やはり たまには全力で運動せんといかんな
※以下、ONE氏原作版におけるネタバレが含まれます。ご注意下さい。
プロフィール
年齢 | 81歳 |
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身長 | 165㎝ |
体重 | 55kg |
ヒーロー名 | シルバーファング |
ヒーローランク | B級77位 → S級3位(初登場時) → 引退 |
CV | 山路和弘 |
概要
S級3位。
本名はバング。
「流水岩砕拳」という拳法の達人で、普段は山間部と思しき土地に住んでおり、そこで道場を開いている。
モットーは「相手を殺めないこと」。
逆立った髪型と立派な口髭、太く釣り上がった眉、鋭い目つきが特徴的な強面の老人。
細身で膝腰の曲がった年相応の外見。しかし、その傷だらけの肉体は長年にわたる研鑽で鍛え抜かれており、いざ戦いが始まれば年齢を感じさせない身のこなしで敵を圧倒する。
人物
厳格そうな見た目に反して温厚な性格でノリがよい。非常事態でも冗談を言ったり、招かれてもいないのにサイタマの部屋に来て鍋の豆腐を独り占めしたりと、茶目っ気に溢れる。
S級ヒーローのなかでも稀少な常識人であり、タツマキなど、他のS級を諌めることもある。その人格ゆえに、他のS級には敬意を見せないこともあるA級ヒーローたちからも尊敬を集める。
サイタマが規格外の実力の持ち主であることを知っている数少ない人物。無理解な他のヒーローや一般人の罵詈雑言に晒されるサイタマに対して
「キミがこんな業界で腐っていく姿は見たくない。やめるのも一つの道じゃ。」
と、サイタマを見守り彼の意思を尊重する立場を見せた。
ただし、自身の道場を実力優先主義にしてしまったことがガロウを調子づかせてしまったのかもしれないと後悔している場面もあった。
なお、好物はイセエビと豆腐であり、逆に白菜が嫌いだとされる。
人間関係
旋風鉄斬拳の達人であり、バングの兄。
兄弟仲は良好で、ガロウ討伐の際は数百人もの門弟を破門にし駆けつけた。
兄弟による連携奥義も可能で、抜群の威力を誇る。
元・一番弟子。
バング不在時に道場で暴れ、他の門下生を再起不能にした事で破門にしたが、その半年後にヒーロー狩りを開始。
彼の討伐の為、死を覚悟で彼と向き合う。
- ニガムシ
元・二番弟子。
道場での一件以来は独自で「ニガムシ流」を皆伝し努めている。
現・一番弟子。
道場の一件時はたまたまサボっておりその場に居合わせなかった事でそのまま在籍。ガロウがヒーロー狩りを行った際には危険を考え破門にしたが、騒動の後は再び一番弟子として破門は取り消した模様。
同じくプロヒーローでS級4位ヒーロー。
彼からはライバル視されていると同時に尊敬もされている。
また、囲碁や釣りなどの娯楽仲間でもある。
- サイタマ
同じくプロヒーロー。
自身を上回る実力者であるが故に武術を教えたいが、本人からは断られている。この点では、後の閃光のフラッシュやイケメン仮面アマイマスクにもどこか似ている。
同じS級ヒーロー。
彼にも武術を教えたいと思っており、それと同時に若さ故に逸る彼を影から見守る。
来歴
原作版の過去
過去についての描写シーンは少ないが、リメイク版と異なり、傍若無人だったり傲慢だった過去は見せておらず、昔から求道者としての一面を持ち、護りの極意とも言える「流水岩砕拳」を編み出したとされる。
リメイク版の過去
かつては若さ故に自身の強さと才能に溺れ、強者には誰かれ構わずに勝負を挑んでは病院送りにするという荒くれ者として振る舞っていた。が、見かねて諫めに現れた兄ボンブとの全力の立ち合いに敗北。挙句殺意を込めて戦っていた自分に対してボンブの拳にはそれがなかったことを察知し、自身の未熟さ、人間としての小ささを痛感した。そして、弱者を護る拳である「流水岩砕拳」を編み出し若い芽を育む事になった。
その甲斐あって、兄弟揃って“武術界の大御所”と呼ばる高名な武術家として名を轟かせる事となる。
そして、兄に対しての改心表明も兼ねてヒーロー協会へ入会。
後にS級ランク設立のきっかけを作る1人となり、自身もその地位に就く。
本編
道場、ヒーロー稼業共に順風満帆であったが、当時一番弟子であったガロウがトラブルを起こし彼を破門。さらに抱えていた100人もの弟子達がガロウに怯え去ってしまい、道場に残った門弟はたまたま残ったチャランコただ1人となった。
