概要
「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」とは、テレビ東京版「遊☆戯☆王」のアニメのタイトルである。2000年4月18日から2004年9月29日までテレビ東京系で放送された。
コナミが原作のカードゲームを再現したトレカ商品が大人気を呼んだことをきっかけに再アニメ化された。
原作の「M&W(マジック・アンド・ウィザーズ)」を「DM(デュエルモンスターズ)」という名称に変更し、番組名の「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」としている。
なお、正式名称は遊☆戯☆王だが、pixivにおいては入力のしやすさから「遊戯王」が使用されている。「遊戯王DM」、「遊☆戯☆王デュエルモンスターズ」タグはあまり活用されていない。
アニメ第1作目の東映アニメーション版「遊☆戯☆王」は、原作の学園編からTRPG編まで様々なゲームでバトルするストーリーである。通称、初代遊戯王。
アニメ第2作目となるテレビ東京版「遊戯王デュエルモンスターズ」は、原作のDEATH-T編ダイジェストから始まり、2話以降はデュエリストキングダム編へと続いており、カードバトルに特化したストーリーとなっている。通称、遊戯王DM。
第1作目と第2作目に、関連性は全くない。
制作は「ADK」傘下の「NAS」が担当しており、アニメ制作は「ぎゃろっぷ」になった。スタッフ・キャストも第1作目とは全く別物になっている。
原作で最後のカード戦以外の展開となった「ドラゴン・ダイス&ダンジョンズ編」は、内容をアレンジして「ダンジョンダイスモンスターズ編」として放送されたほか、アニメオリジナルストーリーとして「デュエルモンスターズクエスト編」、「乃亜編」、「ドーマ編」、「KCグランプリ編」が放送された。また、ソリッドビジョンシステムを駆使したデュエルディスクなどの設定は、原作とアニメでは違いがある。
劇中で使用されるカードは遊戯王オフィシャルカードゲーム(以下OCG)と同様の物を使用しているが、ゲームの辻褄を合わせるためそのままOCGしたら禁止になり兼ねない「アニメオリジナルカード」を勝手に作って使わせるという手法を取っている。また後にOCGした際はゲームバランスのためにアニメや原作と効果が異なっているケースも見受けられる。
現在シリーズ化している「アニメ遊戯王シリーズ」といえば、この第2作目「遊戯王デュエルモンスターズ」以降のことを指す。本アニメ終了後は遊戯王デュエルモンスターズGX
、遊戯王5D's、遊戯王ZEXAL、遊戯王ARC-V、遊戯王VRAINS
と世界観やキャラクターを一新した作品が作られ続け、現在に至るまで遊戯王シリーズの新作アニメは続いている。これらの作品は基本的にシリーズ間の繋がりはなくOCG販促のためのアニメである。
ストーリー
決闘者の王国(デュエリストキングダム)編、デュエルモンスターズクエスト編、ダンジョンダイスモンスターズ編
第1話~第51話
第1話は海馬の初登場回とDEATH-T編でのデュエルをベースにしたストーリー。遊戯の祖父・双六が劇中世界には4枚しかないとされるレアカード「青眼の白龍」を所持することを知った海馬は、残る3枚の同カードを入手、双六にデュエルを挑み、勝利して青眼の白龍のカードを破り裂いた。遊戯は双六のデッキを託され、海馬にデュエルを挑む。
それから後日、デュエルモンスターズの創造者「ペガサス・J・クロフォード」から遊戯に一通のビデオレターが届く。そのビデオレターに現れたペガサスはデュエルをすると宣言、遊戯はテレビの前にカードを置いてデュエルを始めるが、これは闇のゲームとなっており遊戯の戦略は、全てペガサスに見透かされていた。最終的にはビデオの時間切れによって遊戯の敗北扱いとなり、罰ゲームとして双六の魂が封印されてしまう。ペガサスは、自分が千年アイテム「千年眼(ミレニアム・アイ)」を所持者であること、双六を救うにはデュエル大会「決闘者の王国(デュエリストキングダム)」へ参加することを提示。遊戯達は双六を救うためにペガサス島へ向かう。
