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ベルサイユのばら

べるさいゆのばら

池田理代子による漫画作品、及びそれを原作としたメディアミックス作品の名称。
目次 [非表示]

概要編集

1972年から73年にかけて「週刊マーガレット」(集英社)に連載された少女漫画

フランス革命の時代を描いた歴史ロマン。略称は「ベルばら」。作者は池田理代子

ガラスの仮面と並ぶ少女漫画の代名詞的漫画作品であり、連載からおよそ半世紀経っても尚、熱烈な人気を誇っている。


基本的には完全なフィクションであるが、これさえ読んでおけばフランス革命史はだいたいわかるとまで言われているほど、史実に忠実に描かれており、世界史を学ぶとっかかりとして一種の教材化しているほど。特に労働者階級の描写はフランス本国の読者も太鼓判を押すものとなっている。

ただし現在ほどフランス革命の研究が進んでいなかった70年代に連載されたので、一部描写に史実的誤りがある。また、作者の池田による脚色や演出の為に、あえて史実を無視した描写も存在している為、この漫画を読んだだけでフランス革命の全てを知ったようになるのは危険である。


また、この漫画が後世に与えた影響は大きく、フランスの悪女の代名詞ともされたマリー・アントワネットは、日本では悲劇の王妃として受け入れられるようになった。

作者の池田は2009年3月、フランス政府から、「多くの日本人が『ベルサイユのばら』を通じてフランスの歴史、言葉、食文化などに関心を持った」とし、レジオン・ドヌール勲章シュバリエ章が授与された。


舞台化、実写映画化、テレビアニメ化などの幅広いメディアミックス展開がなされた。

特に宝塚歌劇団による舞台ミュージカル)は、1974年の初演以来、幾度となく再演が行われており、宝塚最大のヒット作となっている。

アニメについては、下記の内容で、およそ1年間放送された。


あらすじ編集

フランス絶対王政の時代。フランスは当時の大国オーストリアとの同盟を結ぶ為に、国王ルイ15世の孫である王太子を、マリア・テレジアの末娘のマリア、後のマリー・アントワネットと政略結婚させる。

当初こそ国民から結婚を祝福されたマリーであったが、慣れない異国の宮廷暮らしに心を疲弊させ、徐々に国民の生活を省みないようになる。

そんな中、スウェーデン出身の貴公子であるフェルゼンに出会い、彼との禁じられた恋に燃える。


一方、フランスの将軍の末娘として生まれながら、軍人として育てられたオスカルは、近衛隊員として王室の警護に就き、マリー・アントワネットやフェルゼンと友好を深めることになる。

フェルゼンに惹かれながらも彼を諦めることにしたオスカルは、近衛隊から衛兵隊に異動し、そこで市民の生活と、フランスが直面している現実に衝撃を受け、王室への忠誠と国民を救いたいという情の狭間で深く葛藤する。


やがて、フランスでは王政や貴族政治への不満から徐々に政治改革への気運が燃え上がり、国民議会が発足し、フランス革命の足音が聞こえ始める。


メインキャラクター編集

オスカル編集

CV:田島令子(TVアニメ版)、鈴木れい子(TVアニメ版幼少期)、戸田恵子(映画版)、涼風真世(webアニメ版)、沢城みゆき(2025年劇場アニメ版)、三咲レア(旧ドラマCD版)、森川智之(新ドラマCD版)


作品の主人公であり、男装の麗人

フルネームをオスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ。

女ながらに父親であるジャルジェ伯爵の意志により、軍人となるべく育てられる。


詳細はリンク先を参照。


マリー・アントワネット編集

CV:上田みゆき(TVアニメ、映画版)、雨宮天(webアニメ版)、平野綾(2025年劇場アニメ版)、井上喜久子(旧ドラマCD版)、鈴木達央(新ドラマCD版)


この作品におけるもう一人の主人公。オーストリア出身の美しい姫君。

若干14歳にして異国であるフランスに嫁ぐが、愛のない政略結婚への苦悩から浪費生活を送るようになると同時に、フェルゼンとの恋に落ちる。


フェルゼン編集

CV:野沢那智(TVアニメ版)、堀勝之祐(TVアニメ版6〜8話)、富山敬(映画版)、杉田智和(webアニメ版)、加藤和樹(2025年劇場アニメ版)、家中宏(旧ドラマCD版)、遊佐浩二(新ドラマCD版)


フルネームを、ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン。しかし、史実ではフェル『セ』ン。

マリー・アントワネットと道ならぬ恋に落ち、彼女に尽くす。一方で、オスカルと親友になり、彼女に密かに思いを寄せられるようになる。


アンドレ編集

CV:志垣太郎(TVアニメ版)、野崎貴美子(TVアニメ版幼少期)、水島裕(映画版)、FROGMAN(webアニメ版)、豊永利行(2025年劇場アニメ版)、三木眞一郎(旧ドラマCD版)、鈴村健一(新ドラマCD版)


