概要
船舶等の乗り物や、または人物が現在どうしているのかどうなったのか、他者からは状況さえ分からなくなっている事。
乗り物の場合は船舶、潜水艦のような一定日数は単独行動を取れる物について使われることが多い言葉である。
逃亡や潜伏、隠遁といった自発的に消息を絶つ場合と、撃沈される、拉致されるなど他者や自然によって消息不明に追い込まれる場合の両方がある。後者は「行方不明」と呼ばれることが多い。
潜水艦
第一次世界大戦や第二次世界大戦では、潜水艦は出撃時に作戦海域や任務は指示されているが、本国が各艦の動きを細かく把握する手段がなかった(というより頻繁な通信は自分の位置を晒すことになり、敵に捕捉される危険が大きかった)。
司令部もある時から定時連絡が来なくなるなどしてその潜水艦の消息が分からなくなり、帰投予定日時を一定日数過ぎても戻ってこないことから「亡失」認定されるというケースが多々あった。
対潜部隊などが敵潜水艦を撃沈しても戦果発表されないことが多く、最期が明らかになったり最期の状況が推定されたのは、戦後に両陣営が戦闘記録を突き合わせてからという事例も多い。
中には人知れず触雷して沈んだり、敵の対潜部隊の攻撃から逃走したものの、損傷で力尽きて沈んだと推定されるなど、誰も気づかないうちに沈没したとされるケースもあった。
防護巡洋艦畝傍(トップ画像の艦)のように、フランスから日本への回航中に南シナ海で消息を絶ち、捜索すれども遺留品も見つからなかったというケースもあり、こちらは当時の気象観測技術の限界や当時のフランス式の設計に共通した復元性能の不足から、台風などに遭遇して転覆したのではと推定されている。
ネット
ネット関連でも、ある日を境にブログやSNSの更新が途絶えるケースは、個人アカウントを中心に珍しいことではなく、特に人気の投稿者が前触れなく音沙汰無くなった場合などは死亡説に繋がったりもする。
大抵は急な多忙や進学・就職などで更新が滞っている間に、活動再開のモチベーションが下がりそのまま放置されたと思われる。
創作界隈などでは過去の下手な作品と縁を切るために忽然といなくなる者もいた。
自分のいた界隈での何かしらの騒動に巻き込まれた結果、周囲と折り合いが悪くなったり騒動で嫌気がさしたりして、忽然といなくなるといった事も。
消息を絶った当該人物は何も悪くなく、完全な巻き添えといったケースも見られた。
本当に急死というのもありえるが、90年代~00年代中頃までだとSNSのような連絡手段もなく、オフ会等でのリアルのつながりも持たず、顔出し・名前出しもしない風潮が強かったため、誰も本人に確認を取れず、真相が明らかにならないケースも多かった。
稀にだが、運営者が消息不明となったWebサイトに、遺族などの名前でWebサイト管理人死亡の発表が載る事例もあった。その場合はその後当該サイトをどうするのかも意思表示されたりした。
2019年にNHKで放送された「平成ネット史」という番組では、当時人気だったサイトの個人運営者には大学生が多く、卒業して就職すると共に更新が途絶えるケースが多かったと分析されていた。
競走馬
戦争のどさくさで行方不明になったものや用途変更で消息不明になったものがいる。恐らくは食肉となった個体が多くを占めると思われる。明確に殺処分された個体としてシンボリクリエンスなどが挙げられる。キョウエイボーガンやタップダンスシチーなどかつては消息不明だった馬も少なくない。
関連タグ
エターナる:作者や投稿者等が消息不明になることで起こる最悪の結果。