ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

目次 [非表示]

概要編集

一般的には、鉄道において列車出発前に流れる音楽(メロディ)のことを指す。海外では日本企業が建設した路線ですらまず無く、非常にガラパゴスな文化である。


元祖は京阪電気鉄道とされる。

国鉄民営化後、JR東日本がやり始めたことで全国的に広まった。JR東の発車メロディは使いまわしをするので広域的に有名で、一部地域を除いて発車メロディ化が推進されている。


沿線出身の有名人や関連施設に因んだ楽曲が、発車メロディとして採用される場合がある。新規作曲ではなくポップソングをメロディ化する例としては京急が有名(ただし接近メロディなので電車内からは聞こえない)。


ご当地メロディも人気となっているが、中には自治体のゴリ押しやアレンジ不足もあり田舎臭いとか暗いと言われてしまうものも。

また発車ベルだけでなく発車メロディも騒音と認識する人も一部いる模様。電子ベルの騒音問題を解決するつもりが本末転倒である。


音楽CDも発売されている。録音してまわる熱心なマニア(音鉄)も多い。ただし発メロ業者が動画削除に熱心なので注意。


発車メロディを使わないエリアとしてJR東海エリアがある。三島駅で駆け込み乗車に起因する乗客転落死亡事故を起こしたJR東海管内は、再発防止の為、メロディ禁止、自社の駅に乗り入れる愛知環状鉄道伊勢鉄道伊豆箱根鉄道名鉄など東海管内の他社にも徹底させた。しかし、伊豆箱根鉄道駿豆線は条件付きで発車メロディの採用が認められた。皮肉にも使用駅は三島駅であった。

千葉駅茗荷谷駅(早朝夜間)に関しては周辺地域への騒音対策の為、発車メロディはおろかベルすら鳴らない。


有名な発車メロディ編集

東日本編集

ヤマハ編集

JR東初期の初メロ。かつては新宿駅などに使用されていたが悉く変更され、現在は水戸駅のみ使用されている。


東洋メディアリンクス製(JR-SHシリーズ)編集


SHとは塩塚博の略。五感工房とも呼ばれる。スペイン語シリーズと並んで発車メロディの代表格。総武線に多く採用されている。

  • JR-SH1(御茶ノ水、新橋など)
  • JR-SH1-3(軽井沢、信濃町など)
  • JR-SH2-1(有楽町、武蔵新城、錦糸町など多数)
  • JR-SH2-3(五反田、八幡宿、錦糸町など多数)

東洋メディアリンクス製(スペイン語シリーズ)編集

JR東日本やりんかい線等で使用される発車メロディ。首都圏外で採用されるケースもある。JR東日本では乗客催促メロディとしても使用されている。

  • Water_Crown(目黒、鶴見、東大宮、常磐線の大半の駅など多数)
  • Verde_Rayo(東神奈川など横浜線、京浜東北線停車駅多数、西船橋など総武快速線停車駅多数)
  • Verde_Rayo V2(八丁堀、越中島、佐倉)
  • Cielo_Estrellado(大船、五反田など)
  • Gota_Del_Vient(新橋、下総中山、西船橋、常磐線の大半の駅など多数)



東洋メディアリンクス製(曲名不明、近郊地域シリーズ)編集

曲名が不明な場合は便宜上「近郊地域○番」と表現される。

  • 近郊地域13番(旧西川越
  • 近郊地域14番(旧西川越)
  • 近郊地域15番(旧甲府、旧府中本町
  • 近郊地域16番(旧甲府)
  • 近郊地域17番(東所沢など武蔵野線停車駅)

ユニペックス編集

90年代初頭から採用されている古参の発車メロディが多い。多数の駅で採用されており認知度は高い。

  • せせらぎ(神田、日暮里など山手線停車駅多数及び西大井、松戸など)
  • (大塚、目白、西大井など)
  • 春トレモロVer(日暮里、御徒町など山手線停車駅多数及び南千住、赤羽、西川口など)
  • 高原(大森、赤羽、南浦和など)

宗次郎シリーズ

何を思ったか曲の暗い部分を発メロ化して大量採用し全部廃止となった伝説のシリーズ。曲自体は良かったのだが、2005年ごろに著作権の使用料関係の問題も相まって使用終了となった。

  • 雲を共として京浜東北線、山手線の大半の停車駅、高崎問屋町他多数)
  • 清流(同上)
  • 四季〜愛しき子供達へ(馬橋、新松戸など)
  • こころ(馬橋、新松戸など)

