概要
第53話『赤いホームラン王!必殺の背番号1』に登場。
頭の野球ボールが特徴の仮面怪人で、黒十字軍のホームラン王を自称する。赤バットを武器に持ち、頭部には野球ボールを連射するピッチングマシンが内蔵されている。
背番号は1で、配下のゾルダーにも背番号(2~9)が割り振られている(1人だけ番号の無い補欠(0)もいた)。「そっちが5人なら、こっちは9人だ!」
作中ではゴレンジャーに逮捕され、イーグルの刑務所に収監された黒十字軍の大量殺人兵器開発者・死神博士を救出するために派遣。
ゴレンジャーとの初戦では野球ボールに変形したゴレンジャーハリケーンを赤バットで打ち返す活躍を見せた。
その後は死神博士と共に彼が開発した殺人兵器・ボール爆弾を使用した作戦を開始する。
ところが、可愛がっていたゾルダーをボール爆弾の実験台にされたことで死神博士と対立し、挙句の果てには次第にKYになってきた死神博士を処刑してしまう。
そして自らも変化球仕様に改良が加えられたゴレンジャーハリケーンで敢えなく三振バッターアウト(実はモモがボールをリモコンで操っていた)。
最期は「う~むむむ…ついに引退の、時がきたかァ~!」と嘆く脳天にトドメのエンドボールが直撃、「あ痛ァ~っ! う~ん、サラバ!!」と言い残し爆死した。
あまりにも有名なギャグ怪人の一人で、CVを担当した永井一郎繋がり(ついでに言えばシルエット的にも導火線みたいな頭頂部の毛以外ほぼ同じだし)で「ばかも~ん!」と怒鳴るわ、どこかで聞いた事のあるような台詞を口走るわ、死刑!のポーズをするわでやりたい放題。
派生作品
コミカルな描写故、黒十字軍の仮面怪人の中で人気が高いほうである。
そのため再登場の機会も多い。
- 劇場版海賊戦隊ゴーカイジャー『空飛ぶ幽霊船』
CVは当時と同じ永井一郎氏。
エージェント・アブレラなどと同じくあの世から蘇ったという設定で、ゴーカイジャーに野球対決を挑むも、最後は彼らがゴーカイチェンジしたゴレンジャー(ややこしい)のゴレンジャーハリケーンを受け、どこかで見たような美女軍団にコテンパンにされて「老兵は去るのみ、若返れ、野球界!」と言った直後にまたも脳天にボールが直撃。「さらば!」と言い残し爆死した。
原典では左打ちだったが、本作では右打ちに変わっている。
尚、永井一郎氏は2014年1月に死去したため、この映画が生前最後の戦隊出演となった。
CV:堀秀行
ゴレンジャーが現役だった時代で暴れ回るもののキャプテン・マーベラスがゴーカイチェンジしていたアカレンジャーに瞬殺され、1976年当時流行っていたケーシー高峰師匠の「そりゃないぜ、セニョール!」を断末魔に爆死した。
彼が暴れ回っていた時代は確かにゴレンジャーが現役だった1976年冬となっているが、実際に野球仮面の回が放送された日は1976年6月5日となっている為、実はあの場に既に倒されている筈の野球仮面がいるのはおかしな話である。(野球仮面が再生怪人として登場した回もない為、再生怪人説の線は薄い。)
そもそも現地の怪人を未来から来たヒーローが倒すのは、正史に組み込まれてもいない限り、非常に不味い為、恐らくはマーベラスが送り込んでおいた大ザンギャックの怪人なのではないかと思われる。
ぶっちゃけた話、撮影に使えた仮面怪人のスーツが上記の『空飛ぶ幽霊船』で新造されていた野球仮面ぐらいしか無かったからという事情があるからかもしれないが(仮に当時のスーツが奇跡的に現存していたとしても、経年劣化を考えると手を加えれば何とか使用できるような状態とは到底期待できないし)。
CV:関智一
2017年7月30日に放映されたスーパー戦隊特集スペシャルの終盤で登場。
本来仮面怪人に巨大化能力などは無かったが、特集の内容に応じてネタとして芋長の芋羊羹を食し「巨大モンガー!」と叫び片足を上げながら巨大化(偶然なのか関氏は激走戦隊カーレンジャーでも野球ボールがモチーフのHHデーオの声を演じている。しかも『太陽戦隊サンバルカン』の流用曲をバックに…)して「テレ朝がナンボのモンじゃいー!!」とテレ朝社屋を襲撃、えらく気合の入った合成とセット撮影で暴れまわる。メイプル超合金のカズレーザーを乗せたキュウレンオーを「地獄の千本ノック」やフライングヘッドバットで追い詰めるも、カズレーザーの機転と会場(及び視聴者)の声援を受けた必殺技「キュウレンオーアメトーークブレイク」を喰らってしまい、「ついに引退の時が来た…! サラバ!!」と言い残し、爆死した(ちなみに上記の本編共々「\サラバ!!/」とテロップが付けられた)。
余談
次回作『ジャッカー電撃隊』では同じ永井氏が声を当てたデビルバッターなる怪人が登場する。何がモチーフなのかは書くまでもあるまい。こちらは攻撃手段として配下の戦闘員クライマーを球にしてバットで打つという野球仮面とは真逆の一面を見せていた。
またそれより前の回ではデビルボールなる別の野球怪人も存在し(声は別の声優)、こちらは死神博士を演じていた八名信夫氏と共に登場している。
※八名氏は、元プロ野球選手だった。連打の起用は、野球のフォーム等の指導・監修も兼ねていたのかもしれない。
三大不満との対決…。そして、新たな仲間たち…。
そして21世紀に蘇った今もなお、彼は倒されて死んでも死に切れぬ孤独な戦いを続けている。
ニチアサキッズタイムにおける3つの宿敵の不満との、孤独の戦いを続けているのだ。
そこへ来て、ゴルフ邪面とエキデンワルドという仲間たちが現れた。ゴルフと駅伝は後輩たちに任せ、彼は甲子園の専門になりチーム・リーダーとなった。
だが、しかし…!!
