「俺様華麗に散る!ドドーン!」
データ
概要
加藤・クラウド・八雲が愛用している「芝刈り機」に牙鬼幻月の邪気が宿る封印の手裏剣が刺さった事で変化した、古来の「おとろし」の伝承を受け継ぐ妖怪。
ぼうぼうとした長髪に緑の顔、鋭い牙を覗かせた口を大きく開く等、原典のおとろしを思わせる外見をしているが、その四肢は元になった器物である芝刈り機の意匠となっている。
芝刈り機が元になっているだけにバリカン式の鋭い刃を装備しており、これでどんなに固い物であっても芝を刈る様に切り取る事が出来る。
また、目から「オトロシビーム」と言う怪光線を発射し、ビームを浴びた人間を一定時間意のままに操ってしまう厄介な能力を持つが、1度に操れるのは1人だけと言う欠点を抱えている。
伝承元のおとろしが鳥居の上を好む為か、高い所にいる事が多いうえにジャンプ力も非常に高く、劇中では鳥居がある神社を拠点に活動していた。
活躍
八雲の庭で誕生すると同時に、それをガマガマ銃の鳴き声で察知した天晴達が現場に駆けつけた時、既に彼はアオニンジャーと交戦の最中であった。
残りのメンバーも参戦すると、オトロシビームでアカニンジャーとシロニンジャーを続けて操り、その隙に逃亡。
その後、ニンニンジャー達は戦闘データから「制限時間がある」、「操れる対象は一人だけ」というオトロシビームの弱点を突き止めた上で、八雲が自ら囮役となってオトロシを引き付け、それを天晴が抑え、その間に他の3人がオトロシに立ち向かうと言う作戦を考える。
だが今一攻め切れず、更にはオトロシビームの効力も切れてしまった為に作戦を変更しようとするも、事態は思わぬ展開になる。何と、効力が切れて解放されたにもかかわらず何故か八雲はオトロシの命令通りに動いて攻撃して来るのだ。この不測の事態に止むを得ずアカニンジャーが応戦。
アオがアカを引き受けている隙にオトロシは再度逃走し、アオも火炎の術を目眩ましにその場から消えた。
残ったメンバーで何故オトロシビームの効力がまだ残っているのかを分析する霞達だったが、「操られてるふりをして一人しか対象にできない弱点を点いている」か、はたまた「まだ操られている」かのどちらかであると考える。
その一方で天晴は操られてるにしては八雲の攻撃の手が緩い事を訝しく思っていた。そんな中、一行が町中にいたオトロシを発見すると、迎撃に出て来たアオニンジャーと交戦。
その際アオが叫んだ「カーリー」という単語に覚えがあった霞は何かを確認し、彼の目的を理解した。
実はこの妖怪オトロシの元となったのは八雲が愛用していた芝刈り機であり、カーリーとはその芝刈り機の名前だったのである。
自宅の芝を刈ってる最中、封印の手裏剣が飛来して芝刈り機と融合し誕生、母親から送られた大切な芝刈り機をどうにかして元に戻せないかと悩みぬいた挙句、 八雲は妖怪の近くにいてその方法を探ろうとしていたのがこの一件の真実だった(※それが証拠に素体の芝刈り機が反映された妖怪のボディには、「YAKUMO」という印字があった。だが変化したオトロシ自身も知らなかったのか、「えっ、そうなの!?」と驚愕していた)。
だがその方法は判明せず、諦めてカーリーごとオトロシを倒す決意をしたアオの忍龍斬を受け、オトロシは爆散。
直後に肥大蕃息の術で巨大化すると、相対するシュリケンジンの胸部に乗り込むオトモ忍に次々とオトロシビームを浴びせて行動不能にして追い込む。
だが、サーファーマルの手裏剣を帰国したキンジに渡し忘れていたアカがその手裏剣を使ってサーファーマルを召喚(※同時に旅行中だったのか、乗っていたキンジまで一緒に日本に来てしまった)。
シュリケンサーファー合体でシュリケンジンサーファーに合体すると、オトロシはその機動力に翻弄された末、最期は額からわずかに突き出た封印の手裏剣を狙ったシュリケンジン・サーファー波乗り斬りを受け爆散。奇跡的に手裏剣とカーリーの分離に成功するのだった。
余談
芝刈り機がモチーフとなった怪人は『百獣戦隊ガオレンジャー』の芝刈機オルグ以来、実に14年振りとなる。
声を演じた後藤氏は今作がスーパー戦隊シリーズ初出演となった、3年後の2018年11月に食道癌で死亡した為、特撮作品には本作が最初で最後の出演となった。
スーツは妖怪カマイタチの改造。
関連タグ
手裏剣戦隊ニンニンジャー 牙鬼軍団 妖怪(ニンニンジャー) おとろし
ウシロブシ:『侍戦隊シンケンジャー』に登場する、おとろし繋がりの戦隊怪人。
オトロシ(魔化魍):『仮面ライダー響鬼』に登場する、おとろし繋がりのモンスター。