貴様らが本当にこの下らない世界を救いたいと思うなら私を倒してみせろ……さぁかかってこい、私をもっと楽しませろ、燃えさせろ
概要
CV:筈見純
外国へ移民した珠黄泉(たまよみ)族の子孫で、金髪碧眼。
伝説の魔人ジャークによる世界支配のため、日本に残った珠黄泉族である玉王ナカムレ、チーママ・マホらと共にジャーク復活に必要な玉を飲み込んだ野原ひまわりを狙う。
性格
冷静かつ冷酷な性格で、滅多に表情を変えず、自分の邪魔をしたり、進退窮まる状況に立たされると、しんのすけの様な子供はおろか、ひまわりの様な赤子でさえも容赦しない。
一方で、しんのすけが自分に挑んで来た際の「すき焼き!」という言葉には「すき焼きではない、隙ありだ」と丁寧にツッコミを入れたり、ローズの「実はアンタのようなのがタイプ」という発言に対しては「実は俺もだ」と言って期待させた直後、「嘘だ」と言って煽ったりと、ギャグへの対応力も結構高い。
戦闘力
格闘術の達人にして超能力者。地図に手をかざすことで目標の人物の行動を完全に予測することができる。また相手の考えを読み取ったり、気合と共に気を打ち放して相手を金縛り状態にする事(所謂『心の一方』)も可能とする。
本人曰く「ヒマラヤの山中で獣同然の生活をして修行し身に着けた力」らしい。
ただしこの読心術はオン・オフの制御が出来ないらしく、対象の思考がカオス過ぎた場合は自身に負荷が掛かり、カウンターのようにふらついてしまう。
加えて戦闘は読心能力ありきなものである為、前述のようにカオスな思考を持つ相手、或いは頭の中を空っぽにしている相手には動揺してまともに動けなくなってしまう。
そして脇をくすぐられると顔面崩壊して大爆笑し、行動不能になってしまうくらい敏感な事が弱点。
総合すると、くすぐりという弱点はこそあれど、その戦闘能力は凄まじいの一言に尽きる。加えて戦闘や探索を補助する超能力も備えており、搦手にも隙がない。
戦闘に魔法が絡まないクレしん映画作品において登場人物の最強議論をした場合、高確率で名前が挙がる。
ネタバレ注意
本格的に『玉』争奪戦に参戦し出したのは一行が珠由良族の頭領(三兄弟の実母)の庇護を受けに『あ、それ山(青森)』へ向かった時。
山から里へ迫るヘクソンの気配を察知し、震えと共に珠由良の母が叫ぶ。
「なんという凍えきった魂!底なしの闇!本当に人間(ひと)か!?」
母は精鋭、珠由良七人衆を呼び寄せ、ヘクソンの来襲を伝える。
そこに七人衆の一人が尋ねる。
「んで、人数は…?」
母はこれに答えて曰く、
「一人」
「んだども、甘く見てはまいね」
「甘く見ると…」
「死ぬど」
こののち、七人衆はヘクソンが通るであろう道の三ヶ所に分かれて布陣し、これを迎撃。
しかし七人衆はへクソンに一太刀も浴びせられず敗北。
同行した刑事、東松山よねも同じく気絶させられる。
ついにへクソンは野原一家の隠れる家屋へ迫る。
不意を突きへクソンに斬りかかる珠由良の母だったが、加勢に入った息子のローズ共々やられてしまう。
家屋に侵入したヘクソンに対して適当な世間話で茶を濁して説得を試みるひろしを蹴り倒し、みさえを心の一方で硬直させたへクソンは、ひまわりを連れて逃げようとしたしんのすけをも容赦なく気絶させ、ついにひまわりを奪い去る。
「ゲームオーバーだ。ボーイ」
次に一行と相対したのはジャーク復活の舞台となった臨海副都心のツインタワー屋上にて。
へクソンは珠由良ブラザーズ、寝返ったサタケ、よね、ひろし、みさえの七人を相手にしても悠々とこれを退ける。
しかし一行が「歌って頭をカラッポに」にしたためへクソンは思考を読めなくなる。素の実力を考えれば何も考えてない相手くらい返り討ちにできそうなものだが、先述通り思考を読めない相手に対してはまともに動けない程動揺してしまう様で、歌って踊りながら近づく面々にただ叫ぶことしか出来ず、呆気無く取り押さえられてしまう。
「オラたちの頭の中も読め!」
更に野原兄妹の壮絶な思考を覗き悶絶したへクソンは唯一の弱点、「くすぐり」を浴びせられる。
「あははははは!ワキはダメ……弱いのよ~はははははは……」
その後、しんのすけとひまわりの勘違いからジャークが復活。その力を借りたいと呼びかけるが、賞味期限が去年で切れていた(本人曰く「魔人だってナマモノだから早く使わなきゃ駄目」とのこと)上に残っていた魔力も埴輪から出る時に使い果たし、更に1000年以上も「タマ」を外されていた為にもはやただのオカマとなっていたジャークから協力を拒否されてしまう(しかもヘクソンが「昔、自分を騙して悪いことをさせたヤツ」にそっくりだったのが気にいらなかったらしい)。
こうして野望があっけなく頓挫したヘクソンは苦し紛れにひまわりを誘拐、逃走を図るが、しんのすけの活躍でよねの拳銃がへクソンの足に命中(あまりに射撃の腕前が下手くそだったために「自分でもどこに飛ぶのかわからない」よねの銃は、思考を読める彼にとって終始相性は最悪だった)。
せめてもの意趣返しにひまわりを屋上から投げ捨てるがしんのすけ達の奮闘でそれも阻止。
最後にその救いようのない非道さに激怒したよねの鉄拳を食らい、へクソンはついに御用となった。
エンディングでは他の仲間たちとともに牢獄に入っている。
余談
声優を担当した筈見氏は黄金のスパイ大作戦で美術数男(物語前半に登場する脇役)役で出演している。