曖昧さ回避
- 「邪神ちゃんドロップキック」の主人公。本項目で解説する。
- 「蒼の彼方のフォーリズム」に登場する猫のキャラクター。
(ちなみに(猫のぬいぐるみのほうの)邪神ちゃんを持っているのは有坂真白。)
概要
CV:鈴木愛奈
演(舞台):柴田柚巴
「お望みどおりぶっ殺してさしあげますの! 殺人ドロップキーック!」
タイトルに名を冠する「邪神ちゃんドロップキック」の主人公。蛇の悪魔。誕生日は10月28日。
オカルト好きの女子大生、花園ゆりねが偶々入手した魔導書上巻によって特に目的もなく呼び出されたのだが、帰還させる魔法が書いてあるのが未所持の魔導書下巻だったせいで魔界に帰れなくなってしまった。
召喚者が死ねば契約が解除されて魔界に戻れるようになるため、一切の躊躇なくゆりねを殺害しようと襲い掛かったものの、彼女の持つ異常な戦闘能力の前に完膚なきまでに返り討ちにあう。
その後はやむなく家事全般を引き受けることと引き換えに、帰る方法が見つかるまでゆりねのアパートに居候する事となった。しかし、彼女を殺害して帰還することも未だに諦めてはいない。
外見
上半身は金髪碧眼の美少女(ギャル)だが、下半身は緑色の蛇(コブラ)の姿をしている悪魔。
下半身は完全に蛇であり、上半身も長い髪で胸を隠しているだけなので基本的に全裸であるが、その状態を周囲から指摘されることは殆どなく普通に神保町を闊歩している(その状態のままアルバイトをする描写すらある)。「上半身はいい身体してる」とゆりねに言及されており、意外と胸は大きい。人間の脚を手に入れ、外見的に完全に人になった際には流石に服を着るよう指摘されていた。
赤いケープを貰って以降はそれを着用している事もある。メディア展開の際はこのケープやピンク色のジャージを着用し露出を減らしている事がある。
外出時には紐をつけたがま口を首から下げており、それに住所や電話番号が記載されている。
外見年齢は作者の別作品の主人公曰く「16歳くらい」。実年齢は数千年〜数万年単位。旧約聖書の大洪水によりノアの方舟が作られた時代には、子供の姿ではあるが既に存在していた。
身長150cm・尻尾を含めると2m。ただし、幼少期の身体測定での測定結果なので、現在の尻尾を含めた身長は不明。
普段は裸で過ごしているが、気に入った服を見つけたら着ることもある…のだが、如何せん邪神ちゃんのファッションセンスは残念の一言でありダサイ服ほどカッコイイと見込んでしまう。オマケにそのことを指摘されると終日付きまとうほど激怒するので非常に面倒臭い。
人物
一言で言い表すなら、金に汚いクズ。
自分より弱い者に対して尊大な態度を取り、いじめや嫌がらせ、物品や食料の強奪などを平然と行う、まさに女版ジャイアンの外道。勝つために卑怯な手段を用いることを厭わず、自分より強い者には下手に出る。借りた金を自発的に返す事はなく、趣味のパチンコ、競馬、ソシャゲに課金などで一瞬で散財する上に自分は働こうとはしない。
「ですの」に代表されるお嬢様言葉を喋るなど、口調だけは一見清楚風なお嬢様キャラクターだが、興奮したりキレるとヤクザ口調を一瞬で露わにし、口調ともども攻撃的な内面を全く隠そうともしなくなる。
(ゆりねに生活費全般を寄生して生きているにもかかわらず)ゆりねを殺害して魔界に帰る事を諦めておらず、隙を見ては様々な手段でゆりねを殺そうとしている。……が本人が抜けていたり詰めが甘かったりするのが原因で悉く失敗に終わっており、その度に彼女から凄惨なお仕置きを受けている。この「すぐ死んで、簡単に生き返る」という流れは、ギャグ漫画としての本作の「お約束」。
メデューサとミノスは数千年の付き合いになる幼なじみ。しかし両名とも悪魔ながらドクズな邪神ちゃんとは似ても似つかぬ聖人である。
メデューサには普段自分の要求する物を買わせたり、小遣いとして金をせがんだりと彼女のヒモに近い関係性。
それ以外にも懲りずにいたずらや外道行為を行い、その度にゆりねの機嫌を損ね、自己保身のために嘘をついたり他人に罪をなすりつけようとしたりするなど器も小さい。性格こそ外道であるがドジで色々と抜けているため、実際外道行為も成功する事なくゆりねに制裁を食らうのがお家芸。
時折行き過ぎるとゆりねにお仕置きする価値も無いと呆れられたり、ミノスに白眼視されたり、メデューサに「みっともない」と叱られたり、ぺこらに「醜い」「本当に醜い」と本気で怒りを抱かれたりする場面も存在している。
このような性格のため遊佐や浩二といった本気で彼女を快く思っていない悪魔も多いが、両親が電話に出なかったりすると落ち込んだり、自分が原因とはいえメデューサと喧嘩して別れそうになったときは激しく動揺するといった、根は寂しがり屋な一面を持っている。
