「お仲間さん達、アヤセには気をつけなよ?そいつは俺の才能に嫉妬して俺を刑務所にブチ込んだんだ!俺の………こういう才能にな!!」
概要
Case File 14「デッドヒート」に登場。
緑色のヒーロー然とした姿の、カナル星人のロンダー囚人。30世紀においてスピード違反による事故を起こし、相手ドライバーに重傷を負わせたとして圧縮冷凍の刑を受けていた(年数は不明)。
かつてはアヤセと同じくレーサー志望だったが、レースの帰りに事故を起こして相手に重症を負わせた際にスピード違反を裁判で証言して圧縮冷凍にしたアヤセを恨んでいた。
なお、罪状に対して圧縮冷凍の刑はあまりにも重すぎると、シオンが指摘していたが、被害者の父親が有力者で裏から手を回したのが真相であった。
カナル星人の食性として、さくらんぼに塩をかけて食するという奇妙な嗜好を持つ。人間でいうスイカに塩みたいな物だろうか。
驚異的なドライビングテクを有しており、さらに戦闘では剣を使用する。
活躍
宝石泥棒を行うリラの運転手役として彼女に解凍され、パトカーすら振り切るドラテクで活躍した。
出動したタイムレンジャーに対し上記の恨み節を叩きつけて逃走、その後アジトにてリラから「イイ男を飾るのが趣味」として宝石を貰う。
人間態で町に繰り出し、とある喫茶店でさくらんぼの塩掛けを楽しんでいた所を、張り込んでいたアヤセに対し、今まで罪を犯していたのは彼に合うために過ぎぬこと、そして圧縮冷凍の冷たい眠りの中で3勝3敗だったレース勝負にケリを付けたくなったと吐露。
免停で道路講習中のアヤセと宝石泥棒の際に偶然遭遇し、負けたらファミリー脱退という条件の下で彼と路上でレース勝負を繰り広げた末に、アヤセが通路妨害したとして勝利宣言。しかしその先には子供がおり、彼等を守ったアヤセの判断力の前に敗北を認め、犯罪稼業からも足を洗うことを宣言。
しかしリラの手で、与えられた宝石に偽装した制御装置で暴走させられ(よく考えてみればあれ程強欲なリラが他人にあっさり宝石を分け与えるのもおかしな話である)、アーマーと長い両爪が備えられた姿に変貌。剣を手に理性なきままに暴れ回るも、タイムブルーのベクターハーレーでダメージを負う。
タイムロボαを手からの光線で攻撃するが、時空剣ハーレーでアーマーを破壊され、最後はプレスブリザードを受け圧縮冷凍された(その際「才能に嫉妬していたのは俺の方だった」という胸中を吐露しており、ブルーもそれに対し「お前の魂は俺が預かる」と返答)。
その後、アヤセはバロンが一流レーサーとして復帰・優勝することを願い、大歓声の中で優勝トロフィーを掲げる彼の姿のイメージ図で本Case Fileは幕を閉じる(アヤセが以前裁判で証言したのも「ちゃんと罪を償って復帰してほしい」と願ったからである)。
アヤセ「頼むぜバロン。30世紀に帰ったら、必ず一流のレーサーになってくれ。お前ならできるさ、絶対」
余談
モデルは仮面ライダー。まさか後に同じ名前の仮面ライダーが登場することになるとは…
リラの前では上記の哀しい当てつけを叫ぶなど、完全に歪んでしまったように見えるが、アヤセと2人きりになった際には話す内容は”冷たい”ものながらも以前からそうしていたような、友といる安心感すら垣間見える軽口で話しており、「ケリを付けたかった」という言葉は決別ではなく純粋に決着をつけたかっただけのこと、そして本心は悪人になっていないことが窺える。
彼を洗脳した制御装置の効果は後にギエンが作ったヒュプノピアスを思わせるもので、これも同様にギエンが製造した可能性がある。
本作はたった1度の過ちで歪んでしまったバロンと、たった1度の(ほとんどドモンが原因)過ちで免停になってしまったアヤセが対比されて描かれており、免停になったアヤセの不幸がコメディタッチで描かれている反面、それが一層バロンの悲愴感を強調する構造になっている。
声を演じる花輪氏は今作がスーパー戦隊シリーズ初出演。
関連タグ
KKエス:4年前、元宇宙人レーサーが事故で不幸が起き(こちらは自ら事故にあった)悪の道に走ってしまい船体メンバーが説得するが敵幹部の手で凶暴化され結局倒すしかできずほろ苦い結末を迎えた哀しき悪役怪人。