概要
硬骨魚綱・サケ目キュウリウオ科に属し、日本の代表的な川魚のひとつ。
イワナやヤマメなどと姿と生態が似ているが、こちらはサケの仲間である。
アユは分類上はシシャモに近い。
魚へんに占うで「鮎」が一般的だが、「香魚」(表皮の粘膜に独特の香気を帯びる事から)または「年魚」(寿命が普通一年で終わる事から)とも表記する。
全体的に銀灰色を帯び、背面はオリーブ色、腹面は白色がかかり鰓の後方に黄色の斑紋があるのも特徴。
秋に性成熟すると橙色と黒の婚姻色が現れ、俗に「錆び鮎」と称する。
この為、通常の釣りの方法でアユを釣る事はかなり難しいとされる。
産卵は秋に下流の砂礫底で行われ、孵化した稚魚は河口や沿岸部に降りて冬を過ごし、翌春川を上る。
釣りの対象とされる他、簗(やな)漁や鵜飼いの獲物としても名高い。
食用や遊魚用の養殖もされている。
友釣り
前述通り鮎は草食性の上に非常に特殊な食性を持つ為、通常の餌釣りやフライフィッシングなどによる釣りが非常に難しい魚である。
通常は、鮎を釣る時には「友釣り」と呼ばれる方法を使う。
成長して川を遡上した鮎は餌の藻類を確保する為に川底に縄張りを作り、他の鮎が近づくと激しく攻撃をする。
友釣りはこの習性を利用したもので、おとりの生きた鮎を用意し、尾の後方に掛け針をつけてポイントに投じ、縄張りに誘導して、攻撃を仕掛けた鮎を掛け針に引っ掛けて釣り上げる。