本人は無関心を気取っているが嫉妬心もかなり強く、特にメデューサに関しては自分以外に遊ぶ友達がいると聞いただけで激しく狼狽して本人を問いただしたり、バレンタインにチョコレートを上げたい大事な相手がいると聞いた際にはその相手を探し出して殺すことを誓っていたりと、いつにも増してぶっ飛んだ危険思想に走りがち。
なお前者の友達云々とは邪神ちゃんに指示されてついていた嘘(邪神ちゃん自身は指示したことを忘れていた)で、後者のチョコレートをあげたい相手とは邪神ちゃん本人だったため大事にはならなかった。
ある意味悪魔の鑑とも言えるような人物であるが、一方でメデューサから「根はすごく優しい」と言われるほど、種族が違っても偏見を抱くことなく接するような優しい一面も持っている(それはそれとて下級悪魔は見下しているが)。かつて魔界の学校で恐れられ孤立していたミノスも彼女がきっかけで皆と仲良く遊ぶようになり、また最初は彼女らに接することすら嫌がっていたぺこらやぽぽろんもいつの間にか馴染むようになるような変化も見られる。本人の器が小さい分、身内がバカにされる事にも容赦はせず、過去にはメデューサの連絡袋を笑った同級生の悪魔に憤激し我を忘れて暴れてようとした事もある。ゲーム版ではそんな彼女に片想いし、ゆりねから救い出そうとする男性悪魔も登場している。
意地悪をする事の方が多いが、ぺこらには手製の肉じゃがを届けたりクリスマスに食事を誘ったりする事もあり、メデューサの足が石化して歩けなくなってしまった際は新宿から神保町のゆりねのアパートまでメデューサを背負って帰ってくるなど、節々に面倒見の良さを覗かせている。
ゆりねに対しても生活するに連れてある程度の情も持つ様になり、彼女がインフルエンザに倒れた際にミノス達に協力を頼んで彼女を助けている。
これらのことに関して、ペルセポネ2世からは「いいやつ」、ゆりねからは「一緒にいると変わっちゃう」と好感を抱かれているが、本人は「優しさのカケラも持っていない」と上記の善行に関して素直に認めておらず、ツンデレな一面を見せている。
トータルすれば、クズだが憎めないヤツなのである。怠惰で傲慢で狭量で癇癪持ちで博打狂いで我が儘ではあるが、どうしようもなく人情家、それが邪神ちゃんなのである。昭和の親父かよ。
その人物像・キャラクター性は両津勘吉や、最近では鬼塚夏美に例えられる事も多い。
意外にも家事や料理が得意という家庭的な一面を持っており、居候する代わりにゆりね家の家事全般を担っている。その為「専業主婦」を自称している。
食べ物(特に自分が調理した物)を粗末にする事は絶対に許さない主義。ある時には上記の肉じゃがを叩き落とされた事で、天使の輪ありのぽぽろんをフルボッコの上完封してしまっている。
しかしその弊害で、食べかけのおにぎりやサンドイッチを机の引き出しやクリアファイルにしまうという悪癖があり、悪臭やGが湧く等の理由でゆりねに怒られている。
出自は魔界における高位の貴族の娘で、彼女のお嬢様口調はフリなどではなくモノホンのお嬢様だからである。両親は魔界の水と食糧の供給を管理している偉い貴族(人間界で例えると農林水産省のトップ的存在)で、彼女とは似ても似つかない立派な悪魔らしい。・・・もっとも、当然と言うべきか、邪神ちゃんのクズっぷりに両親は愛想を尽かしており、親族一同邪神ちゃんのことは邪険に扱っているようだ。
本名は30分では言い切れないほど長く、幼馴染のメデューサやミノスを含めて誰にも覚えてもらっていない。冒頭が「邪神」から始まるため「邪神ちゃん」と呼ばれている。本人はこの愛称には拘りがあるらしく、「邪神さん」と呼ばれた際には訂正を求めている。喫茶店の店長、アパートの前管理人やコンビニの店員といった関係性の遠い人物からは「邪神ちゃんさん」と呼ばれている。もちろん邪神くんともなにも関係はない。
人間界のプリンの味を知ってから定期的にプリンを摂取しないと発作が起きる体質になってしまった。神経性胃炎持ちである。国民健康保険を人間界と魔界の二箇所に払っている。嫌いな食べ物はセロリ。怒ると512分の1の確率で発光する。好きな音楽はグスターヴ・ホルストの「惑星」。
酒好きでギャンブラーという一面に加え、ダジャレやギャグなどをかますまさにオヤジっぽいところがある。しかしそのギャグで爆笑しているのはゆりねだけで、大抵は場が白けてしまう。ゆりねからは「ギャグは面白いけど難しい」と言われている。場が白けてもめげない邪神ちゃんだが、一方でかましたギャグが理解されず、ノーリアクションだと本気で凹んでしまう。
