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概要編集

野球に使用するボールは、メイン画像の「硬式ボール」の他に「軟式ボール」(軟式球・軟球)「準硬式ボール」がある。


種類編集

硬式ボール(硬式球・硬球)編集

ゴムをかぶせたコルクの芯に糸を巻き付け、それを牛革で覆い、赤い糸で縫い付けたもの。

重量141.7-148.8g、円周22.9-23.5cmと公認野球規則により定められ、また反発係数が0.4034-0.4234の物を使用している。


1878年にアメリカのスポルディング社が開発した。

プロ野球で使われる硬球は公式球(こうしききゅう)と呼ばれ、日本・NPBでは1980年で9社、2010年以前は7社、2010年は4社を指定、使用されたがワールド・ベースボール・クラシックなどの国際試合の増加や、「飛ぶボール」問題に対応し、ボールの規格を世界的に統一するため、2011年以降のNPB公式戦での公式球の1社に独占的に供給させることが決定、2011年からミズノ製を使用。⇒統一球

アメリカ・MLBは1878年から1976年まではスポルディング社が、1977年からはローリングス社が独占供給。

NPB公式球が野球規則に定められた大きさ・重さのほぼ下限であるのに対し、MLB公式球はほぼ上限で革の表面の感触も違う。


軟式ボール(軟式球・軟球)編集

1916年、京都市の小学校教員たちが中心になり「京都少年野球研究会」が結成され、野球用ゴムボール開発が行われた。1918年(大正7年)に完成、発売された。

当初は、ボール表面についている凸凹(ディンプル)がついていたが円から楕円を経て2006年以降から無くなるなど規格の変遷を経た。


2000年には、中学生が軟式野球から高校の硬式野球へスムーズに移行することと、野球の国際的な普及を目的として重量と外径は硬球と同一の『KWDボール』(後にKボールに改名)が作られた。

Kボールはアジア野球連盟(BFA)公認球、2011年には国際野球連盟(IBAF)の推奨球として認定、アジアや中南米の国々でも受け入れられた。

2018年に「硬式野球のプレイに近づける」という開発コンセプトで規格をM号(メジャー)・J号(ジュニア)に変更、現在に至る。


  • 現在の規格
直径重量反発
M号71.5-72.5mm136.2-139.8g70.0-90.0 cm
J号68.5-69.5mm128.2-131.8g60.0-80.0 cm

準硬式ボール編集

軟式球の一種として、硬式に似た感覚で楽しめるものとして1949年に内外ゴム株式会社が商品名トップボールとして開発したもので、翌年の大会で試験使用した後、昭和26年に公認球として指定。

外観はゴムであるが、中身の芯の部分は硬式球と同じコルク製であるため、硬式球とほぼ同等の感触で試合が楽しめる。

現在は主に大学生の野球を中心に使用される。


余談編集

因みに、軟式や準硬式から日本のプロ野球に入団した主な選手は次の通り。

  • 軟式出身者
    • 土橋正幸(草野球チームからプロ入り、東映で主力投手として活躍し、引退後は東映・日拓ホー-ム・日本ハム、ヤクルトでコーチ・監督を務めた。)
    • 大野豊(社会人チームからプロ入り、広島で中継ぎ、先発、抑え投手として22年間在籍。)
    • 河本育之(高校は軟式で社会人野球から硬式に転向、ロッテ・巨人・日本ハム・楽天に在籍。)
  • 準硬式出身者
    • 青木勇人(同志社大学から西武、広島で11年。通算9勝6敗1セーブ)

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