「貴様に本当の終焉を見せてやろう!最後にはもってこいの獲物だ!」
概要
CV:阪脩
MGS3で初登場。コブラ部隊の元隊員で当時のコードネームは「真実の終焉」。戦場で「終焉」を見出した人物。
1860年代生まれの老齢の狙撃兵であり、その年齢は100歳を超える。狙撃と偽装のエキスパートで、「現代狙撃技術の祖」、「狙撃の父」と称される。
体内に寄生しているコケによる光合成能力を持ち、何も食べなくてもスタミナを回復できる他、瞳孔がありえないほど開ける。寿命が近いので普段は自らを仮死状態にしておき、戦闘になると蘇生し、光合成能力で肉体年齢を50代前半まで若返らせる。森や森の生き物と会話することができる能力を有するため観測手を必要としない。
常識外れな異能者だらけのコブラ部隊でも特に人間離れした超人の一人である。
使用するモシン・ナガン狙撃銃は麻酔針を発射できるようにしてあったり、ピストルグリップを取り付けてあったり、折り畳み式のストックにしてあるなど、独自の改造技術が窺える。なお、彼をスタミナ・キルで倒すことでスネークもこのモシン・ナガンを使用できる。逃走時にはスタングレネードを使っている。
肩に飼っているオウムを大切にしており、オウムを殺したり食べたりすると
「オウムが殺されてしまった...!この人でなしがっ!貴様、絶対に許さんぞ!」
と激怒する。
他のコブラ部隊の連中とは異なり、何故非殺傷の武器を使うのかは不明。麻酔弾でスネークのスタミナを削りスネークがスタミナ切れで倒れるとその老体にもかかわらずグラーニン設計局まで運んでいくなど、彼のスネークに対する真意はよくわからないが、少なくとも死の間際に呟いた内容からはスネークの能力を試していたフシが見受けられる。スネークもその実力には畏怖を示し、本気で殺しに来ていれば結果は分からなかったという。
シリーズの敵でも極めて珍しいタイプに入る。同じくコブラ部隊にはもう一人いるのだが……
MGS初心者にとっては壁とも言える存在で、プレイに慣れていないうちはかなりの強敵である。
その理由として、
- 設定通りに森とほぼ一体化しており、サーマルゴーグルや指向性マイクを使わないと非常に見つけ辛い。(HD版では草等のオブジェクトとキャラクターの差が大きくなった事もあり、多少見つけやすくはなっている)
- 彼の視界内で狙撃銃のスコープや双眼鏡を使っていると、レンズの反射でこちらが見つかって撃たれる。
- 観測能力が恐ろしく優れており、例え遠距離であってもカムフラージュ率が90%を切る程度で怪しまれ、80%や70%を下回るとまず見つかる。
- こちらがホールドアップをしようと近づいても、数10メートル程度の距離で足音を聞きつけるため、居場所がある程度絞り込めるまでは、足音を完全に消せる代わりに非常に鈍足なストーキング移動をほぼ常に強いられる。
- そのため、スネーク・プレイヤー共にスタミナ消費速度が非常に速い
- 老齢のわりに逃げ足がかなり速く、スネークの走行速度ではまず追いつけない。
- 戦闘場所であるソクロヴィエノの森が3マップ構成でとても広い。そればかりか高低差が複雑に入り組んでおり、どこをどう通れば敵の背後に回れるかルートを把握しづらい。
- 攻撃を受けると、目くらましのスタングレネードを投げつけ、すぐ逃亡する。
- 高難易度では戦いが長引くと光合成でスタミナを全快する。
- 長く主観モードで居る、主観視点となるアイテムを長く使うと背後を取られた上に一撃で眠らせられ、グラーニン設計局の監獄に入れられてしまう。
- 天候変化により視界が悪化し、サーマルゴーグルもつけても意味がない事がある。
- エリア内で調達可能な食料の中に、食べると眠ってしまうキノコがある。
などが挙げられる。
が、一応救済措置も用意されており、
- 向こうが日の当たる場所で銃を構えている時に限り、レンズの反射光が見える。
- スネークが銃撃されている時にMAP画面を開いたり、MAP画面でコナミコマンドを使うと、居場所がマップに表示される。(ただし後者の方法は高難易度やサブシスタンス版、HD版では使えなくなっている)
- スネークにも言える事だが、一部場所を除いて彼の足跡が見える。(サーマルゴーグルを使えばより分かりやすくなる)
- 走行中、坂で息切れして長時間その場に停止する。
- 川辺でワニキャップを被れば、そのエリアにジ・エンドが居る時に限り、居場所がある程度わかる。
- ジ・エンドが狙撃に使うポイントや遭遇時の逃走ルートはパターンがあり、居場所を把握しておけば逃走先にクレイモアやTNTを仕掛けたり先回りすることも出来る。
- 生け捕りにしたオウムを放つ事で、オウムの声で居場所が分かる。
- 光合成中は天から光が降り注いでいるため、居場所が丸わかりとなる。
- さすがに老体なためか光合成を使っていない時には(非常に遅い速度ではあるが)スタミナゲージが常に減少し続ける。光合成による回復も使用回数に制限がある。
- ポニゾヴィエ倉庫外部のイベントムービーが終わった後、ジ・エンドが暫くその場に残るので、その隙にSVDで狙撃して殺害することが可能(SVD以外の攻撃は無効)。ただし、彼を先に倒すとソクロヴィエノの森には山猫部隊が出現する上に、殺害時の自爆で飛来する車椅子の車輪をよけそこなうと難易度によっては一撃死(=ゲームオーバー)となってしまう。またライフキル扱いなのでモシン・ナガンはその周では手に入らなくなる。
