「ワシの時代は終わった…」
概要
一人称は『俺』ないしは『ワシ』。
首から上がそのまんま蒸気機関車というとんでもない外見をしており、背中には線路模様が刻まれたマントを着用している。
火の山仮面マグマン将軍の配下で、黒煙を上げながら両手を脇腹のあたりでグルグル回転させながら新宿を走り回り、足に取り付けた地底探知機で地下のゴレンジャー基地を探す。所謂戦闘だけではなく長距離偵察も行える珍しいタイプの怪人。
エネルギー源はモチーフのSL(蒸気機関車)同様に石炭と水。長期間の活動に備え腰に石炭袋をぶら下げている。
探知活動中オーバーヒートしそうになり、ゴレンジャー基地と気づかずフルーツパーラーゴンで水を補給したが、マスター(江戸川総司令)に探知機のことはバレていた。敵キャラにしてはやけに礼儀正しく、給水してもらった際には「世話になった。かたじけない。では、御免!」と礼を言っていた。
怪力の持ち主で、モモレンジャーとミドレンジャーが搭乗したグリーンマシンを弾き飛ばしたり、バリタンクと相撲をとったり、首から下を収納してSL型に変形し、ゴレンジャーの仕掛けたバリケードを「列車妨害は罪が重いぞ!」といとも容易く突破、挙句の果てには大岩大太(キレンジャー)に煽られて0系新幹線を追い抜いて見せた。
劇中での活躍
パトロール途中のモモとミドリがレールも何も無い場所でSLの汽笛を聞いたと思ったらトンネルの中から現れたのはSLの姿をした仮面怪人機関車仮面だった。彼は破壊活動するでもなく街でもどこでも走り回るだけ。さらにはオーバーヒートしそうだからとフルーツパーラーゴンにまで来店する。その際、彼の足に不審な機器をついているのをマスターが発見。機関車仮面の目的を探るためにゴレンジャーは活動を開始する。
まずは大岩がマラソン中のスポーツマンを装って接近するが見破られてしまう。
次にペギーと明日香が追跡、黒十字軍の前線基地に入っていくのを発見する。彼らはモモセセリで内部での調査を実行する。中で行われていたこと、それは機関車仮面の足に付けられた機器は地底探知機のデータをコンピューターにかけ、ゴレンジャー基地を探していたのであった。このままいけばゴン来店時のデータから基地の所在がバレてしまう。それを阻止すべくバリドリーンが発進、バリタンクが地底から突撃しコンピューターを破壊する。
残りの3人は機関車仮面を迎え撃つべくバリケードを設置するがSL型に変形し突破、そこにバリタンクが到着。真っ向から力くらべをするが、倒されてしまいバリタンクに惹かれてしまう。が、頑丈な体ゆえにびくともしない。そこにゴレンジャー5人が勢揃い。ゾルダーを差し向けるが蹴散らされてしまう。
機関車仮面を倒そうとモモレンジャーが投げたゴレンジャーハリケーンをマジックハンドで奪い取るなど強敵だったが、何を考えたかゴレンジャーに返してしまった。残念なことに「上り坂が苦手」というSLの弱点も引き継いでおり、キの挑発で上り坂に誘い込まれ、「ゴレンジャーハリケーン・石炭」で煙突に蓋をされて爆死した。ちなみに彼の最期の言葉は「ワシの時代は終わった~!」であった。
余談
彼の最期の言葉通りSLが全廃されたのは放映の前年であったが、機関車牽引列車が激減し電車や気動車が普及した現在の事を考えるとどこか哀しいセリフである。生前には影でキレンジャーに「SLが消えたんで、皆に見せびらかして自慢しとるじゃなかとかね?」と言われていた。
更なる余談だが、この男は空想科学読本で初めて個別項目の設けられた仮面怪人である(6.5巻参照)。現在では『ジュニア空想科学読本』にてコダイギョ怪人、バラスカンク、ミューズィックのマズアータが使用したスピーカーとパラボラアンテナ、マヒルワルド他が取り上げられている。
東京の各地を走り回った程度で大した悪事を働いていないためか「とことん!石ノ森章太郎」でこの話が扱われた時ゲストの松村邦洋からは「(あと1kmくらい)走らせてやれよ」と言われていた。
関連タグ
チャージマン:まったく同じ姿。一応コイツも人型から機関車形態に変形する筈だったのだが、没になり機関車形態の方はロックマンエグゼ版に採用された。
スチームパンクス(オーレンジャー)、蒸気機関オルグ、烈車鬼:機関車モチーフの後輩怪人。
SL邪面:44年後に登場するこの怪人の子孫あるいはオマージュキャラクター。一人称がワシ、前頭部の赤ランプを光らせトンネルから現れる、石炭袋から石炭を取り出して補給する、煙突に詰められる、断末魔の台詞など意識されている点が多々とある。
きかんしゃトーマス:機関車の顔ではなく顔のある機関車。『空想~』でも絵師の近藤ゆたかにネタにされている。
トッキュウ1号:機関車がモチーフの戦隊ヒーロー。
トラベリオン:機関車がモチーフの戦隊ロボ。