風を掴め― Into the VRAINS
概要
高橋和希原作の『遊☆戯☆王』シリーズのアニメで、テレビ東京系列で放送されているアニメではシリーズ6作目(東映版も含めると7作目)となる。
2017年5月10日から2019年9月25日まで放送された。全120話。
遊戯王シリーズとしては始めて三年目の途中で終わった作品でもあり、同時に本作で19年半に渡り続いてきたシリーズは一旦の終わりを迎える事となった。
また、遊戯王DMから制作を手掛けてきたぎゃろっぷも本作を最後に撤退し、半年間の休止を置いて始まった次回作『遊戯王SEVENS』の制作はブリッジに移行している。
タイトルの「VRAINS」とは「VR(ヴァーチャル・リアリティ)」「AI(アーティフィシャル・インテリジェンス)」「NS(ネットワークシステム)」を合わせた造語とのこと。
放送時間帯は『遊戯王ARC-V』の日曜午後5時30分から水曜午後6時25分に変更された。水曜の夕方放送に戻るのは『遊戯王5D's』以来7年ぶりである。
また、当初は4月放送開始予定だったのが5月に延期したため、4月の間は『遊☆戯☆王VRAINS 徹底解剖!遊☆戯☆王LABO(ラボ)』という特番で繋いだ。
ニコニコ動画でも毎週配信されていた。
今作の監督は細田雅弘氏(14話からは降板し、浅野勝也氏が担当している)で、シリーズ構成は遊戯王ZEXAL以来3年ぶりに吉田伸氏が担当。
キャラクターデザイン担当にテレビ東京版遊戯王全シリーズに参加した原憲一氏(キャラクターデザインはドーマ編以降で担当している)、音楽は遊戯王デュエルモンスターズ以来13年ぶりに光宗信吉氏が担当している。
これまでの遊戯王シリーズ(特に遊戯王デュエルモンスターズ)を担ってきたスタッフが数多く抜擢されている。
なお、原作の高橋和希氏は今作も関わっておらず、本人のインスタグラムによると視聴者として観ていくとのこと。
本作ではOCGの様に、通常のデュエルの名称は「マスターデュエル」とされているが、特殊なスケートボードに乗ってのデュエルの方は「スピードデュエル」とされている。
実は既に、スケートボードでのデュエルは『遊戯王5D's』で似たようなものが登場している。
ただしこちらは、一人を除いてDホイールに乗れないキャラクターが「ライディングデュエル」を体感する為に乗っていた。
作品のメインテーマは「一歩を踏み出し、トライしよう!」。
情報過多により、実際に経験する前に諦めてしまう子供達に対して、自分の好きなことや興味がある事に対して、一歩を踏み出しトライして欲しい。そんな想いから生まれた作品だった。
最先端技術で構築された電脳空間で、主人公・藤木遊作がVRデュエルを繰り広げる。
「VR空間」でVRデュエルという事なので、今までにないデュエルが期待された。
普段の姿でもデュエルはできるが、VR空間では専用のコスチュームに変身する者もいた。
このシリーズから新たな召喚法「リンク召喚」が登場する。
そして遊戯王OCGでのマスタールール3から新マスタールールへの変更もあり、作中はこちら寄りのルールや召喚が主なデュエルとなる。
第47話からは第2部「Chapter2」へと突入。
新キャラクターの登場に加え、リンク召喚以外にも、儀式召喚・融合召喚・シンクロ召喚・エクシーズ召喚を交えるようになった。
アニメ『遊戯王』シリーズでは唯一コミカライズ展開が行われていない(遊戯王DMおよび初代遊戯王は漫画の方が原作)。
アニメ『遊戯王』OCGシリーズも今作をもって一区切りとなり、『遊戯王SEVENS』からは遊戯王ラッシュデュエルを中心としたアニメになっている。
ストーリー
ネットワークシステムが発達した都市「Den City(デンシティ)」。
そこでは大企業『SOLテクノロジー社』が作り上げた高度なネットワーク技術により、『LINK VRAINS(リンク ヴレインズ)』と呼ばれるVR空間が構築され、人々はそのVR空間での新たなデュエル体験に熱狂していた。
ところが、その『LINK VRAINS』に、デュエルによるハッキングを仕掛ける謎のハッカー集団『ハノイの騎士』が現れる。
彼らの狙いはネットワークのどこかに存在するという『AIたちの世界=サイバース』を滅亡させる事にあった。
しかしそんな『LINK VRAINS』の脅威に立ちはだかる1人のデュエリストがいた。
彼の名は「Playmaker(プレイメーカー)」。
圧倒的なデュエルでハノイの騎士を倒し、何も語らずに去っていく彼の名は、ネットワーク世界で一躍有名になる。
その“Playmaker”の正体である高校生・藤木遊作は、過去に起きた事件の真相を探るためVRAINSに出没するハノイの騎士を追っていたのだった。
登場人物
人物名/アカウント名表記。
主要人物
- 藤木遊作/Playmaker(CV:石毛翔弥、幼少期:大室佳奈)