一方、遊戯の親友である「城之内克也」もこの大会に参加を決意する。それは優勝賞金を目の病気で苦しむ妹・静香を救うためであった。
ペガサス島から帰還後は、全米チャンピオンのレベッカが登場する話、「BIG5」の罠によりデュエルモンスターズクエストのバーチャル世界に閉じ込められた海馬を救うべく、モクバの頼みで遊戯たちもバーチャル世界に向かう「デュエルモンスターズクエスト編」、御伽とのバトルを描く「ダンジョンダイスモンスターズ編」が描かれた。
バトルシティ編
第52話~第97話、第122話~第144話。
ある日海馬は、エジプト政府の要人イシズに童実野美術館に呼び出される。彼女は海馬に「3枚の神のカード」にまつわる話を聞かせ、その神のカードの1枚「オベリスクの巨神兵」を託す。そしてレアカード強奪集団「グールズ」に奪われた残り二枚の神のカードの回収を依頼。海馬はグールズを誘き寄せるため、新型デュエルディスクを導入したアンティ制の大規模デュエル大会「バトルシティ」の開催を宣言する。一方同じく童実野美術館を訪れた闇遊戯は、一枚の大きな石版を目の当たりにする。そこに描かれていたのは闇遊戯自身であった。そしてイシズは遊戯にも神のカードの話をする。失われた闇遊戯の記憶を探すため遊戯もバトルシティ参加を決意する。
乃亜編
第98話~第121話
原作では当時バトルシティ決勝戦が連載されていたため、挿入されたアニメオリジナルストーリー。
このシリーズでは、OCGを中心にデュエルが行われ、遊戯達のカードもストラクチャーデッキから使用されている。海馬兄弟を中心とした物語が展開され、それに伴い数々のアニメオリジナル設定が追加。
バトルシップは最終決戦の舞台「人工島(アルカトラズ)」へ向けて進んでいたのだが突如、海中から現れた巨大建造物によって捕捉されてしまう。そこにいた少年は「乃亜」。乃亜は遊戯達を肉体を失った「BIG5」達が存在する仮想現実に誘い込み、負ければ肉体を奪われるデュエルを強要する。バラバラにされた遊戯達はそれぞれ別行動BIG5に挑んでいく。果たして乃亜の正体とは…
ドーマ編
第145話~第184話
原作では当時王の記憶編が連載されていたため、挿入されたアニメオリジナルストーリー。このシリーズは心の闇が題材となっており主要人物にアニメオリジナルの設定が追加されている。
失われた記憶を見つける為、童実野美術館の石版の前で3枚の神のカードを翳す闇遊戯だが、封印は解かれず、逆に石版が凍結してしまう。同時に世界中でデュエルモンスターズが実体化しパニック状態となる。更に3枚の神のカードは奪われてしまい、遊戯の前「ドーマ」と名乗る謎の組織の男達が現れる。遊戯は彼らの1人グリモにデュエルを挑まれる。
負けた方の魂を封印される謎のフィールド魔法「オレイカルコスの結界」を発動するグリモを辛うじて倒した遊戯達に、ペガサスから緊急連絡が届き、一行はアメリカへと旅立つ。一方海馬は、自社株が何者かに大量に買い付けられ、会社が乗っ取られそうになっている事を知る。その買い主は何とペガサスであった。ペガサスの元へ向かった海馬だが、ペガサスは先程遊戯に助けを求めていたとは思えない態度で、海馬に勝負を挑んで来る。果たしてドーマとは何物で神のカードを盗んだその目的とは…
KCグランプリ編
第185話~第198話
ドーマ編終了後王の記憶編の前に、挿入されたアニメオリジナルストーリー。
