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概要編集

巨人の星において、星一徹が息子である星飛雄馬に着用を強制したギプス。

とんでもない威力のバネが使用されており、作中の飛雄馬のセリフによれば「おれの腕力を十分の一以下にしちまう」とのこと。

装着した両腕部を禄に動かすことができず、食事もままならない程。

飛雄馬は日常的にこれを着用させられているが、アニメ版でクラスメイトに貸した際に怪我をさせてしまい、一徹に怒られている。


現実でやると児童虐待であり、警察と児童相談所が動くのは確実で一徹は即逮捕である。


派生品として、大リーグボール打倒ギプスと右投手用養成ギプスがある。


花形「全く意味が無い」編集

この大リーグボール養成ギプスだが、肝心の投手に求められる筋肉と全く関係ない部位に装着されている。


機会があったらよく見てほしい。

大リーグボール養成ギプスは、「肘関節をまたいだ」形になっている。

つまり、押し戻される感覚はほんのわずかであり、「手首と肩を直接つなぐ」形(事実、インド版アニメではゴムチューブを使ってそのような形に変更されていた)と比べれば、その効果は無に等しい。


リメイク版である、新約「巨人の星」花形でも花形満に盛大に突っ込まれている。さらに成長期の体に無駄に筋肉をつけてしまった為に、体格に恵まれずにボールが軽いというピッチャーにとって(当時の常識では)大きなハンデを抱えてしまっている。


また、飛雄馬の言うようにこのギプスは腕を鍛えることをメインにしている。確かに腕の筋肉は重要だが球速のある球を投げるために上半身を鍛えるのであれば、さらに大きな背中と肩を鍛える方が重要であり、このギプスにはその機能をコンセプトレベルで有していない。

これは当時の理論とも矛盾している。当時現役であった野村克也は、懸垂や鉄アレイを用いて腕だけではなく背中と肩を鍛えて弱肩を克服し、打撃面でも飛躍的な進歩を遂げてパリーグ最強打者としての名声を不動のものにしていた。野村がこれらのトレーニングを取り入れたのもチームメイトのアドバイスからで、強い球を投げるには腕以外も鍛えることが有効であるということは伝わっていたのだ。



一応のフォロー編集

『巨人の星』の連載当時はスポーツ医学などという概念は存在せず根性論一択といっても過言ではなかった時代であり、時代背景を考えずに現代の常識であるスポーツ医学という観点から一徹を非難するのはアンフェアではある。


また、体格に恵まれないと球が軽くなる、常に鍛え続ける方がよいというのは、当時の野球界では常識だったが、現代野球の常識ではボールの軽さと体格はほぼ無関係で、重いボールを投げるにはボールの回転、ひいては指先の感覚の方がはるかに重要である事、筋肉は休息を与えなければ成長しないことが知られている。


時代が下って『新・巨人の星』の時代になり、体格とボールの軽さはほぼ無関係という現代野球の常識が広く知られるようになると、球の軽さは本来右利きの飛雄馬を野球に有利な左利きに無理やり矯正した事が原因であり、大リーグ養成ギプスは利き手を左利きに矯正するための道具だったと(後付けで)説明された。


飛雄馬が本来の利き手である右で投げた球は左とは打って変わった速くて重い球、ただし超が付くノーコンだった。その結果…


大リーグ養成ギプス右投手用編集

『新・巨人の星』に登場した下半身強化を目的とした改良型大リーグ養成ギプスである。


星飛雄馬の本来の利き手である右手は大リーグ養成ギプスによって左以上の潜在能力と引き換えに超ノーコンという欠陥を抱える事になった。

そこで飛雄馬は当時の最新野球理論であるワインドアップ投法を習得する事で普通のノーコン程度にまで改善する事に成功するも、投手として通用するレベルには届いていなかった。


星一徹はその根本的な原因を高くなりすぎた右手の潜在能力を支えるには星飛雄馬の下半身があまりにも貧弱すぎる事にあると見抜き開発したのがこのギプスで、着用すると少しでも油断すればバネの力で強制的に体育座りする事になる。


ちなみに、腰から足首までをバネで繋いでおり、大リーグ養成ギプスで受けた突っ込みをある程度意識した形状になっている。


余談編集

体を鍛える実用性はともかく、見た目のインパクトが凄いので様々作品でパロディ化されている。

あの野原しんのすけも、野球の練習の際に、主題歌までパロって大リーグボール養成ギプス(という名のベビー用のおんぶ紐in野原ひまわり)を使っている。


また、某プロテインの広告にも使われており、「昔は」という絵でギプスを着けた飛雄馬が、「今は」という絵でプロテインを飲んでる飛雄馬が描かれている。プロテイン飲んでたら野球選手として大成したかも。


ちなみに実はこのギプス、最初は「飛雄馬の身体能力を世間から隠す」という目的で着けさせたものだったりする。「幼いうちからちやほやされると、慢心し才能を伸ばせないまま消えてしまう」と危惧したようだが、もう少しやり方もあった気はする。


誤表記編集

大リーグボール養成ギブス


関連タグ編集

巨人の星

星一徹 星飛雄馬


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