曖昧さ回避
- 絵本。作者はあきやまただし。KADOKAWA(メディアファクトリー)より原作本8巻、『はなかっぱ おともだちえほん』9巻、『はじめてのはなかっぱ』3巻が刊行。
- 上記の絵本を原作としたテレビアニメ。NHK教育テレビで放送されている。
ここでは主に2について説明する。
概要
あきやまただし氏の絵本『はなかっぱ』を原作に、NHKEテレにて2010年から放送されているアニメ。1回あたり10分間の放送枠で、1話4分程度のエピソードを2編放送している。
実は、アニメに登場するキャラの大半は原作には登場しない。レギュラーキャラで原作にも登場するのは、はなかっぱ一家、ももかっぱちゃん、獅子じゅうろく博士だけ。ただしキャラデザインは原作者が手掛けており、アニオリキャラの青年期を描いた『はなかっぱ青春編』が作者の公式X(Twitter)で公開されているなど、アニメは独自改変ではなく同じ作者の独立した作品といった形になっている。
アニメの制作会社は何回か変わっており、元々はグループ・タックが制作していたが、放送開始から5ヶ月経った2010年8月に倒産してしまい、本作は未完の最終作に。それに伴い、OLMとXEBECが制作を引き継いだが、2019年にはXEBECがIGポートに吸収され解散したため、IGポートの子会社の一つであるシグナル・エムディがOLMと共に制作していた。2022年以降はOLM単独で制作。
2020年に放送開始10周年を迎え、国産のNHKアニメとしては『忍たま乱太郎』『おじゃる丸』に次いで3番目の長寿作品になった。
ストーリー
やまびこ村にすむ「お皿の代わりに頭に花が咲いているかっぱ」の家族の物語。
おじいちゃんは蓮、おばあちゃんはカスミ草、お父さんはひまわり、お母さんがたんぽぽ。
主人公のはなかっぱは、まだ子供なので頭の花が決まっていなくて「とりあえずの花」が咲いている。
大人になって花が決まるまでは、色々な花を頭に咲かせることができ、咲く花の中には食べると若返る「わか蘭」という花も・・・
作風
シンプルな絵柄や放送枠のショートさから、未見の人からは小さい子供向けの単純な作品のようにイメージされがちだが、エピソードの内容はかなりバラエティに富み一枚岩ではない。…というか、大人しか真意を理解できないシュールなネタがかなり多く、一言で言えばカオスな作風である。
一応、「がりぞーとアゲルちゃんが幻の花『わか蘭』を手に入れるため、はなかっぱの頭にあの手この手で咲かせようと画策し(バレバレな変装になぜか誰も気づかない)、その結果ひと騒動起こりオチがつく」というのが最も頻用されるテンプレートではあるが、これに則ったエピソードはおそらく全体の半数以下程度。次いで多いのは「はなかっぱの頭に急に特殊効果を持つ花が咲いたことではなかっぱ一家ややまびこ村の住人がドタバタに巻き込まれる」というわかりやすい日常崩壊系。
しかしどちらにも当てはまらない回も多く、はなかっぱ以外のサブキャラに焦点を当てたドラマ、近未来アイテムによるドタバタを描いたギャグ、怪談…など実に多彩。はなかっぱ達が引き起こした騒動が原因で地球が滅亡する、など、かなりブラックな話も少なくない。
また各エピソード内には他アニメや芸能人のパロディもかなり多く、昭和アニメのパロディ、中の人ネタ、サイレント映画オマージュ回、中高年にしか伝わらないモノマネ、などどう考えても子供には真意が伝わらないシュールなネタも多数。
まさにボケの無法地帯or無法海域である。
Eテレらしく納豆の作り方、植物の特徴…など教育的内容に特化した回もたまにある。そういう回では大抵ちゃんとした専門家が監修者としてクレジットされており、大人でも勉強になるクオリティになっている。
登場キャラクター
はなかっぱ | 中川里江 | 元気いっぱいで心優しい男の子。頭に色々な花を咲かせることができるが、たまにそれが原因でトラブルになることも。 |
ひま五郎 | 木内秀信 | はなかっぱのおとうさん。紳士的な農夫。頭にはヒマワリの花が咲いている。 |
ポッポリーヌ | 尾崎恵 | はなかっぱのおかあさん。淑女な主婦。頭にはタンポポの花が咲いている。 |
はす次郎 | 緒方賢一 | はなかっぱのおじいちゃん。名言が多い。頭にはハスの花が咲いている。 |
かすみ | 堀越真己 | はなかっぱのおばあちゃん。夫思い。頭にはカスミソウの花が咲いている。 |
