危うしゾーンファミリー!!
地球はどうなる?
(当時の番宣ポスターより)
概要
1973年4月から9月まで日本テレビ系列で全26話が放送された。
同じ東宝特撮の花形怪獣であるゴジラ、キングギドラ、ガイガンがゲスト出演した。
スタッフ面においても田中友幸、本多猪四郎、福田純、古澤憲吾といった1960年代の東宝特撮映画を手掛けた実力スタッフや本作で監督デビューを果たした小栗康平、蓑輪雅夫、1970年代の東宝特撮映画の特撮監督として有名な中野昭慶、1980年代の東宝特撮映画の特撮監督を手掛ける事になる川北紘一らが参加している。
敵側のガロガバラン星人が送り込む怪獣は恐獣(きょうじゅう)と呼称される。
ストーリー
地球から遠く離れた大宇宙、平和の星・ピースランド星。
その平和も、宇宙の悪魔・ガロガバラン星人の野望により一瞬にして破られた。
生き残ったピースランド星人は宇宙船「パンドラカプセル」でバラバラに脱出。安住の地を求めて宇宙をさすらう難民・流星人間になった。
ある一家は地球に漂着し、防人(さきもり)家を名乗って暮らし始める。
しかし、ガロガバラン星人は地球をも侵略目標に。宇宙要塞を建設し、恐獣ミサイルで地球に恐獣を送り込む。
防人一家は第2の故郷を守るため、ガロガバラン星人に立ち向かう。
登場人物
防人一家
防人 光(さきもり ひかる)
長男、18歳。家族想いで明るい性格。普段は自動車会社のテストドライバーを務めている。
「ゾーンファイト・パワー」の掛け声で、ゾーンファイターに変身する。
防人家への通信の際には『「ランドスーピ」より「ミリファー」へ』というコードを使用する。
防人 螢(さきもり ほたる)
長女、16歳。兄想いで活動的な性格。普段は高校に通っている。
ゾーンエンジェルに変身。
防人 明(さきもり あきら)
次男、8歳。兄弟の末っ子で、好奇心旺盛な性格。普段は小学校に通っている。
ピースランド星人の体質により角膜を取っても一週間で再生し、失明した次郎少年に移植したことも。
ゾーンジュニアに変身。
防人 陽一郎(さきもり よういちろう)
42歳。三兄弟の父で防人家の大黒柱。普段は防人玩具研究所を経営している。
防人 月子(さきもり つきこ)
38歳。陽一郎の妻。一家の縁の下の力持ち的存在。
防人 雷太(さきもり らいた)
65歳。陽一郎の父で、ゾーングレートの異名を持つ。
防人家にある秘密兵器「ボルトサンダー」を使用すると彼の寿命を縮ませてしまう。
協力者
城 タケル(じょう - )
城模型店の店主にしてアマチュア天文家。ガロガの起こした事件に巻き込まれた際に防人家と知り合い、共に戦う。
普通の地球人だが雑兵のガロガ星人相手なら互角に戦える。
ゾーンファイター
身長: | 1,8m〜62m | 体重: | 91kg〜5万5千t |
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防人光が「ゾーン・ファイト・パワー!」の掛け声とともに変身した姿。優れた体躯を駆使して敵に立ち向かう。
恐獣と戦う際には「ゾーン・ダブル・ファイト」の掛け声と共に巨大変身する。
巨大化後の詳細は該当項目を参照。
ゾーンエンジェル
防人螢が変身した姿。高い身体能力からくる身のこなしを活かして敵に挑む。
中盤以降はゾーンエンジェルも巨大化する案があり、巨大化したゾーンエンジェルのデザイン画が存在していたが、劇中で巨大化する事はなかった。
ゾーンジュニア
防人明が変身した姿。小柄な体を活かして敵と戦う。