脳内邪神ちゃん
邪神ちゃんの脳内に存在する人格たち。晩飯の献立を決めるために脳内会議を開いたり脳内プロレス大会を開いたりしている。SJを除き邪神ちゃんがゆりねに勝てるとは誰一人として思っていない。
- 邪神ちゃんオリジン
- 所謂邪神ちゃんその人。性格や能力は本人と変わらず。脳内邪神ちゃんのリーダー格。
- スーパー邪神ちゃんジャイアント(通称:SJ)
- 天を衝く巨人の邪神ちゃん。手に抱えている小さい邪神ちゃんが本体であり、小さい方が死ぬと大きい方も死ぬ。エスプに2回殺された。
能力
ミノスからは「魔界最弱」と評されており、自身がよくいじめている下級悪魔である氷ちゃんにも能力を使われたら敗北するほどに弱いが、一応人間世界の一般人程度なら武器を持たれていても余裕で倒せる程度の強さはある。
刃物で突き刺される、尻尾を切断される、血抜きして吊るされる、チェーンソーで切り刻まれてミンチにされるなどといった即死級の目に合わされてもしばらくすると復活している事から、ほとんど不死身に近い再生能力を有している。しかし「悪魔は皆特殊能力を持っている」という話題になった際、自分には何もないと落ち込んでいたため特に彼女の種族の特殊能力では無い模様。
銀行強盗に遭遇した際には銃を相手に死を覚悟しているなど完全なる不死身ではない様子だが、頭頂部から尻尾の先まで縦に真っ二つに割られた時ですら普通に生き延びている彼女がどうやったら銃弾で死ぬのかは疑問が残る。まぁ、邪神ちゃんの言うことだし。
なお痛覚は普通にあるためゆりねの折檻にはかなりの恐怖心を抱いている。
本人は「役に立たない」と断じており、自身の特殊能力だとも認識していないが、「サイコロで思い通りの目を出す事が出来る」という独自の特殊能力を持っている。しかしパチンコ狂いのギャンブル好きのくせにこの能力の有用性に気付いていないあたり、ゆりねには「やっぱりバカ」と称されている。
得意技は作品名にも冠されている通り、蛇の体のバネを生かしたドロップキックだが、まともに当たった時ですらゆりねには大したダメージを与えられていない。だが、サタンから与えられた薬「サタンの涙」を飲んで下半身を二本足に変化させた「パーフェクト邪神ちゃん」になると威力が飛躍的に増大する。他に第二の殺人技「ロイヤルコペンハーゲン」という右ストレートによるパンチ技を持っているが、ゆりねには片手で受け止められてしまった。しかしぽぽろん撃退の際はこちらでダウンを取っており、実は使用回数もドロップキックを上回る。
第154話で新必殺技「タングルティーザー」という右アッパーカットというパンチ技を繰り出すも、ゆりねにはダメージを与える事が出来なかった。後にゆりねもこの技を使用している。
なおロイヤルコペンハーゲンとはデンマークの陶磁器メーカー、タングルティーザーとはイギリスのヘアブラシのメーカーである。
また蛇の悪魔のくせに蛙が苦手で、遭遇すると動けなくなるが、ゆりねが料理した唐揚げは蛙だと気づかず美味しく召し上がってしまっていたため、悪魔としての霊的相性などではなく単なる個人的嫌悪感の問題だと思われる。
この漫画に登場する悪魔にはレベルの概念が存在しており、日々の様々な行動で上下し、上昇すると魔界から褒美等が貰える。邪神ちゃんは当初は48だったが、ゆりねに敗北する事やパチンコで負ける等といった行為で下降しており、第252話では3にまで下降している。このまま、レベル0からマイナスレベルになると、マイナススキルが発動してしまい、「ファ●チキください」しか発言出来なくなるらしい。
またアニメでは中の人の民謡全国大会優勝を果たした歌唱力を活かし『神保町哀歌』、『CHI☆TO☆SE愛歌』を披露している。
外部出演
ドールズフロントライン
コラボイベント「邪神ちゃん前線」にて登場。
枠としてはSMG(サブマシンガン)となっているが、その実態は通常攻撃がパッシブスキルでドロップキックとなるというキワモノ。しかもアクティブスキルでもドロップキックをぶちかます。
能力だけなら強そうな感じがするが、ドロップキックをぶちかますため空中に飛び上がるためコントロールが困難な上隙だらけ。さらにHPは高いが回避が今一つなため被弾が増えがちなのだが、シールドを張れるのは自分だけ……。
まさしく雑魚には強いが強敵には弱く、面の皮の厚さとしぶとさだけは一丁前、協調性もさっぱりという邪神ちゃんのキャラクターを見事に原作再現している。……実用性があるかは別として。
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