黒羽根屋蝶兵衛 | 高木渉 | がりぞーとアゲルちゃんに「わか蘭」を持ってくるように命令する。立場的にはボス?のような存在ともいえるが、別に悪意があるわけではない。 |
がりぞー | 山口勝平 | 蝶兵衛の子分の男の子。蚊をモチーフにした衣装を身につけ、語尾に「ってか~」をつける。変装が得意。はなかっぱと並ぶトラブルメーカー。 |
アゲルちゃん | MAKO(初代)→杜野まこ(2代目) | 蝶兵衛の孫の女の子。蝶がモチーフ。はなかっぱに好意を寄せる(でも「ごめんね~」と言いつつわか蘭を咲かせようと画策はする)。ヘルメットをはずすと金髪の美少女。 |
ももかっぱちゃん | 宍戸留美 | やまびこ村のアイドル的存在な女の子。はなかっぱを巡ってはアゲルちゃんに対抗心を燃やす。イチゴと自分が好き。料理が苦手(本人は無自覚)。 |
ももかっぱちゃんのお兄さん | 栗田エリナ | 本名不明。ももかっぱちゃんの兄。頭には気合で真っ赤な薔薇を咲かせている。ナルシストだが妹思い。 |
すぎる | 菊池こころ | 黄色い恐竜の男の子。「~すぎる」が口癖。 |
てれてれぼうず | 植田佳奈 | てるてる坊主をモチーフにした男の子。照れ屋な性格で「照れますねえ」とよく言う。 |
カラバッチョ | 柳原哲也(アメリカザリガニ) | カラスをモチーフにした男の子。はなかっぱの親友で、ちょっと毒舌だが裏表のない性格。はなかっぱの同級生の中では唯一空を飛べる。 |
コケヤン | 三谷翔子 | ニワトリをモチーフにした男の子。関西弁で話す。同級生の中で一番長身だが実は臆病者でびっくりすると「コケー!」等と言う。 |
やまのふじ | 洞内愛 | ウシをモチーフにした男の子。優しくて力持ち。「~でごわす」という喋り方をする。 |
つねなり | 尾崎恵 | キツネをモチーフにした男の子。図鑑や虫眼鏡を持ち歩いていて、はなかっぱが咲かせた花などを教えてくれる頭の良いキャラ。敬語で喋る。 |
ベーヤ | 栗田エリナ | クマをモチーフにした女の子。両親が病院を営む。語尾に「べー」をつけるクールな性格。 |
みろりん | 橋本まい | ウサギをモチーフにした女の子。絵を描くことが得意で「芸術的~」が口癖。 |
いそが四郎 | 八木岳 | ひま五郎の兄ではなかっぱの伯父。仕事人間でせわしない。 |
わか蘭
はなかっぱ族が咲かせることがある花の一つ。
食べると若返ることができるため、蝶兵衛はまだ子供で何の花になるか決まっていない+自在に花を咲き替えられるはなかっぱにわか蘭を咲かせようと企んでいる。
ちなみにはなかっぱ当人は何度もこの花を咲かせるよう要求されたことがあるが、他の花と違いこの花だけは彼の意志では咲かせることはできず、偶発的に何回か咲いたことがある。
主題歌
OPテーマ
- 2010年度
「カラフル」
作詞 - akko、作曲 - 松浦友也、アレンジ - 皆川真人、歌 - My Little Lover
- 2011年度
「Special」
作詞・歌 - hitomi、作編曲 - Hiroyuki Fujino
EDテーマ
- 2010年度
「おんなじキモチ」
作詞 - 黒須チヒロ、作曲 - 藤末樹、編曲 - 松井寛、歌 - 東京女子流
- 2011年度
パターン1「うれしいこと」
作詞曲 - 星村麻衣、編曲 - 家原正樹、歌 - 島谷ひとみ
この曲にあわせ、アゲルちゃんの恋物語が展開されている。
パターン2「やまびこ☆ヤッホー!」
作詞 - 鴨田潤(イルリメ)、作編曲・歌 - DOZ
この曲にあわせ、すぎるくんとももかっぱちゃんのお兄さんがサングラスをかけヒップホップを踊っている。
パターン3「グル☆まぜYeah!!」
作詞・歌 - hitomi、作編曲 - Hiroyuki Fujino
この曲にあわせ、はなかっぱと田中先生、そして美人の女性(アニメ第47話「早起きはおとく」に登場)がダンス。
パターン4「はなかっぱえかきうた」
作詞 - あきやまただし、作編曲 - AKIRASTAR、歌 - ハラサユリ
関連イラスト
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予告編
EDテーマソング「しゅわぴか☆はみがき」
EDテーマソング「しゅわぴか☆はみがき」2016年バージョン
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