ゾーンファミリーに協力する正義の怪獣王。第4話で初登場。第11話、第15話、第21話、第25話にも登場。
ゾーンファイターがピンチに陥った時、エンジェルやジュニアがゾボットを使って呼び寄せる。格闘技に優れており、勝利するとドラミングを行なう。このゴジラの着ぐるみは『ゴジラ対メガロ』のもの。必殺技は放射能熱線で、当初はシッカロールを口から噴出していたが、それ以降は従来の劇場版のゴジラと同様に背びれの発光と青い光線が光学合成で描かれるようになった。
ガロガバラン星人が「ゴジラだ」と叫んで逃げている事からゾーンファミリーと同じくらい警戒されている。
メカニック
メザー・ショット
別名:ペガサス。ファイター、エンジェル、ジュニアが携行している光線銃。
シルバーガロガを蒸発させる程の威力を持つ。
スモーキー
偵察や攻撃に使われる小型の宇宙艇。ゾーンエンジェルとゾーンジュニアが搭乗する。
最高飛行速度はマッハ50で、武装として殺獣光線を装備している。
ゾーンファイターがエネルギーを消耗した時は「ゾーンマーカーチェンジ」によってエネルギーを回復させる役目を担う。
マイティーライナー
普段は一般の乗用車だが、「ゾーンコンバート」という異次元空間を通過する事で変形し、小型戦闘機になる。等身大のゾーンファイターが使用。
武装はライナービーム。
プラズマ流体振動エンジンを積んでおり、大気圏内はもとより宇宙空間でも飛行可能。
ガロガ軍団
侵略宇宙人 ガロガバラン星人
(イラストはシルバーガロガ)
複眼と長い触角を持った醜悪な顔が特徴の宇宙人で、ガロガ星人、もしくは単にガロガとも呼ばれる。
全宇宙支配のために生物の住む星を次々と攻撃している。
地球侵略にあたっては宇宙要塞「ガロガ宇宙ステーション」を築いて前線基地とし、そこから部下のガロガや「恐獣」と呼ばれる巨大生物を「恐獣ミサイル」で地球に送り込む。
最高司令官は「ゴールドガロガ」、その下に指揮官として「レッドガロガ」「ホワイトガロガ」が、一般兵士の「シルバーガロガ」がいる。
変身能力を持っており、人間に化けて暗躍、恐獣に変身する事もある。(「どこかで見たことがある様な………)
なお人間に扮した際には手に水かきが現れるのが特徴。
随分地球に馴染んでいる感もあり、「ガロガはな、悪魔以上のワルなんだよ」など妙に饒舌な者も多い。
ガロガロックと呼ばれるムチにもなる長い触角と、ガロガエッジと呼ばれる腕のノコギリ状カッター、歯がむき出しになった醜悪な顔が特徴。本来の姿でもあるビースター・フォーム以外に、地球人にも変身することが可能。恐獣と呼ばれる巨大生物を侵略兵器として使用、自ら恐獣化することも可能。衛星軌道上に宇宙要塞を築き、そこから恐獣ミサイルを発射して地球に送り込む。掟は冷酷で、任務に失敗したりミスを犯せば、ガロガ憲法により即刻処刑される。ガロガバラン星の詳細や、首領の存在については明かされなかった。なお、頭の触角・ガロガロックは、己の意に反して攻撃されると急所にもなる諸刃の刃である。
恐獣
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各話リスト
話数 | サブタイトル | 登場怪獣・恐獣 | 脚本 | 監督 | 特殊技術 | 放送日 |
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1 | 恐獣ミサイル 爆破せよ! | レッドスパーク、ジキロ | 福田純 | 福田純 | 中野昭慶 | 1973年4月2日 |
