概要
『ハマスタ』の愛称で知られる。
土地は国、施設は横浜市の所有で、球場運営は第三セクターの株式会社横浜スタジアムが行っている。
横浜大洋ホエールズから横浜ベイスターズを経て、2020年現在はプロ野球チーム横浜DeNAベイスターズの1軍本拠地となっている。DeNAによるベイスターズ買収後にスタジアムの運営会社も買収されて、DeNA及び新球団の子会社となった。
高校野球でも神奈川県大会の決勝戦会場として使われている。
マウンドを引っ込める事によって少年野球やソフトボールの試合もでき、さらに準備を要するもののアメリカンフットボールの試合もできる。かつては内野スタンド席の一部の可動も出来たが、長らく稼働されなかった後、2013年にファウルゾーンに観客席(エキサイトシート)を増設したために現在は可動出来なくなっている。
1978年4月の開場であるが、1876年にこの場所に開設された野球なども開催できるクリケット場がその始まりで、現在の球場はプロ野球のナイトゲーム(ナイター)※が実施された横浜公園球場(別名平和球場又はルー・ゲーリック・メモリアル・スタヂアム)を取り壊した上で作られた施設。横浜公園の野球場としては130年以上の歴史を持つ。
※1948年8月17日開催読売ジャイアンツ対中日ドラゴンズ戦。
開場当時はプロ野球の本拠地としては広い方であったが、現在の両翼94m・中堅117mというグラウンドの規模は12球団で最も狭く、観客スタンドも全体的にかなりの急傾斜である。しかも建ぺい率や都市公園法の都合で広げることが困難となっている。このような事情からホームランが非常に出やすい球場となっており、場外弾も多く記録される。
また海辺に近い事から高く上がった打球が強風の影響を受けやすい。
アクセスとしてはJR根岸線と横浜市営地下鉄ブルーラインの関内駅のほぼ目の前であり、両ホームでは『熱き星たちよ』が駅メロとして流れている。
横浜高速鉄道みなとみらい線の日本大通り駅や横浜中華街にも近い。
その根岸線の高架がすぐ近くを走っており、架線に引っ掛かると電車の運行を止めてしまう事と、球場が横浜市の公園の中にある為、横浜市ポイ捨て禁止条例に抵触する事から、ジェット風船の使用が2012年まで禁止されていた。
2020年の東京オリンピックで野球の会場として選ばれた事もあり、2017年から2019年にかけて外野スタンドを増設して観客の収容人員を大幅に増やしたり、バックスクリーン裏に自由通路を設けたりするなどの改修工事が行われた。
余談
同球場建設に中心的な役割を果たしたのは、実は西武グループの国土計画(後のコクド)である。国土計画は大洋球団の株式を取得し、同スタジアムの建設費を支援した。
「あれ?ライオンズは?」と思われるかもしれないが、1978年は国土計画がライオンズを買収する1年前である。同年オフにライオンズを買収したため、規約により大洋の株を売却している。
また、一部横浜市民や地元財界では、横浜スタジアムに代わってドーム球場を設立する構想(いわゆる「横浜ドーム」)が打ち出されることがあるが、DeNAによるベイスターズ買収後は、同社によって球団運営会社の買収や大規模改修が行われたことで、DeNAおよびベイスターズが新しいドーム球場に同調する可能性は低いと考えられ、議論も低調になっている。