- ポニゾヴィエ倉庫外部には燃料の入ったドラム缶が複数設置されており、それを撃って爆発に巻き込むことでLIFEを削ることができる。この場合は死亡せず、ソクロヴィエノでLIFEとSTAMINAの両方が減った状態で現れるため有利になる。
- ソクロヴィエノの中でセーブし、一週間以上経過した後で再開すれば彼を寿命で老衰死させられる(内蔵時計を弄っても可)しかし、その際は勝利が非常に味気ないものになってしまい、ライフキル扱いなのでモシン・ナガンはその周では手に入らなくなる。しかも時間経過が中途半端だとジ・エンドに撃たれて強制的に敗北扱いとなり、グラーニニ・ゴルキーの監獄へ戻されてしまう(一応、SAVEをしようとするとパラメディックから「SAVEをしない方がいい」と警告される)。
等の手段がある。
彼が持つカムフラージュ「MOSS」を入手するためにはホールドアップまでしなければならない(しかも3回連続で。ただ一度に3回分ホールドアップをかけることも可能)。
音にも非常に敏感なため、ザ・ソローから足音を消す能力も持つカムフラージュ「SPIRIT」を入手した状態でなければ困難(無論、それが無い状態でも十分可能ではあるが)。
が、その分「MOSS」は非常に強力で、
- あらゆる緑地で高いカムフラージュ率を維持できる
- 場所によっては本来ステルス迷彩でなければ不可能な100%ですら可能になる
- これを着た状態で光に当たっていると、光合成によりスネークのスタミナが自動回復する(なぜか蛍光灯など日光でない光でも回復する)
といった利点がある。
ノベライズでは
南部アメリカに生まれ、少年期の南北戦争時には前装式のエンフィールドライフルにあこがれて南軍へと入軍した。
南軍の敗北により銃の腕を頼りに傭兵へと転身、銃の性能向上に応じて武器や戦法を替え、遠距離の敵を仕留める狙撃技術を向上させていった。
南アフリカへ転戦し第一次ボーア戦争の頃には妻子と共に暮らしていたが第二次ボーア戦争の最中に息子は戦死、妻は収容所に収容されて死亡している。
南アフリカ連邦の成立と共に南アフリカを去り、第一次大戦時は東アフリカ戦線と西部戦線でゲリラとして偽装技術を磨きながら戦闘を継続していた。
80代半ばに参戦したスペイン内戦にて、十代半ばだった若い彼女と出会い、彼女の才を感じたことで「ちいさなボス」と呼んでその狙撃技術を伝え、コブラ部隊という新しい家族の一員となった。
冷戦後は時折アメリカ政府からの依頼をこなしつつも最前線からは引退していたが、ザ・ボスの為に駆けつけている。
スネークとの対決の前に爆薬を身につけている。
ノベライズでは「ジ・エンドの仕事を盗み見ようとしたCIAの記録班を射殺した」「南北戦争から100年間現役で最も人を射殺した男」などの逸話が語られている。
ゲーム版に比べると老齢による身体能力の衰えが見られる描写が多く、スネークや彼を無線でサポートするシギントらも当初はそれを理由に、ジ・エンドには狙撃位置の修正はできないと考え油断していた。しかし、それでも尚スネークとの戦いでは彼らの予測を上回る身体能力を発揮し、長年の経験に基づく老獪な戦術と合わせてスネークらを巧みに翻弄する。
MGSVにて
ジ・エンドの能力と長寿について、続編であるMGSVTPPでは未知の寄生虫によるものであったことが説明されている。
スネークイーター作戦後に回収されたジ・エンドの遺体は爆死した後もなお生命活動を続けており、その遺体を解析したコードトーカーはジ・エンドの寄生虫を自身へ移植、光合成能力や長寿といった一部能力を受け継いでいる。
余談
シークレットシアター「老いらくの恋」ではタチアナに恋をして、任務を無視して彼女をストー……見守ると共に邪魔者(主にオセロット)を排除していくが、最終的にはバイクで走り去る彼女に跳ね飛ばされ、死亡する。
通常勝利時のイベントでは、爆発直前に彼の歯(おそらく入れ歯)が上空に吹っ飛ぶという妙な演出がある。
後のザ・ソロー戦において、他のコブラ部隊員はすべてスネークににじり寄るように移動してくるのだが、彼はどざえもんのように浮かんでいるだけで、彼のオウムが「オジイチャン、オジイチャン」と呼びかけ続けるというなんとも物悲しいものとなっている。
ジ・エンド戦にはBGMが無いのだが、実は「The END」という没BGMがある。
ちなみにMGSPWではギリースーツ兵に関するカセットテープ内でスネークはジ・エンドを思い出しており、光ることやオウムなどを話題に出している。
またEXTRA OPSの幽霊関係のミッションではある条件の元で無線通信を行なうとジ・エンドからの無線を聞くことが出来、全ての会話を聞くことでミッションクリア時にネオMOSS迷彩が入手できる。
3以降の作品ではモシン・ナガンが登場すると、非殺傷の麻酔弾を使用するだけでなく改造もジ・エンド仕様と同様のものが登場するようになった。PWやTPPなどの開発が必要なものでは、最初はオリジナル同様のものであっても開発を進める事で近いものや更に進化させたものが登場する。(Vはすべて架空銃となったため、モシン・ナガン風のボルトアクションライフルだが)
関連イラスト
関連タグ
ギリースーツ:寄生しているのはコケであってスーツは関係ないのだが、死の際にはスーツが枯れてゆく。
カルロス・ノーマン・ハスコックⅡ世:元ネタと思われる実在人物。小説版ではよりハスコックを意識したキャラ付けになっている