半年後、巨大隕石落下事件以降はサイタマとジェノスのことを気に入り度々交流を交わす。彼ら、特にサイタマを自身を上回る実力者と見抜き、二人を自らの流派に勧誘している。が、彼らは乗り気でない模様。
そしてある日、かつて破門にした元一番弟子ガロウがヒーロー狩りを開始。
彼を討伐すべく現一番弟子のチャランコを破門することで戦いから遠ざけ、身辺を整理。駆けつけた兄と共にガロウ討伐へ赴く。
ガロウとの一連の騒動の末、自身のヒーロー業が原因と判断しプロヒーローを引退。後世の育成に専念することになる。
リメイク版ではガロウやチャランコ含む他の門下生も出戻り、ガロウ更正の為の指導も行っている。
戦闘能力
真の強者しか認めないアトミック侍が実力を認め、ヒーロー協会においては超合金クロビカリと共に肉体派ヒーローの頂点の双璧を為すと評価されている。
武術家である彼が用いる技術は弱者を護る「流水岩砕拳」と、護身術の様なものであるがその威力は凄まじく、正に攻守一体の構えはあらゆる攻撃を受け流し、対人戦では敵無し・無類の強さである。
しかし、上記は「相手を殺めない」と言うものに基づいた戦闘法であり、本気を出した際の強さは文字通り殺人級の実力を誇り、S級3位に相応しいものとなる。
老兵ではあるが、常識を逸脱した強靭な肉体を持ち、A級トップ層のイアイアンを一瞬で隻腕にしたメルザルガルドの攻撃を受けても傷つかないタフさを持つ。また、覚醒ガロウの放射線にも他の人間よりも長く耐えていた。
- 流水岩砕拳
シルバーファングが使う必殺拳。独自に編み出した拳法だが、ボンブの旋風鉄斬拳と同じ流れを汲んでいる。
堅牢な防御を誇る柔拳であり、流水の如き動きで相手を翻弄し、激流の如き一撃をもって巨岩をも粉砕する拳法である。
その真髄は流水の動きや力の流れを理解し体内で再現する技術であり、シルバーファングはこれを用いて隕石の破片を素手で弾いて防ぎきっている。
「攻撃を受け流す」という太極拳や合気道などに近い護身術の側面が強調されており、シルバーファングのそれはA級上位の実力者であるイアイアンが喰らえば即死するであろう攻撃が直撃しても「肩こりが治った」程度で済ませたり、タンクトップマスターが瀕死の重傷を負う程の威力を誇るブサイク大総統の本気の一撃を軽々と受け流してしまう程。
また、相手の攻撃を受け流しそのまま本人に被弾させたり、捌き切れないほどの無数の打撃を浴びせそのまま大ダメージを与える等、防御にしか能がない訳ではない。
- 交牙竜殺拳
兄・ボンブとの連携奥義。
その名の通り災害レベル「竜」クラス上位の怪人にも難なくダメージを負わせる威力を持つ。
作中ではガロウや育ち過ぎたポチ、怪人王オロチと幾度となく使用しており、ボンブとの以心伝心振りが窺える。
- 轟気空裂拳
こちらもボンブとの連携奥義。
打撃の余波が対象の全身に伝達するという技だが、予備動作と反動が大きいためにここぞという時にしか使わない切り札である。
老体である為、短期間では1度きりが限度の大技である。それだけあって威力は絶大で、金属バットによるフルスイングやジェノスの焼却砲、メタルナイトのミサイル群では傷1つつかなかったムカデ長老の外殻を粉々に砕く程の破壊力を誇る。
- 爆心開放拳
リメイク版のみに登場。
かつてバングが使用していた流派であり、その名の通り拳のインパクトに合わせ心臓が爆発的な脈動を起こし瞬間的に肉体の限界値を超える超破壊型の拳。
ボンブ戦での敗北以降、生き方を変える決心をしたバング自身が「邪拳」として封印した代物だったが、道場を出奔する際についでとばかりに金庫破りを敢行したガロウによって封印が解かれ、怪人となった彼に習得されてしまっていた。
- 剛醒呼法
肉体の限界値を引き出す奥義。
ガロウ戦において生涯最期の全力を出した際に使用した。
怪人化したガロウ相手に互角に渡り合っていたが、一目で模倣されてしまった。
余談
- 第1回原作版人気投票にて7位を獲得した。
- リメイク版のシルバーファングの若いころの姿はガロウとの類似性が象徴されており、髪型も似ており、殺人拳を使い、道場破りを繰り返し、力に溺れた危険人物だった、などの点が似ている。
- 『ストリートファイター』シリーズの轟鉄と剛拳と豪鬼が、ボンブとバングとガロウの関係性に類似していると指摘されている(参照)。
関連イラスト
関連タグ
はたけサクモ:ジャンプ系列の作品の猛者であり、「白い牙」という異名を持つ点がバングと似ている。