概要
古くは超自然的な能力を使える人々を指してこう呼ばれている。大体、映画等だと何らかの外的要因、もしくはトラウマにより覚醒、そして自らの能力を制御不能、もしくは暴走状態に陥り悲劇的な末路を辿る事が映画等での定番の結末となっている。特に良く知られるのはスティーブン・キング氏著作のキャリーでアメリカにおける超能力者の代名詞ともなっている事でも有名である。
「魔法」と何が違うのか、というとハッキリとした違いがないことも多い。
- 概ね「魔法」というものは「悪魔」だったり「呪文」だったりと「自分の外にあるもの」の力を借りて発現することが多い。ただし、超能力は完全に自分の内側からのみ発現する力……という風に捉えられることが多く、一部宇宙から降り注ぐ波動エネルギーを使っている、という人もいる。
- 「魔法」は近代科学以前の産物であり、「超能力」は近代科学以降の産物である。かつては、今で言う「超能力」も神や悪魔等の超自然力で説明されていた(神仏の加護で弓矢が百発百中など)。
正直言ってどちらも学術的な定義づけは非常に困難なので、使っている人が「魔法」と言ったら魔法で、「超能力」と言ったら超能力と考えればいいだろう。
例えば「チャクラを開く/回す」と云う概念がフィクションやオカルト思想に有った場合でも「魔法を使えるようになる為の修行」なのか「超能力を使えるようになる為の修行」なのかは、人・作品・文献などで違うと考えて概ね間違いない。
サヴァン症候群やテトラクラマシーなど実在する超能力もある。というより、言ってしまえば耳が動かせるとか、激辛料理が得意も立派な超能力。逆に空中浮揚とか霊が見えるとか言う派手な能力を持つ超能力者は、実際にすさまじい超能力(虚言癖)を持っているので避けたほうが良い。
平成後期までは五感の次の「第六感」がこういった「超能力を扱う未知の感覚」という認識が一般的だったが現在では第六感は医学・生物学的には感覚の扱いから外れていた「平衡感覚」の事であるという事になり「第六感」を特別扱いする認識は廃れつつある。
超能力ブームについて
今時の子供には信じられないだろうが、一昔前は日本中が超能力ブームに沸いていた時期があった。ユリ・ゲラーは日本中誰もが知っているお茶の間のヒーローで、「これで君も超能力者になれる!」と謳った超能力開発キットが雑誌の裏表紙に掲載されていたものであり、かのマインドシーカーが発売されたのもこの時期である。
ポケモンにエスパータイプが登場していたのもこのブームの世代が作り手だったからなのだろう。
……が、このブームはある時を境にパタリと一気に潮を引くようにテレビから去っていた。流行りが過ぎた、というのもあるだろうが、その大きな要因は間違いなくオウム真理教による地下鉄サリン事件だろう。
オウムの信者は多くがオカルトブーム直撃世代で、麻原彰晃は「修行を重ねれば君も超能力を使えるようになる!」と誘い、多くがオウムの教えにのめり込んでいった。
その末路があの惨劇である。
もはや超能力は「お茶の間の愉快なお友だち」ではなく、「カルト一直線の危険な代物」へと認識が変わり、特にテレビ業界からは心霊写真などと並んで次第に姿を消した。
もっとも、フィクションの題材としては相変わらず頻繁に取り上げられているが、ただ一昔前と比べると「ごく普通の少年少女が修行してエスパーになる」というストーリーは減って「生まれつきエスパー」系が増えている傾向。
少し前には念動力系の超能力ではなく、「FBI超能力捜査官」として透視系超能力者が人探しをやる、という番組が流行したこともあったが、良くも悪くもユリ・ゲラーブームの時に比べると日本人の反応は平凡で大人しいものであった。
超心理学について
実は欧米では超能力は真面目な研究の対象である。超能力を扱う学問を「超心理学」と呼ぶ。超能力の研究と言っても、派手なものでは全然なく、できるだけ実験条件を統一した上で、ひたすらカードをめくって的中率を測るとかそういう種類の研究である。
冷戦時代、両陣営で「敵軍は超能力者を養成してこちらの機密を得ている」と噂されて軍が研究に乗り出したのを筆頭に何気に歴史は非常に長く、データもメタ分析が可能なほどに蓄積されている。
一部「超能力の実在を証明できた!」とする研究結果もあったが、メタ分析にかけたら単なるデータの偏りに過ぎないことが明らかになったり。「絶対にインチキなんかに負けたりしない」と豪語し、マジシャンのアドバイスを鼻で笑った研究所が、あっさりマジシャンの弟子のインチキ超能力に騙されたり。
なお、一部研究者は的中していないデータを「被験者が悪意を持ってわざと外した」と解釈して破棄することで的中率を底上げするというインチキまでやっていたらしい。
冷戦期は米軍が超能力部隊の結成を目指して「スターゲート計画」を立ち上げるなど、注目されていた時期もあったが、やはりどれだけ経っても明確な研究結果が出ないことから人気は下火になっている。
超能力を扱ったフィクション
古くからある流れとしては、アメコミのX-MENの様な「超能力者と一般人の溝、迫害される超能力者」をテーマとしたものがある。人でありながら人とは違う異端の力を手にしたものが現れた場合、果たして人は博愛精神を保てるのか? という題材は重々しく暗い展開であるが、「ミュータント」等といった単語と共に超能力もののテーゼの一つとなっている。
『ジョジョの奇妙な冒険』の「スタンド」などは「超能力」とされることもあるが、基本的には「異能バトルもの」の範疇に入り、超能力の描写がメインではないのでここでの説明は割愛。
あと、前述したとおり80年代~90年代前半位まで超能力ブームで「実在するもの」として扱われることも多く、超能力が主題でなくてもメインテーマに関係ない超能力者が普通に出てくる作品が結構多いなど、挙げていくと切りがないので割愛。
有名どころでは、なんと『サザエさん』のマスオさんですら超能力者だったりするのだ。 饅頭を割らずにこしあんかつぶあんかを見分けるだけの超能力だが、少なくとも作中描写ではトリックとは明言されていないので間違いなく超能力なのだろう。
創作における超能力者
※超能力が主題の作品については「超能力」の記事にまとめが存在。
漫画・アニメ
※1:アニメ版の設定。
※2:真相は当該記事にて。
小説・ライトノベル
※1:効果は微妙。
ゲーム
※1:自称。
※2:自分が助けたアーマックから礼として教わったという設定だったが、後に遺伝という設定になった。また、タケダの方は後者による影響で覚醒している。
- ポケモン関連
作品名 | キャラ名 |
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全ポケットモンスターシリーズ | エスパータイプのポケモン |
赤緑青、金銀、FRLG、HGSS、ポケモンBW2、ピカブイ | ナツメ |
金銀、HGSS | イツキ |
DPt、HGSS、ポケモンBW、ポケモンBW2 | カトレア |
剣盾(鎧の孤島) | セイボリー |
特撮
作品名 | キャラ名 |
---|---|
イナズマン | イナズマン |
ウルトラマンメビウス | サイコキノ星人 |
仮面ライダーアギト | 風谷真魚 |
仮面ライダーW | 加頭順 |
仮面ライダーBLACK RX | 的場響子 |
仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦MEGAMAX | レム・カンナギ |
特捜戦隊デカレンジャー | 礼紋茉莉花 |
NIGHT HEAD | 霧原直人、霧原直也 |
その他
作品名 | キャラ名 |
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SCP_Foundation | カルキスト・イオン |
他にもいましたら追加して下さい。