「これが結束の力だ」
概要
といってもこっちのほうが出番が多い。
武藤遊戯が千年パズルを完成させたことで現れたもう一つの人格であり、闇のゲームで悪人たちを裁いていた。
しかし遊戯の中に現れた時から記憶を失っており、自分が何者で本当の名が何なのか分からない状態であった。
闇のゲームの主導者として
「闇の扉が……開かれた……!」
一線を越えてしまった悪人に闇のゲームを仕掛け、負ければ容赦がない罰ゲームで裁く役割をする。悪人に対しては非常に冷徹で、原作では死人も出している。
またこの初期の闇遊戯は総じて悪人顔であり、言動なども悪役っぽいことで定評があるが、他の闇人格達に比べると正義感が強く、友情に厚い。
遊戯と闇遊戯が存在を互いに自覚しあったのはモンスターワールド編。
決闘者の王国編以降、遊戯は闇遊戯のことを「もう一人のボク」、闇遊戯も遊戯のことを「相棒」と呼ぶようになる。遊戯のファンからの愛称であるAIBOはこれに由来している。(ちなみにこの愛称はニコニコ動画で使われ始めたもの)
初めは闇遊戯の人格が入れ替わった時の記憶は遊戯自身にはなく、それを本格的に意識し始めたのは決闘者王国編の終盤からである。遊戯王のアニメはテレビ朝日(東映)版とテレビ東京(DM)版の2つがあるが、闇のゲームが主体なのは前者のほうである。
ニコニコ動画では東映版闇遊戯は、そのドSな性格から「魔王様」と呼ばれている。テレ東版でしばしば見られる精神面の脆さも東映版にはない。
なお、遊戯とDMの闇遊戯とは違い、東映版闇遊戯は髪と瞳の色が赤いという特徴がある。
正体
闇遊戯の正体は千年パズルに封印された古代エジプトの王(ファラオ)
主人公である武藤遊戯が千年パズルを完成させたことで封印が解かれ彼のもう一つの人格として現れた。
バトルシティ編序盤に自分の正体を知り、記憶を取り戻す鍵となる神のカードを手にいれるためバトルシティに参加することになる。
その後記憶編で闇バクラの手によりファラオの失われた記憶をベースにした闇のゲームで行われ自分の記憶と闇バクラの正体であるゾークとの戦いそして真実の名であるアテムを知り千年に渡る因縁に決着をつけた。
性格
性格は基本的に真面目、強気、大胆不敵で、相手が年上であろうと「お前」「貴様」「あんた」と呼び、仲間を傷つけたり不正をする者には容赦ないが、マイコ・カトウやレオン・ウィルソン、そして後輩主人公である遊城十代や不動遊星など、自分が認めた相手には敬意を評し「貴女」「君」と呼ぶ。
その一方で、表遊戯と入れ替わって真崎杏子とデートする事になった時は珍しく慌ててしまったり、デート中にカードショップでレアカードを当ててうれしそうな顔を見せたり、アニメ版オリジナルエピソードのKC1グランプリで凡骨の意地を使った事を城之内に問い詰められた際、返答に困って表遊戯に「後は頼む!」と押し付けたりするなど、時折コミカルな一面を見せる時もある。また、表遊戯に腕にシルバーを巻くように勧めるなど若干軽いところや不良っぽい面もある。
決闘者(デュエリスト)として
テレ東(DM)版では主にデュエル(カードゲームバトル)が主体な為、闇のゲーム=デュエルという認識が増えていった。
なお、テレ東版はDEATH-T編をたった1話に詰め込んでいるため、すでに遊戯と闇遊戯がお互いを自覚している。
初代決闘王の肩書きどおりデュエルの腕と勝負勘は相当なもので、同時に勝負運の強さも持つ。
本編でもほとんどの勝負で勝利を飾っている。
ただ、話が進むごとに主人公である遊戯をしのいで闇遊戯の方が出番が多くなり、本来デュエル含めゲーム全般を得意とする遊戯の実力は影を潜めることとなってしまった。
遊戯が伝説の決闘王と呼ばれる所以も、闇遊戯の高い戦績の恩恵をある程度受けている。
だが、精神面は遊戯よりも脆く、それをうかがわせる描写が存在する。
とくにアニメ版だと多く一度自分のせいで遊戯の魂がいなくなった時は精神状態が不安定になり、羽蛾に遊戯が封印された(本当はそんなことはないただのゴキボールの)カードと言われ目の前で破り捨てられ、それを見た闇遊戯は錯乱し、ブチギレて『狂戦士の魂』で羽蛾をボコボコにした。
