「美味いビリ~。やっぱり電気は生に限るビリ~!」
概要
Case File.23「ビートアップ」に登場したロンダー囚人。
あちらこちらで電気エネルギーを喰い尽くしていた罪により、圧縮冷凍3年の刑を受けていたマーシャル星人で、囚人番号は[2707]。
全身が黄色と茶色のストライプの毛虫と言う外見をしており、頭部だけでなく両腕も周辺を牙で覆われた口となっている。また、頭部には触角、そして首と両脚の側面には棘がそれぞれ並んで生えている他、毛虫らしく背中にも無数の毛が針のように伸びているのも特徴。語尾に「~ビリ」とつけて喋る。
マーシャル星人は強い衝撃を受けると体内に溜め込んだエネルギーが暴走し、そのまま体外に排出されて閃光放射現象を起こすという特異体質を持つ宇宙人であり、1度暴走したが最後、エネルギーを食べ続けないといられなくなってしまう。だが食べれば食べる程に閃光放射は酷くなる悪循環に陥った末、最終的には大爆発を起こすこととなる。
劇中でウーゴを解凍したのはギエンであり、その目的は街に大規模停電をもたらしてその混乱に乗じてゼニットに金品を奪わせる火事場泥棒が狙いだった模様。
だが、破壊と殺戮に愉悦を見出す彼の性格を踏まえると、一番の狙いが「電気エネルギーの暴走による大爆発で周囲を焦土に変える」ことだったのは想像に難くない。
また、何故か口臭が酷く臭い模様。電気を食いまくっているところをタイムレッドに見つかった際、至近距離から凄まじい勢いで口臭を吹きかけた。口臭の直撃を食らったタイムレッドは余りの臭さにその場に倒れこみ「く、くさぁーーいっ…‼︎」と身体を仰け反らせて悶え苦しんでいた。その後逃げたウーゴを追いかける際にも「うぅぅっ…!」と苦しそうに喘いでいたため、見た目以上にダメージを受けている様子であった。
活躍
ギエンの手で解凍された後、ウーゴは停電に見舞われたロンダー刑務所で漏電したコードや調査に来たゼニットから電気を吸収。満腹になった所へギエンからつまみ食いを嗜められて謝罪する。
リラから素性を聞かれ、ギエンが代わりに刑期を込みで彼の素性を説明すると、遅れてやって来たドルネロ共々役立たずとこき下ろすが、当のギエンはウーゴの事を弁護する。
ギエン「フフフッ、役立たずだって使い方次第じゃあ、立派な切り札になるのさ!」
程無くして街へ繰り出したウーゴは、金品を集める計画の一環で、手当たり次第に電気を食いまくる事で街中の電力の低下を誘発。
折しもトゥモローリサーチが仕事の依頼で参加していた納涼大会のイベント会場の近くで電気を貪っていたウーゴだったが、そこへタックから異変の知らせを受けて単身、調査に来ていたレッドが現れる。
口から吐く臭いガスで相手を怯ませ、その隙に外へと逃亡したウーゴは、不意に鼻に飛び込んで来た電気の匂いを受けて納涼大会のイベント会場の電気を狙う。そこへ追い付いて来たレッドに捕まって馬乗りにされる形で取り押さえられるも、相手の頭を掴んで放り投げ、改めて会場の設備から電気を貪るウーゴ。自身がマーシャル星人とタックから聞いた仲間の制止も虚しく、自分達のイベント会場を壊されては堪らないとばかりにベクターエンドで攻撃するレッドを、マーシャル星人特有の閃光放射現象で吹っ飛ばして重傷を負わせ、クロノチェンジャーをも破壊して変身不能に陥れると、彼はそのまま姿を消して逃亡した。
その後、暴走状態に陥ったウーゴは、衝動のままに尚も電気を食べ続け、その影響で街中が停電に見舞われる隙を突き、ギエンがゼニットに次々と金品を強奪させる。
