※以下、ONE氏原作版におけるネタバレが含まれます。ご注意下さい。
プロフィール
概要
S級13位ヒーロー。
愛刀「瞬殺丸」を武器とする、長髪で美形の剣士。
自らのスピードに誇りを持っている。
怪人協会アジトでの戦いにてサイタマと遭遇し、斬りかかったところを彼に怪人と誤解されて「前髪ジャーマ」と命名されている。
S級の中での順位こそ低いが、その実力は一級と称される。
他のS級同様に順位に興味がなく、順位は活躍やヒーロー協会への貢献度が基準となるものの、ヒーロー活動と別に裏社会の大物を抹殺してもとくに報告していないことが理由と思われる。この点では、サイタマや番犬マンやアトミック侍など他のヒーローの経歴と似ている部分がある。
人物
サイタマにヒーローのあり方を説くなど、ヒーローとしてのプロ意識は高い。
自身を「主役」と呼ぶこともある。
音速のソニックと名前が似ており、また同名の技を使う。
その関係は不明だが、原作者ONE氏は
と発言している。
さらに、ソニックは「正義ごっこなどしてる連中では本物の強敵には勝てない」「何も守ることはできない」 と、プロヒーローにこだわりのあるフラッシュの思想を否定しているともとれる言葉を発している。
- ソニックのこの発言は、フラッシュとは関係のない深海王編にてなされたものである。
リメイク版94撃目(ウェブ版第135回)のシャドーリングとの会話で自分の戦闘方法は忍術であることを仄めかす発言をし、リメイク版95撃目(ウェブ版第136回)にてとある忍者の“里”と判明。
フラッシュの世代はソニックと同じ「終わりの44期」と称されるもので、「44期の元1位」であったらしい。現在、44期の生き残りはソニックのみとなっており、里で何らかの事件を起こしたフラッシュはヒーローとなった。
その後も同じ里出身の裏社会の実力者達から多くの刺客を送り込まれていたが、そういった相手は仕事の合間に全て殺し、S級ヒーローとして今日に至る。ちなみに、フラッシュ自身が育ったところに女性はいないらしい。
Blu-ray & DVD6巻収録の収録OVA#06「不可能すぎる殺人事件」によると、その実力の高さから普段から怪人駆除依頼が殺到しているらしく、暗黒盗賊団ダークマター襲来の際は「人手は十分」と考え、その場の戦闘には参加せずに離れ、依頼をこなしていた。
自分の強さゆえにプライドが高くわりと気短な性格で、イケメン仮面アマイマスクとの口論が過熱して彼に斬りかかりかけたり、怪人達は出会った側からすぐにとどめをさしたりすることが多い。
というか戦闘力へのプライドに関しては最早子供の意地っ張りのような次元であり、サイタマとの手合わせでは彼が全く本気でなかったことを察しつつも決して負けを認めなかった。また、サイタマやブラストに出会い頭にいきなり勝負を挑んだりしているので、サイタマから「やべー奴」と思われていた。そして、たった1日の間に4人の存在にスピードで負けたことにショックを受けている。
しかし、強さへのストイックさは非常に高く、「誰よりも鍛錬を積んだのはこの俺」と述べている。
なお、怪人協会編で共に行動したマナコには、怪人でありながらも、それまでの経緯から仲間意識に近い感情を抱いており、事件後は(マナコが「神」と接触した重要参考怪人としての意味もあるが)「他のヒーローに討伐される前に見つける」と保護に動いている。
容姿
原作とリメイク版でデザインが異なる。
- 原作
肩くらいまで伸びた髪に目にかかりそうな長めの前髪、ノーカラーシャツのような衣服にズボン、マントを着用している。
- リメイク版
背中まで伸びる長髪を持ち、光のエフェクトを思わせるヘアピンを身につけている。衣服はリメイク版ソニックと似た黒いタイツのような生地で、肩と胸部に鉄のアーマー、足には細めのハイヒールといった中性的な風貌。
戦闘能力
「スピード自慢などいかにも脇役がやりそうな事はした覚えが無い、まぁ決着が早いとはよく言われるがな」という発言の通り、超高速な動きを得意とする戦闘スタイルである。そのスピードは驚異的で、同じ実力派の忍であるシャドーリングがまったく目で追えない程である。
リメイク版では戦慄のタツマキに対して「まさかとは思うが俺より強いつもりか?」と言い放つなど、自らの実力・スピードに対する絶対的な自信を持ち、サイタマに速度で上回られた際は内心激しく動揺し、リメイク版ではブラストに最高速での攻撃をかわされた際には戦慄していた。
