概要
※全てHD放送。
多チャンネル放送向けアニメ専門チャンネルのひとつ。テレビ放送の他にも、アニメーションの製作にも携わる。
過去には通信販売、家庭用・パソコン用ゲームソフトの開発・販売等も行っていた。
番組宣伝などのナレーションは、浅野真澄が担当。
2024年現在はナレーションを人数は少々増え、阿部敦、花守ゆみり担当することもある。
2023年3月までは木村昴がナレーションを担当された。
略歴
1991年、大倉商事の社内事業部として「レモンチャンネル」の名称でケーブルテレビ向けの配信を開始。当初はテープ送付による物理的ネットであったが、1993年から通信衛星「JC-SAT2」によるサテライト配信へ変更、チャンネル名を「キッズステーション」と改称すると共に、独立会社「ネオサテライトビジョン」が設立され運営が移行される。
アナログCS放送時代には家庭での個別受信契約はできず、視聴はCATV経由を建前としていたが、実はノンスクランブルで対応チューナーさえ所持していれば無料で視聴可能であった。
1996年、パーフェクTV!(現・スカパー!)の事業開始に際し、オープニングチャンネルの1つとして参加、それに伴い個別受信契約が可能となる。同時にアナログ通信による衛星配信を終了し、完全にデジタルへ移行。更に三井物産が資本参加している。
1998年、親会社の大倉商事が自己破産。これ以降三井物産の子会社となる。
2000年、商号を局名に合わせた「株式会社キッズステーション」に変更。第三者割当増資により東京放送、ジュピター・プログラミング、ホリプロが資本参加。
2002年、スカイパーフェクTV!2(のちスカパー!e2⇒現・スカパー!標準サービス)で放送開始。
2009年、スカパー!HD(現・スカパー!プレミアムサービス)及びひかりTVでハイビジョン放送開始。翌2010年にはe2においてもHD化される。
2017年2月23日、アニメ専門チャンネル第1位のアニマックスとの経営統合を発表。アニマックス親会社のソニー・ピクチャーズエンタテインメントとキッズステーション親会社の三井物産が出資する持株会社「株式会社AK Holdings」を3月31日に設立し、アニマックスとキッズステーションはAK Holdingsの傘下に入った。ただしそれぞれのチャンネルは独立したままで運営を行う。
なお、「株式会社AK Holdings」は2021年5月27日付で株式会社ソニー・ピクチャーズエンタテインメントに吸収合併され解散。以降はアニマックス側の親会社である同社傘下となっていたが、ソニー・ピクチャーズは2024年4月に新設子会社「AKメディア」(事実上の「AK Holdings」再興)の全株式を家電量販店のノジマに売却した。そのため、兄弟局のアニマックスと共にソニーグループからは離脱することになった。
放送傾向
アナログCS時代には特撮作品も放送されていたが、デジタル化以降はアニメに特化している。編成の主体は『アンパンマン』やサンリオ・日アニ系等の子供・ファミリー向け作品で、中でも『怪盗ジョーカー』『ペンギンの問題』『デュエル・マスターズ』といった小学館系、特にコロコロコミック原作作品に強く、コロコロアワーという同誌関連のアニメを放送する枠も設けている。
しかしキラーコンテンツとなっているのが『ポケットモンスター』及び『妖怪ウォッチ』の2大ゲーム発タイトルであろう。また、ディズニーXDでポケットモンスターダイヤモンド&パールが放送されていた為、AGの後番組はポケットモンスターベストウイッシュとなっている。
なお、ディズニーXDは2021年に閉局したが、2022年現在本局におけるDPの放送は劇場版を除き行われていない。
一方、ファミリー寄りの編成に特化した反動で深夜アニメやUHFアニメの放送を縮小していた時期もあったが、2011年以降は『とらドラ!』など再び深夜・UHFアニメにも力を入れつつある。ただし、一部作品についてはAT-Xの放送枠逼迫に伴う放映権の一時的な移行、という側面もある。
