概要
千葉県千葉市美浜区の幕張海浜公園にある、千葉市所有の屋外型球場。
日本プロ野球(NPB)パシフィック・リーグに加盟するプロ野球球団千葉ロッテマリーンズの一軍本拠地であり、指定管理者として球団と第三セクターの株式会社千葉マリンスタジアムが球場運営を行っている。
1990年3月に開場し、1992年にマリーンズが同球場に移転(ロッテオリオンズからチーム名改称)。
2019年の改装で「ラッキーゾーン」(ホームランテラス席)が設けられた。
命名権について
2011年3月からネーミングライツを採用。命名権導入後も、千葉市の条例上の施設名称は「千葉マリンスタジアム」を維持している。
- QVCマリンフィールド:2011年3月1日〜2016年11月30日
- テレビ通販業「QVC」の日本法人で、幕張新都心に本社を置くQVCジャパンと10年契約で合意したが、2016年7月に「宣伝効果は十分果たせた」としてQVC側の都合で契約を終了することが決まった。
- ZOZOマリンスタジアム:2016年12月1日〜2026年11月30日(予定)
- 現行。ファッション通販サイト「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイがスポンサーとなっている。
その特異性
「マリンといえば風」。
海風がバックネットでUターンして吹き荒れ、フライと投球の両方に対して向かい風となる。高い打球は押し戻され、ライナー性の当たりは相対的によく伸びる。フォークやカーブといった縦の変化球はよく落ちる代わりに高めへの投球は一歩間違えれば大暴投、しかも「よく予想を裏切る(小宮山悟談)」。
ホーム・マリーンズの選手たちをも悩ませる「マリンの風」は「マリンで好投したあと他の球場に行ったら球のリリースポイントがわからなくなった(星野伸之談)」、「マリンで渡辺俊介のカーブを打ちに行ったらボールが止まった(和田一浩談)」などなど逸話に事欠かない。
限りなく海に近い位置にある事から強風の影響を受けやすく、試合中のボールや進行に大きく影響を与えたり、対策として球場全体を高い壁で囲む構造となった。
所有する千葉市は、使用開始がら30年で塩害による老朽化が進行したことから、本球場の「大規模改修」「建て替え」「移転」の構想も視野に入れている。
エピソード
- とある年のとある試合で濃霧が発生したことがあり、対戦相手の記憶までも消してしまうという。
- NPBの主催試合は基本的にマリーンズが行うが、1991年から2005年にかけての5月か6月の週末のごく一部に、東京ヤクルトスワローズが主催試合を行っていた。これは東京六大学野球春のリーグ戦(特に早慶戦)絡みで、本来の本拠地である神宮球場が使いにくくなっていたからである。
- 「ゴジラvsメカゴジラ」作中では、ファイヤーラドンが上空を飛行したのち、ゴジラによって破壊されてしまった。
- 「ゴジラ-1.0」にて登場したゴジラの鳴き声は、当スタジアムの電光掲示板裏のスピーカーから初代ゴジラの鳴き声を鳴らし、それを録音するという方法で作成された。なお、実際に現地で聞いたスタッフや監督は「そこに(ゴジラが)居る!」「ゴジラを目の当たりにした人はこの音を聴くのか」と感動し、戦慄したという。
- 「キン肉マンⅡ世」では、劇場版第2作でキン肉万太郎VSバロン・マクシミリアンの最終決戦の場となった(『Ⅱ世』は2014年が舞台だが、発表時期の都合で名称が「千葉マリンスタジアム」)。この縁か『究極の超人タッグ編』で万太郎はロッテファンであることが明かされ、1983年の世界で「ロッテの本拠地に行け」と言われて千葉を目指したが何もないというジェネレーションギャップネタを発揮した。正しい本拠地として川崎球場に向かった万太郎はその惨状に唖然としている。
アクセス
最寄りのJR京葉線海浜幕張駅からでも徒歩で15分。各近辺の駅から路線バスを乗り継ぐ必要がある。観客用の駐車場は完備している。