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巨人の星

きょじんのほし

原作:梶原一騎、作画:川崎のぼるの野球漫画。およびそれを原作としたアニメ。続編に「新・巨人の星」、リメイクに「新約巨人の星 花形」がある。
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概要編集

梶原一騎原作、川崎のぼる作画の野球漫画作品。『週刊少年マガジン』(講談社)にて1966年から1971年にかけて連載された。単行本は講談社コミックスから全19巻。その後講談社漫画文庫(全11巻)やKCデラックス(全7巻)からも刊行されている。

さらに続編として「新巨人の星」が、1976年から1979年にかけて『週刊読売』(読売新聞社)に掲載された。こちらも単行本は講談社から刊行されている(KC全11巻、漫画文庫全6巻)が、読売新聞社からも総集編別冊という、単行本に近い形の刊行物が7冊リリースされている。


東京ムービー(現在のトムス・エンタテインメント)の手によってテレビアニメ化された。

1968年3月下旬(あるいは4月初め)から1971年9月にかけて、よみうりテレビホスト・日本テレビ系列局(に加えてTBS系列局の一部)にて放送された。

その後、続編の「新・巨人の星」シリーズが、制作・放送されている。


その内容から数多くのスポ根漫画(とトンデモスポーツ漫画)に影響を与え、スポ根というジャンルの中興の祖であるとともに金字塔ともいえる。そのため、すでに連載・アニメ放送終了から数十年が経つにもかかわらず、熱烈なファンを多く残している。またその個性的な描写から、パロディの題材として使われる事も多い。


2006年から2011年まで花形満を主人公にし、現代版にアレンジした新約「巨人の星」花形が連載された。


2000年にはダイハツアトレー7のCMキャラクターに、2012年からauCMキャラクターにも起用されている。


2012年、インドによるリメイクアニメ『スーラジ_ザ・ライジングスター』が放送された


物語編集

元プロ野球選手・星一徹の息子である星飛雄馬は、幼いころから父のスパルタ教育によって一流のプロ野球選手となることを運命付けれた。

ときに強情で強面な父に反抗しつつも、多くのライバルたちとの出会いの中で野球への意欲を開花させ、父の悲願であった『巨人軍の星』へと成長していく。


登場人物編集

星一家編集

野球関連編集

その他編集


作品への評価編集

不動の人気を誇る一方で、とにかく賛否の激しい作品でもある。


近年の熱血友情スポーツという雰囲気で扱われる野球とはまるで違う苦行のような野球像を広めてしまい、特に過激な特訓は、野球へのマイナスイメージが付くとして当時から強い批判にさらされた。飛雄馬の人間的な欠陥や、一徹の男権主義的な父親像は連載当時としても古臭いとして揶揄の対象であった。しかし、特定のスポーツに左右されない普遍的なテーマ性を盛り込んだことが野球に興味がない層にも受け入れられ、少年マガジンを100万部に押し上げる原動力となり、模倣作も続出、スポ根の雛形と見なされるまでに至った。


本作が連載開始した頃は、ちばてつや作画『ちかいの魔球』(1961年~62年、ただ同作はフォロワー作と異なり野球漫画の体裁から逸脱していない)を発端に必殺技的な「魔球」が跋扈する、「野球を題材にしたバトルもの」と言うべき路線の野球漫画が一世を風靡していた。梶原は格闘技物を得意としており、野球にはあまり関心がなかったが、マガジン編集部が「『ちかいの魔球』を超える野球漫画を」と梶原を説得し、『ちかいの魔球』のアンチテーゼ的な作品として連載開始に至ったものである。


本作がこのような内容になってしまったのは、端的に言えば梶原一騎が野球に詳しくなかったためである。加えて作画の川崎のぼるも野球の知識がなく、マガジン編集部から本作の連載を打診された際「野球に興味がない」として一度は断っている。このため、野球好きの漫画家は概ね本作には批判的である。野球漫画の第一人者として知られる水島新司は、「あれ(巨人の星)は野球の知らない人間が描いたもので、ああいう漫画だけは描くまいと思った。」と断じている。本作連載終了から10年後の1981年にあだち充は『巨人の星』のアンチテーゼとして『タッチ』を連載開始し、新たなスポーツ漫画のスタンダードを築くことになった。


追記編集

元々この作品のアニメ化の企画は、連載期間中であった1967年の時点で東京ムービーと関係の深かったTBSに持ち込まれたものだったが、実現せずに終わった。

その後、日本テレビ(NTV)やフジテレビに持ち込んだものの、これらでも実現までには至らなかった。サンケイアトムズを抱えていたフジは仕方がないとしても、巨人とは切っても切れない関係にあるはずのNTVで実現しなかったのは、当時のアニメの責任者特定のアニメスタジオと深い関係にあり、そのスタジオ以外の持ち込んだ企画をことごとくボツにしてしまったからだった。

やむなくNTVの関西地方の系列局にして、ある程度制作能力のあったよみうりテレビに持ち込んだところ、「ウチなら土曜のゴールデンに全国ネットの枠持ってますさかい、やらせてもらいましょ」と言うことでようやくアニメ化が実現したのだった。

ちなみに(他社の企画ではあったが)「タイガーマスク」も、ほぼ同じ経緯から、NTVではなくよみうりテレビが制作ホスト局を請け負っている。


実は東映も当時プロ野球球団、東映フライヤーズ(現:北海道日本ハムファイターズ)を所有していたことから舞台をパ・リーグに変更したうえで「東映フライヤーズの星」のタイトルでNETテレビ(現:テレビ朝日)での放映を構想していたが、先によみうりテレビに放映権を獲得されたために実現しなかった。


関連イラスト編集

トンデモ描写やCMでの珍妙な活躍(?)からかpixiv内ではパロディイラストが多めである。

球界のプリンス巨人の星赤木の星VAVAの一人クリスマス


関連動画編集


外部リンク編集

アンサイクロペディア「巨人の星」 - ネタ混じりではあるが、野球を知らない作者による野球漫画である本作がいかにして怪作になったのか解説されている。


関連タグ編集

川崎のぼる 野球 コンダラ 何がクリスマスじゃあい! 魔球 大リーグボール 新・巨人の星

あしたのジョー タイガーマスク 侍ジャイアンツ - 同じ梶原一騎作品。

超電磁ロボコン・バトラーV -アニメが同じ監督繋がりで、葵豹馬星飛雄馬から名前を拝借したのでは?

アストロ球団_超人野球の完成形

BEFREE!_江川達也の初連載漫画で、タイガーマスクと共に元ネタになった。

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