アメリカから日本に帰国するための費用が無い事に困惑する遊戯達。その頃、ドーマの策略で社名に傷がついた海馬コーポレーションは、社運を賭けて世界規模のデュエル大会「KC(海馬コーポレーション)グランプリ」を企画していた。モクバが、城之内は選手として、遊戯は優勝者とのエキシビションマッチの対戦相手としてこの大会に出場すれば、遊戯たちを海馬コーポレーションの配慮で帰国出来ると提案する。しかしこの大会で海馬コーポレーションを陥れようとする陰謀が暗躍していた…
王(ファラオ)の記憶編
第199話~第219話
イシズ達の案内でエジプトの神殿にある記憶の石版の元に辿り着く遊戯達。しかし、それを闇獏良も追ってきていた。闇遊戯が石版に3枚の神のカードをかざすと、石版が光り出して闇遊戯と闇獏良の魂が吸い込まれる。
闇遊戯の魂は古代エジプトの王宮にいた男に入った。その男は側近や六神官から「ファラオ」と呼ばれるが、自身の真の名は分からずじまいであった。神官達は互いに魔物や精霊を召喚し、「ディアハ」と呼ばれる戦闘を行っていたのだが、まさしくその姿は、現代におけるデュエルモンスターズそのものであった。一方闇獏良の魂は、連行中の墓荒しの男に入る。そのころ神殿に取り残された遊戯達の前にシャーディーが現れ、闇遊戯と闇獏良が記憶の世界で究極の闇のゲームで対決することを告げる。闇遊戯の真の名前、そしてバクラの闇のゲームとは…
原作から改変されている部分がかなりあるが、この頃原作者が体調不良でやむなく記憶編を当初の構想から短くしていたためである。
闘いの儀
第220話~第224話
自らの名前と、全ての記憶を取り戻したファラオこと闇遊戯。残りの千年アイテムを手に神殿を出た遊戯達はイシズ達から「誰かがもう一人の遊戯と『闘いの儀』、つまりデュエルを行い、魂を安らかに眠らせる必要が有る」ということを聞く。それは、もう一人の遊戯が冥界へ旅立つ為の別れの戦いであった。
闘いの儀は、遊戯が自らの意思で受ける事となった。そして冥界の神殿の石版に千年アイテムをおさめてファラオの名を告げると遊戯の影が2つに分かれ、ファラオと遊戯2人に分かれる。
遂に最後の決闘が始まる。お互い一歩も引かず、デュエリストとしての真剣勝負を繰り広げる。
原作は作者が体調不良だったためかなり短めのデュエルになっているが、アニメでは大幅にオリジナル展開が加えられ、海馬兄弟が同行している他、三幻神をアテムが同時召喚して迫り、これまで2人の遊戯が多用して来たモンスター達を次々に登場させる等、今までの集大成的な決闘となっている。
登場人物
主要キャラ
ライバル決闘者
その他
アニメオリジナルキャラ
主題歌
オープニングテーマ
- 「voice」(第1話 - 第48話)
編曲・歌:CLOUD 作詞・作曲:悠希
- 「Shuffle」(第49話 - 第80話)
作詞・歌:奥井雅美 作曲・編曲:矢吹俊郎
- 「WILD DRIVE」(第81話 - 第131話)
作詞・作曲・歌:永井真人 編曲:永井真人&WILD&DELICATES
- 「WARRIORS」(第132話 - 第189話)
歌:生沢佑一 作詞:生沢佑一、IPPEI 作曲:山下雄大 編曲:清水武仁
- 「OVERLAP」(第190話 - 第224話)
作詞・歌:Kimeru 作曲:渋谷郁央 編曲:藤田宜久
エンディングテーマ
- 「元気のシャワー」(第1話 - 第48話)
歌:前田亜季 作詞:松本隆 作曲:植野慶子 編曲:大平太一
- 「あの日の午後」(第49話 - 第80話)
作詞・歌:奥井雅美 作曲・編曲:矢吹俊郎
- 「楽園」(第81話 - 第131話)
歌:CAVE 作詞:RUMIKO 作曲・編曲:SHOJI
- 「あふれる感情がとまらない」(第132話 - 第189話)
作詞・作曲・歌:生沢佑一 編曲 - 生沢佑一、寺島良一
- 「EYE'S」(第190話 - 第224話)
歌:生沢佑一 作詞:マイクスギヤマ 作曲:生沢佑一 編曲:大島こうすけ