永楽電気編集

ほとんど廃止されたが独特の華奢なサウンドで根強い人気がある。基本的に既存楽曲を使用している。


サウンドファクトリー製(SFシリーズ)編集

SFはサウンドファクトリーの略称。長らく常磐線の主であったが、常磐線発メロ車上化による東洋メディアリンクス楽曲への変更に伴い、一部の楽曲が消えてしまった。

  • 教会の見える駅(大崎、柏、田端など多数)
  • 春new version(秋葉原、田端、天王台など多数)
  • 海の駅(品川のみ)
  • SF10-38(大崎、取手)
  • SF10-43(柏、旧武蔵小杉)
  • SF22-14(旧松戸、南流山
  • SF22-29(旧柏、旧金町)

テイチク製編集

テイチク社の発車メロディで、櫻井隆仁による作曲のもの。1999年に初めて実装され、2000年代に新規で採用された発車メロディの大半はこのシリーズ。

現在は櫻井音楽工房が権利を持っている。

しかし、それ以前にテイチク社がJOYSOUNDカラオケで知られるエクシング社に買収されたことによる発車メロディ事業からの撤退や、上述の宗次郎楽曲のように著作権上の問題の発生がうわさされており、現在ではテイチク製発車メロディの採用が行われていなかったり、別の楽曲への変更が進んでいたりする。



スイッチ製編集

JRだけでなく東京メトロの発車メロディも手掛けている。2010年代より主に採用されている。期間限定メロディ、ご当地メロディを手掛ける傾向があり、採用されても変更されたり、発車メロディ自体が廃止されることも少なくない。

  • 一番星見つけた(西国分寺)
  • ムーンストーン(市川、川口、武蔵小金井など)
  • 森の妖精(南船橋、市川)
  • 蝶々のように(佐倉)
  • 木漏れ陽の散歩道(東神奈川、武蔵小金井)
  • パシフィック(南流山)
  • 子(旧取手)

電子ベル編集

音楽を流さず敢えてベルを鳴らす駅も存在する。高音ベル、低音ベルなどの種類がある。上野駅千駄ケ谷駅などで採用。


  • 東武鉄道(memoria、夜のストレンジャー等)

関東の大手私鉄としては珍しく発車メロディ導入に積極的な会社であり、汎用の短い楽曲、長い楽曲やご当地メロディが入り乱れている。


西日本編集

京阪・向谷実シリーズ編集

なお元々京阪は発車メロディのパイオニアだった(フィガロの結婚牛若丸)。



発車メロディの傾向と対策編集

京阪電気鉄道東京メトロ東西線の場合編集

ともに株式会社音楽館社長でミュージシャンの向谷実が作曲した発車メロディを採用している。1駅1駅をつなげて聴くと1つの曲になる仕掛け。「MIYABI」「A Day in the METRO」はその一例。


また、全ての駅のメロディが同じ長さになっているのも特徴で、これにより乗客はメロディからの発車タイミングを感覚で覚え、不要な駆け込み乗車を減らそうとする狙いがある。


埼玉県の場合編集

埼玉ではよく市歌や市民歌、応援歌が流れ、市威発揚が行われる。埼玉県内は内戦状態なのだろうか?

希望(ゆめ)のまち(大宮さいたま新都心、北浦和、浦和与野

ああ わが戸田市(戸田公園、戸田、北戸田)

川口市民歌(川口、西川口、東川口


また、埼玉県内の武蔵野線停車駅の殆どは「メロディー」と「スプリングボックス」の組み合わせである。(ただし、上述の問題によりこの組み合わせも過去のものとなる可能性が高い。)


中央快速線の場合編集

童謡が多い。間違えてもホームで「どんぐりころころ」したり、「たきび」をしてはいけない。


JR東日本横浜支社の場合編集

川崎市内と相模線を除いて東洋メディアリンクス製のスペイン語シリーズかSH系の曲が多い。

特に横浜線を中心に多いのがVerde RayoとWater Crown。

上り線や東京方面にWater Crownの採用割合が多い。

南武線東海道線茅ケ崎駅以西の主要駅は概ね、ご当地メロディとなっている。

路線毎、方向別ごとに統一されている場合が多い。


JR東日本東洋メディアリンクスの発車メロディ採用駅の傾向。編集

主に上り線や東京方面にWater Crownの採用が多く、それ以外の3曲が対になって使用される場合が多い。(常磐線各駅停車では車上メロディだが、Water crownとGota Del Vientの組み合わせとされている。)

又、Gota Del Vientが使用されていて、Water Crownが使用されていない場合はVerde RayoかCielo_Estrelladoの採用が高い。