2 | やっつけろ!デストロキング | デストロキング | 福田純 | 福田純 | 中野昭慶 | 4月9日 |
3 | たたけ!ガロガの地底基地 | ドロラ | 武末勝 | 本多猪四郎 | 川北紘一 | 4月16日 |
4 | 来襲!ガロガ大軍団 ―ゴジラ登場― | ゴジラ、ワルギルガー、スパイラー | 上原正三 | 本多猪四郎 | 川北紘一 | 4月23日 |
5 | キングギドラをむかえ撃て! | キングギドラ | 島本十郎、石狩あきら | 福田純 | 中野昭慶 | 4月30日 |
6 | キングギドラの逆襲! | キングギドラ | 島本十郎、石狩あきら | 福田純 | 中野昭慶 | 5月7日 |
7 | ゾーンファミリー 危機一髪! | ドラゴンキング、ギルマラス | 胡桃哲 | 古澤憲吾 | 中野昭慶 | 5月14日 |
8 | 倒せ!恐怖のインベーダー | ゲルデラー | 胡桃哲 | 菊池昭康 | 川北紘一 | 5月21日 |
9 | 追え!レッドスパイダーの秘密 | スパイダウロス、ガロガゴリラ | 島本十郎 | 古澤憲吾 | 中野昭慶 | 5月28日 |
10 | 絶体絶命!ゾーン・ファイター | シップドロー、シャドラー | 永井素夫 | 菊池昭康 | 川北紘一 | 6月4日 |
11 | 間一髪 ゴジラの叫び! | ゴジラ、ガイガン | 服部一久 | 福田純 | 中野昭慶 | 6月11日 |
12 | 恐獣基地、地球へ侵入! | バラキドン | 古俣則夫 | 本多猪四郎 | 田渕吉男 | 6月18日 |
13 | 戦慄!誕生日の恐怖 | ガロボーグ | 福田純 | 本多猪四郎 | 田渕吉男 | 6月25日 |
14 | 猛り狂うぞ!ガロガ少年隊 | デッドラゴン | 武末勝 | 菊池昭康 | 川北紘一 | 7月2日 |
15 | 沈没!ゴジラよ東京を救え | ゴジラ、ザンドラ | 小栗康平、古俣則夫 | 古澤憲吾 | 川北紘一 | 7月9日 |
16 | 恐怖の襲撃!ガロガ・ロボット | モグランダ | 竹内進 | 菊池昭康 | 川北紘一 | 7月16日 |
17 | GO!ファイター緊急発進 | バルガラス | 胡桃哲 | 福田純 | 中野昭慶 | 7月23日 |
18 | 指令『日本列島爆破せよ』 | ガンダーギラス | 雨宮雄児 | 本多猪四郎 | 田渕吉男 | 7月30日 |
19 | 命令『Kスイ星で地球をこわせ』 | ガンダーギラス | 雨宮雄児 | 本多猪四郎 | 田渕吉男 | 8月6日 |
20 | 激闘!ファイターの歌が聞える | ゴラム | 石森詩郎 | 蓑輪雅夫 | 中野昭慶 | 8月13日 |
21 | 無敵!ゴジラ大暴れ | ゴジラ、ジュラー、カスタム・ジュラー | 神沢信一 | 小栗康平 | 中野昭慶 | 8月20日 |
22 | 逆襲!スーパージキロを倒せ! | スーパージキロ | 武末勝 | 蓑輪雅夫 | 神沢信一 | 8月27日 |
23 | 大恐獣バクゴンの秘密 | バクゴン | 武末勝 | 本多猪四郎 | 田渕吉男 | 9月3日 |
24 | 鍼吹き恐獣ニードラを倒せ! | ニードラー | 雨宮雄児 | 本多猪四郎 | 田渕吉男 | 9月10日 |
25 | 凄絶!ゾーン・ゴジラ対恐獣連合軍 | ゴジラ、カブトギラー、恐獣連合軍 | 荒木芳久 | 古澤憲吾 | 川北紘一 | 9月17日 |
26 | 粉砕!ガロガガンマーX作戦 | グロデガウロス | 胡桃哲 | 小栗康平 | 神沢信一 | 9月24日 |