容姿
武藤遊戯と比べると主に目や髪型が異なり、目が大きく丸いタレ目である表と違って釣り目になる。髪の毛は前は金髪部分が3本、後ろの黒髪部分の芯のごとく逆立つ。
人格交代時や罰ゲーム発動時には額部分に千年アイテムの象徴であるウジャト眼が光る。
なお、アニメだと遊戯と闇遊戯で身長が露骨に違う。
使用デッキ
初期は種族がバラバラなカードであったが、バトルシティ編あたりからは『ブラック・マジシャン』に関するカードが多め&戦士族を中心としたデッキとなっている。
序盤は特に効果がない弱いモンスターも使用していた。効果カードを組み合わせたコンボで闘うタイプのデッキで、良く言えばバランスが良く、悪く言えば癖がある。
とはいえ、実戦レベルでも有用・必須カードとされているものは結構多い。
バトルシティ終了後には全ての三幻神を手に入れているが、そもそも彼のデッキは神のカードなしでも十分強い。
原作では魔法使い族が少なめであり、城之内克也と同様に戦士族が多かったが、アニメでは『魔導戦士ブレイカー』や『執念深き老魔術師』などが入っている。
原作の「決闘者の王国」編で使用したモンスターの内、融合モンスターや儀式モンスターを除くと、攻撃力1500以上のモンスターは6種類のみ(王国上陸後に限ると4種類)。後の展開を考えると『カオスの儀式』『カオス-黒魔術の儀式』(原作効果)の為に入れていたものと思われる。
ザ・ヴァリュアブル・ブック1の高橋和希氏によるキャラクターのデッキ分析によると「コンボをメインにデッキを組むタイプですよ。それこそ『クリボー』のように一見すると弱いモンスターカードだけれども、コンボさせればものすごいパワーを発揮する、そういうカードを多めに入れているでしょうね」とのこと。また「基本的には闇属性モンスターがメイン」「それぞれのカードがバランス良くあって、色々なコンボに対応している」とも語られている。ちなみに『クリボー』や『ルイーズ』が入っているのは相棒の趣味なのだとか。
なお、アニメでは『黒魔族のカーテン』・『黒魔族復活の棺』・『千本ナイフ』など『ブラック・マジシャン』のサポートカードが多く入っているが、おそらくバトルシティ編でのアンティ・ルールでパンドラから頂いた可能性は低い。
OCG・キャラデッキにおいて
主人公だけあり、彼の使用カードの多くがリメイクされたり、関連カードが登場してカテゴリ化されたりしている。
主な通常、効果モンスター
ブラック・マジシャン (原作で登場)
全ての魔法使い族の中でも代表的カードであり、闇遊戯のエースカード。
通常モンスターだが、数多くの専用サポートカードを持ち、さまざまな戦法で相手を翻弄する。
このカードの攻撃力の数値(2500)は、遊戯王シリーズの主人公達が使用するエースモンスターと共通する原点となる。
ブラック・マジシャン・ガール (原作で登場)
デュエルモンスターズにおける『ブラック・マジシャン』の唯一の弟子であり、攻撃力2000ながらも闇遊戯のもう1枚のエースカード。遊戯の、そして全ての決闘者の嫁。
アニメオリジナルの乃亜編では杏子もデッキマスターとして使用し、ドーマ編ではヒロイン的ポジションにもなった。
クリボー (原作で登場)
攻撃力・守備力共に脆弱だが、数多くの闇遊戯の決闘《デュエル》で、ここぞという所で相手の攻撃を防いだ、ある意味、闇遊戯のデッキにおける最強の鉄壁カード。
また、「機雷化」の効果を持っていて、その能力はOCG化されており、アニメの乃亜編では一度だけデッキマスターとなる。
クリボー5兄弟等、派生カードも存在。
エルフの剣士 (原作で登場)
ペガサス戦で初登場しているが、主にやられ役である。
王国編終了時には登場していないが、アニメでは乃亜編からリメイク版『翻弄するエルフの剣士』として登場している。
暗黒騎士ガイア (原作で登場)
原作では王国編まで彼の主力カードの1枚として活躍し、アニメではリメイク版『疾風の暗黒騎士ガイア』として活躍を果たす。
『カース・オブ・ドラゴン』との『融合』で『竜騎士ガイア』となったり、『カオスの儀式』により『カオス・ソルジャー』になることもある。
デーモンの召喚 (原作で登場)
王国編まで、闇遊戯の数多くの決闘で『ブラック・マジシャン』以上の活躍で彼に勝利を導いたカード。
最初の海馬戦においては彼のデッキの中でも最強のカードであり、王国編では城之内の『真紅眼の黒竜』との融合で『ブラック・デーモンズ・ドラゴン』となる。
ビッグ・シールド・ガードナー (原作で登場)
レベル4と低レベルでありながらその守備力は2600と、下級モンスターの中でも最高クラスの守備力を誇る。
原作では通常モンスターだが、下級モンスターのくせに強すぎたのかOCGでは守備表示のこのカードが攻撃対象になった場合、ダメージ計算後に攻撃表示になるデメリットを持っている。
バスター・ブレイダー (原作で登場)
対『青眼の白龍』用に入れた、戦士族最上級モンスター。
元々の攻撃力が高い上に、「相手フィールド上と墓地に存在するドラゴン族モンスターの数だけ、自身の攻撃力を上げる」効果を持つ、海馬のようにドラゴン族を主力とするデッキに対するメタカード。
暗黒魔族ギルファー・デーモン (原作で登場)
バトルシティ編で登場した新たな『デーモン』。
そこそこ高い戦闘能力を持つが、戦闘以外にも「墓地に送られた時に表側表示の相手モンスターに装備カードとして装備され、攻撃力を500下げる」という効果をよく利用される。
『R』でもマイコ・カトウ戦で登場し、『地獄の烈火炎』とのコンボでフィニッシュを決めた。
アニメオリジナルでの『戦いの儀』や『GX』の最終話でも登場し、その効果と『疾風の暗黒騎士ガイア』とのコンボで活躍する。
マグネット・ウォリアー (原作で登場)
原作およびアニメDMで遊戯の使用するマグネットモンスター。
『α』、『β』、『γ』の3体が存在し、3体が特殊合体する事で、攻撃力3500の『磁石の戦士マグネット・バルキリオン』となる。
絵札の三銃士 (原作で登場)
『キングス・ナイト』・『クィーンズ・ナイト』・『ジャックス・ナイト』の総称。
決して戦闘力が低いわけではないのだが、その特殊召喚効果のせいで主に神を召喚する為の生贄素材とされ、原作・アニメ共に捨て駒的扱いという不遇のカード。
『KCグランプリ編』では、魔法カード『ロイヤル・ストレート』により3体を生け贄に捧げることで特殊召喚できるモンスター『ロイヤル・ストレート・スラッシャー』が登場し、『R』編では彼ら自身が融合して『アルカナナイトジョーカー』となる。
幻影の騎士-ミラージュ・ナイト- (アニメでのみ登場)
『黒炎の騎士-ブラック・フレア・ナイト-』でのみ特殊召喚されるモンスター。
戦闘で相手モンスターを攻撃した場合、ダメージ計算時のみ攻撃対象のモンスターの攻撃力を得る効果を持つなど、『オネスト』の原点とも言えるモンスター。
魔導戦士 ブレイカー (アニメで登場)
ドーマ編でvs羽蛾戦で勝利に導いた。魔法・罠カードを1枚破壊する魔力カウンターを持つ。
普通に強力なカードだが、狂戦士の魂(バーサーカー・ソウル)とのコンボがあまりにも有名。
マジシャンズ・ヴァルキリア (劇場版でのみ登場)
フィールド上に存在する他の魔法使い族モンスターの攻撃対象を封じる効果を持っている。
黒の魔法神官 (劇場版でのみ登場)
レベル6の魔法使い族2体をいけにえにささげた場合のみ特殊召喚できるなど召喚条件は厳しいが、その攻撃力は3200と魔法使い族の中でもトップクラスである。
フィールド上に存在するだけで発動された罠カードを無効にできる罠アンチ効果を持つ。
映画版では墓地の魔法使い族モンスター1体につき、相手モンスターの攻撃力を500ポイント下げる効果を持つ効果を持っていた。
三幻神 (原作で登場)
バトルシティで遊戯が手に入れた3枚の神のカード。
