語意
川などの、清らかに澄んだ流れ。また「清らかに澄む」という意味から転じて、よい家柄や清廉潔白な人物を表す言葉としても用いられる。
解説
「清流」の明確な定義はないが、濁りがなく澄んでいて、有機物が少なく、溶存酸素が多いこと、水素イオン濃度(pH)が酸性やアルカリ性に傾かず中性に近いこと、重金属などの有害なミネラルを含まないことなどが挙げられうる。
例えば環境省の水質基準では、水質階級をAA、A、B、C、D、Eの5つに分けているが、もっともきれいな水とされる「AA類型」は大腸菌数20CFU/100ml以下、化学的酸素要求量(BOD)を1mg/L 以下、溶存酸素7.5mg/L以上、浮遊物質量25mg/L以下などの基準がある。
ただ、いくら清流に見えても寄生虫などが含まれているリスクが否定できないので、川の水をそのまま飲むのはやめた方がよいだろう。北海道の人は「エキノコックスがいるので沢の水は飲まないで」とよく言われていたのを知っていると思うが、今では本州でもエキノコックス症が拡大しており、浄水器を通さない生水を飲むのは危険になっている。
清流を好む生き物は、カワゲラやヨコエビ類、サワガニ、イワナ、ヤマメ、アマゴなどがある。清流を好むイメージがあるアユは実はやや汚れた水でも生息できる。
有名な清流
四国の高知県を流れる四万十川は、「日本最後の清流」として知られる。
その他に、岐阜県から愛知県、三重県にかけて流れる長良川と、静岡県の柿田川の3つが「日本三大清流」とされている。
四万十川には沈下橋が多い。
岐阜には清流に因むゆるキャラもいるらしい。
柿田川は綺麗な湧き水で知られる。