CV:早見沙織
概要
23歳。B級1位ヒーロー(現在はA級に昇格。順位は不明。)。身長167cm、体重非公開。
B級の実力者達を束ねる「フブキ組」のリーダーで、かなりの実力を誇る超能力者。
しかし、強大な超能力を持つ姉S級2位ヒーロー戦慄のタツマキには及ばないという劣等感を持ち、それ故にB級「1位」の座に固執していた。
しかし姉に対する感情は畏怖だけではなく、「お姉ちゃん」と呼ぶ等、姉妹としての愛情は確実に存在する。
ヒーローネームは本名の「フブキ」と、超能力が敵の怪人を地獄絵図へと変える様から命名された。
人物
趣味は「ショッピング、自分磨き、ハイヒール集め」で、好きなものは「ブランド品」と、オシャレが大好き。(食べる事も好きな様子で、食事関連や料理上手なことを示唆する描写がしばしばある。そのためか外食の際はカロリー計算に余念がない。)
普段はクールで、高いプライドと強い自意識を有し、姉にならって周囲に対し強がることもある。しかし根は素直で優しく、時に天然気味の言動も見せる。親切にされた時にすぐ感謝の言葉を発せられる社交性も持つ。幼少期は内気だった。
強力な怪物と戦う際には「こんなのが街に出る前に仕留めなければ大変なことになる」と、市民の安全を真っ先に心配している。
また原作者ONE氏原案OVAでは、列車内に爆弾が仕掛けられた際に乗客の避難を最優先し、超能力を用いて乗客を安全に降車させたり、爆発を命懸けで防ごうとしている。
さらに賞金首や怪人を倒すヒーロー活動をコツコツ続けており、ヒーローとしての正義感や責任感を持ち合わせている。
そして劣等感を抱く自分を変えるべく、日々地道な努力や超能力の修練を重ねている。
フブキが率いるB級ヒーローを束ねた組織。その様は一見「フブキという高慢な女王に忠誠を誓う兵隊たち」のように見えるがフブキはメンバーのことを大切に思っており、彼らにも慕われている。勢力拡大や組織の強化についても余念がないようで、B級レギュレーションにいるヒーローで有望な人材を見かけたらマークし、フブキ組への勧誘も行っていたりする(自分になびかないようであれば再起不能でこそないものの痛めつけたりもする模様)。
ハゲマントことサイタマにもその一環で声をかけフブキ組へ勧誘したが、そういうのに縛られるのを面倒臭がるサイタマは拒否。その不遜な態度に逆上したフブキはサイタマを痛めつけようと超能力で攻撃するが…。(→サイフブを参照)
その後、そのB級(当時)のサイタマが、なぜかS級ヒーローである鬼サイボーグことジェノスを己の弟子として従えていることや、同じくS級でも上位ランカーであるシルバーファングことバングやキングと懇意にして楽しそうにつきあっているのを見て、単純な戦力欲しさのみならず、「トップか兵隊か」のみのフブキ組とは違うフレンドリーな人間関係に惹かれるものもあったのか、(仲間に入りたそうにしているものの「フブキ組の女王」としての体面もあって)かかわりあい当初B級(=B級1位の自分より下)だったサイタマを勝手にフブキ組メンバー認定し、以降はそのサイタマとよく一緒にいるジェノスやバングも、自分が一緒に居る時はフブキ組とみなして行動している(ちなみにフブキのその振る舞いに対する各人の思いは、サイタマが「こいつ?友人…でもないな、一応知り合い」、ジェノスが「俺はサイタマ先生の弟子。勝手に貴様の下に入れるな」、バングが「仕方がないのう。少しは言う事聞いてやろうか、可愛い大将さん」といった感じ)。
タツマキとの関係
早見沙織さん・悠木碧さんの発言
インタビューや特番でフブキ役の早見沙織さんは、フブキとタツマキについて
「姉妹どっちかがいなくては語れない存在というか」「愛情があるからこそ(姉妹で互いに)すごい気になるじゃないですか」
