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何を言ってるんだか・・・鉄が鍛えた生身に敵う訳がないだろう。


CV:日野聡


※以下、ONE氏原作版におけるネタバレが含まれます。ご注意下さい。


概要編集

鍛え上げられた肉体一つで敵に立ち向かう、S級11位ヒーロー。

己の肉体とその強さに絶対の自信を持つ。


人物編集

自分の肉体への自信ゆえに、ややナルシストの傾向にある。

しかし、S級の中ではゾンビマンなどと並んで比較的常識人であり、戦闘時もかなり冷静。


一方、普段は自信家であるものの、精神の支柱はその自分の鍛え上げた絶対的な肉体に依拠する所が大きく、心が折れてしまった際の彼の言動と幼い時分の描写を見ると、本来は自信がなく自虐的な性格なのかもしれない。

ただ、コンプレックスだった虚弱な肉体を努力のみで人類最高峰レベルに仕上げ、その後も鍛え続けているという凄まじい男である。


戦闘能力編集

"その筋肉、正に無双"



幼少期は虚弱体質だったが、15歳の頃から始めた猛トレーニングの果てに現在の頑強な肉体を手に入れた。


昆虫の強さを目指したというその肉体能力は測定不能という領域に達し、災害レベル「鬼」の怪人蟲神の攻撃では傷1つつけることすら敵わないどころか、同じくS級ヒーローであるぷりぷりプリズナーの全力打撃や、S級クラスの実力者であるイケメン仮面アマイマスクの連打、さらには災害レベル「竜」のエビル天然水の攻撃ですら一切ダメージにならない。


当然の事ながら攻撃力も尋常ではなく、災害レベル狼~虎の怪人などは、軽く腕をはらったりぶつかるだけで破裂させたり、レベル「鬼」の怪人、場合によってはレベル「竜」の怪人ですら軽いジャブ一発で爆散させるなど、常軌を逸している。


肉弾戦では「頂点」の内の一人に数えられ、柔の拳を持つシルバーファングと双璧を成し、剛の拳においては「ヒーロー協会」内にも並ぶ者はいないと言われている。

戦闘スタイルは圧倒的な力任せであり、強靭な筋肉の鎧は最強の盾と同時に最高の矛となる。


必殺技は、ただの「すごいパンチ」である「超合金バズーカ」や、それを両腕で繰り出す「ダブル超合金バズーカ」、ただの「すごいキック」である「超合金ミサイル」

また、普通のタックルですら数々のS級ヒーローやレベル鬼~竜と渡り合ってきたガロウが即死を覚悟した程の威力とスピード、威容を持ち、何とガロウレベルの流水岩砕拳を無効化・即死級のダメージを与えている


ONE氏監修のドラマCDによれば、クロビカリは阿修羅カブトにも勝てるらしいだけでなく、2018年7月の配信放送にて深海王レベルの敵は軽く触るだけで倒せるともされていた。


また、ヒーローとなる前はありとあらゆるスポーツで無双した経験を持っており、決して鈍重ではなく極めてスピーディーでアクロバティックな動きも見せている。実際、ドラマCDにて阿修羅モードの阿修羅カブトにスピードで負けないとされていた。


あまりに自分の体を鍛えるのに夢中すぎてロクに働かなかったため、S級に認定される前はC級万年最下位だった事も。

S級ヒーローの順位も、活躍やヒーロー協会への貢献度が加味されるため、実力に対し順位が低めなのもそのためと思われる。


来歴編集

幼少期は病弱で、自信の無い日々を送っていたが、親からプレゼントされた3キロのダンベルが彼を変えるきっかけを与える。


ダンベルを持ち上げる日々を続けていく内に、その肉体は数字では到底表せないものとなっていた。

鍛える以前のアジア人的な容姿は、膨張した筋肉により黒く輝いており、その表情は自信に満ち溢れていた。

彼は、自信の無い弱い自分との闘いに勝利を収め、大いなる自信を育んだのであった。


そして、あらゆるスポーツや大会で活躍したのち、活躍の場をヒーロー協会へ。

そこでも勝利を収め続け、S級ヒーローに認定。充実した日々を過ごしていた。


そして、次第に彼は自身の「好敵手」を探すようになる。


ある日、怪人達で構成された組織怪人協会が台頭。

人質救出と怪人殲滅の為、彼は他ヒーロー達と戦場へ。

自身が目標とした昆虫の強さを持つ怪人“蟲神”と対峙。しかし、その弱さに落胆。そのまま無傷で瞬殺する。いつも通りの圧勝。好敵手を求める彼の自信が揺らぐ事は無かった。


その後、ガロウにやられ、筋肉が破壊されていたぷりぷりプリズナーを発見。彼の代わりにガロウを討つと宣言。

遂に“ヒーロー狩り”人間怪人ガロウと邂逅。

鍛え上げたその技を喰らい地面に叩きつけられるも、勿論自身の筋肉は無傷。そして、ガロウをたった一撃で沈め、彼に致命傷を与える。

以前のバングとの手合わせもあり、まだ未熟なガロウにそれを指摘し、彼の行いを「怪人ごっこ」と一蹴。


それが引き金となった。


その言葉に反応したガロウは、屁理屈を並べ立てた後、再び襲いかかってきた。

とはいえ実力差は歴然。無傷で受け続け、反撃の機会をうかがう。が、ガロウは止まらない。まるで複数人から攻撃を受けているような感覚と、確実に成長していくガロウを前によぎったのものは敗北の文字。

あり得ないと思いながらも沸き上がるなにかを払拭するべく、「超合金バズーカ」を放つ。


が、それがガロウに届く事は無かった。

自分の拳を受け止めるガロウ。その後も続く攻撃に比例し増幅する恐怖が彼を蝕む。それと同時に「ある事実」に気づいてしまう。




気がつくとガロウはいなくなっていた。自身の敗北と、「事実」に気付き、ただ、瓦礫の中でうずくまる。


救出に駆けつけたぷりぷりプリズナーに、その事実を語る。

自身が求めていたものは「好敵手」などではなく、「気持ちの良い勝利」なのであった。

彼は、ヒーローとしての慈善や福祉よりも、自分が勝てる試合による一方的な勝利を求めており、本気の死合いをする覚悟がなかったと語る。

ただの「ヒーローごっこ」で満足していた自分の弱さと、ガロウに敗れた折に感じた恐怖心で完全に心が折れてしまっていたのだった。


そんな事を述べていた自分を、プリズナーは殴り付ける。

情けない自分に怒るのは当然と思い再びうずくまるが、プリズナーは「自分の攻撃を受けても無傷であり、強さは健在である」と語る。続けて、自分とは違い「守るべきもの」があると放つ。自分にそんなものはないと述べるが、プリズナーはそれは「あなた自身」と続ける。


自身が大事なのは誰でもそうであり、クロビカリはその筋肉で自身を守り続けてきたと。


そして、体育座りする為の筋肉ではないと鼓舞された彼は弱い自分に負けない為、プリズナーのディープキスを阻む為に立ち上がる。



そして地上。プリズナーの合図で覚醒したガロウと再び対峙。割り込むサイタマを素通りし、フラッシュと共に猛攻撃を仕掛ける。

被弾し倒れ伏すも再び立ち上がり、覚悟を決して挑む。が、その決心はヒーローのそれではないとガロウに一蹴され、徹底的に痛めつけられる。


そして、すべてのヒーローを倒したガロウに「子どもを殺す」と宣言されるも、結局最後まで立ち上がる事はかなわなかった。




戦い終結後、どれほどトレーニングをしても戦いへの恐怖感は拭えず、遂にはヒーロー引退を決断。

しかし、彼の強さは依然として変わらず、プリズナーからも復帰を求められていた。


引退後は新たなヒーロー組織「ネオヒーローズ」においてヒーロー達を育成するトレーナーとして働く。

が、やはり精神は弱々しく、軽い腕試しどころかトレーニング中の対戦にすら怯えてしまっており、同じくネオリーダーであるライデンからは「ピークを超えてしまった」と評価されている。

更にはトレーナーとして育成した訓練生達にまで過保護に接してしまっており、ネオヒーロー上層部からの出動要請を「まだ早い」「訓練と実戦は違う」と反対したが、当の訓練生達は必要以上に心身の安全性を重視するクロビカリの指導方針に不満を募らせており「クロビカリママ」「怖じ気づいてるアンタと一緒にするな」「腰抜け」「才能だってアンタの上をいく」と増長した訓練生達から自身の恐怖心までも見透かされて内心で見下されていた。

それでもクロビカリは訓練生達がネオヒーローの成長促進装置特性栄養ドリンクによって短期間で急激に強くなったがその影響で正義心が薄れて荒々しくなり、当初とはまるで別人のようになってしまった彼等の異変に気付いており、その事を指摘して説得しようとするも「まさか俺らのことまで怖ぇーのか?」と聞く耳を持たれず、完全に愛想を尽かされてしまった。


クロビカリは自分を「負け犬」と罵倒しながら自信に満ちた様子で、危険な任務に出動していく訓練生達の背中を見つつも「負けたら…どうするんだ…」とボソボソと呟く事しかできず、直後にネオヒーロー内部の異様さに不信感を抱いたマッコイからヒーロー協会が襲撃されている情報伝えられ、助けに行くように促されたが…


「身体がすくんで動かないんだ」

「動かない…動かないから戦えない…」

「だから辞めた…わかってくれ…戦わない俺を許さなくてもいい」

「すまない……………………………………」


自身の教え子達に馬鹿にされ、かつて所属していた団体がピンチだとヒーローとして助けを求められても、恐怖心を理由に戦う事はおろか何かしらの行動をする事すら放棄して震えながらただ立ち尽くす彼の姿には、かつて鍛えたあげた己の肉体一つで凶悪な怪人達を圧倒したS級ヒーロー「超合金クロビカリ」の面影はもはやどこにもなかった。




リメイク版では編集

村田氏の方でも彼の強さは描写されており、鋼鉄の硬度を誇るデストロクロディリウムのドリルを弾き、それに驚く怪人に「鉄が鍛えた生身に敵うわけない」となにさ当然のように発言していた。


さらにはただ走るだけで怪人をひしゃげる彼を見た主将ミズキは驚きの表情を見せていた。


ガロウ戦では、劣勢になるもタツマキの介入により中断。崩壊するフロアから避難するようガロウに叫ぶが、怪人化の進行で苦しむガロウはそのまま崩壊に巻き込まれ、ガロウに怯えた自分に落胆する。

そして、地上にてアマイマスクの叱責、プリズナーの励ましで再び立ち上がる。


怪人王オロチサイコスとの戦いでは、他のS級ヒーロー達と共に連携を取り、「超合金キャノン」をブチ混み、ダメージを蓄積させる。

災害レベル「竜」の幹部達との戦いでは、相性の悪いエビル天然水に苦戦するアトミック侍の前に現れる。イアイアンへの人体を余裕で貫通する攻撃を生身で無傷で凌ぎ、たった一撃で爆散させ、黒い精子の大群を腕を振り回すだけで破裂させ、自身の筋肉への自信を取り戻す。


が、それも長くは続かなかった。

現れたGブサイク大総統に、「ダブル超合金バズーカ」を繰り出す。が、その両腕の皮膚はただれており、骨が露出する程の重症を負っていた。

ハグキの消化能力を表面に帯びた強酸の前に彼の自信は再び砕かれ、さらには自身のよりも逞しく輝く黄金精子の筋肉の前に激しく取り乱し、無慈悲の一撃で気を失ってしまった。



打撃斬擊ですら傷つける事のできなかった彼の筋肉だが、強酸には歯が立たなかった。……ようにも見えるが、実際には慣れない痛みに怖気付いただけであり、S級ヒーローにも匹敵する実力者である剣聖会の面々は、酸を浴びた途端その部位が貫通するほど一瞬で溶け落ち即死したことを考えると、表面のみ溶けている彼の筋肉は酸に対して常人より遥かに高い耐性を持つことが窺える他、黄金精子の攻撃も防御をせずに直撃した割には大した外傷や出血等は見られず、やはり肉体は常軌を逸している。



怪人協会編後はトレーニングができるほどに回復したものの、自身の象徴であった筋肉が溶かされたという事実はクロビカリの心にトラウマを残すこととなり、どんなに鍛えても自分が無事では済まないかもしれない戦いへの恐怖心は消えず、すでに完治しているにもかかわらず、手や胸が今でも溶け落ちたままになっているイメージを拭い切れておらず「俺はもう戦えない」と完全に心が折れてしまっていた(その様子を彼を尊敬する主将ミズキがトレーニングルームの扉越しから心配そうに見ていた)。



人間関係編集

これ食ったら監獄戻れよ

同じくステゴロで戦うぷりぷりプリズナーとは仲が良いが、プリズナーに惚れられかけた際は筋肉がなえかけている。


クロビカリを尊敬している陸上競技のスポーツ選手のような容姿をした女性ヒーロー。村田氏いわくクロビカリとミズキの関係はストリートファイターシリーズに登場するザンギエフレインボー・ミカの関係に近いとのこと。


余談編集

  • 名前の元ネタ

原作者ONE氏を中心とする同人サークル『超合金黒光』から。


  • ONE氏原作版

彼の作画には労力がかかる模様。


  • 怒りと恐怖

クロビカリは絶対に怒らせてはいけないヒーローとして自分自身を含めてタツマキキングを上げているが、その気難しい性格から頻繁にキレ散らかしているタツマキと諸事情があって戦う描写が少ないキングはともかくクロビカリは今のところ、作中で一度も本気で怒りを見せたような描写はない。

いわく「怒らせれば筋肉が勝手に動き出す」とのことだが、それが本当なのであれば恐怖を忘れてしまう程の激しい怒りがクロビカリが再びヒーローとして復帰するための重要な鍵になるのかもしれない。



関連項目編集

ワンパンマン S級ヒーロー

マッチョ



ウルトラマンタイタス中の人が同じ筋肉モリモリマッチョマンのヒーロー。

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