2024年、ついに彼の悲願達成!!
2024年、の第48作目『爆上戦隊ブンブンジャー』の第23話において彼の後継者怪人グローブグルマーが登場(ちなみに本作のキャラデザインは野球漫画『逆境ナイン』の作家である島本和彦氏)。
そして本作において
- 野球仮面(秘密戦隊ゴレンジャー)
- デビルボール、デビルバッター(ジャッカー電撃隊)
- デッドボーラー(電子戦隊デンジマン)
- ヤキュウモンガー(太陽戦隊サンバルカン)
- ドーラピクシー(恐竜戦隊ジュウレンジャー)
- HHデーオ(激走戦隊カーレンジャー)
- グローブン(宇宙戦隊キュウレンジャー)
- グローブグルマー(爆上戦隊ブンブンジャー)
の9体の野球怪人がそろい踏みしたこととなり念願の野球怪人ナインが達成された。
なお、前述のグローブンから彼が誕生するまで実に7年ぶりである。
また、そのことを記念されてか…
- 31年前であった落ちこぼれ怪人達の野球回
- 今回放送の3日後、夏の高校野球が開幕。
- 前述の野球怪人ナインのデザイン担当の島本氏が。Xでは「逆境ナイン」がトレンド欄に入った。
- それに合わせてかこの回の上司が『「カリブの怪人打法」(しかも彼の背番号は39)』、戦隊メンバーの1人が「たこ焼きのようだねえ」、戦隊レッドが強化フォームになったときの「代打、俺!」、グローブグルマーの「ベンチがアホやから野球がでけへん!」と野球小ネタを多数披露。
- その回の撮影期間中、本話を収録した期間に阿久瀬錠役の齋藤璃佑氏が誕生日を迎えた。
- この回の場内アナウンスを担当したのは、プロ野球・千葉ロッテマリーンズの本拠地である千葉マリンスタジアム(現:ZOZOマリンスタジアム)で長きにわたってウグイス嬢を担当した谷保恵美女史でそれもあってか射士郎の紹介アナウンスは、谷保女史の特徴である語尾を少し長めに伸ばすアナウンスになっており今回推薦したのは大の野球ファンでもあるビュンディーのスーツアクターの高田将司氏。
のようにまるで今回の誕生を祝した野球ネタが盛り込んである。
…と、うれしいことがあった一方で辛き別れもあった。
ニチアサの三大不満の一つだった全米オープンゴルフは、諸事情により通販番組・2時間サスペンスが被るBS松竹東急へ移籍。ゴルフ邪面は新天地へ旅立った。
彼は、残ったエキデンワルドと共に二大不満と戦っていくことになる。
仲間が増えても、「さらば」と言って去る日は遠そうだ…。
関連タグ
曽田博久:この回の脚本。他の戦隊にも野球ネタ回が多い。
野球魔人:『ザ・ハイスクールヒーローズ』第1話に登場する敵。野球仮面をモチーフとしている。本家よりも怪人然とした姿ではあるが、頭部が野球ボールで武器がバットという点も同じ。なお劇中劇で『ゴレンジャー』第53話の映像が出ている。
機関車仮面・牛靴仮面:野球仮面と同じくギャグ要素が強い仮面怪人達。
カシワモチワルド:ゴーカイジャーの劇場版における扱い同様、元々は『機界戦隊ゼンカイジャー』に登場する通常怪人でありながら、後の『ドンブラザーズVSゼンカイジャー』にてモブの再生怪人扱いじゃないメイン怪人の一人に抜擢された存在。