解説
敵情を事細かに観察し、規模、行動、位置、部隊(兵科)、時間、装備などを伝える(それぞれの頭文字を取ってSALUTEとも)。
「たかが情報」なんて軽視するとそのまま死亡フラグであるし、時間によって行動や位置は変化するため昨日の情報なんて役に立たないことも。得られた座標情報からそのまま砲撃や爆撃を要請してしまうこともなくもない。
敵地内部に潜入して行う諜報とは異なり、外からそれらに密かに近づいて行う事が多い。ただし、戦闘に突入することを想定し、武装して行うこともある。
ド派手な銃撃戦よりもバレないようにするのが大前提の基本であるが、ただし昼夜を問わず非常に長期間の活動になることもあり少人数では補給面での負担も大きい。脱出の問題もある。
威力偵察など、あえて敵側に攻撃を仕掛けて規模や装備・対応を見るといった種類もある。当然ながら実施においてステルス性は激減する。(87式偵察警戒車などはそれも想定している)
対策
敵方においても偵察による情報収集を避けるため重要なものでないよう一般物資に混載するなど偽装したり、罠の設置、本物を模した風船(ダミーバルーン)などを配置することで正確な偵察を避けるものもある。
歴史
本来は「斥候」などを用いて人力で行っていたが、近代以降は、それを行うための軍用機である「偵察機」というものも登場し、現代ではレーダーや人工衛星も用いられる。
2020年代からは小型のドローンなども台頭しその有用性を示すこととなった。
その他
転じて、軍事作戦以外にもライバル社や敵チームの活動や実力を探るものも偵察と呼ばれることがある。プロ野球で先発投手が誰か予想できないときに、登板予定のない投手が先発メンバーに入ることを偵察メンバーという。