曖昧さ回避
妖怪の方は平家蟹を参照。
説明
節足動物門・十脚目・ヘイケガニ科に分類される。日本近海の浅い海に分布する小型のカニで、甲の凹凸と模様が人間の怒り・苦悶の表情に似る。更に瀬戸内海や九州沿岸に多い事から、壇ノ浦の戦い(1185年)で敗れて海に散った平家(平氏)の無念をなぞらえ、「平氏の亡霊が乗り移った」という伝説が生まれた。このためヘイケガニは食用でないにもかかわらず有名なカニとなっている(食用にできない理由は可食部分が少ないため)。別名を「キヨツネガニ」と言うが、これは1183年に豊前・柳が浦で入水した平清経に因む命名(因みにキヨツネガニに関する古文書の原文には「キヨツ子ガニ」とあり、清盛の子供の蟹、すなわち平家一門の蟹とも解釈できる)。