但し、Verde RayとCielo_Estrelladoの組み合わせだけは殆どない。


西武鉄道の場合編集

新宿線地下鉄直通池袋線国分寺線は一部の例外を除いて同じジングルが採用されており、統一もされている。

ご当地メロディの場合、新宿線がCMソングや地域色が強い曲が多く、池袋線はアニメソング系が多い。


横浜市営地下鉄の場合編集

ブルーライングリーンラインでは関内駅などを一部を除いてきた両路線とも北行きと南行きで発車メロディーが統一されている。


近畿日本鉄道の場合編集

近鉄特急の始発駅では、列車の発車数分前にメロディを流し、その後「発車します」のアナウンスと同時に発車サインを流している。「ドナウ川のさざなみ」はその一例。


JR西日本大阪環状線の場合編集

1999年5月に導入されたが、2003年に一度廃止されている

2014年の復活の際には、先述したように沿線出身の有名人や関連施設に因んだ楽曲があるほか、単なるダジャレや「環状運転」という路線の運行形態に因んで発車メロディを決定していたりする。

ここに発車メロディ一覧をすべて掲載する。


駅番号駅名発車メロディ選曲理由
JR-O01天王寺あの鐘を鳴らすのはあなた(和田アキ子)四天王寺の鐘から
JR-O02寺田町Life Goes On(韻シストBAND(大阪環状線イメージソング)曲のイメージ「次の大阪へ走り出す」から一周して次の一周が始まる
JR-O03桃谷酒と泪と男と女(河島英五)河島英五の出身地最寄り
JR-O04鶴橋ヨーデル食べ放題(桂雀三郎withまんぷくブラザーズ)「焼肉の町」から
JR-O05玉造メリーさんのひつじ(アメリカ民謡)駅ビルの窓配置がこの曲の音階になっている
JR-O06森ノ宮森のくまさん(アメリカ民謡)駅のコンセプトが「森」
JR-O07大阪城公園法螺貝(オリジナル)「大阪城→大阪の陣」から
JR-O08京橋ゆかいな牧場(アメリカ民謡)曲の別名「大阪うまいもんの歌」から
JR-O09桜ノ宮さくらんぼ(大塚愛)「桜」 大塚愛も大阪出身
JR-O10天満花火(aiko)天神祭の花火
JR-O11大阪やっぱ好きやねん(やしきたかじん)大阪を愛し愛されたやしきたかじんの代表曲
JR-O12福島夢想花(円広志)「環状線→回って、回って…」
JR-O13野田一週間(ロシア民謡)日本語詞「日曜日に市場~」から(大阪中央卸売市場最寄り駅)
JR-O14西九条アメリカン・パトロール(アメリカ民謡)JRゆめ咲線乗換駅→USJ
JR-O15弁天町線路は続くよどこまでも(アメリカ民謡)かつて駅下にあった交通科学博物館から
JR-O16大正てぃんさぐぬ花(沖縄県民謡)周辺には沖縄出身者が多数居住
JR-O17芦原橋(芦原橋太鼓集団「怒」)駅周辺に老舗和太鼓メーカーが多数所在
JR-O18今宮大黒様(文部省唱歌)大国主神社最寄り
JR-O19新今宮交響曲第9番「新世界」より(ドヴォルザーク作曲)「新世界」最寄り

JR東日本、2024年後半以降の動き編集

1989年以降、積極的に多様な発車メロディを採用していたJR東日本では、2024年10月に首都圏の主要駅である横浜新宿東京において、楽曲の変更がそれぞれの駅の全ホームで行われ、長年親しまれた楽曲から、聞き馴染みのない新たな楽曲へと一斉に刷新された。

詳細が判明しておらずとも、3駅のうち2駅以上で使用された楽曲が存在し、それらより、「同じ路線は同じ楽曲を使用し、それぞれの進行方向ごとに違う音色を使用する」という法則が確認されている。ただし、東海道線関連では横浜駅、東京駅、新宿駅(湘南新宿ライン)がいずれも2面4線の駅でありながら、2ホームで3駅共通の楽曲を使いながらも副本線の2ホームではいずれも異なる楽曲を使用しており、駅ホームが2つ以上ある場合は例外が発生する場合がある。

また、2024年11月には、品鶴線横須賀線の主要駅ではない武蔵小杉新川崎保土ヶ谷東逗子でも同様に変化し、いずれも横浜や東京の横須賀線のりばと同じ曲を採用しており、統一化が進んでいる。



関連項目編集

鉄道  発車メロディー(表記揺れ) 発車

メロディメロディー 音楽 BGM

横断歩道/青信号…音楽が流れる音響式信号機があるが、利便性の点から減少傾向にある。

自然音…同じく音楽CDが発売されている。

店内BGM…発車メロディ同様、コアなファンが多い。

家電…作業が終わった時、クラシック音楽が流れるものがある。怖い、うるさいと不評の傾向。

関連記事

親記事

えき

子記事

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

pixivに投稿された小説 pixivで小説を見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 8663

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました