概要
遊戯王OCG最初期に登場した上級通常モンスター。OCGにおいて通常召喚できるモンスターとしては初めて守備力3000を記録した。
……ん? モンスター?
そう、イラストを見る限り人影はおろか生物や怪物の姿は一切無く、ただ豪華な盾が描かれているだけ。にもかかわらず、このカードは戦士族のモンスターカード扱いなのだ。
別に装備魔法・装備カードの概念がなかったわけではなく、Vol.1からして「伝説の剣」といった装備魔法は収録されていた。戦士族の節操のない種族分類はこの頃から既に始まっていたのである。
アニメではレベッカ・ホプキンスが使用した。
カードテキスト
- 初期
通常モンスター
星5/地属性/戦士族/攻 0/守3000
千年アイテムのひとつ。どんなに強い攻撃でも防げるという。
- 現在
古代エジプト王家より伝わるといわれている伝説の盾。どんなに強い攻撃でも防げるという。
解説
レベル5なので召喚には一体分のリリースが必要だが、青眼の白龍の攻撃にも耐える驚異の守備力を誇り、当時はこのカードが登場しただけで攻撃の手が止まってしまうほどのパワーカードであった。
一方で攻撃力は0なので、「右手に盾を左手に剣を」などの攻守逆転、「守備封じ」といった表示形式変更には滅法弱い。
もちろん攻撃力3000を超えるモンスターの攻撃は受け止めきれない。登場した頃でさえ既に究極完全態・グレート・モスが存在したため(召喚難易度はともかく)、モンスター単騎での戦闘破壊は事実上不可能ではなかった。
効果も併用することでこれ以上に堅い守りを誇るモンスターや、あっさりと攻撃力3000の大台を突破するモンスター、そして強力な除去効果を持ったカードがひしめく現在では、このカード単体での活躍はさすがに厳しくなっている。
しかし、未だ下級モンスターの攻撃くらいは余裕を持って受け止められることに加え、サポートカードが豊富な戦士族の通常モンスターであるため、工夫すれば今でも活用できる道筋はある。
ラッシュデュエル版
『遊戯王ラッシュデュエル』にもレジェンドカードとして登場。
性能は変更がない。
アニメ『遊戯王SEVENS』では、ゴーハ・ユウランのエースモンスターになっており、「護の千年」という千年の盾専用トラップカードが合わせて登場している。
「護の千年」
条件:自分フィールドに表側表示の「千年の盾」がいる場合、相手がモンスターを召喚・特殊召喚した時に発動できる。
効果:自分の墓地の通常モンスター(地属性)を2体まで選び、自分フィールドに表側表示で特殊召喚する。その後、相手に1000ダメージを与える。
余談
登場した頃と現在ではフレーバーテキストの内容が異なる。
初期のテキストではなんと千年アイテムの一つとされていたが、結局その設定は無かったことにされた模様。
同じく最初期のカードである千年原人のテキストからも分かるように、当時千年アイテムは「古代の強力なアイテム」程度の意味合いで使われていたため、このようなテキストになっていたものと思われる。
また、イラストも直線的で平らなものから、丸みを帯びて立体的に感じられるよう変更されている。
また、確かに守りの硬さは一級品だが、「シールドクラッシュ」や「ゴッドハンド・スマッシュ」などのイラストでは粉々に粉砕されている。圧倒的な守備力を誇るからこそ、「守りを打ち砕く」効果を持つカードの引き立て役には最適なのかもしれない。
GB版からのゲーム作品では専用の儀式魔法『千年の盾の儀式』で召喚される儀式モンスターとして扱われており、指定する生け贄モンスターも『一眼の盾竜』を含む三体、もしくは『守備力2000以上のモンスター三体』とそれらしいものになっており、後者の生贄を指定する『継承されし記憶』では『自身が表側守備表示で場にある限り、自身を含めた自分のコントロールする全てのモンスターの守備力は1000ポイントアップする』という守りに特化した特殊能力を備えていた。