概要
暗黒格闘団体「MAX」所属のサイボーグレスラー。
アレクサンド・コーガンがMAXを抜ける際に作らされた子供で、双子の兄のロド・ソドムと共にMAXで厳しい教育を受けた。外見や声はロドと瓜二つだが、当時は少しロドよりも実力は劣っていたらしい。
MAXが参加していた地下格闘技ではザ・デビルスパイダーの名を名乗った覆面レスラーとして活躍していたが、あるトーナメントの決勝戦ででロドに敗死してしまい、MAXの収容施設で改造人間として生まれ変わった。
改造人間になったため良心はなく、どんな残酷な攻撃も躊躇いなく行えるうえ、痛みや暑さ寒さもシャットアウトできる。実力はロドやマイケルを軽く超えるほどで、かつてターちゃんと引き分けたアナベベでも手も足も出ないとのこと(梁師範の見立て)。
ただし、改造人間であるが故に、1時間おきに細胞固定剤を摂取し続けないとわずか30分で細胞が凝結し、死に至るという致命的な弱点がある。
活躍
コーガンファミリー主催の全米異種格闘技オープントーナメントでは「アポロニア仮面」を名乗り覆面レスラーとして参戦し、予選を難なく通過。
1回戦ではペドロに圧勝した後MAXのマネージャーであるミスターQの指示で兄ロドとの再会を果たしたが、改造手術により記憶を無くしていた為何の感慨も見せなかった。
2回戦ではマット・コーガンと対戦し、手足をぶった切って(さすがにアニメ版では変更され、照明の下敷きにして)一度は死に至らしめ、ターちゃんを激怒させた。
その後人間の心を無くした最愛の弟を葬ろうと決意したロドに呼び出されて屋上で戦闘するが、「油の切れたロボットみたいに遅いぜ」と嘲りながら一方的に叩きのめす。割り込んできたターちゃん相手にも余裕の笑みを浮かべたままロドをビルから投げ落とし、コンクリートジャングルの中で野生パワーが封じられて弱体化したターちゃんを殴り倒し圧倒する。しかしロドはマイケルに救出され、ターちゃんも金玉飛行で逃げられてしまう。
準決勝ではまっててコイサンマン(全身タイツを着たアナべべ)と衣装を取り換え弟マットの復讐に燃えるマイケルの前に立ちはだかり、2回戦以上の残虐ファイトで半死半生の目に遭わせる。
マイケルが死んだと誤解した(実際はマイケルとヂェーンによる芝居)ターちゃんは義憤に駆られ、決勝戦ではフルパワーの状態でリングに上がる。ミスターQと共に決勝のリングを踏んだニドはターちゃんに猛然と襲い掛かり、序盤こそ猿芝居を打って苦しめるが、2ラウンド目ではエテ吉の応援を聞いて奮起したターちゃんの野生パワーで圧倒されてしまう。
ミスターQはアポロニア仮面の靴に仕込んだ麻酔針を使うよう指示し、第3ラウンドではその麻酔針でターちゃんを眠らせるも、寝ぼけたターちゃんはアポロニア仮面を平和を乱す密猟者と勘違いしフルボッコ。あっという間に勝負はつき、ターちゃんはMAXの野望を打ち砕いたのである。
翌日、病院で眠りについているターちゃんを始末するための改造人間部隊に選ばれたニドはミスターQと共に病院を襲撃しようとするが、その前に全身に爆弾を巻いたロドが立ちはだかる。業を煮やしたミスターQはニドにロドを殺すように命令するが、ニドは「兄さん…」と呟く。
「馬鹿、もう芝居はいいんだ!!」
「もう、兄弟で争うのはごめんだよ」
そう、ターちゃんとの戦いで脳に埋め込まれたコントロールチップが外れたニドは既に記憶を取り戻していたのだった。
あとはもう書くまでもあるまい。ニドは改造人間部隊を打ち倒し、ミスターQを倒した。そして、改造人間を生きながらえさせるための細胞固定剤は無くなり、「これからはずっと一緒だ」と言う兄ロドの腕の中で安らかに息を引き取った。
人ならざる肉体になったニドは、その死の目前で、ようやく人間に戻ったのだ。