概要
「墓守の一族」により守り受け継がれる、特殊な力を秘めた7つのアイテム。
このアイテムに特殊な縁を持つ者は三幻神を扱うことを許される(ただし、ラーの翼神竜は古代文字の解読が必要)。
漢字表記では『千年宝物』とも。
千年アイテムに選ばれていない常人が迂闊に身に着けると、その身を焼かれて死んでしまう(獏良の父ははじかれる)が、所持者として選ばれると、『闇のゲーム』で『罰ゲーム』を下すことができると伝えられている（古代エジプト時代はこの機能は見受けられない)他、一部には別の人格が宿るものもある。
古代エジプトで、国の繁栄を願うアテムの父アクナムカノン王が弟の神官アクナディンに命じて作らせた
これら7つのアイテムは時がたてば「王の記憶の石板」の下へと集まるとされている。
ネタバレ
敵国に攻め込まれて亡国の危機が迫る中、アクナディンは受け継がれていた千年魔術書の一部を解読。
そこに記されていた闇の錬金術で卑金属を神秘の力を持った貴金属の7つの宝物へと鋳造するために99人の生贄をささげる。
しかし、その生贄に選ばれたクル・エルナ村の住民であった盗賊王バクラは王家を憎むこととなる。
最終的には役目を終えて「王の記憶の石版」と共に地中へと消えたが、漫画版遊戯王GXの暗躍者の経緯などにも、多かれ少なかれ関わっている代物でもある。
5D'sではシグナーと『赤き龍の痣』が物語の中枢を担う要素として登場した。
劇中での所持者
千年パズル / 千年錐
気弱な主人公の別人格闇遊戯が、このパズルに宿る古代エジプトのファラオである。
もともとは千年錐。闇遊戯が大邪神と闇の大神官の魂を自分の魂もろとも封じるために砕き、現在のパズルとなった。3000年間、闇遊戯の陵墓の奥に安置されていたものを遊戯の祖父である双六が回収した。
詳しくは該当記事を参照。
千年錠 / 千年秤
現世ではシャーディーが２つ持っている。
千年錠は、人物のその時における心情を「部屋」という形で読み取り、心を模様替えすることで思いのままに人格を変えられることができる。
古代では武藤双六と瓜二つのシモン・ムーランが所有者(一時、シャダが所有者となるも死去後、シモンにまた継がれる)。人の心の中に潜む魔物を探知するために使用された。
千年秤は、マァトの羽を利用し、対象となる人の罪の重さを量ることができる。
古代では神官たちの魔物や精霊を融合させ、一体のモンスターに強化合体するためにも使用された。過去の所有者はカリム。
千年リング(千年輪)
劇中に置いて最も危険とされる千年アイテム。
自身や他人の魂もしくは魂の一部を形ある物に封印することができる。
一度選ばれてしまうと、リングについた棘状の飾りが体に突き刺さり、外すことができなくなってしまう。これを身に着けた獏良は邪悪な人格を宿してしまい、遊戯たちと知り合う前はゲームで一緒に遊んでいた友人たちを次々と昏睡状態にしてしまった。
リングに宿っている人格は、大邪神の魂の分身である。盗賊王バクラと全く同じと言える姿と性格をしているが、盗賊王バクラ本人ではない。
古代では最初、後にブラック・マジシャンとなる神官マハードが所持者となっているが、そのアイテムに邪念が宿っていることを知った彼は己の魔力で封じ込めていたため、本来の精霊の力が限定されている。
千年眼
ミレニアムアイ、とも読む。
人の心を読み取ることが可能であり、この力でデュエルにおいて無敗を誇っていた他、カード一枚一枚に魂を吹き込んでいたとも言われている。
しかしそれがもとなのか、三幻神には他のカードとは比較にならない力も秘められることになった。
古代では心の中に巣食っている魔物を現実にあぶりだすために利用されている。
千年タウク
断片的に未来を見ることが可能で、その未来は決して覆ることはないとされる。しかし、イシズとのデュエルで海馬がその未来を覆して勝利を収めるなど、絶対ではないことも証明されている。
千年ロッド(千年錫杖)
マリク・イシュタール、闇マリク / セト
偽の記憶を植えつけ人間を洗脳し操ることが可能。
他にも隠しナイフが仕込まれ刃物としても使うことができる。
古代では魔物を石版に封印するために使用されている。
海馬瀬人は、前世がこの千年ロッドの所持者である神官セトだったため、オベリスクの巨神兵を使うことができた他、ラーの翼神竜の効果を解読することができた。
ディーヴァ(藍神)の持つキューブ
劇場版『THE DARK SIDE OF DIMENSIONS』で登場した、8つ目の千年アイテム。
キューブの形をしたアイテムであり、千年リングと共鳴し暴走するこのキューブの力を見たセラが「8つ目の千年アイテム」と称した。
元々はシャーディーがディーヴァに託したものだった。
作られた時期は他のアイテムと異なり、どのような目的で誰が作り出したのか不明だが、
シャーディーは千年パズルからアテムの魂を解放した後に、善悪の均衡を保つ存在である千年アイテムをこのキューブの力で完全なる“善”に調和させることで次元上昇を実現させ、人類を救済することを望んでいた。
本来ならば、選ばれた魂のみが高次の次元へ行けるだけで現実世界に大きな害をもたらすことはなかった。
しかし、ある強大な邪念と融合したことでそれは全てを闇へ導く災厄になってしまう。
遊戯王OCGにおける千年アイテム
遊戯王原作において、千年アイテムの設定が固まる過程でカード化された一部のカードにも千年アイテムという記述がされたカードが存在する。
……さすがに設定と乖離したカードテキストは許されなかったのか、そのうちの千年の盾はテキストが修正されてしまった。
カード効果の、俗にいうエラッタはまま聞く話ではあると思うが、何も効果を持たない通常モンスターのテキストに修正が入るのは稀有なケースと言える。
(別のケースとして、レアカードと表記された初期のカード群も、さすがにカードプールが増えていくと同時に紛らわしいと判断されたためか、この部分が修正されている)。
また、千年アイテムを持つモンスターとして『千年原人』が存在している。
