンケル
帝国の男爵にして高名な吟遊詩人美食家

  • 先帝(コンラート四世)
帝国の先帝。現在は譲位しているが名君として知られる。
婿養子でありながら皇帝の地位を確立し、帝国の安定を図るために数々の施策を打ち出した。
ヨハン=グスタフは、現皇帝とヒルデガルドの夫はに当たる。

  • コンラート五世
帝国皇帝。コンラート四世の孫。
広大な帝国を収める皇帝。奥手で結婚する気はなさそうに見えたのだが、ある時古都で出会いが訪れることになる。

  • ゼバスティアン・フォン・ホーエンバッハ
先帝・現皇帝と二代にわたって仕える、重臣中の重臣である中務卿。代々の貴族ではなく大学出身の法曹家。
普段から近隣諸国の酒を飲みあさっている程の酒好きで、「のぶ」でも店主に無理を言って一瓶譲り受けた。

  • マクシミリアン
カルノー公爵。先帝の孫でヒルデガルドの夫。

東王国

  • ジャン=フランソワ・モーント・ド・ラ・ヴィニー

東王国・オイリアの大陸各地の奇妙な話や珍しい話を集め、それを王族に伝え聞かせるのを生業とする集団・奇譚拾遺使(またの名を御伽衆)の一人。
奇譚拾遺使(きたんしゅういし)は旅の僧として各地を巡るが、本当の目的は各地の情勢を探る密偵である。
ジャンは奇譚拾遺使の長官の右腕と呼ばれるほど優秀であり、古都の情勢を探るために訪れ、偶然見かけた「のぶ」に足を運ぶ。
街の財力を計るためにサラダを注文するが、そこで出された新鮮な野菜で作った数種類のサラダに驚き、さらに貴重な香辛料クジラの肉を出されたことで、古都の財力は驚異的だと勘違いして慌てて本国に知らせに戻って大恥をかく(このとき、帰路につくために金を積んで馬車を雇ったことが、間接的にヘルミーナが「のぶ」で働くきっかけとなった)。
その後も変装して何度か「のぶ」に訪れるが、何故か悉くシノブに素性がバレて彼女に慄く。
報告書は料理の解説が滅法巧かった事から王女摂政宮の目に留まることに…。

  • セレスティーヌ・ド・オイリア
東王国王女摂政宮。 幼い弟の代わりに東王国の政務全般を代行していた。
公務以外(お忍び)の時は愛用の銀縁眼鏡を掛ける。
ジャンの報告書を読んで「のぶ」とクシカツに興味を持って訪れるが…。
後に古都で出会いが訪れることに。

聖王国

  • エンリコ・ベラルディーノ

大司教の腹心で占いの専門家。

  • ロドリーゴ
帝国北方の管区大司教
魔女に関心が強く、職権を使ってまで各地で魔女探しを行っていたが実はある人物を探していた。

  • ヒュルヒテゴット
聖王国教導聖省の枢機卿。
聖王国<改革派>の領袖。エトヴィンとは古い友人。


人外

「のぶ」の近所にある稲荷神社に祀られている神の使いで「倉稲魂命のお力で向こうの土地(アイテーリア)につなげた」張本人。
エーファが出会ったときは白い狐の姿で、「のぶ」に客として訪れたときは美女の姿で現れた。

 異世界の更に異世界《海原と中原》の最高神と、元日本人の元日本神で現《海原と中原》の訳ありすぎ地域《見直された土地》の土地神。つまりは神様。
《海原と中原》の神&天使はウルトラ超絶ハード激務に追われているが、時空管理システムのチェック作業により、該当する神&天使以外は休暇が取れたので、二神は次元を超えて「のぶ」に飲みに来た。
 神様は異世界にお引越ししましたとのコラボレーション企画として登場。
 あちらでは神と書いて『じん・り』と翻訳してる為、上記の『元日本神・二神』という表記は間違っていません。
 

関連タグ

小説家になろう ファンタジー グルメ 居酒屋 料理漫画
異世界食堂 ……営業形態等は異なるが、異世界の住人をお客にしている個所や小説家になろう掲載作品である点が共通。こちらは2017年4月にアニメが放映している。

外部リンク

異世界居酒屋「のぶ」 - 小説家になろう
異世界居酒屋~古都アイテーリアの居酒屋のぶ~ -アニメ版公式サイト

pixivに投稿された作品 pixivで「異世界居酒屋「のぶ」」のイラストを見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 15831

コメント