概要
サワガニ科に属する小型のカニで、一生を淡水域で過ごす唯一のカニ(モクズガニのような淡水性のカニでも繁殖は河口・海岸で行うものが多い)。何気に日本固有種。
食用になり、殻ごと食えるので素揚げやからあげ、佃煮など食用としての利用価値も高い。しかし寄生虫の中間宿主となる場合が多く、生食や生焼けは危険なので控えるべきである。
自然分布域は、北海道と沖縄県を除く日本本土と周辺の離島。また沖縄県には亜種がいる。
川の中流から上流域、山間部の沢など水が綺麗な場所に棲むため、環境指標生物としても知られている。里山の小川や溝などにもいるため、冬眠する時期以外は頻繁に見つける事ができる存在でもある。
土間の多い家だと家屋の中に入ってきたり、雨の日は川のそばの路上や森まで出てくる事も多い。
基本的に夜行性で、口に入るものなら何でも食べる雑食性。
体色は赤、オレンジ、薄い青など、地域によって個体差がある。
また意外にも寿命が長く、数年から10年程度とされる。
子供にも扱いやすいため、捕獲してペットにしたり自由研究の観察の対象になる事も多い。
ただしきれいな水と低温環境が必要で、何より脱走の名人であるため水槽の管理には注意が必要である。実際、探偵!ナイトスクープにてペットのサワガニが水槽を洗う際に洗面台の水抜きの穴に入ってしまい、助け出せなくなって依頼してきた回があった(2018年11月30日放送)。
関連項目
:河口や海辺を行き来しながら日本の淡水域(下流から中流域)に生息する。