概要
本編のミュウサイドの主人公。
育英都市アタラクシアの出身。潜在的なミュウとして14歳まで生きてきた。
感情過多であるため、幾度かESPチェックを受けてきたが、“無い”とまで自嘲する太い神経、タフな精神と潜在的な強い思念波で潜り抜けてきた。
他のミュウとは違い、欠けている部分のない健常者であり、人類の太く短い生命力とミュウの細く長い能力を兼ね備えた存在であることからソルジャー・ブルーに見出され、余命わずかの彼の後を継ぎ、ミュウの新しい長『ソルジャー・シン』となる。
そしてブルーの意思を継いで、ミュウが長年目指してきた地球(テラ)へ向かうこととなる。
最初はその乱暴な性分から他のミュウ達に疎まれてきたが、様々な訓練や勉強を経てカリスマ性の高いリーダーになってゆく。
その卓越した行動力と強大なESP能力で、仲間の危機を救うために飛び出すこともしばしば。
また、様々な経験を経て策士としての冷静さも兼ね備えるようになっていき、当初は反発されていたハーレイからも「戦士(ソルジャー)だ」と高く評価されるようになる。
感受性が豊かなために感情を表に出しやすいミュウ達を懸命にリードし、まとめあげた。
自身の姿を若く保ちたがるミュウの特徴により、14歳以降外見は変わっていない。
途中、ナスカでの地球軍との衝突がきっかけで全失明・失語・失聴となり、それからはテレパシーでコミュニケーションをとっている(TVアニメ版ではそれらの喪失は免れている)。
長老達はESP能力でバリアを張らなければならない惑星ナスカの希薄な大気にその強靭な肉体と精神力で適応した。
また、室内の強烈なエネルギーに、長老達ばかりかトォニィすらも悲鳴を上げたほどの、地球のS.D.体制の敷かれた特別個室にも適応した。
ナスカで安穏と生きる道を絶たれ、多くの同胞を助けられなかった悲劇は、遠回りしながらも、彼に『地球へ帰ること』の重要性を改めて認識させた。
戦闘と制圧の結果、交渉の場をとして遂にミュウの悲願であった地球に降り立つ。
しかし会談は決裂。謁見の権限を持つキースと共に彼のみがグランドマザーと対峙し、交戦となる
ミュウの力を集結しこれを打ち破るも、破壊寸前のグランドマザーに精神を支配されたキースによって射殺される。
最後の言葉は「キース、地球を頼む」。
しかし、直前で精神が肉体から分離し、コンピュータ・テラを停止させたキースの「そこにいるんだろう?今度こそ俺を殺せ」という言葉を受け、苦痛を伴わないように殺す。
- 映像版での結末
劇場版
キースに致命傷を負わされるが辛うじて生きており、二人でコンピュータ・テラの前に落ちる。
最後の言葉は「キース、逃げろ」。
TVアニメ版
グランドマザーを破壊したものの隙を突かれてグランドマザーの最後の攻撃で致命傷を負い、助けに来たトォニィを次期ソルジャーに任命後に果てる。
最後の言葉は「箱の最後には希望が残ったんだ」。
命名
名前の由来は原作者が読んでいたSF小説『スラン』(A・E・ヴァン・ヴォークト作)の主人公にちなむ。