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ギリースーツ

ぎりーすーつ

主に職業柄、必然的に身を隠す必要がある場合が多い狙撃手やハンター、カメラマン等が山間部や草原、砂漠、雪原等においてカモフラージュの為に着用するもの。

概要編集

バーラップと呼ばれる短冊状の布やジュートと呼ばれる糸束、迷彩生地を短冊状にしたもの等を多数縫いつけて垂らしたジャケットやベスト、ブッシュハット、もしくはメッシュ状のベストやジャケットに草木や小枝などを貼り付けたものを着ることで、自然界ではありえない直線や曲線を隠し、着用者を風景に溶け込ませて判別させ難くし、視覚的に発見され難くする効果がある。

スーツは全身を覆っているようなイメージがあるが、狩猟撮影ならともかく、軍事作戦等に用いる場合は装備品のポーチ等から中身を取り出したり、這って移動する等の際に邪魔になるため、前側はジュート等を取り付けていない事が多い。

既存の迷彩服等を改造して背中等伏せた場合に見える部分のみに布等を縫い付け、肘や膝などの地面と擦れる部分に補強を施しているものもある。

また、両袖とフードのみとなっている等の限られた部分のみを偽装する構造となっているハーフギリーと呼ばれるものもある。


基本的に現地の植生を模したカモフラージュを施し、草木は現地のものを採取して偽装に使う。

低い位置で育つ草を頭に取り付ける、垂直方向に延びる草を横向きに取り付けるなど、植生を無視して偽装してしまうと不自然となってしまうため、姿勢の変化により偽装の変更を行う事もある。


熱がこもるので長時間着用しているととても暑く、熱帯気候の地域では着用時の偽装効果の高さを承知のうえで着用しない者も居る。

構造上よく燃える為、難燃・耐火素材によって作成されたり、延焼抑制剤による対策が行われる。

空気を多く含み、断熱材の役割をするので熱赤外線映像を欺瞞することもある。

あたりまえであるが、このスーツを着用した場合は銃そのものも同様にカモフラージュし、顔にはペイントを施して反射を抑えないと効果は薄くなる。


ギリースーツの名称は、18世紀頃からスコットランドに伝わる妖精である「ギリードゥ(Ghillie Dhu:暗い若者の意)」から来ており、伝承の中で白樺の林や茂みに棲み、暗くするように木の葉や苔で出来た服を着用していたと言う言い伝えから付けられた名称であるとされている(因みにGhillie or Gillieは転じてスコットランドにおける狩猟や釣りのガイドの事と言う意味もある)。


[nicovideo:sm13543516]


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