ドルネロ「中々良い作戦だぜギエン!暗闇に乗じて、大稼ぎだ!ハッハッハ……!」
リラ「どんなセキュリティシステムも、停電してたら役立たずですものねぇ~♪」
ギエン「こんな物ではないさ。本当のお楽しみは、これからさ。フッフッフ……」
ウーゴの特性を利用しての大収穫に大喜びのドルネロとリラだが、当のギエンは顔を展開し、何やら良からぬ事を企んでいた……。
やがてウーゴは更なる電気を求め、発電所へ向かって歩を進める。ギエンをして「電気を求めてさまようだけの生ける屍も同然」の状態に陥った彼は最早、いつ大爆発を起こしてもおかしくない状態にあり、物陰から当のギエンもその瞬間を今か今かと待ち焦がれていた。
そう、ギエンがウーゴを解凍した最大の狙いは、彼のマーシャル星人としての閃光放電現象を利用した大爆発により、「東京を火の海に変える大規模な破壊活動」にあったのだった……。
するとそこへ先の戦いで負傷した竜也を除くブルー、イエロー、ピンクの三人が駆け付けた為、戦闘に突入。向かって来る三人を手からの電撃で迎撃するウーゴだったが、そこへ駆け付けた竜也のバイクにま跳ね飛ばされた後、自らを囮にする彼の捨て身の策により発電所から遠ざけられる。竜也のバイクを追い、ウーゴは電撃を彼をバイクから吹っ飛ばして内蔵された発電機の電気を貪るが、現れたギエンから「そんな発電機など構っている場合か!」と叱責される。
そのままギエンが遅れて駆け付けたブルー達を手からのマシンガンで蹴散らし、丸腰の竜也を射殺しようとした次の瞬間、竜也のタイムブレスの修理が終わったグリーンが駆け付け、竜也はタイムレッドに変身。
シオンが開発した新装備「アサルトベクター」でギエンがけしかけたゼニットを一掃され、ウーゴ自身もベクターバーニングによって活力エネルギーを消散させられてしまう。
そのまま圧縮冷凍されかけるも、「そうはさせるか!」と叫んだギエンから巨大化抑制シールをマシンガンからの射撃で剥がされ、ウーゴは巨大化。ギエンが東京を火の海に変えろと叫ぶ中、タイムロボβやタイムシャドウ相手に巨大戦を展開する。
だがレッドの機転により、電線を使ったアースによって全身の電気を逃がされ、上手く放電出来ないまま一方的にやられた末、シャドウβのプレッシャーカノンを浴びせられたウーゴは、再び圧縮冷凍される。
ギエン「残念。まぁ、良しとするか……」
一方、東京が焦土に変わる様を見れなかった事を残念がりながら、ギエンはその場から退散するのだった。
余談
モチーフは毛虫。
声を演じた長嶝氏は昨年の『救急戦隊ゴーゴーファイブ』にて忍耐力サイマ獣ガルバリアの声を担当していた。次のスーパー戦隊シリーズへの出演は2年後の次々作『忍風戦隊ハリケンジャー』における風船忍者ゴムビ・ローン役である。
刑期が発覚している囚人の中では最も刑期の短い囚人である(逆に長いのは悪徳殺人医ドクの500年)。
また、ウーゴが登場したタイムレンジャー第23話分から、スーパー戦隊シリーズの次回予告の尺が30秒から15秒に短縮された。
関連タグ
未来戦隊タイムレンジャー ロンダーズファミリー ロンダー囚人
ドレッドレッダー:『星獣戦隊ギンガマン』に登場した、同じく電気を吸収する能力を持つ昆虫モチーフの戦隊怪人繋がり。
上級妖怪オオムカデ:『手裏剣戦隊ニンニンジャー』に登場した、電気に関する能力を持った虫モチーフの戦隊怪人で、声優も同じ。
イラガジーム:『王様戦隊キングオージャー』に登場した雷属性を持つ毛虫(正確にはイラガ)モチーフの戦隊怪人の後輩。