得物は愛刀「瞬殺丸」。敵が気づく間も無く、急所を貫いて瞬殺することを得意とする。
災害レベル“竜”の怪人を2体同時に撃破するなど、シルバーファングやアトミック侍、超合金クロビカリと共にS級ヒーロー最高クラスの実力者。
また、大抵のものは一瞬で賽の目にできるが刀がないと戦闘力が激減するアトミック侍と異なり、徒手空拳でのある程度の戦闘も可能。
原作では覚醒ガロウから「人間のときの俺ならヤバかったかもな」と言わしめる程であり、リメイク版では有効打は与えられなかったものの、成長途中にある覚醒ガロウに加え白金精子とある程度徒手格闘で渡り合っていた。
この3名は「超人」と表現された。当然、白金精子や覚醒ガロウの攻撃にもある程度耐えている。
技
- 絶技 閃光斬
刀を用いて高速で敵を斬りつける。疾風のウィンド、業火のフレイムを同時に両断するほど高速かつ高威力。
- 風刃脚
体を大きく回転させて放つ蹴り。 (ソニックも同名の技を使う。)
- 重閃斬
刀で一点を重点的に突く。作中では武器破壊を狙って使用。
- 絶技 閃光脚
高速で蹴る。連撃する時もあれば、単発の時もある。
- 流影脚
高速で移動し、蛇のように連なって見えるほど大量の残像を発生させる。
リメイク版では蹴りによる攻撃も披露している。
ソニックの奥義でさえ10個の残像で限界だったのに対し、フラッシュの残像の数はそれを大きく上回っている。
- 絶技 閃光拳
ガロウとの戦闘にて使用。
戦闘開始から0.01秒でガロウに接近し、0.02秒に達する頃には18発の連撃を叩き込んだ。
- 独楽滑り
身体を回転させながら地面を滑るように移動する。
- 落葉乱れ打ち
張り手の連撃。
- 晴嵐拳
片腕で連打する。
- 龍突脚
脚を下へまっすぐ伸ばすようにして突き蹴りする。
- 霧包
相手にマントを被せて視界を奪う。
- 隕月掌
両手で一発大きな張り手を放つ。
- 波濤風刃脚
"あの御方"の秘伝書から習得した技。通常の風刃脚と異なり、直撃ではなく大規模なかまいたちを繰り出す。
- 裂空散閃斬
"あの御方"の秘伝書から習得した技。刀で細長い竜巻を起こして斬撃する。災害レベル竜をも一瞬で葬る威力。
来歴(ネタバレ)
5歳の時に親に売られ、護衛・暗殺なんでもござれの忍者を養成する忍者の里に入所する。
里は1日72時間6時間睡眠、自殺すら許されないまさに地獄と呼ぶに相応しい場所であり、脱出失敗時に受けた懲罰痕は未だにフラッシュの体に残っている。
そんな最中で16歳になったフラッシュは、卒業検定の日に同期生や里の関係者全員を抹殺するという“終わりの44期事件”を引き起こした。フラッシュは落ちこぼれを装い、わざと厳しい訓練を受け続けることで里の教官すら凌ぐ強さを身につけていたのだ。
本人はこれを、強い目的意識を持って努力したことで、悪の芽を摘むことに成功したと語っている。なお、音速のソニックはフラッシュに毒を盛られ病床に伏していたため、フラッシュを除く44期唯一の生き残りとなった。
その後フラッシュは、里を抜けてヒーローとなる。
里を抜けた後は「人身売買王アブラボウズ」「麻薬将軍ヘロウド」「無敵山賊隊長ジャマアラシ」「猟奇怪盗チマグサ」「心臓コレクターブリギュラ」「暗殺連合上層部」など裏社会で名を轟かせた大物達(彼らについては疾風のウィンドも警戒していた)に狙われたり刺客を送り込まれたりしていたが、それら全員をヒーロー活動の合間に抹殺し、今日に至っている。
関連タグ
レゴラス:海外では比較されることがある。
以下原作およびリメイク版のガロウ編以降のネタバレあり
愛刀の「瞬殺丸」は、原因は異なるものの原作・リメイク版ともに怪人協会編で折れてしまった。原作ではサイタマの軽い一撃で、リメイク版ではタツマキの攻撃の巻き添えまたは『神』と思しき実体の影響で折れてしまう。
原作ではその後、忍者の里の創設者である「あの御方」に命を狙われ、里出身の忍者を刺客として放たれるも、ソニックとともにこれを鎮圧。
「あの御方」と直接対決することになる────と思いきや、ソニックのアジトで待ち構えていた「あの御方」は、ソニックに用事があったサイタマと先に鉢合わせてしまい、サイタマに襲いかかるもあっさり撃沈。
その際サイタマは「あの御方」の持ち物を全て奪っており(本人は危険物を押収したつもり)、その中にあった巻物でフラッシュはさらに強くなった。また「あの御方」は二本の妖刀を持っていて、フラッシュとソニックにそれぞれ一本ずつ渡した。サイタマはこれで、瞬殺丸の弁償をチャラにしている。