本作の主人公。高校1年生の16歳。
今までの歴代主人公の中では珍しく目立つのが苦手な性格。
過去の因縁を清算するためにハノイの騎士を追っている。
遊作がデュエルディスクに捕獲してからは共に行動し、「Ai(アイ)」という名前を付けられる。
普段はホットドッグ屋だが、実は凄腕のハッカー。
遊作が信頼する唯一の男で、彼と同じ境遇を持つ弟がいる。
- 穂村尊/Soulburner(CV:梶裕貴)
炎のイグニス「不霊夢」と共に遊作達に協力している。
Soulburnerと共に行動するイグニス。
SOLテクノロジー社関係者
遊作の同級生であり今作のヒロイン。
遊作と同じく目立つのが苦手な性格だが、『LINK VRAINS』ではアイドルさながらの人気の高さを誇るカリスマデュエリストである。
Chapter2では、兄からの密命時には「ブルーガール」、さらにアクアと共闘してからは「ブルーメイデン」へとアバターを変更している。
Playmakerをライバル視しており、Chapter2ではSOLテクノロジー社にバウンティハンターとして雇われる。
葵の兄。街やVR空間のセキュリティを一任するエリート社員。
上層部の命令を受け、「イグニス」の行方を追っている。
晃の元上司。新たに後任となったセキュリティ部長。
野心家であり、成果を得るためなら手段を選ばない。
- 別所エマ/ゴーストガール(CV:鎌倉有那)
- 道順健碁/ブラッドシェパード(CV:奥田隆仁)
晃の部下。Chapter2からは晃の秘書を務めている。
ハノイの騎士
ハッカー集団「ハノイの騎士」のリーダー。
「サイバース世界」の行き方を知り、イグニスを抹殺せんと目論んでいる。
「イグニス」の生みの親である科学者。リボルバーからは「父さん」と呼ばれている。
現実世界では7年前に死亡しているが…?
ハノイの騎士の幹部の一人。DNAの研究をしている科学者。
ハノイの騎士の幹部の一人。リボルバーとは彼が幼い頃から面識がある。
ハノイの騎士の幹部の一人。女医として病院に潜伏している。
ファウストと同じくリボルバーとは面識があり、彼の身を案じている。
その他
遊作と同じクラスの少年。デュエル部に所属している。顔が前作に登場した大漁旗鉄平に似ている。
最新のデュエルディスクをいち早く入手したり、『LINK VRAINS』の観戦を欠かさないなど今作のミーハー枠。
遊作の部屋にいるお手伝いロボット。ひょんなことからAiの子分(?)となり、「秘密のお世話」をしている。遊作を「ご主人様」、Aiのことを「兄貴」と呼ぶ。
草薙翔一の弟。過去にとある事件に巻き込まれ、暗闇で過ごす日々を送っている。
Chapter2から登場。記憶を失くしている謎の大柄の男。
草薙仁の意識を奪って『LINK VRAINS』へ逃亡する。
Chapter2から登場。ボーマンの弟を名乗る少年。
スタッフ
原作:高橋和希/スタジオ・ダイス(週刊少年ジャンプ)
監修:佐藤竜雄(14話-)
監督:細田雅弘(1話-13話)→浅野勝也(14話-)
助監督:武藤公春(32話-)
シリーズ構成:吉田伸
デュエル構成:彦久保雅博
キャラクターデザイン:原憲一
音響監督:松岡裕紀
音楽:光宗信吉
アニメーション制作:ぎゃろっぷ
製作:テレビ東京NAS
主題歌
OP
- 「With The Wind」(TURN1-TURN46、TURN120ではエンディングテーマとして使用)
作詞・作曲・編曲:Yocke
歌:富永TOMMY弘明
- 「go forward」(TURN47-102)
作曲・編曲:Yocke
- 「calling」(TURN103-120)
作曲・編曲:Yocke
ED
- 「Believe In Magic」(TURN1-TURN24)
作詞:MICRO、Bobby Conscious
作曲:藤本和則
編曲:Kazunori Fujimoto for D.O.C
歌:龍雅-Ryoga-
- 「Writing Life」(TURN25-TURN46)
作曲:児玉一真
編曲・歌:Goodbye holiday
- 「BOY」(TURN47-TURN70)
歌:uchuu;
- 「glory」(TURN71-95)
作曲・編曲・歌:BAND-MAID
- 「Are you ready?」(TURN96-119)
作曲:松隈ケンタ
編曲:Satoshi Toyosumi, Ichiro Iguchi, Kazuki Sato, oni, Kohei Abe, Kotaro Nakatani(SMC), Ohara just begun
歌:BiS
関連タグ
アニメシリーズ
遊戯王DM⇒遊戯王GX⇒遊戯王5D's⇒遊戯王ZEXAL⇒遊戯王ARC-V⇒遊戯王VRAINS
遊戯王主人公ズ
遊戯王男女CP
遊戯王VRAINS女性向け…あらかじめ明記しておくことが望ましい