「お姉ちゃん(タツマキ)とのやり取りを見ていると、いじらしさもあるんですよね。強くなりたい、一番になりたいと思っているけど、お姉ちゃんは超えられない高い存在だということもずっと意識していて…。葛藤も強いけど自分の成長の糧にもなっている。コンプレックスが空回って素直になれないだけで、本当はお姉ちゃんのことが大好きなんじゃないかなと私は思っているんです。フブキちゃんは大きな恨みや憎しみを抱えきれるタイプではないと思うので。だから、私にはそんな彼女のいじらしさがすごくかわいく見えるんです」
「姉のことを“お姉ちゃん”と呼ぶあたりからは姉妹の絆を感じますよね。なんだかんだ言ってもちゃんと守ってくれると信じているんですよね。フブキちゃんにとっては、お姉ちゃんはヒーローみたいな存在なのかもしれません。」
と解説されている。
またタツマキ役の悠木碧さんも、イベント『ワンパン秋祭り』で早見さんと並んで登壇した際に、二人で姉妹と同じペアルックの花飾りをつけて「お揃い~」とアピールされたり、「姉妹で来られてよかったです。」と姉妹の絆を大切にされている。
設定
フブキは姉のタツマキに溺愛されており、フブキの心の中心にも常に姉がいる。
2人の人生においてお互いこそが最も重要な存在で、すれ違いながらも根底には愛がある。
姉妹の精神的な結び付きは強く、「お姉ちゃん」と呼ぶ程にフブキが近しく思う相手は後にも先にもタツマキのみ。なお2人の姉妹関係の23年という時間は、設定としては作中主要キャラ達の中で指折りに長い関係性。
姉妹がヒーロー活動の際に着ているドレスはデザインがペアになっている。また扉絵などでも、よく姉妹お揃いのアクセサリー、ビキニや水着、ハロウィンコス、サンタコス、ゴスロリ、アオザイ姿などを披露している。さらに単行本9巻カバー下では姉妹でショッピングに行き、フブキが「お姉ちゃん パーカーなんてどう?」とタツマキに服を選んであげる場面が描かれている。
お揃いの服装に加え、上品な喋り方や気丈に振る舞おうとする姿勢、生き方や信条など、多くの点でフブキは姉の影響を受けて真似している。そこにはフブキの姉に対する憧れ、尊敬、羨望などの感情が窺える。
またフブキは身長167cmで、タツマキの身長はフブキのおよそ胸や肩辺りまでと体型こそ対照的だが、顔立ちや美貌はよく似通っている。
さらに姉妹で同じ眼をしていて、家族の絆と血の繋がりを象徴している。
ファンブックの情報(キャラ本人がヒーロー協会へ回答したという設定)によれば、タツマキの好きなものは「妹、自分の能力を行使できる居場所」。タツマキは妹への愛を世間にオープンにしている。
因みに姉妹は近くにいる場合、互いの居場所を感知することが可能。
姉妹愛
タツマキは最愛の妹・フブキを可愛がると共に心配し、「信用できない他人から、私の手であの子を守る」と考えている。
一方、フブキは姉の過保護な面を窮屈に感じ、姉に認めて欲しいと思っている。
姉妹は幼少期に養父母のもとで生活し、その後は2人だけで生きてきた。そのため姉妹共に本当の親というものを知らず、タツマキが長年独りでフブキを育て上げた。
フブキにとって姉のタツマキこそが唯一の肉親であり、母親代わり。
フブキが複雑な思いを抱いたり反発しつつも、タツマキを「お姉ちゃん」と呼ぶのは、心の奥では姉を愛しているからである。
また、リメイク版では姉から聞いたのか幼少期にブラストが姉を救った事を知っているが、それ以来ブラストに言われた「いざというとき、誰かが助けてくれると思ってはいけない」という発言がタツマキに多大な影響を及ぼしていることを「ブラストは姉の命を救ったが呪いを掛けた」と苦々しく思っている。
過去
・小学校時代にフブキは超能力者であることからいじめに遭い、それに憤怒したタツマキがフブキの周囲の人間を過剰に牽制した。そのためフブキは孤独な幼少期を過ごし、遊び相手は姉しかいなかった。
・アニメ第1期BD&DVD第5巻収録特典OVA#05のフブキが主人公の特別編『色々ありすぎる姉妹』(ONE氏原案)では、市民を守るため命懸けで奮闘するフブキのヒーロー精神や、大好きな妹を守ろうとするタツマキの姉妹愛、複雑な関係にある姉妹のやりとりを垣間見ることができる。
