概要
同時上映は『ロボコンの大冒険』『長靴をはいた猫 80日間世界一周』『一休さん』『秘密戦隊ゴレンジャー』。
本作は当時放映されていた『UFOロボグレンダイザー』を主題とした映画であるが、今までの東映まんがまつりとは異なり、タイトル通り本当にグレンダイザーとグレートマジンガーが対決する。といっても、剣鉄也をはじめとする『グレートマジンガー』のキャラは登場しない(辛うじて回想シーンに鉄也が登場するくらい)。本作では悪のバレンドス親衛隊長に乗っ取られたグレートが地球を滅ぼすために暴れまわり、それとデュークのグレンダイザーが対決するというお話になっている。
敵は本編同様ベガ星連合軍。登場人物やその会話から考えると、時系列としてはTV版第23話終了後から第26話開始前に起きた外伝ストーリー。
なお、中盤で兜甲児が自白装置にかけられてマジンガーZ~グレンダイザーまでの戦いを振り返っているが、資料不足なのかTV版と矛盾する描写が多い(作中的には自白装置がよほどポンコツだったのか、甲児がうろ覚えだったのだろう)。実は『グレンダイザー』は殆ど前2作のスタッフが関わっていないため、このような行き違いが生じている。
終盤では甲児がグレートマジンガーを動かすというシーンがある。これがのちに『第2次スーパーロボット大戦』で甲児がグレートに乗り換える描写の元となっている。もっとも、同作には鉄也がいなかったので不評だったらしく、『第3次』で甲児に「だから、前回、鉄也さんが出てこないせいで、オレに文句言うやつが、いっぱいいたんだぜ。オレだって一度はグレートにのったことあるのによ!!」と嘆かれている。
あらすじ
遅々として進まぬ地球侵略計画に業を煮やしたベガ大王は、冷酷非道で名高いバレンドス親衛隊長を前線基地スカルムーンに送り込む。バレンドスは地球を滅ぼすには地球のスーパーロボットを使うと主張し、円盤軍を率いて日本を攻撃する。すぐさま甲児のTFOがこれに応戦するも多勢に無勢、甲児はバレンドスに捕らえられてしまう。
バレンドスは甲児を自白装置にかけ、グレートの居場所を突き止める。ロボット博物館に(超ザル警備で)鎮座されていたグレートマジンガーを奪取したバレンドスは、デュークの駆るグレンダイザーと追い詰める…。
登場メカ
メディアミックス
『ゲッターロボサーガ』の石川賢により、『テレビマガジン4月増刊 8大ヒーロージャンボ号」に『グレンダイザー対グレート・マジンガー』の題でコミカライズが掲載された。現在の単行本では『魔神の挑戦』に改題されている。
ケン・イシカワの本領発揮か、非常にグロい。
『スーパーロボット大戦シリーズ』ではMXで原作再現が為され、バレンドスが原作以上に暴れ回り量産型グレートマジンガーまで創り出している(このために終盤ではボスが本物のグレートに漫画版同様元祖の文字を付けたり、条件次第では科学要塞研究所が漫画版にしか出ないレア機体を自部隊に送ってくれる)。また、バレンドスは最初からグレートに乗っており、甲児が乗せられる機体はマジンガーZになっている(そもそも同作では甲児はマジンガーZを受領するためにロボット博物館に向かったところ、事件に巻き込まれた流れであり、マジンガーZ参戦回にもなっている)。
なお、この時鉄也はミケーネ帝国との決戦の際の重傷のリハビリ中であり、駆け付ける事ができなかったと理由付けられている。当然、鉄也もリハビリ中にバレンドスに愛機を奪われた事には激怒しており、「盗っ人野郎」呼ばわりしている。
余談
なお上記漫画が掲載される3か月前、『テレビマガジン』1976年1月増刊号では石川により『グレンダイザー対ダブル=マジンガー』というマンガが書き下ろされている。こちらでもタイトル通り1対2で戦闘するだけではなく、ベガ星連合軍に甲児と鉄也が洗脳されるという驚愕の設定。ボスの尽力で甲児と鉄也が正気を取り戻すと、3人でベガ獣を討滅している(逆に言うと、石川版ではグレートは2回もベガ星連合軍に盗まれてしまったという何とも言えない扱いである)。
なお本作はスーパーロボット大戦シリーズが出るまで、唯一トリプルマジンガーが結集した作品だった。
関連項目
グレートマジンガー対ゲッターロボG→ UFOロボグレンダイザー対グレートマジンガー → 決戦!大海獣