オスカルの幼馴染にして、従者。オスカルに対して強い恋慕の情を抱いているが、身分違いの恋に苦しむ。


TVアニメ編集

1979年10月から1980年9月まで(ただしネット局によっては1980年3月まで)、水曜19時-19時30分に、日本テレビ系列局などで放送された。


1980年3月で放送終了を前倒しした局向けに「燃えつきたバラの肖像」が製作され、放送されたものの、前倒しした局で放送されて以後は全く放送されていない。ちなみにこのようなエピソードが作られたのは、プロ野球中継による放送日程の混乱を回避するためだったらしい。


蛇足ながら衛星アニメ劇場での再放送時に、司会の彩お姉さんの興奮っぷりが凄いことでも有名(参考外部リンク


また、東京ムービー新社のアニメより5年前1975年に、富野喜之(現・由悠季)監督・創映社(後のサンライズ)製作・フジテレビローカル枠放送でアニメ版が企画されたが、原作者が難色を示した為お蔵入りとなる。この失敗を叩き台にして「ラ・セーヌの星」が製作されたと言え、逆に東京ムービー新社版は長浜忠夫が作者に頭を下げて実現したと言われている。


主題歌編集

センシティブな作品

薔薇は美しく散る

OPテーマ。また同アニメのサウンドトラックアルバムのタイトルでもある。

ポップンミュージック7にも出た曲で、ゲーム中案内役はオスカルのコスプレをしている。

またパチンコ版ベルばらでも使用されている。ちなみにアニメのED曲は「愛の光と影」。


アニメ映画編集

旧版編集

テレビアニメ版の再編集作品で、当初はビデオ作品として1987年5月21日に発売された。1990年5月19日劇場公開。マリー・アントワネット役の上田など継続している者もいるが声優を変更して新たに収録し直している。


キャスト編集

オスカル - 戸田恵子

アンドレ - 水島裕

マリー・アントワネット - 上田みゆき

フェルゼン - 富山敬

ジャンヌ - 吉田理保子

ルイ16世 - 井上和彦


2025年版編集

2022年9月7日、誕生50周年を記念した完全新作の劇場アニメの制作が発表された。2025年1月31日の公開を予定している。アニメ制作はMAPPA、主題歌は絢香


キャスト編集

オスカル - 沢城みゆき

マリー・アントワネット - 平野綾

アンドレ - 豊永利行

フェルゼン - 加藤和樹


アラン・ド・ソワソン - 武内駿輔

フローリアン・ド・ジェローデル - 江口拓也

ベルナール・シャトレ - 入野自由

ルイ16世 - 落合福嗣

ジャルジェ将軍 - 銀河万丈

マロン・グラッセ・モンブラン - 田中真弓


ナレーション - 黒木瞳


パチンコ版編集

aaa(4作目までは)または西陣(5作目から)が導入。

  1. CRベルサイユのばら(2002年)
  2. CRベルサイユのばらⅡ(2006年)
  3. CRベルサイユのばらⅢ~薔薇は美しく散る~(2009年)
  4. CRベルサイユのばら~薔薇の運命~(2012年)
  5. CRベルサイユのばら~遙かな時を超えて~(2015年)

派生作品編集

栄光のナポレオン-エロイカ編集

1986年から1995年にかけて『婦人公論』で連載された同作者によるナポレオン・ボナパルトを主人公とした作品で、革命以降のフランスを描いた事実上のベルばらの続編作品。アランやベルナール、ロザリーなどが再登場。ナポレオンもベルばらで1シーンだけだが登場しており、オスカルと顔を合わせている。


ベルばらkids編集

2005年~2013年まで朝日新聞日曜版に掲載されていた、池田女史本人が描き下ろしたギャグ4コマ漫画。ほぼ「STOP!劉備くん」のノリで進む。


WEBアニメ編集

チャンネル5.5』の第四弾で現代日本を舞台にオスカル、アンドレ、アントワネット、フェルゼン公らがドタバタを巻き起こすモーションコミック。


各話リスト

  1. ベルサイユのマリモ
  2. ベルサイユの微生物
  3. 居酒屋のばら
  4. ベルサイユの恩人

関連動画編集

TVアニメ編集


劇場アニメ(2025年版)編集



関連イラスト編集

ベルばら麗しきバラ園の華

♥花と剣


関連タグ編集

池田理代子 エース電研 フランス革命 フランス 少女漫画


ベルサイユは愛に燃えた ベルサイユ宮殿

トウショウファルコ:「走るベルばら」の愛称があった。

おんな城主直虎:強く影響を受けていると脚本家が公言しており、サブタイトルをここから取った回が存在する。

ガールズ&パンツァー:キャラなどをモチーフにしていると思われるBC自由学園がある。

ラ・セーヌの星:お蔵入りした創映社版ベルばらの代替作品で、同じフランス革命前後を舞台にしたオリジナルストーリーだった。

ブロワイエウマ娘プリティーダービーに登場するウマ娘。99年ジャパンカップに出走した凱旋門賞馬モンジューをモデルにしたキャラと思われるが、フランス馬を強調したかったのかどう見てもオスカルウマ娘化。なお、昨今のアニメでは珍しく全編フランス語でしゃべる

とっとこハム太郎魔法の妖精ペルシャ…それぞれのアニメに本作のオスカルとアンドレを意識したパロディキャラが登場しており、前者はTVアニメの製作会社が同じである。

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