早見沙織さんはこの話について、「特に、フブキちゃんが電車に仕掛けられた爆発物から乗客を守るというエピソードが気に入っています。フブキ組に憧れるC級ヒーローの女の子とのやり取りがあるんですが、その中でフブキちゃんがお姉ちゃんを思い出すシーンは印象的でした。“悔しいけどお姉ちゃんには敵わない”という思いがにじみ出ていたと思いますし、端々から姉妹の絆も感じられました。」と解説されている。
戦闘能力
超能力を攻撃手段とする。
念動力で物体を操っての攻撃はもちろん、自身の飛行やバリアの展開、さらには対象の肉体強化や体力の移動による回復等、その汎用性は非常に幅が広く、状況や相性次第ではS級並みの強さを発揮する事も可能である。
- 地獄嵐
周囲の瓦礫を操り嵐を巻き起こす。喰らった対象の骨は砕け肉は裂け心は砕ける、文字通り地獄の苦しみを与える。
- 念打
念動力で衝撃を与える。軽い気絶や相手を吹き飛ばすといった強弱も可能。
- 念動金縛り
念動力で相手の動きを封じる。
- 地獄団子
瓦礫で相手を押し潰す。
- 念流廻転嵐
超能力による念信号を自在に操作し自身の周辺に渦巻かせる防御手段。物理干渉に対しては意味を成さないが、超能力者同士の戦いにおいては鉄壁の防御手段としての効果を遺憾無く発揮する。
※フブキの努力の結晶であるが、実はタツマキはこれを幼い頃から無意識の内に攻撃手段として用いている。
また本人曰く、A級ランキング上位に食い込むことも可能な実力を持つらしいが、S級並みの実力を有しているアマイマスクがA級1位を保守し続けている事実に加え、アトミック侍の弟子である三剣士がA級2位~4位に存在している為、A級では1位を獲得できないと判断。A級への昇格を拒否し、B級1位に固執する形となってしまっていた。
余談
・リメイク版人気投票で2位を獲得している。
・フブキ役の早見沙織さんは、タツマキ役の悠木碧さんについて、「『ワンパンマン』で姉妹役に決まったときは「ご縁だなあ~」って二人で話していたんです。悠木さんとは10年来のお付き合いで、お仕事でご一緒することも多いですし、よくご飯に行ったりもしています。」と語られている。
また「悠木さんに“タツマキ”を感じるときってありますか?」という質問に対して、早見さんは
「見た目はどちらかというと彼女の方が妹っぽいですよね(笑)。私自身も彼女に“年下感”を感じるときもあるんですが、実はすごくしっかりしているんです。自分がやりたい!と思う企画をカタチにするための具体的なアイデアを出すのがとても上手で、物事をこんなにもいろんな角度からみているんだ!という一面はホントに尊敬していて…まるで先輩のようでもあります。エッジが効いている面と、周囲をよく見ていたりする繊細な面を持ち合わせていて…確かにお姉ちゃん(タツマキ)と似ているところがあるかもしれませんね(笑)。」
と回答されている。
さらにイベント『ワンパン秋祭り』にて、「ワンパンマンのキャラと一緒に祭りに行くなら誰と行きたいか?」という質問に対して
悠木さんは「フブキちゃんの浴衣姿を見たいです。だからフブキちゃんといきたいです。もう一度言いますね。フブキちゃんの浴衣姿を見たいです。」
早見さんは「タツマキ。一緒にお化け屋敷に入りたいです」
と回答されている。
早見さんは「タツマキお姉ちゃんが全キャラのなかで一二を争うほど好きですね」と発言されており、悠木さんも頻繁に「フブキちゃんが好き。フブキちゃん推しです。」と発言されている。(なおアニメ1期BD&DVD6巻のオーディオコメンタリー内で、悠木さんは「姉妹キマシ」と発言している。)
関連イラスト
村田氏Twitter上のフブキ(とタツマキ)の絵
① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫ ⑬ ⑭ ⑮ ⑯ ⑰ ⑱
pixivイラスト
その他