また、アニマックスとの経営統合後はアニマックスから作品を融通してもらうことがある(「新あたしンち」や「こちら葛飾区亀有公園前派出所」はその一例)。
2020年以降になるとおじゃる丸やはなかっぱなどといったNHKアニメの放送にも積極的になったほか、テレ朝チャンネルが独占していたドラえもんやクレヨンしんちゃんの劇場版(前者は登場水田わさび版の劇場版を放送していたが2023年からは加えて大山のぶ代版の劇場版も放送、後者は2000年代後半以降(後にそれ以前の作品にも対象を拡大)の劇場版および外伝シリーズを放送。)も放送、
さらに女児向け作品でも、プリキュアシリーズをアニマックスから移行する形でHUGっと!プリキュアからTV本編シリーズを放送したり、アイカツシリーズはアニマックスとの連携で劇場版(スターズ以外)とアイカツプラネットのみ、プリティーシリーズもワッチャプリマジ!(ひみつのアイプリはアニマックス。)から地上波と並行しての遅れネット放送を行うようになるなどより幅広い編成をみせている。
一方で商品制作に携わり看板番組のひとつといえたデュエル・マスターズシリーズは局自体がソニーグループ傘下に移動しアニメ関連事業から手を引いた為に、2022年度より衛星での放送権を無料放送しているBSトゥエルビに譲る形で放送を終了した。デュエマの商品自体の権利も三井物産の別子会社にあたるワールド・ハイビジョン・チャンネル株式会社へと移動した。
上記のようにアナログCS以降の世代には特撮番組に非常に乏しく、オリジナル作品の環境超人エコガインダーや魔弾戦記リュウケンドーやトミカヒーローシリーズなどタカラトミー系列が主に放映されるのみだったが、2010年代に入ると早朝に流星人間ゾーンが、特別編成として仮面ライダーTheFirstや宇宙刑事 NEXT GENERATIONなどが放送されたことがあった。2022年の時点ではガールズ×戦士シリーズやウルトラシリーズのニュージェネレーションシリーズの「ジード」「トリガー」など一部作品を放送している。
なお、アナログCS時代はウルトラシリーズの劇場作品(ティガ&ダイナからコスモス劇場版第一作まで)やビー・プロ作品が中心だった。その縁からかウルトラマンサーガ公開記念として久々に放映された劇場版ウルトラマンがウルトラマンメビウス&ウルトラ兄弟となっている。ニュージェネシリーズはBSテレ東を除けばチャンネルNECOのギンガS、劇場版オーブ以降は再放送は行われていないため現時点でニュージェネシリーズを再放送している唯一の局である。
ゲーム制作
2000年代前半〜半ばごろにかけて絶体絶命でんぢゃらすじーさんや学園アリスなどのゲーム制作を手掛けていたが、現在はゲーム事業から撤退している。
製作に参加した作品
- ヴァイスクロイツ グリーエン
- エレキング
- 奥さまは魔法少女
- お茶犬シリーズ(MTO→日本コロムビア)
- CHAOS;HEAD
- ガラクタ通りのステイン
- ギャグマンガ日和
- くじびきアンバランス
- げんしけん
- 恋する天使アンジェリーク
- リアルバウトハイスクール
- だめっこどうぶつ
- 天使のしっぽChu!
- ドラゴンクライシス!
- ナイトウィザード
- 隠の王
- なるたる
- パタリロ西遊記!
- 花咲くいろは
- はぴはぴクローバー
- パンダーゼット
- piano
- ぷぎゅる
- ポピーザぱフォーマー
- ボノロン
- 勇午
- よばれてとびでて!アクビちゃん
※単独記事の存在する作品に絞って紹介。
関連タグ
TwellV … 資本上の姉妹局。上記の通り2022年度からはデュエルマスターズシリーズの衛星での遅れネットを受け持つ。
ファミリー劇場…本局と同じくCSにおけるウルトラシリーズの放送局のひとつ