予選でグールズから『オシリスの天空竜』を、準決勝で海馬から『オベリスクの巨神兵』を、決勝でマリクから『ラーの翼神竜』を手に入れた。
主な融合モンスター
竜騎士ガイア (原作で登場)
シリーズで最初に登場した融合モンスターとして有名だが、原作では主にやられ役。
有翼幻獣キマイラ (原作で登場)
『幻獣王ガゼル』と『バフォメット』が融合した姿。
融合モンスターの割には攻撃力2100と低めだが、破壊されてもどちらか一方の融合素材が復活する効果を持っている。原作での登場はレアハンター戦のみだがアニメでは登場回数が増しており、主に『バフォメット』を復活させていた。
『GX』でも登場しており、神楽坂は丸藤翔をこのカードだけで倒したらしい。
黒炎の騎士―ブラック・フレア・ナイト (アニメでのみ登場)
『ブラック・マジシャン』と城之内のデッキマスターである『炎の剣士』が融合したモンスター。
戦闘によって発生するこのカードのコントローラーへのダメージは0になり、戦闘によって破壊された時に『幻影の騎士-ミラージュ・ナイト-』を特殊召喚する効果を持つ。
超魔導剣士-ブラック・パラディン (原作で登場)
バトルシティにおける遊戯の切り札。
『ブラック・マジシャン』と『バスター・ブレイダー』が融合された姿であり、フィールド上のドラゴン族の数だけ攻撃力を上げる効果を持つ。OCG版では魔法カードの効果が発動したときに手札を1枚捨てることでその発動を無効にし、破壊する効果も持つ。
アルカナナイトジョーカー (『R』でのみ登場)
『R』で登場した融合モンスター。
上記の三銃士が融合した姿で、『邪神ドレット・ルート』を倒すなど大活躍を見せた。
アニメ版『ZEXAL』では、遊馬vs六十郎(2戦目)にて六十郎が使用してまさかのアニメ版での登場も果たす。
主な儀式モンスター
カオス・ソルジャー (原作で登場)
デュエルモンスターズに伝わる伝説の戦士。
『カオスの儀式』でガイアが混沌の洗礼により進化した姿。
原作では舞戦のみの登場だが、アニメ版では海馬の『青眼の究極竜』と融合して『究極竜騎士』となる。
マジシャン・オブ・ブラックカオス (原作で登場)
ペガサス戦(2回目)で遊戯が使用した最後の切り札。
『カオス-黒魔族の儀式』により、進化した『ブラック・マジシャン』の姿。
原作では王国編の最後の決闘でのみの登場だが、アニメオリジナルの乃亜編では『磁石の戦士―マグネット・バルキリオン』を生け贄に捧げて儀式召喚された。
関連イラスト
余談
「闇遊戯」という呼称は本編中では使われていない呼称なので注意。
他の登場人物たちは「遊戯」、「もう一人の遊戯」と呼ぶ。
初出はゲーム版であるが、それ以前は「闇の遊戯」「裏遊戯」「ダーク遊戯」「ワル遊戯」などとファンから色々な呼ばれ方をされていた。
なお、カードダスの遊戯王では表人格の本名と同じ「武藤遊戯」表記で、公式を含め他のメディアにおいてもその名が使われることが多い。
ゲーム作品や書籍では表遊戯と表記を分けるために闇遊戯が使われている。
ボボボーボ・ボーボボ10巻に原作者高橋和希氏本人の作画で登場した事があり、ボーボボのアフロの中から突然現れて『オシリスの天空竜』を召喚。ハレクラニに決定的ダメージを与えた。
なお、オシリスを描いたのは高橋氏ではなくボーボボ作者の澤井啓夫氏。
当時の澤井氏と高橋氏の画力の差があったために、ビュティたちから盛大にツッコミを受けた。
「悲しいことにこの作者(澤井)の画力が追いついてねえ!!」
澤井氏の見事な自虐ネタである……。
ちなみにこの際に出た遊戯は「服装は初期のもの」「千年パズルは鎖ではなく紐で結んである」とオシリスと一緒に描かれることを考えると割と珍しい姿だった。
関連動画
※若干イケメンな方が闇遊戯
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鴎/kamome:彼の声真似が得意で、声真似動画を複数出した歌い手。しかも以外と似ている(リンク先参照)。