概要
それ以前から四点チャイムなどを放送前に採用する場合もあったが、JR各社は国鉄民営化を境にメロディへの変更が進んでいった。これはJR東日本における発車メロディの採用とほぼ同時のタイミングである。
パターンは以下の3つに分けられる。
- 接近放送の冒頭に流れる
- 接近放送終了後に流れる
- 接近放送はなく、列車接近時に音楽が到着まで流れ続ける
1番目と2番目の両方を採用する駅もある。(冒頭がただのチャイムの場合もある)
各社での使用例
(※ほんの一部を紹介)
JR北海道
在来線ではチャイムというべき音数の少ないチャイムが採用されている。しかし札幌近郊区間で採用されるチャイムの音程は、他社では聞かないものである。
北海道新幹線ではメロディが採用されている。
一方でご当地メロディとして駅構内の改札に音楽を流している事例がある。
- 池田駅:DREAMS COME TRUE「晴れたらいいね」「ALMOST HOME」
- 大沼公園駅:「千の風になって」
- 留萌駅:「夕陽」
JR東日本
首都圏では2022年現在、ほとんどの路線でATOSによる駅放送を含めた運行管理が採用されており、各線共通でこのメロディを採用している。
また、近年は接近放送終了後に別のメロディを流すこともある。これはフリー音源でありUberEATSの飲食店における通知音や東武鉄道の発車ベルと同一のメロディを採用している。
また、ATOSを採用していない駅でも放送前に流す接近メロディを採用する駅は少なくはない。北上駅や軽井沢駅では発車メロディとして採用されたメロディを接近メロディとして採用している。また、鶴岡駅では2014年に発車メロディとしての使用を終了した宗次郎作曲の「清流」が、2023年9月まで使用されていた。
JR東海
運行管理システムNOAが2010年代に採用され、接近放送の冒頭にメロディが流れるようになった。これは東武鉄道で上り本線発車メロディとして採用されているものと全く同じメロディである。
JR西日本
近畿地方では路線ごとに異なる接近メロディが採用され、接近放送後に流れるパターンである。
JR神戸線で使用される接近メロディは「さざなみ」という楽曲名で、1997年3月(JR東西線開業と同時期)から使用されている。おそらく他の路線もこのタイミングと前後して接近メロディが採用されたと推測される。
2015年頃より安全対策の一環として可聴範囲を広げるため新たなアレンジになった接近メロディが採用された。
また、関西郊外地域及び岡山地区では共通のメロディが採用されている。スーパーマリオブラザーズの1UP音に似ている曲である。
また、接近メロディにおけるご当地メロディが他社に比べて多く採用されている。2015年ごろから安全対策の一環として新規のご当地メロディの採用は取りやめているが、「さざなみ」と併用する形で採用している駅も多い。
JR四国
主要駅では接近放送とほぼ同時にメロディを流す。多くは「瀬戸の花嫁」がワンコーラス流れるが、一部ではご当地メロディが流れる。例えば、高知駅では地元ゆかりの漫画家やなせたかしを意識して「アンパンマンのマーチ」が流れる。
JR九州
2010年代より、主要駅にて向谷実作曲の接近メロディが流れる。
なお、2018年頃まで既存の音源を採用したと思われる石打ダム駅の接近メロディ「埴生の宿」が音質の悪さから怖いと評された。
京浜急行電鉄
2000年代半ばより、モーツァルトの「6つのレントラー舞曲」が接近メロディとして採用された。その後2008年11月以降、主要駅を中心に一部駅でご当地メロディが採用されることになった。ご当地メロディは品川駅などの赤い電車(岸田繁編曲)を除き塩塚博によるアレンジである。
小田急電鉄
2006年の祖師ヶ谷大蔵駅での「ウルトラマンの歌」、「ウルトラセブンの歌」を境にご当地メロディでの接近メロディ採用が増えている。